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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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フェアリーヒルズ

妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入ってからしばらくして・・・

「じゃあシリル!オイラがウェンディたちを寮に案内するからね」

「ありがとうハッピー」

「あい!」

「じゃあね、シリル」

「朝とか寝坊しないようにね」

「寂しかったら僕がいつでも戻ってくるからね~」

そう言ってハッピーが先頭を歩きウェンディとシャルル、そしてセシリーがそれについていく。
今日はウェンディたちが妖精の尻尾(フェアリーテイル)の女子寮、フェアリーヒルズに入る日になっている。
本当は一緒に住もうと思っていたのだがアクシデントが起きて一緒に住むということができなくなってしまった。ちなみにそのアクシデントとは・・・













――――――回想

「う~ん・・・」

「あら?どうしたのシリル」

「ミラさん」

俺がギルドの机で書類を見ていると後ろから来たミラさんに声をかけられる。
ミラさんは俺の目の前に何枚もある書類の内の一枚を手に取り目を通す。

「あれ?まだ住むところ決まってないの?」

「実はそうなんですよ・・・」

そう・・・俺の見ている書類は現在マグノリアにある空き部屋の情報が書いてあるものである。
書類に全て目を通し、物件そのものも見たのだがどの物件も一人暮らし用のため二人が住むには少々狭い。だったら二部屋借りようかとも思ったのだがどの物件も微妙な離れ方をしている。
俺はそのためどうするべきか頭を悩ませていると

「だったらウェンディたちはフェアリーヒルズに住めばいいんじゃない?」

「フェアリーヒルズ?」

ミラさんの突然の提案に俺は困惑する。なんだ?フェアリーヒルズって

「うちの女子寮なのよ。すぐ近くにあるの」

そう言ってミラさんは地図を書いてくれる。しかしその絵が結構下手だったりする。でも・・・

「俺ウェンディと離れたくないんですけど」

「ウェンディのことが大好きなのね!」

「え!?いや・・・そう言うのじゃなくて・・・」

ミラさんに言われて少し恥ずかしくなってしまう・・・いや、確かに好きなんだけど・・・それを知られると恥ずかしいっていうか・・・理由・・・

「そうだ!心配なんですよ!ウェンディのことが」

「はいはい。そうね」

ミラさんは俺に笑顔のままそう言う。なんだろう?少しバカにされた感じがする

「それにウェンディだっていろんな人たちと暮らすことで見聞を広げることだってできると思うわよ?」

「でも・・・」

「あれ?シリルとミラさん。どうしたんですか?」

俺がいまだに悩んでいると今度はウェンディも俺たちのところに来る。そっか、ウェンディに聞いてみればいいのか

「ねぇウェンディ。ウェンディはどっちがいい?」

「?何が?」

「シリルがね、暮らすところを探してるんだけど二人で暮らせそうなところがないんだって。だからウェンディは妖精の尻尾(フェアリーテイル)の女子寮、フェアリーヒルズに住めばいいんじゃないかな?って思ったのよ」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)に女子寮なんてあるんですか?」

やっぱりウェンディも俺と同じように思ったみたいだ。

「そうよ。私は住んでないけど・・・エルザとかジュビアとかが住んでるみたいね。エルザ~!」

ミラさんが辺りを見回してから近くにいたエルザさんを呼ぶ。それにエルザさんも気づいてこちらに来る

「どうした?ミラ」

「エルザってフェアリーヒルズに住んでるわよね?」

「あぁ。それがどうした?」

「フェアリーヒルズって今は空き部屋ってあるの?」

あれ?いつのまにかウェンディがフェアリーヒルズで暮らすことで決まっている感じになってるぞ?

「あぁ。なんだ?ウェンディとシリルもフェアリーヒルズに来るのか?」

「エルザさん違う。俺は入れないです」

エルザさんはいまだに俺の性別を覚えてくれてないんだな・・・なんか悲しいです

「そうか。ならウェンディの部屋をとっておけばいいのか?」

「えぇっ!?私・・・その・・・」

ウェンディが顔を赤らめて俺の方をチラチラと見てくる。もしかして・・・ウェンディも俺と離れたくないとか?

