黄金バット 第二話ナゾー博士登場
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第四章
「それにミサイル自体もな」
「何処から撃って来るんでしょう」
「それがわからないからな」
「対応が取りにくいですね」
「だからこうしてだ」
曹長は夜のそのコンビナートの中から言うのでした。
「俺達は全方向に備えているんだ」
「海も空も」
「そうだ、何処からミサイルが来てもいい様にな」
「絶対に撃ち落とさないといけないですね」
兵隊さんも緊迫しています、これ以上はないまでに。
「コンビナートを守らないと」
「当たり前だ、それが俺達の仕事だろ」
「はい、自衛隊の」
「ナゾー博士が何だ」
こうも言う曹長でした。
「俺達もこれが仕事だからな」
「絶対にですね」
「防いでやるぞ」
「はい、やりましょう」
「もうすぐだ」
曹長は左腕の時計でチェックしてこうも言いました。
「もうすぐ十二時だ」
「その時になれば」
「ミサイルが来るぞ」
皆警戒していました、そして。
十二時になるとです、レーダー員の人が言いました。
「来ました!」
「何処からだ!」
「全方位からです!百二十発!」
「多いな」
それを聞いた司令官が唸りました。
「それだけ来たのか」
「はい」
「これは大変だな」
「では即座に」
「全て撃ち落とせ」
司令官は即座に命令しました。
「いいな、全てだ」
「了解です」
皆司令官の言葉に敬礼で応えました、そしてです。
迎撃用意に入りました、ですが。
ここで不意にです、コンビナートの上からでした。
「ハハハハハハハハハハハハハ!」
「あの笑い声は!」
「まさか!」
自衛官の人達もわかりました、その笑い声こそはです。
「黄金バット!」
「また出て来たのか!」
黄金に輝く身体に黒いマント、そしてその髑髏。その姿こそまさしくです。
黄金バットでした、その黄金バットがです。
コンビナートの上で両手を腰の左右にやって高笑いをしていました、そして。
コンビナートの上から颯爽と跳び上がりです、マントを羽ばたかせ。
ミサイルに飛びつつ向かい次から次にでした。
破壊していきます、自衛官の人達もそれを見てです。
「黄金バットが援護してくれているぞ!」
「黄金バットにだけ負担をかけるな!」
「我等も共にだ!」
「共に戦え!」
こうそれぞれ叫んで、です。
陸空海でミサイルを片っ端から撃墜していきます、そうしてでした。
ミサイルは瞬く間に全て撃墜されました、それを見てです。
神谷さんと警部もです、事務所のテレビの前で喝采を叫んでいました。
「やりましたね!」
「ああ、自衛隊の人達も頑張ってくれてな」
「黄金バットもですね」
「来てくれたからな」
「本当にですよ」
「両者共頑張ってくれた」
こう二人で言うのでした。
「よく来てくれた黄金バット」
「自衛隊と一緒に東京を守ってくれました」
これは二人だけが思うことではありませんでした。
日本中の皆が自衛隊の人達も黄金バットも褒め称えました、そしてコンビナートを守っていた自衛隊の人達はといいますと。
ミサイルを全て撃墜した後でコンビナートの上に戻った黄金バットにでした、手を振って笑顔で言いました。
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