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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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ウェンディ、初めての大仕事!?後編!!

しばらくして・・・ウェンディside

ようやく雨が上がったので私たちは洞窟の外に出て夕日を眺めています。

「雨が上がってよかったね」
「本当だね~」

ハッピーとセシリーは雨が上がって一安心したみたい。

「でも、暗くなるわ。今夜は野宿するしかないみたい・・・」
「寝る場所は、さっきの洞穴でいいとして・・・問題は食料だな」

フリードさんはそう言って歩き出す。

「食べ物集めくらい手伝ってよ」
「じゃないと力が出ないよ~」

ハッピーとセシリーがフリードさんに言う。私もなんとか食料を集めないといけないけど・・・何をすればいいのかな?

「案ずるな。俺も、己の為すべきこと、為さざるべきことはわきまえている男だ」
「一々言い回し固すぎ・・・」
「か・・・かっこいい~・・・」

フリードさんの言い方にハッピーが呆れ、セシリーは目をキラキラさせている。確かにちょっと言い回しがかっこよかったかも・・・
するとフリードさんはこちらに振り返る。

「俺に食料の心当たりがある。すでに準備も終えている」
「本当ですか!?」
「さすが雷神衆!!いざと言うときは頼りになるね!!」
「うん!!」
「フリードくんかっこいい~!!」

もう食料の準備も終わらせてたなんて!!フリードさんってすごい!!セシリーも目がさっきよりもますますキラキラしてる!!
フリードさんは剣を抜くと術式を展開する。

「この術式の中に入った・・・ 羽魚は落下する!!」

フリードさんがそう言うと空からたくさんの羽魚が落ちてきました!!

「なんで羽魚!?」
「この辺りは、羽魚の回遊ルートだ。今は卵を産むため、羽魚の群れが登ってくる季節なんだ」

驚くハッピーと説明してくれるフリードさん。そんなことまで考えた術式を作ったんですね!!すごい!!

「羽魚・・・て・・・」

するとセシリーが顔を真っ青にしている。どうしたのかな?

「ところでこれって・・・食べられるんですか?」
「ううん・・・めちゃくちゃまずいんだよ・・・」
「え!?」

ハッピーの発言に驚く私。ハッピーがお魚をまずいっていうなんて・・・

「オイラたち・・・前にひどい目にあったんだから・・・」
「僕もシリルと一緒に食べたけど・・・とてもじゃないけど食べれたもんじゃないよ~・・・」
「と思うのが素人の浅はかさ。大方、焼き魚にでもしたんだろ?」

フリードさんがそう言いながら落下させた羽魚を何匹(羽?)かを宙に浮かばせる。

「羽魚の料理にはコツがあるんだ」

フリードさんはそう言いながら宙に浮かばせた羽魚を三枚に下ろしていく。

「フリードさんって、お料理がお得意なんですか?」
「それほどでもないが、ラクサスや雷神衆と行動するときなど、たまにな」

フリードさんがいつのまにか用意したテーブルには豪華な料理がたくさん並んでいる。

「「おいしそう!!」」
「はぁ・・・」

私とハッピーはあまりにも豪華な料理に興奮してしまう。セシリーだけはなぜかため息をついているけど。

「味も見た目に負けないぞ。さぁ、食べてくれ」
「ぼ・・・僕はいいや~・・・何か食べ物取ってくる~」

私たちはテーブルに座る。セシリーだけは遠慮してどこかに飛んでいく。

「「いただきま~す!!」」

私とハッピーは料理を一口、口に含む。そのお味は・・・お・・・おいしくない・・・です・・・

「やっぱり、調理法の問題じゃなかった・・・」
「そ・・・そうだね・・・」

そういえば、シリルは焼き魚はあんまり好きじゃないんだった・・・だから羽魚を焼き魚で食べるわけないんだ・・・きっとセシリーはフリードさんが作ってくれた料理みたいなのを食べてたからあんなに遠慮してたんだね・・・