「あら。ウェンディもシリルと離れたくないのかしら?」

「ち・・・違います!!いや・・・違わないけど・・・」

ウェンディはモジモジしながら言葉を紡ぐ

「シリル・・・朝とか苦手だから私いないと起きれないかな?って心配で・・・」

ガーン!!まさか俺ウェンディに頼りなく思われてるのか?これは・・・

「やっぱり別々に暮らそうか。ウェンディ」

「えぇ!?なんで!?」

ウェンディが心底驚いた顔をする

「俺だって朝一人で起きれるってことを証明してやる!!」キラッ

「シリル。そのセリフあんまりかっこよくないわよ?」

ミラさんに少しあきれたように言われる。そこはほっといてください

「シリルがそういうなら・・・」

ウェンディも渋々といったように納得する。

「それじゃあ決まりね!」

「ミラちゃ~ん!」

「は~い」

ミラさんはそう言ってからマカオさんたちに呼ばれてその場をあとにする

「それじゃあウェンディ。明日にでも荷物を持ってきてくれ」

「わ・・・わかりました!」

エルザさんもその場からいなくなり残されたのは俺とウェンディの二人だけ。ウェンディは俺の方を向く

「シリル・・・寂しかったらいつでも戻ってくるからね?」

「ウェンディも寂しかったら俺の部屋まで来てもいいよ?」

俺がそう言うとウェンディは何かを決意した顔をする。

「わ・・・私だって一人で大丈夫ってところを見せるもん!!シリルが一人で大丈夫なら私だって大丈夫!・・・のはず」

最後の方声小さくなってたぞ?大丈夫か?

「それじゃあそう言うことでやってみようか」

「うん!わかった」










――――――

といった感じにお互いに相手に一人でも大丈夫なんだよ~っと証明しようと思い別々に住むことになった。ちなみに俺はすでに引っ越しが住んでいるので今日はギルドの皆さんとプール掃除をすることになっている。けど・・・

「なぜプールがあるんですか?」

「漢だからな」

隣にいたエルフマンさんに聞いたら訳のわからない回答が帰ってきた。なんだよ漢だからって!

「前にギルドが壊れた時に話題性を持たせたくて作ったんだ」

「そうなんです・・・か!?」

するといつのまにか近くにいたグレイさんが解説してくれる。しかし俺はグレイさんの格好に思わず驚く。

「つーか、てめぇは何か穿いてこいっての!」

「漢だ!」

「うぉ!!だぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ナツさんに全裸でいることを指摘されたグレイさんは股間を隠しながら走り去る。そんなに恥ずかしいなら最初っから脱がないでくださいよ

「おい!マカオはどうした?」

「ハッピーもいないな」

「あいつ逃げたな!!」

「あ!ハッピーならウェンディたちをフェアリーヒルズまで案内してくれてます」

ナツさんたちがその場にいないハッピーのことを言うので一応伝えておく。マカオさんはどこにいったのかは俺は知らないけど

「便利なものだな」

「ったく、新築して大して日が経ってねぇのになんで雨漏りするんだよ」

ギルドの上にある鐘のところではアルザックさんとガジルさんが雨漏りの修理をしているようだ。ガジルさんの腕って鉄になるからあんなこともできるのか。便利なものですね

「誰のせいで新築するはめになったのかな?」

「てめぇ脳天に釘打ち付けんぞコラァ!!」

「釘を食うな釘を」

ガジルさんって鉄の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)だから鉄を食べれるのか。でも釘はさすがに痛いでしょ?

