願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
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オカマの相手は疲れる
さて、ナルトと別れてから6日程経過し、今日は試験で残ったやつらの最終試験があるらしい。
勿論ナルトもその中に入っており、対戦形式で進められるそうだ。
そんなことになりながらも、俺はその試合を見に行かず、借家でのんびり過ごしている。
「おい、今日じゃなかったか?あの小僧の最終試験は」
「ん?そうだけど」
「あの、見に行かれないんですか?
ナルトくんも見てくれた方が喜ぶと思うんですが…」
いやまぁ確かにそうだと思ったけど…。
「あいつの方から見に来るなって言われちまってな。
まぁ合格したら新技教えるっていう約束をさせられちまったけど」
「ククク…力に貪欲なこった」
「彼は彼なりに力をもって成し遂げたいことが有るのでしょう」
「そういやアイツの夢は火影だったな」
「ハッ!案外お前を打倒するとかだったりしてな」
あぁ、確かに修行でも虐めてるみたいに見えるしなぁ。
そう言えばヒナタ嬢はナルトの応援に行ったのか?
正直あの子が落ちるとは思わなかったんだが…。
「ま、アイツの実力なら余裕で合格できるし、今からでも何を教えるか考えとくかね…」
「な、なるべく穏便な技にしてあげて下さいね?」
「へ?何でよ」
「お前の技の殆どがあり得ねえ威力を持ってるからだ!」
いや、そこまで言うほどでも無いと思うけど…。
「でもお前らだって教えた術とか習得したじゃん」
「なし崩し的にだろうが!
あんな技だとは思ってなかったんだよ!」
つっても殆ど簡単にできる技だと思うけどなぁ…。
斬激飛ばしたりとか、人外一歩手前の速度を出すとか、空を飛ぶとか、
周囲の人間からチャクラを吸い盗るとか、それ使って極太の砲撃とか…
「普通じゃね?」
「「普通じゃねぇよ(ありません)!」」
解せぬ……。
ズドォォォォォ……ン。
「んぁ?何だぁ戦争か?」
大体一時間位経ったとき、遠くの方から爆発の様な音が聞こえてきた。
「どうやら始まったみたいだな」
「ああ、それで?」
んー、一応事の大用は説明してあるし。
「確実その場のノリで対応」
「「了解」」
バシュッ!
…さてさて、再不斬と白は大丈夫として、ナルトの方も心配ない。
となると火影のじーさんが気掛かりになるわけだが。
「お客さんか」
どうやらこの借家は完全に包囲されているらしい。
「いやー、イベント冥利に尽きるってね」
取り敢えず呼び出しがあるまで戯れるとしようか。
俺はゆったりと扉を開け、外へと出るのであった。
「…大蛇丸」
「お久しぶりですね、猿飛先生」
屋根の上。そこには火影である猿飛玄魔と大蛇丸が対峙していた。
そこは頑丈そうに結界が張られ、何人の侵入も出来ない状況にあった。
事実、一人である猿飛に加勢しようと暗部の忍も躍起になって突破を試みるが、
通り抜けることは困難を示していた。
「…成る程のぅ…これがピンチとやらか」
「独り言ですか?流石にご老体でいらっしゃる」
「何、それは別によい。
して、お前の狙いはうちはか」
「ええ、彼の瞳をもらう序でにこの里を潰しておこうと思いまして」
「容易くできると?」
「全盛期ならともかく、いまの貴方なら軽く潰せますよ?
こんな風にね!」
大蛇丸は印を素早く結ぶと同時に掌を屋根に叩きつける。
そうして出てきたのは棺。
一、二、四と、各々に書かれた三つの棺が開き、
そこから三人の人影が現れる。
「……まさか…貴様!」
「どうかしましたか?
懐かしい対面で涙ぐましい顔ですね。フフ」
現れたのは歴代の火影たち。
大蛇丸は各々に札の付いた苦無を埋め込んだ。
「…久しいな、猿」
「…お久しぶりで古座います。初代様、二代目様。
……そして、四代目よ」
「今の我らではこの術に操られる他ない。
猿、我らを殺せ。さもなくば、死ぬぞ」
「先生。僕らはただ戦うだけの人形です。
ですから…」
「……承知しました。
しかし、我が力では差が有りすぎるのが明白」
「あらあら、火影ともあろうものが、早速妥協するのですか?」
「貴様は黙っておれ」
「フフフ…この状況でその言葉は余りにも響きませんよ?」
「…貴様には知るよしも無かろう。
今やこの里には誰も手が届かぬような頂きに到達しておる者が居ることを」
「…は?
あっはははは!虚勢の次はハッタリですか!
いい加減見苦しいぞジジイ!」
火影の言葉に大蛇丸は激怒する。
しかし、猿飛は嘘をいったつもりはなく、その事事態が真実である。
「その者はわしの目測ですら計り知れない力を秘め、
何よりもそこの知れない風格を醸し出す。
されどその心は清らかであると、ワシも、ナルトも、
何よりその者に関わった大勢が信頼を置くほどの男じゃ」
火影は先日に渡された赤い宝珠を取り出す。
「…兵糧丸?何かのドーピング?
…その玉がなんだと言うのかしら」
「残念ながらこれは食すもの出はなく……こうするものじゃ!」
猿飛はその言葉と共に宝珠を足元に叩きつけた。
パキィィィィィン!
「やれやれ、やっと呼び出しか。
賊との戯れなんぞ数秒で方が付いたから暇でしょうがなかった」
何処からともなく現れたその男は、
強固であるはずの結界の内側に位置し、
歩くのすらダルそうに顔を緩ませ、猿飛の横に制止した。
「すまんが、早速ピンチのようじゃ」
「心配ないよじーさん。
さっさと片付けて、ゆっくり茶でも飲もうかね?」
現れた男、赤志ユウジは顔にかかった髪をかき上げて怪しく笑った。
後書き
次回、ユウジ無双
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