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NARUTO うずまき兄妹伝~天の書~

作者:ハマT
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No.18炎の花

中忍試験本戦が始まり第一試合はナルトが勝利した。そのナルトは医療室に来ていた。
「よぉネジ大丈夫か?」
「・・俺を笑いに来たのか?」
「いや・・お前と少し話がしたくてな・・お前天才なんだからあまりイジイジすんじゃねぇってばよ」
「それ試験管に言われたんだが・・」
そう告げると先を越されたと落ち込むナルト、それを見てネジは少し笑う。日向家で時折名前の出るナルト、大体がヒナタの好きな相手ということで話に出るが今のナルトを見てなぜヒナタがナルトに惚れたのか少しわかったような気がした。
『シードのドス・キヌタと第三試合のカンクロウが棄権、第二試合のうちはサスケがまだ到着していないので試合順番を変更します。第三試合うずまきボルトvsうずまきヒマワリ、両者はすぐ集合しろ』
会場からそんな声が聞こえ慌て出すナルト、それもそうだナルトにとってこの試合は大事な一線なのだ。
「わりい観客席に行くってばよ!!」
「俺も行こうこの試合は個人的に興味があってな」

観客席より下に作られた闘技場。ここにボルトとヒマワリが向かい合っていた。
「ヒマワリ・・俺は修行して強くなったんだってばさ!!」
「私だって・・絶対お兄ちゃんに勝つ!!」
『試合開始!!』
試験管の合図ともに突っ込むボルト。一方のヒマワリは印を結ぶ。
「火遁・鳳仙火の術!!」
ボルトに向かって火球を飛ばすヒマワリボルトはそれをかわし壁に張り付く。そこに向かっていくつもの火球が飛んで来てそれを走ってかわす。しばらく走るとヒマワリに向かって飛び距離を埋める。
「柔足」
ボルトがヒマワリに蹴りを放つがそれをヒマワリは刀で防御する。ボルトはすぐに距離を取る。
「火遁・豪火滅失!!」
「守護八卦六十四掌!!」
広範囲を業火で焼き尽くしそれをボルトは防御する。業火の中で防御していたボルトが突然豪華に包まれる。恐らく何らかしらのはずみに防御が解けたのだろう。
「八卦・六十四掌!!」
ヒマワリが振り返るとそこにはボルトがいた。変わり身の術であたかも自分が豪華に包まれたように見せかけたのだ。不意をつかれたヒマワリに攻撃が命中するがヒマワリは煙になって消滅した。術の最中に影分身と入れ替わっていたのだ。
「火遁・業火之向日葵!!」
「水遁・捩子螺旋陣!!」
互いの火遁と水遁がぶつかり合い会場は水蒸気に包まれる。だがそれでも二人の攻撃は止まない。観客の見えない中二人は戦闘を続けていた。視界の悪い中感知タイプではないヒマワリは影分身を使ってボルトの位置を確認しようとする。一方のボルトは白眼を使いヒマワリの影分身をどんどんと消していく。圧倒的に不利な状況の中ヒマワリは決して諦めない。そんな時だった、偶然にも本体を見つけたボルトの攻撃をヒマワリが防御した。すぐにヒマワリは残っている影分身を集め袋叩きにしようとする。
「回天!!」
その気配に気づいたボルトが回転で防御する。回天は守護八卦六十四掌に比べ防御力に劣るものの発動にかかる時間が早い。だからこそこのタイミングで発動したのだ。回天で大きく飛ばされ壁に着地するヒマワリ。だがこれで振り出しに戻った。また視界の悪い中ボルトを探さなければならない。そう考えた瞬間ある考えがヒマワリの頭に浮かぶ。見つけれないのなら・・・
「火遁・豪火滅失!!」
広範囲忍術で再び焼き払うヒマワリ。見つけられないのなら片っ端から攻撃すればいい。そう考えたヒマワリは広範囲忍術で焼き払ったのだ。火遁で水蒸気は全て飛び視界が開ける。そこには無傷のボルトがいた。恐らくまた防御したのだろう。
(チャクラコントロールを修行で身につけたけどチャクラ消費の激しい豪火滅失に未完成だった業火之向日葵、チャクラを分散する影分身の多様・・まだスタミナはあるけどやっぱり『クー』からチャクラを借りてない分もうチャクラがない・・・使えて炎弾一発・・でもお兄ちゃんだってもうチャクラが・・・)
(さっきのは危なかったってばさ・・あの時回天にチャクラを込めてなかったら確実に消し炭になってたってばさ・・でももうチャクラが・・使えて変わり身ぐらいしかないってばさ・・・)
((これに賭けるしかない!!))
ボルトに向かって炎弾を放つヒマワリ、ボルトはそれをかわさず炎に包まれる。ヒマワリがチャクラを使いきり膝をついた瞬間後ろにボルトが現れる。変わり身でかわしていたのだ。ヒマワリを殴ろうとするボルト、ヒマワリは防御より攻撃を優先しボルトを殴る。互いに拳が当たり壁から落ちる。二人共地面に落ちると互いに動きを止める。しばしの静寂のあと試験管が告げる。
「第三試合互いに戦闘不能のため・・」
結果を告げようとするが言葉が止まる。二人共立ち上がったのだ。僅かな間の後ヒマワリが膝をつく。
「・・・ヒマワリ・・・俺の・・・負けだってばさ・・」
地面に倒れるボルト、一方のヒマワリは膝をついているだけだ。
「第三試合勝者うずまきヒマワリ!!」
結果が告げられ観客席が一気盛り上がる。ヒマワリは観客席のナルトの姿を見つけると笑顔で手を振った。

「なかなかの試合だったな・・」
「ヒアシ様!!」
ナルトとネジの元にヒアシが来る。
「ヒアシのおっちゃん!!ヒマワリスゲーだろ」
「ああすごかった」
ナルトの言葉に何故かネジが返事する。顔をよく見ると少し赤い。
「ネジ・・もしかしてヒマワリに惚れたのか?」
「・・・・・ああ/////」
「ネジって意外と人間らしい感情もあるんだな」
「なんだと!!」
ネジをからかいそれを追いかけるナルト。少し前まで敵どうしだった二人を見てヒアシは少しばかり微笑んだ。


































「どう見る?」
「ヒマワリは強いがまだまだだあれじゃ中忍は無理だな」
「ボルトの方は?」
「ボルトはこの戦い常に考えていたな。ヒマワリのチャクラ量の多さを見極めそれを空にするため攻撃より防御を中心に戦っていたな」
「なら・・」
「ああ今回の中忍試験一人目の合格者が決まったな」 
 

 
後書き

NARUTO一言物語第一弾『一檎の敵を探して』
No.1情報求めて水の国 
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