「ウェンディ!!ハッピー!!こっちに木の実がいっぱいあるよ~!!」

セシリーが私たちを呼んでる。セシリーはきっとこうなることを見越して木の実を探してくれてたんだ・・・意外にしっかりしてるんだね、セシリー。

「ん?好き嫌いは感心しないな。魔導士は体が資本だというのに」

フリードさんは羽魚をなんであんなに平然と食べられるんでしょうか?いろんな意味ですごいです。

――――――シリルたちはというと・・・第3者side

「はむっ・・・うぅ・・・」

シャルルは焼いた羽魚をまずそうに食べている。
エルザとルーシィも同様である。

「他に食料はなかったのかぁ・・・?」
「あれば食べてるわよ・・・」
「だからこんなところに来たくなかったのよ・・・」

女子三人は全然おいしくない羽魚を我慢にして口に頬張っている。すると

「皆さ~ん!!果物見つけたので取ってきました~!!」

シリルは腕いっぱいに果物を抱えてエルザたちに駆け寄っていく。

「すごい!!こんなのどこにあったの?」
「匂いを頼りに探しました」
「おお!!助かったぞシリル!!」
「あっちは大丈夫かしら?」

エルザたちはシリルの取ってきた果物を頬張りながら言う。

「大丈夫だと思いますよ。セシリーは俺と一緒に羽魚で痛い目見てるから・・・何か別の食料を探してると思います」
「だといいんだけど・・・」

なぜかサバイバル能力が意外に高いシリルとセシリーであった・・・


























翌日・・・ウェンディside

「山道の次は砂漠かー・・・」
「暑いね~・・・」

今は砂漠地帯を歩いている。ハッピーとセシリーは暑くてなんだか疲れちゃってるみたい。フリードさんはまるで冬場みたいな格好してるけど・・・暑くないのかな?

「フリードさん、暑さに強いんですね」
「こっそり魔法で涼しくしてるんじゃないの?」
「え?そんなのできるの?」

ハッピーがフリードさんを見ながら言う。

「仲間を差し置いて、自分だけ楽をしようとは思わん。単に鍛え方の問題だ」
「フン!」

ハッピーがそっぽを向くと突然落下し始める。

「もうだめ~・・・」
「ハッピー!!」
「大丈夫~!?」

私とセシリーは急いで駆け寄る。あまりの暑さにやられてしまったんだ。シリルがいたら水で冷やしてあげれるけど・・・今は私の魔法しかない!

「待ってて。私が元気にしてあげる」

私がハッピーに魔法をかけようとすると横にフリードさんが座る。

「君が魔力を使うことはない。俺がなんとかしてみよう」
「どうするんですか?」

私が聞くと小さくフリードさんは笑ってみせる。
するとフリードさんはハッピーを岩の上に乗せる。

「まずこうして寝かせる」

フリードさんは剣を抜く。

「続いて、呪文を書く」

フリードさんは流れるように呪文を書いていく。

「この術式の中にいるものは、暑さを感じない」
「岩が熱くて焦げちゃうよー・・・」
「そりゃあ岩の上は普通に考えて熱いよね~」

フリードさんが術式を書いたけどハッピーはまだ目を回したままである。大丈夫かな?

「術式を設定するには、時間がかかるんだ」
「意外に大変なんだね~」

フリードさんとセシリーが言う。だけど・・・

「ていうか・・・術式から出たら意味ないんじゃ・・・」
「あい~・・・」

結局・・・我慢して歩くことになりました。

























しばらく歩くと・・・

「暑い~・・・」
「もう一息だ。我慢しろ」
「僕もきつくなってきた~・・・」

ハッピーとセシリーはフラフラしながら飛んでいる。私は少し心配になってきた。だけど・・・

「あっ!!」
「どうしたの~」
「嵐が来る!!」
「嵐って、砂嵐!!?」

私は風の流れで嵐とかも感知することができるの。ハッピーと砂嵐が来ると聞いて驚いてる。

「この地域特有の、呪いの砂嵐か!?」
「ええー!!?」
「呪い!?」

フリードさんがそう言う。呪いって・・・まずいじゃないですか!?
すると前方に大きな砂嵐が現れる。

「どっかに隠れなきゃ!!」
「この砂漠に隠れる場所などない。逃げるんだ!!」

フリードさんの声で私たちはもと来た道を走り出す。呪いの砂嵐なんて!どうすればいいの!?

