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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1001話

 BETAに対する恭順派、そして難民解放戦線。その名称通りに考えれば、とてもではないが協力し合う事は出来ない組織だ。
 片やBETAに対して恭順……と言えば耳障りはいいが、ようはBETAに殺される事を目標にしている集団。それに対してもう片方がBETAによって生まれた難民達の生活を少しでも向上させようという集団。
 だが、何故か今はそんな組織が手を組んで中東やアフリカで何かを企んでいる。
 レモンからそう聞かされた俺は、カリンダ基地からホワイトスターに戻ってから早速エザリアへと連絡を取る。

「で、マブラヴ世界でまたテロリスト共が動き出していると聞いてるんだが?」
『あら、もうその情報が耳に入ったの? まだ確定事項じゃないから、今日の夜にでも報告しようと思っていたのだけど……』

 少し驚いた顔でこちらを見てくるエザリア。どうやらタイミングが悪かったらしい。というか、レモンはどこからその辺の情報を得ていたんだろうな。
 ……ああ、あやかや千鶴から寝物語経由でか?
 何か普通にありそうな感じがする。

「で、確定事項じゃないって事は、違う可能性もあるのか?」
『7……いえ、8割で確定というところね』
「それはまた、微妙な」

 8割ということは、残り2割は問題ない可能性もあるという事だ。これが9割まで行けばほぼ確定と考えていいんだろうが……

「それにしても、こっちの情報網に引っ掛かったのが随分と遅かったな」
『そうね。それに関しては謝るしかないわ。ただ、向こうも追い詰められてこっちの技術力を大分理解してるのよ。それこそ、通信を使えばこっちに盗聴される可能性が高いという事で、通信機や電話といった通信手段は使ってないわ』
「ならどうやって通信を……おい、まさか」

 微妙に嫌な予感がして、そのまま口を開く。
 するとエザリアは俺の言いたい事が分かったのだろう。小さく溜息を吐きながら口を開く。

『ええ。人間の伝令、手紙、更には伝書鳩やら伝書犬やらといった、アナクロな手段を使っていると思われるわ』
「……マジか。ただでさえ動物とかは少なくなってるってのに」

 ある意味では予想通りのその言葉に、思わず呟く。
 確かに俺達シャドウミラーの主な情報手段の方法は、高い技術力を活かしての盗聴や盗撮といったものに重点を置かれている。
 これは俺達シャドウミラーの有利な点を使っての情報収集という他にも、純粋に人手の問題もある。
 シャドウミラーの主な人員は非常に少ない。……まぁ、門世界から移住してきたハイエルフやダークエルフがいるが、まさかエルフを情報収集に出す訳にもいかないだろう。
 あるいはネギま世界辺りにはその辺をどうにかするマジックアイテムがあったり、レモン達技術班に変装道具を作って貰えばどうにかなるかもしれないが、門世界……いわゆるファンタジー世界の出身だ。
 当然常識の類が大きく違う為、例え変装させてもボロを出す可能性が非常に高いだろう。
 もっとも、その辺に関してはこのままホワイトスターで暮らして行けばそのうち身につくだろうが、今はまだ自然の中で落ち着くまで暮らして貰いたい。
 かと言って、頭部に目立つヘルメットを被っている量産型Wで人に話を聞くタイプの情報収集をする訳にもいかない。
 そんな事をすれば、俺達シャドウミラーが情報を集めているというのをあからさまに示す事になる。
 まぁ、相手にプレッシャーを与えるという意味でならいいのかもしれないが。
 ともあれ、そんな理由からシャドウミラーとしては人に聞き込んでの情報収集という意味では弱い。
 こういう時にネギま世界の3-Aの面々がいれば、かなり便利なんだろう。
 パパラッチとか、忍者とか。

「向こうにしてみれば、こっちに情報を漏らさないって意味では最適の手段を取ってきたな」
「ええ。アフリカ連合や中東連合、国連軍なんかにも情報提供を要請しているけど、恭順派や難民解放戦線の手が間に入って情報を加工されないとも限らないしね。そっちはそっちで、どこから手が入っているのかを調べる為には重要なんだけど」
「即効性は期待出来ない、か」

 その言葉に、微かに眉を顰めつつも頷くエザリア。
 にしても、伝書鳩とかを使うか。今までそういう手段に出てきた相手はいなかった事を考えると、向こうにも頭の柔らかい奴がいるのは事実か。
 テロリストの中に頭の柔らかい奴がいるってのは、また面倒だな。

「分かった、取りあえずそっちに関しては政治班に任せる。何かあったらすぐに連絡を入れてくれ。コーネリアとも連絡を密にな」
『ええ。マブラヴ世界もようやく立て直してきたんですもの。ここでまた以前のように戻らせるというのは納得がいかないわ』

