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『ひとつ』

作者:零那
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『中央公園』


此処は野球のユニフォームを着た銅像が在った。
其れを凄く不思議に思った。
僕が産まれる前は球場だったらしい。
だからこんなに無駄にだだっ広いのかと納得した。

そして他にも銅像が在り、其れが『菊池寛通り』の『菊池寛』だと知り、驚いたのは僕だけだった。
地元の皆は当然のように知っていた。

そんなどうでもいいような事にも興味関心が向いていた。
知らないことは何でも知りたかった。
一般的常識や知識が無かった僕は、吸収するべく疑問を探したりもした。

皆が知ってる雑学なんかも沢山聞いた。
其れが事実か嘘かを争ったりもしていた。
他人から見たらどうでも良い無駄な時間。
僕にとっては尊い時間だった。

昼間でも夜中でも明け方でも関係なく、徘徊してた高松中の商店街。
今となっては恐ろしいと思える無免許の国道逆走。

公園内の花壇が荒らされてて一緒に綺麗にした事、覚える?
輩が残したゴミを回収した事もあったよね。
ガラじゃないって笑い飛ばした君は一番優しかった。

なんとなく一緒に居るわけじゃなく、一緒に居たいから...
君達はいつまでも大事な存在。

様々な感情を分け合い解り合った君達は、永遠に美しいあの頃のまま。

 
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