―――――その頃シリルたちは・・・シリルside

「本当にこっちであってるの?」
「方角は間違っていないはずよ」
「山道のあとは砂漠なんて・・・」

俺たちは今は砂漠の中に入っている。昨日までは山道だったはずなのに、今日はいきなり砂漠道になるなんて・・・暑いし、砂が柔らかくて足が取られるし・・・結構きついな・・・本当にウェンディはこんな道通ってるのか?
などと思っているとおもむろにエルザさんが叫ぶ。

「来るな!!」
「「え?」」
「何がですか?」

すると目の前にいたエルザさんが突然何かに飲み込まれるように落下する。

「エルザ!?」
「エルザさん!?」
「くっ!」

エルザさんは流砂に捕まってしまっている。全然身動きができない状態だ!

「ダメだ・・・脱出できない・・・」
「なんとかならないの?」
「なんとかって言われても・・・」

俺たちの力で引っ張るには足場が悪い。下手したら俺たちまで巻き込まれるぞ?

「あ!そうだ」

ルーシィさんは何か思いついたようで一本の鍵を取り出す。

「開け!処女宮の扉、バルゴ!!」

バルゴさんか!確か穴を掘るのがうまいからエルザさんを助けるには向いてるかも!!

「お仕置きですか?姫」
「じゃなくて・・・エルザを助けて!!」
「かしこまりました」

バルゴさんはルーシィさんにおじぎすると穴を掘り始める。
するとエルザさんが流砂に飲み込まれるのが止まった!あとは引き上げてくれれば・・・

「ダメです。重すぎてびくともしません」
「失敬な!!」

バルゴさんの言葉にエルザさんが怒る。でもさぁ・・・

「そんな・・・星霊の力でも無理なの?」
「いや、エルザさんの鎧が重くて持ち上がらないんじゃ・・・」

鎧って鉄だし。重さがかなりあるって話を聞いたことがあるし。

「そっか!」
「エルザ!何か軽い服に換装できないの!?」
「わかった。換装!!」

ルーシィさんとシャルルが言う。エルザさんは砂に埋もれて何に換装したのかわからないけど・・・とにかく換装したみたいだ。

「バルゴ!!どう!?」
「ダメです。まったく動きません」

しかしバルゴさんはそれでもエルザさんを持ち上げることができないようだ。流砂ってそんなに身動きができないものなのか!?

「ルーシィさーん!!シリルー!!あれ?シャルルも?」
「ぷいっ」

すると俺たちがさっきまで向かっていた方角からウェンディとフリードさん、それにハッピーとセシリーが走ってくる。
シャルルはそれを見て顔を背ける。まったく・・・シャルルは素直じゃないなぁ・・・心配なら心配だ、って言えばいいのに。

「なんでここにいるの~?」
「心配でついて来ちゃった」
「そっちは四人とも無事みたいね」

セシリーの質問に俺が答える。ルーシィさんはウェンディたちの無事を確認して安心する。

「エルザ!!どうしたのさ!?」
「なんか埋もれてるよ~!?」

ハッピーとセシリーはエルザさんが流砂に捕まっているのを見て驚く。
ウェンディはシャルルがついてきてくれたことに喜んでいるみたい。よかったね、ウェンディ。

「それがね・・・」
「流砂に捕まって動けなくなったの」

ルーシィさんと俺で簡潔に事態を説明する。するとフリードさんはさっき走ってきた方角を見る。

「まずいなぁ・・・ここはもうすぐ、砂嵐に飲み込まれる!」
「えぇーー!!?」
「砂嵐!?」

ルーシィさんと俺は驚いてそちらを見る。するとその先には確かに大きな砂嵐がこちらに向かってきているのがわかる。これってまずくね!?

「私に構わず、お前たちは行け!!」

エルザさんはそう言うけど・・・そんなことできるわけないじゃないですか!?