「よう。最近フィギュアの売れ行きはどうだ?」

するとプールサイドの方からマカオさんの声が聞こえてくる。そちらを向くとそこにはマックスさんと話しているマックスさんがいた

「ワカバさん。マカオさんあそこにいますよ」

「おぉ!本当だ。やれやれ、連れてくるか」

ワカバさんはそう言ってマカオさんの方に近づいていく。

「おい!今日はプール掃除の日だぞ!?海パン履いてとっととプールに来い!!」

「うっせぇな。今大事な話が・・・」

「はぁ!?どうせお前のフィギュアなんて誰も買っちゃいねぇよ」

ワカバさんにそう言われるとマカオさんは図星をつかれた顔をする。しかしフィギュアなんて売ってるのか。まぁ男のフィギュアなんて誰も買うわけないだろうけど・・・

「てか、製造すらしてないんだけどね」

「あらあら」

マックスさんがそう言うとマカオさんはかなりショックを受けてあるようだった。ドンマイです。マカオさん・・・
それからしばらくして

「水竜の咆哮!」

プール掃除もおおよそ終わってきたので一度水を入れることになった。なぜか水を入れる係りが俺になってたけど・・・

「お前・・・魔法の使い方それで合ってるのか?」

「間違ってると思います」

俺が咆哮でプールに水を入れたのをグレイさんがツッコム。正直咆哮はこうやって使うものではありません!

するとナツさんがすぐにプールに飛び込むとその場に仁王立ちする。何してるんだ?

「燃えてきただろ?今まで味わったことのないプールだろ?」

ナツさんがそう言うので俺もプールの中に入るとそこはまるでお風呂のようになっていた

「ナイスアイデアだな!」

「漢はやっぱり温泉だ!」

「ったく暑苦しいやつめ」

それを見ていたグレイさんは対抗してなのか

「プールと言えばこうだろ?」

プールを凍らせ始めた

「プールというより、氷そのものだな」

「だっひゃひゃ!こりゃ良いや~!」

なぜかビックスローさんは氷のプールにご満悦の様子だった

「あいつら・・・好き勝手だな・・・」

「それよりプール掃除はどうなったんだ?」

「イカレてるぜ・・・」

「とりあえず水を入れてみたらこうなりました」

呆れたように見ているアルザックさんとガジルさん。俺は温泉プールから上がりながら言う

「まぁいいんじゃない?少しくらい息抜きもしないと」

なぜかミラさんはここでくつろいでいる。そういえばミラさん以外女の人見てないような・・・

「ん?なんだこの穴」

「ガラスはめ込んであんぞ」

するとナツさんとグレイさんが何かを見つけたのかプールの底を見ている。
俺たちもそちらの方へと行くとそこには確かにガラスのはめ込んである穴があった

「なんですか?この穴」

「まさか覗き穴!?漢にあるまじき行為!!」

エルフマンさんが怒り声を荒げる。なるほど・・・覗き穴・・・って何を覗くんだ?

「覗くって何をだよ?」

「そりゃお前、女子の水着姿だろうよ!」

ナツさんの問いにワカバさんが嬉々として答える。けど・・・プールで水着姿なんていくらでも見れるような・・・

「そんなの何が楽しいんだ?」

「イカレてるぜ」

ナツさんとガジルさんがあきれたような声を出す。まぁ実際水着なんてプールで見れるから俺もどうでもいいけど・・・

「下に部屋まであんじゃねぇか」

「おおっ!行ってみようぜ!!」

なぜかビックスローさんがすごいノリノリだったので俺たちはその覗き部屋へと向かった











――――――一方ウェンディたちは・・・ウェンディside

「女子寮があるなんて助かるわ」

「本当だよね~」

「シャルル!見えてきたよ!」

ハッピーがそう言って前を指差す。するとそこにはフェアリーヒルズが見えていた。

「あれがフェアリーヒルズなんだ~!・・・あれ?」

するとフェアリーヒルズが近づいてきて気づいたけど入り口の前に誰かいる。あれって・・・ルーシィさん?でもいつもと服装が違うような・・・

「あの、ルーシィさん?」

「ん?あっ、ウェンディ!シャルルとセシリーも!」

私が名前を呼ぶとやっぱりルーシィさんだったようでこちらに振り向く

「いつもの感じと違う服だったから、ルーシィさんじゃないのかと思いました」

「よりによって私の前でその格好?いい度胸ね」

「中々きわどい服だね~。ルーシィさんの趣味?」

「好きで着てんじゃないから」

ルーシィさんは胸とところを隠しながら落ち込んだように言う。だったらなんでそんな服着てるのかな?

