オズのポリクローム
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第四幕その六
「目がある程度よくないとね」
「見えないですよね」
「目が悪いと」
「それで昔は視力の検査にも使われたんだ」
その星が見えるかどうかということで、です。
「見えたら目がいいんだよ」
「じゃあ僕達はですね」
「目がいいんですね」
「そうだよ、目はね」
それはともお話するのでした。
「大事にするんだよ」
「目がいいに越したことはない」
「そういうことですね」
「だから大事にすべきなんですね」
「そうだよ、目はね」
必ずというのです。
「大事にするんだよ」
「わかりました、じゃあ」
「目はこれからも大事にします」
「大切にしますので」
「そうするんだよ、ではもう寝ようか」
夜が深くなったからです。
「そして朝になればね」
「いよいよですね」
「ポリクロームさんのお家ですね」
「待ちに待ったというか」
「あの人と会えますね」
「あの人のお家まで着いて」
「そうだよ、私も彼女のお家に行くのはね」
魔法使いにしてもです。
「はじめてなんだよ」
「私もよ」
「僕もそうだよ」
ドロシーとトトもそうなのです。
「だからね、行くことがね」
「楽しみだよ」
「というか誰もね」
「ポリクロームのお家に行ったことはないよ」
臆病ライオンと腹ペコタイガーもでした。
「それこそこうしたお空を飛べないと行けないから」
「行きにくいからね」
「だからオズの国の殆どの人が行っていないよ」
「僕達にしてもね」
そうだというのです。
そうしたことをお話してでした、ここで。
二匹はお口を大きく開いて欠伸をしてでした、魔法使いに言いました。
「さて、じゃあね」
「寝ようね」
「それで朝になればね」
「いよいよそのポリクロームのお家だね」
「そうだよ、じゃあ今から寝よう」
こうしたことをお話してでした、皆は。
それぞれベッドに入ったり敷きものの上に寝そべってです、そのうえで。
ゆっくりと寝ました、皆ぐっすりと寝てでした。
朝起きるとです、丁渡その時に朝日が昇ってきていました。ジョージはその朝日が昇るのを見て言いました。
「あっ、丁渡ですね」
「うん、朝になったところだね」
「丁渡いい時に起きましたね、僕達」
「そうだね、ただね」
「ただ?」
「うん、僕達が朝起きるのは」
それはというのです。
「旅の時はいつも朝日が昇る時だね」
「そうですね、朝日と一緒に起きるのは」
「とても気持ちがいいね」
魔法使いも笑顔です、そして。
ドロシーが皆にです、こう言いました。
「それじゃあね」
「はい、今からですね」
「御飯を食べて」
「それからですね」
「御飯を食べた後はお風呂に入りましょう」
昨日の夜に続いてというのです。
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