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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第十五話 緒方中尉!!バスケと空軍の関係は知らん!その一

                 戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー
                第十五話  緒方中尉!!バスケと空軍の関係は知らん!
 日帝衆の計画は頓挫していた、といってもそれは半島再併合だけだった。 
 他のあらゆる計画は順調だった、西郷は日本国首相に京都のとある料亭で笑顔で言われていた。
「全ては日帝衆のお陰です」
「日本のみならず太平洋全域がでごわすな」
「はい、ひいては世界全体が」
 まさに地球規模でとだ、首相は懐石料理を楽しみつつ西郷に言った。
「公平で平等な発展の中にあり」
「差別もなくなっているでごわすか」
「その通りです」
 こう西郷に言うのだった。
「そのことは元老も確かめておられますね」
「そうしているでごわす」
 ただ聞いただけで西郷はよしとしない、実際に自分がその目で、しかもカモフラージュを排して見て確かめて結論を出すのだ。
 それでだ、世界の発展についても言うのだ。
「おいどんの見たところ」
「如何でしょうか」
「まだまだでごわす」
「不完全ですか」
「そうでごわす」
「我々は完全だと思いますが」
「いや、まだまだでごわす」
 完璧主義者の西郷はこう考えているのだった。
「世界はまだ貧しき者、困っている者がいるでごわす」
「誰もが餓えず」
「そして家と服がある世界でなければでごわす」
「完全ではないのですね」
「その通りでごわす」
 これこそが西郷が目指すものだった。
「だからでごわす」
「今の状況で満足せず」
「さらにでごわす」
「充実した政治を行うべきなのですね」
「そうでごわす、国連もまた然りでごわす」
 西郷はこの組織に対しても言及した、彼もまた箸を動かし懐石料理を口にしている。
「小国がさらに発言力を持ち」
「さらにですね」
「統率力も併せ持っている」
「そうした組織にすべきですね」
「弱肉強食は人の世ではあり申さん」
「それは獣の世ですね」
「そうでごわす、人の世とは」
 その世はだ、具体的にどういったものかというと。
「仁愛を持った」
「そうした国家ですね」
「そうでごわす、だからでごわす」
「人の心も磨き」
「人は心により人となるものでごわす」
 そうであるが故にというのだ。
「ものの豊かさだけでなく」
「心の豊かさもですね」
「備えるべきでごわす」
「それでは」
「首相にはお願いしもっそ」
 是非にと言った西郷だった。
「日本のことを」
「そして日本の国政を担う者として」
「世界を道いて欲しいでごわす」 
 そのこともというのだ。
「日本は大国の一国でごわす」
「世界の」
「大国で満足してはならないでごわす」
「大国としての責務をですね」
「果たしてこそでごわす」
「真の大国ですね」
「だからでごわす」
 西郷は首相に日本が大国であるが故の心構えも話すのだった。
「首相は日本に大国の責務を果たすことをお願いするでごわす」
「そのお言葉、心に誓います」
「では」
「はい、日本を」
 首相は約束した、それも強く。そうして東京に戻り日本の国政を担うのだった。
 日本、そして世界は日帝衆の指導の下以前よりも遥かに公平で正しい道を進んでいた。しかしそれでもだった。
 西郷は満足していなかった、それで京都でも言うのだった。 
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