「で、どうしたの?ウェンディ」

「私たち、今日からこの寮にお世話になることになったんです」

「オイラはシャルルの引っ越しのお手伝いだよ!」

「あんたには頼んでないわよ」

「シャルル~。手伝ってくれてるんだから、そんなこと言っちゃダメだよ~」

私の後ろからハッピーもルーシィさんに挨拶する。本当ハッピーはシャルルのことが好きだよね。シャルルは相変わらずハッピーには手厳しいけど・・・

「てかハッピー。あんた男子でしょ?ここ女子寮だから入れないわよ」

「オイラは男子じゃありません。猫です」

「「「「あはははは・・・」」」」

ハッピーの言ったことに苦笑いする私たち。確かに男子ではないけど・・・

「ルーシィか?こんなところに来るなんて珍しいな」

すると寮の上からエルザさんの声が聞こえてきたので私たちは上を向く

「エルザ!!もしかしてエルザってここに住んでるの!?」

「ああ。他に何人も住んでいるぞ。おっ!ウェンディとシャルルとセシリー!今日からだったな」

「よろしくお願いします」

私はエルザさんに頭を下げる。

「ねぇおばあちゃ・・・って消えてるし!!」

突然ルーシィさんが独り言を言う。どうしたのかな?

「ルーシィはそこで何をしてるんだ?」

「ううん!ちょっも見学に!」

ルーシィさんは見学に来たんだ。ということはここには住んでないってことなのかな?

「そうなのか?ならば私が案内してやろう」

「本当!?」

「あぁ。ハッピーはウェンディたちを部屋へ案内してくれ。二階の角部屋だ」

「あい!!」

エルザさんはそう言うと廊下の方へといなくなってしまう

「よろしくお願いします!」

「ま、頼んだわよ」

「よろしくね~。ハッピー」

私たちがハッピーにお願いするとルーシィさんが

「てかあんた、ちょいちょいここに来てるわけ?」

「あい!猫ですから」

「何よそれ・・・」

ハッピーの発言に私たちも少しあきれてしまう。





――――――――それから部屋へと荷物を置いて・・・

「私たちの部屋、とっても日当たりのいい部屋だったね!」

私たちがこれから暮らす部屋はとっても日当たりが良かったので私は嬉しくなってしまう

「てかあんたは何してるのよ」

「なんでこんなところにいるの?」

私たちは今はフェアリーヒルズの中を歩いている。先頭はもちろんハッピー。

「オイラが中を案内してあげるよ!」

「わぁ!」

ハッピーが中を案内してくれるというので私は思わず声を出す。これから暮らしていくんだもん。中がどうなってるか知っておきたいもんね



――――大浴場・・・

「ここが大浴場!各部屋にシャワーもあるけど湯船に浸かりたい時はここだよ」

「広~い!!」

「うわぁ!すごいね~!」

「中々いいじゃない」

大浴場はとっても広くてきれいなところだった。寮ってこんな感じなんだ~。




――――資料部屋

「ここは資料部屋。ギルドほどじゃないけど寮生たちの仕事の記録なんかがあるんだ」

「住んでないのにやけに詳しいわね」

「よく来てるからね」

「なんで少しドヤ顔になったの~?」

その後もハッピーが寮の中を色々案内してくれた。ロビーなんかすっごいきれいで私びっくりしちゃった!!それからしばらくするとエルザさんに湖で私の歓迎会をしてくれると言うので私は水着に着替えてエルザさんたちと一緒に湖へと向かった