 エザリアにしても、シャドウミラーに来てからここまで交渉を多くこなした国はないだけに、どうしても思い入れが強くなるのだろう。
 いつもは冷静極まりなく、クールビューティーとすら言ってもいいようなその顔には、恭順派や難民解放戦線の自由にさせてなるものかという決意が備わっているように見える。
 その後、10分程マブラヴ世界についての打ち合わせをしてから、通信を切る。
 早速これから中東やアフリカの方へ手を打つのだろう。
 ……にしても、どうしても分からない。今のこの状況で、中東やアフリカ方面で恭順派や難民解放戦線が勢力を伸ばせる余地があるのか?
 ただでさえ、今はBETAに対して連戦連勝といった形だ。つまり、世界中に生きる希望が溢れかえっている状態なのだ。
 その辺、何かもっと深い裏がありそうな感じだよな。他の世界から情報収集要因として何人か借りる。そんな方法も検討しておいた方がいいのかもしれない。
 特にPMC、いわゆる民間軍事会社のS.M.S辺りからなら、専門の人員を借りるのも難しくはないだろうし。

「まぁ、情報収集に関してはエザリアを始めとした政治班に任せるとして……直近の話題はやっぱりプロミネンス計画か」

 基地の完成の記念式典と、プロミネンス計画の開始を告げる記念式典は両方一緒に行われる事になっている。 
 その式典は当然世界中の国々が集まってから行われる訳で、当然それまで俺は暇な訳だ。……いや、記念式典には出る予定がないけどな。ああいう退屈な式典に関しては、それこそエザリアとかの政治班に任せるに限る。
 あやかや千鶴辺りが出る事になるかもしれないが、その辺に関しては財閥や会社の令嬢だ。慣れているだろう。
 となると、本当に今やるべき事はないんだよな。
 ハイヴの攻略に関しては、とてもじゃないが手が出せない状況だし。
 いっそ勝手にハイヴ攻略をするか? と思わないでもないが、もしそんな真似をすれば間違いなくレモンやコーネリア、エザリアといった責任者達に叱られるだろうし、何より勝手にハイヴを攻略すれば、折角上手くいっているこの世界の国々との関係が壊れる事にもなりかねない。
 なら、そうだな。久しぶりに実働班の訓練に混ざるというのもいいかもしれない。
 レイも結構実力を上げてきているって話だし、それを考えれば一度手合わせしてみるのも悪くないだろう。
 そうと決まれば早速実働班に合流すべく、影のゲートへとその身を沈めていく。
 確か今日はシミュレータでの訓練だった筈。





「おわぁっ!」

 シミュレータが幾つも置かれている部屋、そこの影から突然姿を現した俺を見て、アウルが驚愕の声を上げる。
 美砂との件で多少ギクシャクした感じではあったが、それも今は大分収まってきている。
 本人がそれを吹っ切ったって訳じゃないんだろうが、それでも前を向いて進んでいくのは何よりだ。
 ……何か微妙に爺臭いような……
 一瞬そんな風に思ったが、すぐに意識を切り替えて笑みを浮かべてこちらを見ているコーネリアの方へと近づいていく。

「こっちに顔を出すのは珍しいな」
「そうか?」
「うむ。訓練自体は殆どしていないというのに、それでいてシャドウミラー最強の男なのだからな。狡い男め」
「一応これでも潜り抜けてきた戦いの数が違うからな」

 他の世界に行っては戦いに巻き込まれるのだから、正直な話俺以上に実戦経験が豊富な人物というのは、まずいないだろう。
 本当にトラブルに好かれているというか何と言うか……

「ま、それはともかくとしてだ」

 呟き、周囲を見回す。
 ムウやイザークと言った古参のメンバーから、スレイやムラタのように既にベテランと表現してもいいようになった者達、そしてアウルやスティングにように比較的新しいメンバーも揃っている。
 円と美砂がいないのは、シロガネのブリッジクルーとしての訓練を受けているからだろう。何気にマリューが厳しいと昨夜の寝物語で言っていた。
 ……もっとも、それを聞いたマリューは意味ありげな笑みを浮かべていたのだが。
 ともあれ、周囲を見回しつつ目的の人物を見つける。
 アウルやスティングと一緒にこっちに視線を向けている、素の人物。

