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魔法少女リリカルなのは 異世界からの訪問者

作者:みやとし
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無印編
1章
  第7話  魔法の力

 
前書き
出会いは偶然か、それとも必然か
受け取ったのは魔法の力
だがそれは運命を変える奇跡の力
それでも決めた逃げないと
出会ってしまったから話してしまったから…
魔法少女リリカルなのは無印編はじまります 

 
〜sidなのは〜

昨日の夜、あの大変なことがあったあと家に帰ると家に入る瞬間に、あの変な結界だっけ?それが解けちゃったようで、その時にお兄ちゃんとお姉ちゃんに見つかってしまい、その流れでお父さんとお母さんにユーノ君紹介したのは良いんだけど……

「なにこの子可愛い‼︎」
「ほー、こいつがイタチか」
「フェレットだよお父さん」

お父さんはユーノ君を珍しがってるし、お母さんはユーノ君を可愛いがって抱きしめて離しそうにないし、おかげで余り話す時間がなくてお互いを名前で呼び合うぐらいしか話せませんでした。

「昨日は殆ど話せなかったけど、名前を呼ぶのはもう慣れた?」
「う、うん。なのは」
「うん、おはようユーノ君。昨日は殆ど話せなかったから、ユーノ君の話しききたいけ私これから学校だから帰ってからだね」
「その心配はないよなのは。君はもう魔法使いなんだから
(ほらこんな風に、レイジングハートをもってやってごらん。僕の心に話しかける感じで)」

ユーノ君が喋ってないのに、私に話しかけてきました。私はユーノ君が言った通り、レイジングハートを持ってやってみました。

(こ、こんな感じかな?)
(そうそう、やっぱりなのはは魔法の才能があるよ。これで離れていても話が出来るよ)
「それじゃあ、改めて行ってきますユーノ君」
「うん、行ってらっしゃいなのは」

こうして私はユーノ君と心の中でお話ししながら、今日一日を過ごすことにしました。
学校に着くと、アリサちゃんすずかちゃん悟志くんがお話ししていました。

「おはよー3人とも。どうかしたの?」
「それが聞いてよなのは。昨日行った動物病院、夜にトラックが病院に突っ込んだ事故が起きたらしいよ」
「あのフェレットさん大丈夫かな?」
「分からん」

3人ともユーノくんのことを心配してるみたい。

「あ、あの子なら大丈夫だよ」
「「え?」」

私は昨日の夜の事を包み隠さずとはいかないけど、ある程度含みを持って魔法の事とかは隠しつつ昨日の事を話しました。

「へ〜、つまり事故が起こる前にあの子を迎えに行ったんだ」
「う、うん。お父さんたちから許可貰ったから嬉しくてつい」
「でも、よかったーあの子が無事で。名前はもう決まってるの?」
「うん、ユーノくんって言うの」
「変わった名前ね」

嘘はついてない。ちょーっと言ってない事や説明しなきゃいけない事を言ってないだけで嘘はついてない。

(とりあえず僕の身の内は昨日話したからわかるよね?)
(うん、まあね。でも正直まだいろいろと分かってないことはあるかな~)

授業中ユーノ君が話しかけてくれるので、今朝教わった話し方でユーノ君とお話ししていました。もちろん授業も集中しています。

(それじゃあ、もう一度改めて僕のことを話すね。
 僕の一族は放浪を生業としている考古学者の一族なんだ。その旅で様々な古代遺産「ロストロギア」を発見したんだ。そして今回の旅で発見したのが『ジュエルシード』。研究チームに詳しく調査させると、それがとても力のある危険なものだと判断したんだ。僕らは専門の人達にそれを託し処理してもらうつもりだった)
(でも、原因不明の事故に合って私たちが住むこの町にやってきた)
(うん。ごめんなのは、僕の所為で舞枠かけて。あと一週間、ううん5日もすれば自分で動けるくらいに魔力が回復するだから…)

私はその後ユーノ君が何が言いたいのか理解しました。だからユーノ君の言葉を遮って言いました。

(それはだ~め、ユーノ君の気持ちも分かるけど私もう事情知っちゃったしほっとけるわけないよ。それにあの人とも約束しちゃったし)
(それってジョーカーのことかい?)
(うん)
(確かに彼との約束、いや契約とも言っても良いあれはこちらのためにも破らないほうが良いと僕も思う)
(ううん、そうじゃないの。あの人どこか寂しそうだったから)
(寂しそう?)