――――湖でにて

「気持ちいいね。シャルル、セシリー」

「まぁ、いいんじゃない」

「こんなに大きい湖が近くにあるなんてね~」

私たちは湖で皆さんと一緒に遊んでいる。皆さん砂浜を駆けたりバナナボートで浮かんだりして楽しそう!!
その後皆さんがビーチバレーを始めたので私は少し休憩している。

「楽しいですね」

「あぁ。フェアリーテイルもフェアリーヒルズもどっちも楽しいぞ」

「ふん。みんなガキね」

シャルルはパラソルの影でゆっくりくつろいでいる。ちなみにセシリーははしゃぎすぎてシャルルの隣でお昼寝中。するとハッピーがシャルルに飲み物を持ってくる

「お待たせ致しました」

「あら。オスネコのくせに気が利くのね」

「女子寮の皆さんからそう言われます。皆さん!!」

「あ!?」

突然ハッピーが飲み物を投げてビーチバレーをやってる皆さんの方を向くのでシャルルが驚く

「それでは例のやついきますよ!!」

例のやつ?って何かな?

「フェアリーヒルズ名物!!恋のバカ騒ぎ!!」

「「「「「「わ~!!」」」」」」

するとどこから現れたのかトーク番組みたいなセットが現れる

「グレイ様」

「ラクサス」

「早すぎ!」

ジュビアさんとエバーグリーンさんが言うとハッピーが突っ込む。何なのかな?これ

「二人とも、まだ今日のお題が出てないぞ」

「今日のお題は!!」

ハッピーがビコピコハンマーで机を叩く

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の中で彼氏にしてもいいと思うのは誰?です。さぁ!」

「グレイ様。以上」

「ジュビア・・・それじゃあつまんないよ」

即答ですね!ジュビアさんはやっぱりグレイさんのことが好きなんですね。

「他の人!!」

「え~・・・その・・・」

ビスカさんは恥ずかしそうにもじもじしてますね。

「花が似合って、石像のような感じの」

「それって人間ですか?」

エバーグリーンさんはなんとも特殊な趣味なんですね。

「エルザは?」

「いないな」

エルザさん即答ですか!?

「ラキもないね。他の人」

「ちょっとお題に無理があると思います。だってそんな人いる?」

ラキさんがお題に意見する。でも妖精の尻尾(フェアリーテイル)の皆さんって魅力的な人も多いと思いますけど

「レビィはどう?」

「私!?」

ハッピーからレビィさんが指名され少し動揺する

「例えば、ジェットとかドロイとか。三角関係のうわさとかあるしね」

「冗談!チーム内の恋愛はご法度よ!!仕事にも差し支えるもん!!」

レビィさんってやっぱりしっかりしてますね。

「トライアングル~!グッと来るフレーズね~」

「三角関係・・・恋敵!!」

「その真ん中にいると全ての毛穴から鮮血がぁ!!とか?」

「はいそこ!!脱線しすぎ!!」

後ろに座っている3人が別の世界にいってしまっていたのでハッピーが呼び戻す。

「チームの恋愛と言えば、私前から気になってることがあるんだけど?」

「何なに?」

レビィさんの話題にビスカさんが食い入る。私も気になる~!!

「実は、ナツとエルザがあやしいんじゃないかって思うの!だって昔、一緒にお風呂に入ったって言うし」

えぇ!?一緒にお風呂に入ったんですか!?

「ん?グレイとも入ったぞ?」

「「「「「!?」」」」」

「それはすなわち好きということになるのか?」

エルザさんの発言で皆さん頭から湯気が出ちゃってますよ!

「グレイ様と・・・お風呂に【ピコッ】」

「はいそこ!想像しない!!」

ジュビアさんがなみだを浮かべながらグレイさんとお風呂に入ってる姿を想像したらハッピーに叩かれました。

「ビスカこそ、アルザックとはうまくいってるのか?」

「エルザさん!それ内緒です!!」

「え?みんな知ってるよ?」

「てか気づいてないのアルザックだけだし」

「「「「うんうん」」」」

「ぽ~///」

ビスカさん自分の恋愛事情を皆さんに知られちゃってて顔真っ赤になっちゃってますね

「すまん!私のせいだ。仲間だというのに。とりあえず殴ってくれないか?」

「え・・・」

エルザさんの提案にビスカさんも思わず苦笑いしてますね。

「じゃあルーシィはどう?」

「ナツじゃないかしら?」

「意外とグレイかも?」

「ジュビアはロキだと!!」

エルザさんがグレイさんの名前を出すとジュビアさんがそれに食いつくように言う。そんなに恋敵がいて欲しくないんですね

「あ!でもルーちゃん言ってたよ?青い天馬(ブルーペガサス)のヒビキって人に優しくしてもらったって!

