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『ひとつ』

作者:零那
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『果てなき想い』


貴女とだからこそ見られた景色を、今もずっと思い出すの。
貴女との儚き日常を。
何より貴女が一番大事だった頃を。

こんな私に貴女が手を差し伸べてくれた。
見ず知らずの未だ幼かった私を。

あの日、私が家を飛び出してなければ出逢わなかった貴女。
あの日、貴女があの土地に来ていなければ出逢わなかった。

心の中でしか生きていない貴女を、ずっとずっと想ってる私。
どうしてこんなに貴女が必要で仕方ないんだろう。
情けないくらい甘えてしまいたい。
情けないくらい泣いてしまいたい。

かつて貴女にそうしていたように、ただただ幼子の如く情けないだけの私に...

そんな私だったけれど、あのとき貴女を支える事も出来た。
貴女に出逢えたからこそ私は生きて成長することが出来た。
偶然でも必然でもなく奇跡の出逢いだと想う。

貴女は今でも遠い処から私を見てくれていますか?
どうか私が貴女の元に旅立つ迄見守ってください。

貴女を忘れるなんて永遠に有り得ないけれど、貴女を誇りに想う気持ちは永遠に此処に在ります。

いつまでもいつまでも、こんな子供の侭の私でごめんなさい。

永遠の愛が在るとしたなら貴女への愛かもしれない...

 
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