ドリトル先生と森の狼達
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第三幕その六
「じゃあね」
「先生とお話をしてね」
「僕達のことを話そうか」
「そうしようか」
こうお話してでした、自分達の間で。
そして皆で、でした。先生達の前に出てきました。見れば全部で六匹います。その六匹の鼬達がでした。
先生とお話をしました、まずは自分達の今の状況をお話しました。
「食べるものには困ってないね」
「住んでいる場所の状況もね」
「お水も奇麗で」
「空気もいいしね」
「むしろ前よりもいい」
「そんな状況だよ」
「そう、わかったよ」
そう聞いてでした、先生は状況に満足しました。そして。
周りを見てです、こうも言いました。
「ここもいい場所だしね、それにしても環境がよくなったね」
「うん、昔よりもね」
「よくなったよ」
「前は結構ね」
「荒れてる場所もあったけれど」
「今はね」
「前よりもよくなって」
「僕達も過ごしやすくなってるよ」
鼬の皆はまた先生にお話しました。
そしてです、先生に言うのでした。
「ちょっと前まで鹿さん達が増え過ぎていて」
「鹿さん達食べる量が多いから」
「木の皮まで食べてね」
「それで木がボロボロにもなったけれど」
「今はね」
「もうそうしたこともなくて」
「鹿さん達も減ったから」
その鹿達の数もというのです。
それで、でした。先生は鹿の数のことも聞いてでした。
そのうえで、でした。また言いました。
「ううん、この辺りの鹿が増えて大変だとは聞いていたけれど」
「数が減った」
「そのことが大きいのはわかりました」
王子とトミーがここで言いました。
「動物も増え過ぎたら生態系も自然環境も破壊したりするからね」
「絶滅も問題ですけれど」
「こちらも問題でね」
「そのことが解決されたのはいいことですね」
「間引きといえば問題があるかな」
先生は自然、環境問題について考えてでした、そして王子とトミーそして動物の皆にこうしたこともお話したのでした。
「けれど増え過ぎたらね」
「減らさないとだね」
「環境全体に影響が及び」
「そうなるのね」
「だからこの辺りの鹿も」
「うん、村の人達が狩りをしたんだね」
その鹿達をというのです。
「それで減らしたんだよ」
「それで鹿を食べたのかな」
「そうみたいだね」
王子の言葉にです、トミーが応えました。
「鹿鍋とかね」
「鹿も結構美味しいからね」
「そうしたのかな」
「村の人達も」
「うん、実際に村の人達が狩りをしてたよ」
鼬達のうちの一匹が二人に答えました。
「あの人達もね」
「ああ、そうなんだ」
「やっぱりね」
「熊さん達もいるしね」
「ああ、熊も鹿を食べて」
「それでなんだ」
「うん、鹿さん達も減ったんだよ」
そうなったというのです。
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