「ん~・・・意表をついてリーダスとか?」

「「「「「ないない」」」」」

「わかった!!きっとミラさんだ!!」

「「「「「ははっ・・・」」」」」

ラキさんのとことん的はずれな解答に皆さん苦笑いする。でも・・・皆さん本当楽しそう。

「ちなみにウェンディは?」

「え?」

ハッピーから突然話を振られる。え?でも・・・やっぱりそういうのって恥ずかしいよ・・・

「え!?ウェンディいるの!?」

「だれだれ!?」

レビィさんとビスカさんがこちらをすごい見てくる。というか皆さんすっごい見てますよ!!まさか私まで参加させられるなんて!!

じーーーっ

み・・・皆さんの視線が・・・

「だ・・・誰にも言わないでくださいよ?」

「「「「「うんうん!!」」」」」

皆さん本当にすごい見てきますね!
私はためらいながらもなんとか言う決意をする

「し・・・シリルです・・・///」

「「「おおー!!」」」

「グレイ様じゃなくて良かった」

「小さいときから一緒にいる好きな人・・・これはもう幼なじみという名の許嫁!」

ラキさんがすごい脱線しちゃってます!!別に許嫁ってわけではないですけど・・・

「それじゃあ本日のメインゲスト!ウェンディの好きな人も聞けたことだし本日はここまで!!」

えぇ!?これって私の好きな人を聞くための会だったの!?

ドガァン

私がそんなことを思っていると突然大きな爆発音が聞こえる。

「ん?なんだ?」

「ギルドの方から聞こえたぞ?」

「どうせナツとグレイでしょ」

エバーグリーンさんがそう言うと皆さん納得してしまう。




―――――ちなみにこの爆発はやはり・・・シリルside

俺たちはプールの真下にある覗き部屋なるものに来ている

「ここが覗き部屋というものか」

「がーっ!!許せん!!」

「で?犯人は誰なんだよ」

「すげぇな!色んな角度で拝めるぜ!!」

皆さんが犯人を探そうとしてるなかワカバさんは覗き穴を一生懸命に覗いていた。でも今覗いても女の人なんて誰もいないと思いますけど?

