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ドリトル先生と学園の動物達

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第四幕その八

「それに僕達お肉もお魚も食べないよ」
「虫もね」
「お野菜とか果物だけだよ」
「僕達が食べるものは」
「そうしたことがわかっているから」
 それでなのです。
「僕達は誰も君達を怖がらないよ」
「そうなんだね」
「有り難いね、そのことが」
「僕達本当によく怖いって言われるから」
「子供が怖がって」
「大人の人達だってね」
 ゴリラ達を観てなのです。
「怖がってね」
「僕達怖がられるものって諦めてるけれど」
「それでもなんだ」
「先生は」
「そうだよ、怖がったりしないよ」
 それはというのです。
「知っているからね」
「ゴリラって本当は物凄く優しくて大人しくてね」
 それで、とです。王子も言うのでした。
「頭もよくて森の賢者って言われてるんだよね」
「実際はそうなんだよね」
 その通りとです、先生は王子にも応えます。
「ゴリラは知っている人からはそう呼ばれているんだよ」
「凶暴じゃないんだよ、彼等は」
 王子もゴリラを見つつ先生に応えます。
「それがわかっていない人が多いことがね」
「残念だよね」
「映画とかでもね」 
 そうした媒体の影響が大きいのです。
「おかしなイメージが広まったね」
「それが定着したんだね」
「残念なことだよ」
 先生は実際に悲しい顔で言いました。
「ゴリラは本当は凄く優しいのに」
「何もしてこないのに」
「そのことが知られていないことがね」
「残念だよね」
「全くだよ、けれど僕達はわかっているから」
 そうしたことがというのです。
「君達を怖がることはないからね」
「それで、だね」
「これから僕達を診察してくれて」
「虫歯を治してくれるんだ」
「今から」
「そうさせてもらうよ」
 こう答えてです、実際になのでした。
 先生は皆のアシスタントも受けてゴリラ達の虫歯も診ました、見れば彼等も虫歯が多いです。それも酷いものが。
 抜かなくてはいけない歯は抜いてでした、そうして。
 ゴリラ達の食べカスをチェックするとでした、やっぱりでした。
「ううん、この子達もね」
「うん、そうだね」
「お菓子だね」
「お菓子の食べカスがあるね」
「今回もね」
 動物達も先生と一緒に食べカスをチェックして言うのでした。
「あの凄く甘いっていう」
「それがあるね」
「ケーキのスポンジだったりクッキーだったりするけど」
「クレープもあるわよ」
「修理は様々だけれど」
 それでもなのでした。
「お菓子があるね」
「ゴリラさん達の食べカスにも」
「他の皆と一緒で」
「あるね」
「そうだね、じゃあこの食べカスももっと細かく検証して」
 そして、というのです。 
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