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ジャパネスク

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第三章

 二人は実際にメイド喫茶の中に入った、そのうえでメイド達の接待を受けつつそれぞれお茶とケーキを頼んだ、ここでもメイド達が言うのだった。
「では萌萌」
「萌萌ビームをどうぞ」
 こう言って色々と仕草をする、両手で眼鏡の様なものを作って。
 そうしたサービスも入れる、それで二人はメイド喫茶への本格的なフィールドワークをはじめた。その中でまずは。
 お茶とケーキを楽しんだ、まずこちらは。
「メイドばかりと思ってたけれど」
「これがね」
「結構以上にね」
「いいわね」
 美味しいのだった。
「いや、こうしたことも忘れていない」
「それもいいわね」
「まあ大阪だから」
「外見ばかりだとね」 
 二人も既に大阪がどういう街か知っている、この街は食道楽の街だということを。
「潰れるからね」
「伊達に食い倒れの街じゃない」
「そういうことね」
「味もいいわね」
 これも合格点だった、そして。
 さらにだ、そのサービスもだ。
 一見と可愛いだけだ、だがこれが。
「ここは日本」
「細かいところまで見てるわね」
「そうね」
「サービスいいわね」
「見事なまでね」
「いい感じのサービスね」 
 二人はこのことにも感心した、それで。
 二人でメイド喫茶を席にいながらも細かくフィールドワークをした、メイドの娘達とも話をしてそうして時間をかけて店にいた。
 それでだ、フィールドワークを終えてだった。
「行ってらっしゃいませご主人様」
 lこの送り出す言葉を受けて店を後にした、そうして日本橋のその街中も歩いてそこもフィールドワークしながらだ。
 キャサリンがだ、紅梅にこう言った。
「あれがね」
「ええ、あれもまたよね」
 紅梅もキャサリンのその言葉に頷いて返す。
「現代日本の文化ね」
「そうよね」
「サブカルチャーっていうけれど」
「サブカルチャーっていってもね」 
 それもとだ、キャサリンは確かな声で言った。
「文化よ」
「紛れもなくね」
「ここにはメイド喫茶の他にも色々なお店があって」
「同人誌売ってる本屋さんはコスプレを扱ってるお店もね」
「あるけれど」
「そういうこともまた日本文化よね」
「現代日本のね」
 まさにそれだと二人で話してだった。
 そしてだ、キャサリンは紅梅と一緒に今度は同人誌の店に入りそれからコスプレの服を扱っている店に入った。そこにあるものも観て中には買ってだった。
 二人でだ、今度はなんばグランド花月の向かい側にあるジュンク堂のところまで来てそうしてその中の三階の席に二人で座ってだ、そして。
 そこでもだ、二人で話すのだった。
「日本文化って言っても」
「ああいうのも文化でね」
「平安や江戸時代のそれもね」
「日本文化よね」
 紛れもなくだ、どれもそうだと話すのだった。
 そしてだ、紅梅はこうも言った。
「私ずっと。日本に来るまでは」
「それまではなの」
「そう、平安時代や江戸時代の日本の文化がよ」
「日本文化って思ったのね」
「ああしたものだと思ってたのよ」
「貴族や庶民のそれね」
「ああいうものだと思ってたのよ」
 それが紅梅の考えていた日本文化だった、だが。
 ここでだ、こうキャサリンに言ったのだった。
「けれどその思っていたものよりもね」
「遥かにだったわよね」
「それはキャサリンもですね」
「ロスに仏教のお寺あって。あと武士のことを聞いて」
 キャサリンはこちらだった。 
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