そう私にはどこかあの人が寂しそうだった。勿論顔が見えたわけじゃあないけど、なんだか一人ぼっちでずっと生きてきたそんな雰囲気をだだよわせいたような気がしました。

(うん、あの人がどんな人でどんな顔をしているのかとか、全然分からないけどせめて今だけは私たちが味方になってあげたいんだ)
(そうか、なのはらしいね。分かった僕も君の意志を尊重するよ)
(うん、ありがとうユーノ君)

私たちはそんな感じで今日一日を過ごしました。もちろんきちんと徐行は受けたのですが、この調子だと次のテストが心配だったりにゃはは……

(それにユーノ君一人で困ってるんでしょ?「困っている人が居て自分に助けてあげられる力があるときは迷っちゃいけない」ってこれ私のお父さんの教え。私はちゃんと魔法使いになれるか分からないけど、私ならユーノ君を助けてあげられるんだよね?魔法の力で)
(なのははもう魔法使いだよ、たぶん僕なんかよりずっと才能がある)
(そうなの?自分じゃよく分からないけど魔法のこといろいろ教えて私頑張るから)
(うん、ありがとう)

私は学校が終わってもユーノ君と喋りながらすずかちゃんやアリサちゃん、それから悟志君たちと別れて帰宅していました。

(さて、もうすぐお家に着くよ。そしたら一緒におやつを食べよう)
(あ、うん。ありがとう)
(今日のおやつは何かな~)

そんな感じで私はおやつを楽しみにしながら家に帰ろうとしましたが、いきなり嫌な感じがしました。それは昨日の夜に感じた嫌な感じと同じでした。

(ユーノ君今のって…)
(新しいジュエルシードが発動している!すぐ近くだ、合流して一緒に行こう)
(うん、分かった)

~sidout~

新たにジュエルシードが発動したのは近くの神社だった。

「なのは、レイジングハートを!」
「うん!」

なのはたちが到着すると、黒い四足で歩く生物と気絶した女性が居た。生物はなのはたちを見て唸り声を上げていた。

「原住生物を取り込んでいるのか!」
「それってどうなるの?」
「実態がある分昨日より厄介だ」
「何とかなる。多分」

なのはは首からぶら下げていたレイジングハートを握りながら一歩前に出た。

「なのは!レイジングハートの起動を!」
「へ?起動って何だっけ?」
「え!?」

そんなやり取りをしているとジュエルシードに取り込まれた生物はなのはたちに向かって走り出した。

「「我は使命を」から始まる起動パスワードを!」
「え―!あんな長いの覚えてないよ!」
「もっかい言うから繰り返して」

ユーノがレイジングハートの起動パスワードを言おうしたがその時にはもう遅く、目の前にはジュエルシードに取り込まれた生物が居た。だがその時なのはの手の中で激しい光が発生し、

「開け時空の門
 我が力をもって新たな世界を精製せよ
 簡易時空世界(Under・the・World)

上空からなのはたちの聞き覚えのある声が聞こえた。

Blowup(ブロウアップ)伏せていろなのは」

世界の色は一変して、見ていて気分の良く無い世界へと変わった。そして上空からJS(ジュエルシード生物)を背中から殴り地面に叩き付けた。そうその人物は、謎の仮面の男ジョーカーだった。

「ジョ、ジョーカーさん…」
「時間稼ぎをしておく、早くしろ。その杖はもうすでに戦闘モードだ」
「「え?」」

見るとレイジングハートは宝石の形から杖に変わっていた。

『stanby,ready.setup』
(パスワード無しでレイジングハートを起動させた!)
「ふっ」

ジョーカーがJSに向かって走り出すとそれと同時に生物が起き上がり、

双掌打(そうしょうだ)!」

両の手の平で生物に打撃を与えると生物は後方に飛んでいった。だがすぐに立ち上がりジョーカーに向かって突進してきた。ジョーカーはそのまま防御の構えをとった。

「なのは防護服を!」
「は、はい」
『barrier jacket.』

なのはが意識するとなのははパスワード無しでバリアジャケットも出現させた。
だがバリアジャケットを出現させた瞬間、目の前に居たジョーカーはJSに押されなのはの居る位置に突進してきた。そして二人は鳥居の外まで飛ばされた。

