| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ソードアート・オンラインーもしもあの時、サチが死ななかったらー

作者:Bloo-D
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

ALO Ⅰ
Extra Edition
  第50話

 
前書き
今回も前回の続きで…、 

 
その後一行は、幾度かモンスターと遭遇しながらも、皆の連携あって全て返り討ちに出来た。

そうこうしている内に、一行は神殿の奥に辿り着き、目の前に佇むとひらを開けると、部屋の奥にはNPCが言ってたサイズと同じ大きさの真珠が、鳥の巣のようになっている所の上に置かれていた。
キリト『よいっしょっと。』
キリトは早速真珠を抱え上げる。かなり大きい真珠なだけか、その時重さは尋常ではない。市販のお米10Kgと同等かそれ以上の重さだったが、キリトは気にしない。

ーーーー

≪タッタッタッ……≫
目当ての真珠を見つけた一行は、盗賊を気にしながら神殿を出た。
クライン『はぁ〜、俺当分、蟹や海老は見たくないな。』
エギル『加えて、イカとタコもな。』
階段に腰掛けたクラインとエギルは愚痴をこぼし始めた。遭遇したモンスターは魚以外に、上記の蟹,海老,イカ,タコの姿をしたモンスターが道中に嫌と言う程に待ち構えていたからだ。

クライン『それにしても、最後まで鯨は出て来なかったな。』
エギル『だな。』
シリカ『けど、ユイちゃん凄く楽しそうでしたよ。』
クラインとエギルは、鯨が出て来なかった事にガッカリしたが、シリカはユイちゃんの方は楽しそうに見えたと言った。

キリト『老人、土産物を取り返しましたよ。』
Nerakk『おお、これじゃこれじゃ。』
キリトは神殿から持ち出した真珠をNPCに差し出す。
リズベット『そういえば、この神殿を根城にする盗賊も出なかったよね?』
フィリア『確かに。』
ストレア『変だよね、このクエスト。』
リズベットの一言にフィリアとストレアが頷いた。フィリア達の言う通り、キリト達は道中にて、盗賊と出会す事はなかった。疑問を抱くもの当然である。

キリトがNPCに真珠を渡そうとしたその時…、
アスナ『‼︎キリト君待って‼︎』
キリト『‼︎』
アスナが出て来て真珠を取り上げ、真珠を太陽の光にかざした。
キリト『おい‼︎』
キリトはそんなアスナを注意しようとしたが…、
≪パァッ‼︎≫
キリト『⁉︎』
その目に映った物を見て絶句した。およそ1mくらいある胴と胴から出っ張った丸いお腹を持つ生き物。
≪ドックンッドックン……≫
しかも動いている。
アスナ『これ、真珠じゃなくて卵よ‼︎』
『『『『『⁉︎』』』』』
キリト『何だって⁉︎』
フィリア『それじゃあ、盗賊って言うのは、私達の事⁉︎』
シリカ『そんな⁉︎』
アスナの言う通り、それは真珠ではなく卵。これには一同も驚く。そして、事を察したフィリアとシリカは愕然となった。

Nerakk『さあ、早くそれを渡せ。』
『『……。』』
NPCは卵を渡すよう迫るが、キリトとサチは渡すまいと立ち塞がる。
Nerakk『渡さないのなら、力ずくで奪うまで‼︎≪キランッ‼︎≫』
『『『⁉︎』』』
NPCの目が赤く光った直後、NPCは姿を変えて、体長数mの巨大なタコに変身。同時にカーソルは赤に変わり、固有名はNerakkから〔Kraken(=クラーケン)〕に変わった。
クラーケンとは、伝説上の怪物であるタコの事。

クラーケン『礼を言うぞ、妖精共よ‼︎
わしを拒む結界の張られた神殿から、良くぞ神子の卵を持ち出してくれたのぉ〜。だが、正体がばれた以上、お前等を生きて帰す訳には行かない‼︎』
キリト『残念だが、それはお前の方だ‼︎』
キリト達は早速武器を装備。〔クラーケン〕に備える。
クラーケン『愚かな、深海の藻屑にしてくれる‼︎』

ーーーーーーーーーーー

≪ブンッ‼︎≫
〔クラーケン〕はそう言って、自分の足をキリト達に振り下ろす。
≪ドカッ‼︎≫
エギル『クゥッ‼︎』
クライン『うおっ‼︎』
クラインとエギルが迎撃するも、足が重過ぎて持ち堪えられない。
≪パァッ‼︎≫
『『……。』』
そんな2人を、シリカとリーファは魔法で支援する。