「レイ、ちょっと俺とシミュレータで対戦だ」

 その問い掛けに、まさか自分が声を掛けられるとは思ってもいなかったのか、一瞬ポカンとした表情を浮かべるレイ。

「俺が、ですか?」

 原作よりも言葉遣いがフランクというか乱暴になっているのは、ムウと一緒に暮らした結果だろう。まぁ、そもそもシャドウミラーはやる事をやってさえいれば特に礼儀とかには厳しくないしな。
 勿論公の場とかでなら話は別だが。

「ああ。確かお前とはまだ1度もシミュレータなり、実機なりで対戦をした事はなかっただろ? だからだな」
「ちょっと待てよアクセル! 幾ら何でも、シャドウとニーズヘッグだと機体性能の差がありすぎるだろ!?」

 レイの保護者でもあるムウがそう言ってくるが、俺は肩を竦めてから口を開く。

「別にニーズヘッグを使うとは言ってないだろ。機体性能の差が大きすぎるというのは、普通に考えれば分かるし。俺もシャドウを使わせて貰うさ」
「……それならまぁ、いい……のか?」

 首を傾げつつ、ムウの視線はレイへと向けられる。

「いいか、レイ。手加減とかは一切考えるな。本気の本気で挑めよ。アクセル相手に手加減なんてしようものなら、速攻で落とされるからな」
「そうだぞ。あいつ、俺達相手にも容赦ないんだよ。全く大人げない」

 ここぞとばかりにスティングやアウルがそう告げているが、なら後でお前にも大人げない対応をさせて貰おうか。
 そんな風に思いつつ、シミュレータへと乗り込むのだった。





 シミュレータを起動し、まず最初に目に入ってきたのは地上……いや、この場合は密林と表現した方がいいか。
 レイにとっては身を隠す場所が多いが、同時にそれは向こうにとっても俺の姿を見つけるのが難しいという事を意味している。
 これがもしニーズヘッグであれば、グレートグランドマスターキーを使って影のゲートから奇襲すれば恐らく速攻で勝負が決まるだろう。まぁ、この機体はシャドウだけにそんな真似は出来ないのだが。
 本来であれば、敵の姿を見つけるのを優先するのだろう。それは事実そうであり、普通に考えれば正しい選択だ。
 だが……折角の訓練。それでは面白くない。
 そう判断し、シャドウのテスラ・ドライブを起動させて空中へと浮き上がる。
 密林の上空まで移動すると、そこにあるのは見渡す限り緑の絨毯。
 この辺はシミュレータならではだな。
 空中で浮かぶ事30秒程。一瞬だけ木々の中で何かが光ったと判断すると、俺がシャドウを移動させるのは殆ど同時だった。
 そしてつい一瞬前までシャドウのいた場所を通り過ぎていく無数のビーム弾。
 シャドウのメインウェポンであるビームガトリング砲だ。
 そのビーム弾が無数に広がってこちらに放たれる。
 元から当てるつもりはなく、俺の空中での回避範囲を制限するのが目的の攻撃。
 へぇ。シミュレータであるとしても、中々に冷静な攻撃だ。
 感心しながらも、折角なのでレイの誘いに乗って誘導されるようにして移動し……

「っと! こっちは駄目か」

 ビームではなく実弾、恐らくは非常に使い勝手のいい武器でもあるM950マシンガンだろう。原作でもそうだったが、この武器は弾数が多くて改造すれば凶悪な威力を発揮する。それだけのポテンシャルを持っている武器である以上、技術班がそれを改造しない筈はなく……結果的に、シャドウミラーで使われているM950マシンガンは原作でいうフル改造……いや、あるいはそれ以上に威力が上がっているような威力に仕上がっている。
 そんな威力の攻撃だけに、シャドウの持つG・テリトリーで防げる筈もなく、俺はテスラ・ドライブを稼働させながら自分に向かって飛んでくる弾丸の尽くを回避していく。
 レイ、確かにM950マシンガンの威力は高いし、弾数も多い。それに連射速度も高いと文句の付けようもない武器だ。だが……BETAじゃあるまいし、引き金を引きっぱなしだとあっさりと自分の居場所を見抜かれるぞ。
 テスラ・ドライブを最大駆動させ、そのまま真っ直ぐに密林の中へ。
 そこで待ち受けていたのは……

「へぇ」

 まるで俺が来るのを見越していたかのように、シャドウの左肩に装備されているグラビティキャノンの砲口をこちらに向けている姿に感心の声を上げる。
 だが、まだ反応が遅い。
 機体を地面に接触するスレスレまで下げ、俺のシャドウが一瞬前までいた空間を貫く重力波砲を見ながら接近。そのままレイの乗っているシャドウのコックピットへとビームガトリング砲の砲口を突きつけてゼロ距離からトリガーを引き、俺の勝ちが映像モニタに映し出される。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:290
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1167 
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