「なのは!ジョーカー!」
「Protective condition , All Green.」
「いたた。ってほど痛くは無いかな」
「まったく大した奴だ」
『そうですね』

なのはやジョーカーはレイジングハートの咄嗟に張ったシールドのおかげで無傷だった。

「ええと、封印ってのをすればいいんだよね?レイジングハート。お願いね。」
「その間俺が奴の動きを封じていよう。Blowu 転移(トランジション)hand 土属性(サットアットビュート) グラビレイ!」

するとJSは悟志の放った見えない力によって、押しつぶされ身動きが取れなくなっていた。

「なのは今だ!」
「うん!」
「all right.sealing mode.set up.」

レイジングハートをJSに向けると光のリボンが巻き付き、額にXVIという文字が浮き上がった。
「stand by ready.」
「リリカルマジカル、ジュエルシード、シリアル16封印!」
「sealing.」

レイジングハートの光のリボンに包まれるとJSは消え、ジュエルシードへと変わった。その場にはジュエルシードに取り込まれた子犬も居た。
そしてジュエルシードはレイジングハートに吸い込まれた。

「receipt number XVI.」
「ふう、これで良いのかな?」
「うん、これ以上ないくらいに」
「バカか、まだ他にやることがあるだろうが」

ジョーカーはなのはたちにそう言うと結界を解き子犬を抱え、倒れている女性に近寄った。

「脈拍、外傷異常なし。ただの気絶か」

すると子犬が起き上がり女性の体を心配するかのように体を舐め始めた。ジョーカーはその犬の頭を優しくなでた。

「心配するなお前の主は無事だ」
「わん!」

ジョーカーは女性を担ぎ上げ木陰に座らせた。

「良いか、ここまでが完璧だ分かったな」
「は、はい!」
「でもまあ、戦闘に関しては文句はないそのまま頑張るんだな」
「えへへ」

なのは照れながら頬を少し紅く染めた。ジョーカーがそのまま帰ろうとした。だが、

「ジョーカーちょっと待ってくれ!」

ユーノはジョーカーを呼び止めた。

「なんだユーノ」
「君は確かに強くジュエルシードの力には興味がないのかもしれない。それでも、君は僕たちに一度も素顔を見せてくれていない。そんな人物を僕たちはどう信用しろというんだ!」
「ユ、ユーノ君……」
「確かにお前の言う通りだユーノ。だがお前は俺の正体を知る必要はない。あくまで我は中立だ。お前たちがこの地の人々この星に危害を加えようとしない限り我はお前たちに危害を加えない。それだけだ」

そう言ってジョーカーは飛んでいってしまった。

「待って‼」

ユーノが静止を呼びかけるがその声は届かずジョーカーはいつしか見えなくなっていった。

そして夕暮れ

~sidなのは~

「お疲れ様っで良いんだよね」
「う、うん。お疲れ様」

ユーノ君は元気にふるまっているようだけど、それでも顔と肩を落として落ち込んでいるようでした。

「ごめんなのは」
「え?」
「僕の所為でジョーカーの機嫌を損ねてしまった。その所為でもしかしたらジョーカーに目の敵にされたのかもしれない。だからごめん」

そう言ってユーノ君はさらに肩を落としてしまいました。だけど私は首を横に振りました。

「そんなことないよユーノ君。だってジョーカーさん言ってたもん、私たちが町の人達やこの町に迷惑かけなきゃ何もしないって。私たちはそんな事しないんだもん、だったら気にしなくても大丈夫だよ」
「なのは……」
「さ、お家に帰ろ。それにしてもお腹減ったね~」
「うん。そうだね」

私、高町なのはの魔法使いになってからの長い一日がやっと終わります。新しくお友達になったユーノ君のこと、とにかく謎だらけのジョーカーさんのこと、不安な事やよく分からないこと、とにかく沢山ありますがこれから頑張っていかなくちゃと思います。 
 

 
後書き
次回予告

そんなこんなで魔法使い、あれやこれやで魔法な少女になった私高町なのはですが、とにかく問題山積みです。
次は何と町をも巻き込む大事件、も~大変!

次回魔法少女リリカルなのは無印編第8話

町は危険がいっぱいなの?
リリカルマジカル頑張ります! 
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