「何言ってんのよ!!」
「そんなことできませんよ!!」
「不思議です、この重さ。まるで鉄の塊のような」

エルザさんを持ち上げようとしているバルゴがそう言う。鉄の塊・・・

「エルザさん・・・もしかして何か重いものを身に付けてるとか・・・」
「重いもの・・・あぁーー!!」
「何!?何かわかったの!?」

ウェンディが言った言葉で俺は何がそんなに重いのかようやくわかった!!

「芝居の道具!!」
「あ!!」
「そういえば・・・」

俺が答えを言うとルーシィさんとシャルルは納得する。するとエルザさんは申し訳なさそうに言った。

「すまん・・・実はずっと握ったままなんだ・・・」
「えぇー!?」
「そりゃあ重いわ・・・」

驚くハッピーとあきれるルーシィさん。

「しかし、これがなければ舞台ができん!!」

力強く言うエルザさん。なんでそんなに芝居がしたいんだ!!

「今回の仕事は、舞台の助っ人じゃないから!!」
「というかエルザさんは仕事に来た訳じゃないですからね!!」

ルーシィさんと俺がエルザさんに言うとエルザさんはさめざめと涙を流しながら・・・

「うぅ・・・すまない・・・私の思い出・・・」

芝居の道具を離したようだった。するとバルゴさんが砂煙を巻き起こしながらエルザさんを救出する。思い出は重かったんですね。

「私の心のよりどころが~・・・」
「あとで掘り出しゃいいじゃない!!」
「お仕置きですね」

エルザさんはバルゴさんにお姫さま抱っこをされながら涙を流し、ルーシィさんはそれに突っ込みを入れる。
エルザさんって真面目そうで意外とアホなところがあるよな・・・実は天然(バカ)なのかな?

「というか~!!もう砂嵐がすぐそこに来てるんだけど~!!!」

セシリーの声で俺はようやく今の状況を思い出す。すぐ目の前に大きな砂嵐が来ている!しかもなんか叫んでるような音まで聞こえるんだけど!?

「もう逃げる暇がないわね!?」
「あれに飲み込まれたら、二度と出ることは不可能だ」
「えぇー!!」

二度と出ることのできない砂嵐・・・呪いの砂嵐か!!おとぎ話か何かかと思ってたけど、本当にあったんだ!!
「わぁ!!」
「どうしよう~!!」

ハッピーとセシリーが慌ててその場で飛び回る。するとウェンディが

「私が・・・なんとかしてみます!!」

そういって砂嵐に向かって走り出すウェンディ。どうするって、どうするんだ!?

「ウェンディ・・・」

心配そうに見つめるシャルル。

「天竜の、咆哮ーー!!!」

ウェンディが最大パワー(と思われる)天竜の咆哮を放つ。すると呪いの砂嵐の顔が徐々に癒されていき・・・消滅した。

「呪いの砂嵐が・・・消えた」
「すげぇ!!」
「やったー!!」
「ウェンディ~!!」
「すごーい!!」
「えへへっ///」

俺たちがウェンディを褒め称えると、ウェンディは照れたようにもじもじと体を動かす。何これ!?めっちゃかわいい!!

「ふっ・・・」

シャルルはそれを見て、少し成長したウェンディに感心しているようにも見えた。

「それじゃ!!オニバスに向かって!!」
「レッツゴー!!」

ウェンディとセシリーがそういって手をグーにして突き上げる。なんかかわいい上にかなり成長したような気がする!!

「行きましょ!」
「そうだな」
「仕方ないわね」
「行きましょ行きましょー!!」

俺たちもウェンディのあとをついていくように歩き出す。

「待ってくれ・・・私の思い出を~・・・」

ちなみにエルザさんは芝居の道具が埋もれているところを必死に掘り起こしているのがとても印象的だった。






















オニバスの街にて・・・

ようやくオニバスの街に着いたー!!(エルザさんの思い出はバルゴさんが掘り起こしました)
着いたのはいいんだが・・・

ワイワイガヤガヤ

「どうも、ありがとうございます」

俺たちはウェンディの仕事の依頼人であるラビアンさんが団長を務める劇団の劇場まで来たのだが・・・入り口には長い行列ができているし、ラビアンさんも元気そう・・・どうなってるんだ?

