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オズのポリクローム

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第四幕その四

「さっきまで女の子のお風呂で」
「入っていました」
「それは何よりだよ、お空の旅は歩く楽しみはないけれどね」 
 それでもというのです。
「こうしたことは楽しめるんだ」
「そういえば今回の旅はね」
「僕達ずっと船の中でね」
 神宝とカルロスも言うのでした、勿論二人もお風呂に入っています。
「歩いていないね」
「そうだよね」
「うん、それでもね」
「お食事やお風呂はですね」
「楽しめますね」
「そうだよ、あと到着はね」
 ポリクロームのお家にはというのです。
「明日の朝だから」
「あっ、早いですね」
「うん、飛行船は確かにゆっくりだけれど」
 それでもというのです。
「歩くよりもずっと速いし。それにいつも進むからね」
「夜の間もですね」
「だからね」
「明日の朝にですか」
「着くよ、それまではお空の旅を楽しもうね」
「わかりました、それじゃあ」
 ジョージが五人を代表して笑顔で応えました、そして。
 ドロシーは皆にです、ここであるものを差し出しました。
 それはジュースでした、白いそのジュースは。
「カルピスですか?」
「白いジュースっていいますと」
「そうよ、日本で売っているジュースよね」 
 まさにそれだとです、ドロシーも皆に答えます。
「正確に言うとジュースではないわね」
「そうですね、、乳飲料ですよね」
 それになるとです、ジョージも答えます。
「カルピスは」
「ええ、けれどね」
「そのカルピスをですね」
「飲みましょう」
「そういえば今僕達は雲の中を飛んでいるから」
「白い中でしょ、その白い中にいるから」
 それでというのです。
「白い飲みものはどうかって思ってなの」
「だからカルピスですか」
「そうよ、では飲んでね」
「わかりました、それじゃあ」
「はい、飲ませてもらいます」
 カルロスは笑顔で応えてでした、そのうえで。
 皆でカルピスも楽しみました、お空の旅は飛行船の中で楽しみながらでした。
 雲から出るとです、下に雲が見えていた。
 周りも上も青空でした、ここで魔法使いはです。
 操縦席にあったボタンを一つ押しました、すると。
 三百六十度見渡す限り景色が見えました。そのお空の景色が。
「あっ、上も横も」
「本当に全部が」
「お空になってて」
「とても青くて」
「どうかな、全部見える様にね」
 それこそというのです、魔法使いも。
「してみたけれど」
「うわ、凄いですね」
「お空の中に浮かんでるみたいです」
「見渡し限り青空で」
「下は雲の絨毯で」
「凄い景色ですね」
「これがお空だよ」
 まさにというのです。
「違うよね、他の場所と」
「はい、全然」
「飛行機で飛んでいるみたいです」
「飛行機は全部見渡せないですけれど」
「この飛行船ならなんですね」
「そうだよ、こうした風にね」
 まさにというのです。 
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