人外と童女と紅白が異世界から来るそうですよ?
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yes!ウサギが呼びました!
コミュニティ" ノーネーム"
前書き
今回から恩恵(ギフト)と主催者(ホスト)そして審判権限(ジャッジマスター)や主催者権限(ホストマスター)のフリガナは振りません。
「ジン坊っちゃ~ん!」
黒ウサギが、緑髪に低身長、そしてダボダボのローブを来た少年、『ジン=ラッセル』に声を掛けた。
「黒ウサギ、おかえり。その女性お二人が?」
「はい!こちらの御三方が・・・ってえ?」
黒ウサギが振り向くと、そこには安心院の姿が無かった。
「あ、あれ・・・あの謎めいた雰囲気で怪しい雰囲気の女性は?」
「安心院さんなら、世界の果てを見に行くって行って飛んでいったよ」
と、余接が指を指す。
「何故止めてくれなかったのですか!」
「『止めたら怒るぜ』って言われたから」
と余接。
「何故黒ウサギに言ってくれなかったのですか!」
「『黒ウサギちゃんには言わないでくれるとありがたいぜ』って言われたから」
と霊夢。
「嘘です!ただ単に面倒くさかっただけでしょう!?」
「「うん」」
真顔で頷く霊夢と余接。
余接は真顔と言うより無表情だが。
「あっ・・・あの問題児様・・・!ジン坊っちゃん、御二方のご案内をお願いしますのデスよ・・・」
「いいけど、黒ウサギは?」
ジンが心配そうな顔で問う。
「黒ウサギはあの問題児様を捕まえに参ります・・・!」
黒ウサギの髪が水色から緋色へと変化した。
「『箱庭の貴族』と謳われた黒ウサギを馬鹿にした事を、骨の髄迄後悔させてあげますのですよ・・・!」
そう言い終わるが否や、黒ウサギは有り得ない程の脚力で駆け出し、あっという間に見えなくなってしまった。
黒ウサギが居なくなったしばらく後、ジン=ラッセルの案内で、霊夢と余接は箱庭世界を案内してもらっていた。
「あら、さっきまで天幕があったのに、見えなくなったわね。」
「この辺りの天幕は、日光を直接受けられない種族の為にあるのです。箱庭内に入ると、不可視になるんです。」
「あら、ここには吸血鬼でもいるのかしら?」
「いますけど?」
その言葉を聞いて、霊夢と余接は元の世界にいた吸血鬼の姿を思い浮かべる。
「・・・そう」
「貴女達は箱庭世界に来たばかりなので、知らない事も多いでしょう。ここで少しお話しますよ」
ジンが指を指したカフェに、霊夢達は寄ることにした。
その三人を木の影から見る、一人の男の姿があった。
***
「全くあの問題児様・・・一体何処まで・・・っていました!」
「ん?黒ウサギちゃんかい。何の用だい?」
「何の用だい?じゃありません!一体何処まで来てるんですか!」
「世界の果て迄来てるんですよってね。」
世界の果て・・・文字通り世界の果てである。
その先には大きな滝があり、そこから下へ落ちたら命は無いだろう。
「全く!なじみさんが神仏にギフトゲームを挑んだのではないのかと不安でしたんですよ!?」
「僕の事は親しみを込めて安心院さんと呼びなさい。・・・ってか挑んだぜ?」
「へっ?」
「だから、挑んだぜ。神仏にギフトゲーム。」
安心院が軽く笑うと、湖の中から大きな龍の様な生物・・・水神が姿を現した。
「おのれ小娘!この程度で勝ったと思うな!」
男性と女性の声が混じった様な不思議な声で水神は安心院に言う。
「はは、僕だって手加減してあげてるんだから、小娘なんて呼び方はやめて欲しいものだね。」
「思い上がるな!・・・だがその心意気は買ってやる。この一撃を凌げたら貴様の勝ちを認めよう」
水神は大量の水を巻き上げ、大きな竜巻を生み出した。
そしてそれを安心院に向けて放った。
「なんだい、たかが千年や二千年生きた程度でいい気になってるんじゃねーよ。」
安心院は竜巻を・・・片手で受け止めた。
正確には、片手を出しただけで、竜巻が消え去った。
「「な・・・!?」」
そして安心院は水神の頭上へと飛び上がり・・・
「まぁ、中々面白かったぜ。水神様・・・!」
安心院はいつの間に作り出した刀で水神を軽く斬りつけた。
すると水神は一撃で湖に倒れたのである。
「・・・!?に、人間が、神格を倒した・・・!?」
「ふぅ。いい感じに涼しいね・・・。」
「これなら・・・!」
「ん?黒ウサギちゃん、なんだいあれ」
安心院が指を指す方向には、小さな苗があった。
「す、水珠の苗!!こんな物をいただけるなんて・・・!」
黒ウサギは大喜びだ。
「(さっきの髪の色・・・めだかちゃんの乱神モードそっくりだね。まぁ、違うだろうけど)」
安心院は黒ウサギの顔を見た後にやり、と笑った。
「黒ウサギちゃん・・・君は一体、何をかくしているんだい?」
後書き
※
安心院さんが水神の竜巻を消したのは、水を司るスキル『水肢体』ウォーターボディスラムと、風を司るスキル『風の吹くまま』ウィンドウショッキング、二つのスキルを組み合わせ使って消しました。
相変わらずのチート振りですね(笑)
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