キリト『この〜〜‼︎』
サチ『喰らえ〜〜‼︎』
≪シュババババッ‼︎≫
キリトとサチは、ソードスキルを発動して斬り掛かる。
≪パコッ‼︎≫
キリト『何⁉︎』
サチ『嘘⁉︎』
〔クラーケン〕の身体に与えた傷は跡形も無く修復されてしまった。
これにはキリトとサチも驚きを隠せない。

≪シュルルルル……≫
その隙にに〔クラーケン〕が足を伸ばしてキリトとサチに襲い掛かる。
リズベット『キリト‼︎』
ストレア『危ない‼︎』
≪ドカーンッ‼︎≫
フィリア『きゃあ〜〜‼︎』
突然に飛び出して来たリズベットとストレアのおかげで直撃は免れたものの、キリト,サチ,クライン,エギル,ストレア,リズベット、更に近くに居たフィリアが攻撃の余波で大ダメージを受け、彼等のHPはレッドゾーンまで削られてしまった。
キリト『クゥ……。』
キリトは何とか顔を上げたが、ダメージが大き過ぎたせいで起き上がる事が出来ない。
ユイ『パパ、あのモンスターはステータスが高過ぎます。
私達が敵う相手ではありません‼︎』
キリト『そんな⁉︎』
ユイの言葉を聞いたキリトは絶望的な表情を浮かべた。
クラーケン『ふん、喰らえ‼︎』

〔クラーケン〕が更なる攻撃を加えようとしたその時…、
≪ヒュン、ザクッ‼︎≫
一同の目の前に、刃が3つに別れた巨大な槍が地面に突き刺さった。
クラーケン『⁉︎この槍は…まさか⁉︎』
クラーケンが上を見上げると…、
『……。』
そこには高さ数mの人の姿をしたNPCが居た。
キャラ名はリヴァイアサン。リヴァイアサンとは、神話に登場する怪物の一種の事。
とはいえ、こちらのリヴァイアサンは、怪物と言うより、海の王、言わば“ポセイドン”と言ったら良い。

リヴァイアサン『久しいな、古き友よ。また、悪巧みをしておったな?』
神殿に降り立ったリヴァイアサンは、〔クラーケン〕にこう告げた。
クラーケン『貴様こそ、いつまでわしの邪魔をすれば気が済むのだ?』
言われた〔クラーケン〕はこう言い返す。
リヴァイアサン『貴様がやめるまでだ。
そしてここは私の庭、さっさと消えてもらおうか。』
クラーケン『今回は退くとしよう。だが憶えておれ、わしは必ず、神子の力を手にいれてやるからな‼︎』
リヴァイアサンの言葉に、〔クラーケン〕は海底深くに消えて行った。

ーーーーーーーーーー

それを確認したリヴァイアサンは、キリト達に近づいて言った。
リヴァイアサン『その卵は何れ、この海と空を支配する存在となるお方の物。
新たな場所に移す為、それを返してもらおうか?』
アスナ『はい、どうぞ。』
リヴァイアサンに言われたアスナは、卵をリヴァイアサンに渡した。
それと同時に、クエストクリアを知らせるファンファーレが鳴り響いた。

クライン『何だ、これでクエストクリアか?』
何が何だか解らないクラインは戸惑ったが、それを遮るようにリヴァイアサンは告げた。
リヴァイアサン『わざわざすまなかったな、地上の妖精達よ。お詫びの印に地上まで送ってやろう。』
フィリア『どうやって?』
≪ズズズズ……≫
フィリアが聞いた直後、リヴァイアサンの頭上に巨大な白い鯨が姿を現した。

ーーーー

≪ザバァー‼︎≫
それから間も無く、鯨の上に乗せられたキリト達は海面に出た。
ユイ『鯨さん、本当に大きいです‼︎』
鯨を見れたユイは興奮していた。

それから一同は近辺の島に辿り着くまで、鯨の上に乗っていた。 
 

 
後書き
Extra Edition完結。次回はALOⅠ 雑談編、レコンやサクヤ達が登場(ルクスの登場は検討中)。
公開は、早ければ週の半ば辺りの予定。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