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オズのポリクローム

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第三幕その三

「その時は魔法使いさんと一緒だったわね」
「うん、あの時はガーゴイル達に追いかけられていてね」
「どうなるかって思ったわ」
「他にもピンチの連続でね」
「大変な冒険だったわね」
 そうした冒険の中でのことでした、ですが今ではドロシーにとっては楽しい思い出です。
「そして今度はね」
「飛行船で、ですね」
「雲まで行くのね」
「そうなりますね」
「ええ、私もとても楽しみよ」
 こうジョージに言うのでした、ですが。
 ここで、です。ふとでした。神宝が気付いた様なお顔になってドロシーに言いました。
「あの、それで」
「それで?」
「はい、雲っていっても沢山ありますよね」
「その雲の何処にポリクロームのお家があるか」
「ドロシーさんはご存知ですか?」
「ええ、聞いたわ。ポリクロームからね」
 まさにその本人からというのです。
「だからね」
「迷わずにですね」
「行けるわ」
「それは何よりですね」
「お空で迷うことはないから」
 このことは心配しなくていいというのです。
「安心してね」
「わかりました、それじゃあ」
「あとオズの国ですから」
 ここがお伽の国であることからです、カルロスは言いました。
「お空も普通のお空じゃないですよね」
「何かがあるっていうのね」
「はい、雲の上のお家だけじゃないですよね」
「ええ、他にもあるわよ」
「やっぱりそうですか」
「雲の上に住んでいる人達は他にもいてね」
 それにというのです。
「お空を飛んでいる生きものもいるから」
「その生きものにも会えますね」
「運がよかったらね」
「そうですか、じゃあそのことも楽しみにしています」
「是非ね、そうしておいてね」
「お空を飛ぶといえば」 
 このことからです、ナターシャが言うことはといいますと。
「この国では鳥さんや虫さんだけじゃないですね」
「ええ、本当に色々とね」
「いますよね」
「お空の生きものがね」
「やっぱりそうですよね」
「龍もいるし」
 ドロシーはここで神宝を見ました、龍といえば神宝のお国の中国だからです。
「それにドラゴンもね」
「その他にもなんですね」
「面白い生きものが一杯いるからね」
 オズの国のお空にはというのです。
「楽しみにしていてね」
「わかりました」
 ナターシャはドロシーの言葉に笑顔で頷きました。
 そして最後にです、恵理香が言いました。
「雲の上を歩けるのかしら」
「ええ、歩けるわよ」 
 ドロシーはすぐにでした。恵理香のその疑問にも答えました。
「雲の上もね」
「オズの国ではそうなんですね」
「そうした雲あるし歩けない雲も」
 普通の、外の国にある雲もというのです。 
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