「なんで元気なの?」
「心も体もボロボロだったんじゃ・・・」

ハッピーとセシリーがそう言うとラビアンさんは

「役者たちと仲直りして、舞台ができるようになったんです。お客も大入り!ありがとうございます!!」

まんべんの笑みでそう言った。

「そんな・・・何のために苦労してたどり着いたのよ・・・」
「せっかく苦労して掘り出したというのに・・・」
「オイラ・・・ダメ・・・」
「僕も・・・もう限界・・・」

ルーシィさん、エルザさん、ハッピー、セシリーが次々に地面に倒れ出す。まさかそこまでショックを受けるとは・・・一番残念なのはウェンディだと思うんですけど?

「うっ!」
「ん?」
「え?」

今度はフリードさんが口を押さえる。その顔は真っ青だ。

「羽魚を食べ過ぎたせいで・・・今になって・・・気分が悪くなってきた・・・」

あんなの食べたら確かに気持ち悪くなりますよ・・・というかよくここまで持ちましたね。

「はぁ・・・あ!いかん・・・立ってられない・・・」
「はわわわわわ・・・」

そういってフリードさんも倒れる。ウェンディはそれを見て大慌てしている。

「お~い・・・」
「ナツさん!」

すると今度はナツさんがこちらに歩いてくる。しかしその足取りはフラフラしていて今にも倒れそうだ。

「やっと線路が直って・・・たどり着いたんだ・・・でも・・・ずっとオニバスとマグノリアを行ったり来たりして・・・もう・・・ダメ・・・」
「あぁ・・・」

ナツさんも力尽きて倒れる。すると

「ちぇっ!」

ラビアンさんが舌打ちをしてこちらを見下ろす。その顔はさっきまでとは大違いだ。

「態度変わった!!」
「何か黒い顔してるぞ!!」
「こんなところで寝られちゃ営業妨害だ。君たち!!」
「「はいっ!?」」

ラビアンさんはこちらを指差す。

「こいつらを全部片付けてくれ。大仕事だが・・・報酬はちゃんと払う」
「「えぇー!!?」」

ラビアンさんは黒い笑顔でそう言った。
























夕方・・・

「はぁ~あ・・・」
「ふぅ~・・・」

俺とウェンディはようやく全員を運び終えて一息つく。だがそれはどちらかと言うとため息のような感じだった。

「これが初めての大仕事だなんて・・・」

不満そうなウェンディ・・・無理もない・・・俺だってなんだが納得できないもん。

「いいんじゃない。みんなあなたのことを心配してたけど、むしろあなたがみんなの役に立ってるわ。これも立派な仕事よ。胸を張っていいと思うわ」
「そうかな・・・」

するとシャルルがウェンディにそう言う。ウェンディはどうも納得のいかない様子だけど・・・ここは任せるか

「えぇ!!私はそう思う」
「うん。そうね!」

ウェンディは伸びているナツさんたちを見て笑顔になる。確かに最後はこんな形になったけど、ここに来るまでの道のりでウェンディはたくさんのことを学んだはずだ。それはきっとこれからの財産になっていくんだろう。
俺もこれからウェンディと共に道を歩んでいくために、もっともっと成長しよう!!
だから俺たちのことを、見守っていてくれ。グランディーネ!!ヴァッサボーネ!!

「次は一緒に仕事に行こうね!!シリル!!」

ウェンディが笑顔で俺に言ってくる。だから俺も笑顔で返す。

「もちろん!!一緒に頑張ろう!!」

俺たちはそう言い、沈んでいく夕日を眺めていた。















 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。個人的にこの話のウェンディの最後に笑った顔がすごく好きです!!次は耐久レースをやらせていただきます。細かく書くか、はしょって書くか決めかねておりますが・・・
次回もよろしくお願いします。

 
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