「おおっ!!誰か入ったぞ!!うぎゃ」

ワカバさんがそう言うとナツさんが割り込むで覗き込む

「興味ねぇなら覗くなよ」

「お・・・俺にも見せろよぉ!!」

「イカレてるぜ」

「ていうか誰が入ったんですかね?」

ミラさんかな?でも今このタイミングで入るわけないか

「おい、誰が入ってんだ?」

「泡ばっかでよく見えねぇ。お!「退けよ!」ぎゃっ」

今度はグレイさんが覗き込む。

「誰だ?」

まじまじと覗くグレイさん。しばらくすると

「げぇ!?」

「誰だ?」

「見てみろよ・・・」

ナツさんがグレイさんと入れ替わって覗く。

「なんだ。じっちゃんか。」

マスターが入ってたのか。

「ん?」

するとナツさんが何かに気づく

「どうしたんですか?」

「じっちゃん・・・なんであんなに慌ててんだ?」

あぁ~・・・そういうことか

「動揺してるってことはよぉ」

「犯人はじいさんか」

「「「「「「「「「「う~ん」」」」」」」」」」

俺たちがマスターにあきれていると

「げぇっ!!」

ナツさんが何かを気持ち悪がる声を出す

「ん?どうした?ナツ」

グレイさんの問いに答えずにナツさんは小刻みに震えている。すると

「目がぁ!!!!」

ナツさんは目を抑え口から炎を出す

「やめろナツ!!」

「こんなところで火ぃ吹くな!!」

「見ちゃいけねぇもんを見た!!」

ナツさんは苦しみながら炎を吐き出し続ける

「ったく、何を見たっていうんだ。げぇっ!!」

するとグレイさんも同じ反応をする。ものすごく嫌な予感・・・

「目がぁ!!!!」

「やっぱりー!!」

今度はグレイさんが体から冷気を出して辺りを凍らせ始める

「だから何を見たんだよ」

続いてガジルさんが覗く。するとガジルさんはゼロコンマ数秒固まると

「目・・・がぁ・・・」

息も絶え絶えにそういうと目にシャッターが降りる。なぜシャッター!?

「な、何を見たんでしょうか?」

俺も気になってしまいその穴を覗く。するとそこにはマスターがいた・・・海パンの脱げたマスターが

「・・・俺は何も見ていない、俺は何も見ていない、俺は――――」

「「「「「シリルが壊れたー!!」」」」」

俺はとにかく自分に暗示をかける。これはきっと悪い夢だ!そうに決まってる


「「うわぁぁぁぁぁぁ」」

その後もナツさんとグレイさんが魔法を放ち続けついに

ドガァン

プールが爆発した。

「「「さ・・・最低だ(です)・・・」」」

「もう、ダメでしょマスター。怒りますよ!」

「しゅみません」

結局この日はプール掃除のはずがしばらくプールを使用禁止にしてしまうだけの日になってしまった・・・








――――その日の夕方

「今日はひでぇ目にあったなぁ」

「そうですね・・・」

今俺はナツさんと一緒に少し散歩をしている。その理由は

「しかしハッピーの奴どこいきやがった?」

「ウェンディの引っ越しはもう終わってるはずですけどね?」

ウェンディたちの引っ越しを手伝いにいったハッピーがいまだにギルドに戻らないので俺とナツさんは匂いを頼りにハッピーを探している。

「お?あっちのほうからハッピーの匂いがすんぞ!」

「行ってみましょう!」

俺たちがハッピーの匂いのする方へと向かうとそこは湖・・・そこには何かを片付けているハッピーがいた

「ハッピー!」

「ハッピ~!!」

「あ?ナツ!シリル!」

ナツさんと俺が名前を呼ぶとハッピーはそれに気付いてこちらに飛んでくる。

「何してるの?」

「セットの片付け」

?何のセット?

「でももう終わったんだよ」

ハッピーがそう言って指差すところには確かに何やらたくさんの椅子とかがあった。

「おぉ!ハッピーたいへんだったな。じゃあ帰るか」

「あい!あ、ところでさ、シリル」

「ん?何?」

ハッピーが俺に話しかける

「シリルはさぁ・・・好きな人とかいるの?」

「えぇ!?」

なんだこいつ!?いきなり変な質問しやがって!!

「な・・・なんで?」

俺がハッピーに聞くと

「気になるから。大丈夫。オイラ誰にも言わないよ」

いや・・・ナツさんがいるじゃん・・・言いにくい・・・

「ほら!早く」

ハッピーが俺に耳を出してくる。なるほど・・・耳元でささやけってことね。
俺はハッピーの耳に口を近づける

「う・・・ウェンディだけど・・・」

俺は少し顔が赤くなりながらそう言うとハッピーは少しにやっと笑い

「でぇきてぇる」

と言ってきた

「え!?何が!?」

「じゃあナツ!!帰ろうか」

「おぉ!またな!シリル!」

「え!?いや・・・ハッピー!!何ができてるの!?ねぇ!!」

俺が一人困惑してるなかハッピーはナツさんをつかんで飛んでいってしまった

「一体・・・何が“でぇきてぇる”んだ?」

俺は一人考えながら帰路へとついた






 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。この話ではウェンディとシリルは両思いってことだけは一応確定させておこうと思いました。二人が結ばれるのは現在の予定だとかなり先の予定になっております。次回もまたよろしくお願いします  
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