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オズのベッツイ

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第十二幕その十

「楽しく仕事をしていくよ」
「はい、それでは」
「これからも」
 こうお話してです、そのうえで。
 皆はボームさんと仲良くお話を楽しみました、その後で。
 ベッツイが皆にです、こう言いました。
「もうすぐ晩御飯よ」
「はい、御飯を食べて」
「今晩はですね」
「ゆっくりと寝て」
「明日も楽しく遊んで」
「そのうえで」
「パーティーよ」
 遂にその時になるというのです。
「いいわね」
「わかりました」
「それじゃあですね」
「今晩も楽しく食べて」
「美味しいものを」
「そして休んで」
「今晩はオマール海老がいいわね」
 ベッツイは笑顔で言いました、そしてです。
 ボームさんにもです、笑顔のままお誘いをかけました。
「ボームさんも」
「一緒にだね」
「ええ、晩御飯をね」
「そうだね、それがいいね」
 ボームさんもベッツイのお誘いに笑顔で答えました。
「一人で食べると寂しいからね」
「そうよね、だからね」
 それで、というのです。
「楽しく食べましょう」
「皆でね」
「ではオマール海老をね」
「皆で食べようね」
「オマール海老っていいますと」
 この海老の名前を聞いてです、恵理香はこう言いました。
「いつも思っていましたけれどザリガニに似てますね」
「うふふ、そっくりよね」
 ベッツイも恵理香の言葉に笑って返しました。
「あの海老とザリガニは」
「私よく見間違えます」
「そのことは仕方ないわ」
「そっくりだからですか」
「色もね」
 形だけでなく色もというのです。
「だから仕方ないわ」
「赤で」
「カドリングの国のオマール海老はね」
「あっ、オズの国ですから」
「エメラルドの都のオマール海老は緑色よ」
 つまりエメラルドの都の色だというのです。
「けれど味はとてもいいから」
「その海老をですね」
「皆で食べましょう」
 その緑のオマール海老をというのです。
「これからね」
「わかりました、それじゃあ緑のオマール海老も」
「皆で食べて」
「楽しんで」
「そして休んでね」
 そうしてというのです。
「パーティーまで過ごしましょう」
「そしてパーティーの時は」
「ジャムをお渡しするわ」
 まさにその時にです。
「いよいよね」
「今回の旅は全てその為にありましたし」
「是非共ね」
 おじさん達にというのです。
「お渡しするわ」
「そうですよね」
「ええ、その時が楽しみで仕方ないわ」
 ベッツイはまさにその時を待っていました、そして。
 実際にその日が待ち遠しくて仕方ありませんでした、しかしオズの国でも時間は過ぎていくものです。それで。 
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