インフィニット・ストラトス~IS学園に技術者を放り込んでみた~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
突発ネタ集
Ex07.ハッピー ハロウィン(でも一部はアンハッピー)
前書き
【前書き】
どうも、お久しぶりです。
長期にわたっての更新できず、本当に申し訳ありません。
本編では無く、番外編でかつ今更ながらのネタですが、読んでいただければ幸いです。
それでは、どうぞ
【前書き】
どうも、お久しぶりです。
長期にわたっての更新できず、本当に申し訳ありません。
本編では無く、番外編でかつ今更ながらのネタですが、読んでいただければ幸いです。
それでは、どうぞ
「…本音、まだ?」
「まって~かんちゃん。えっと~うん、オッケ~♪」
「…じゃあ、行こう」
「は~い♪」
[ガチャッ!!]
―――
――
―
「あ、来たよ」
「二人とも遅い!!」
「ごめ~ん」
「…遅れた」
「もう…!!」
「まぁまぁ、それよりも始めようよ」
「そうね。それじゃあ、行くわよ。せーの」
「「「「Trick or Treat.お菓子をくれなきゃ悪戯するよ!!!!!」」」」
Ex07.ハッピー ハロウィン(でも一部はアンハッピー)
10月31日…そう、ハロウィンの日
もともとは収穫祭やら魔除けの行事だったらしい。
それがいつの日か子供が仮装して近くの家々を訪れてはお菓子を貰うという風習が出来たとか。
まぁ、そんな豆知識は置いといて何が言いたいかというとだ。
表立って堂々と悪戯やらをできる一大イベントを現役女子高生…ましては変人共が大人しくしているか?
否、
「来ないで~~~」
「「「「「「「「「悪戯させろ~~~!!!!!」」」」」」」」」
「いやぁぁぁぁああ!!!」
仮装して恐喝もとい、悪戯に全力を注ぐに決まっている。
現在、IS学園内ではあちらこちらで仮装した生徒がこのうような行為を行っている。
因みに、なぜ学園内でこんなにも大々的に騒いでいるかというと。
昔は友人同士での菓子の交換といった具合であったが、3年前に変人共の先導によって学校全体を巻き込んでの大騒ぎとなったのだ。
結果、翌年からはやるなとは言わないが最低限のルールを設けることとなったのだ。
そのルールとは、
①制限時間は全ての学業が終了してから門限まで
②同じ人に何度も強請ってはいけない
③危険な行為は決して行わない
④一人が出来る悪戯の回数は20回まで
⑤悪戯をしていいのは仮装をしている人だけ
⑥ISの使用(教員・生徒全員)は禁止
といった具合だ。
上級教師(千冬ら)と生徒達(主に鏡也ら)との激しい口論の末出来たこのルール。
特に回数制限で大いに揉め、最後は圧力に負けた生徒一同。
そんなことになったらどうなるか?
「P1、P4、P7、100メートル右へ移動し、簡易ネットを3時の方向へ。R2、B1は裏から回り込め、Nグループはそのまま前進」
「「「「「「イェス、マイロード!!!」」」」」」
徒党を組んで教師を集中的に狙います。
「ひぃ~~っ来ないでくださ~い(泣)」
「であえであえ!! やまぴーは菓子のストックが少ないぞ!!!」
「やまぴーって呼ぶの止めてください!!!」
「「「「「「「「「悪戯じゃぁぁぁああああ!!!!!」」」」」」」」」
「い、イヤァァァァァァアアアア!!!!???」
1-1副担任の叫び声が校舎に響いた。
「クッ、山田先生が打ち取られたか」
「お菓子のストックは?」
「心持たないわね。一度職員室に戻るか購買で補充しないと」
「でも、その2つは確実に抑えてるでしょうね」
「だけどこのままじゃいずれ――」
「9時の方向から3名来ます!!!」
「クッ、6時の方からも2名来てるぞ」
「「「「「悪戯させろぉぉぉぉおおおお!!!!!」」」」」
「…挟みうちね。あと数時間、兎に角逃げ切るわよ!!!(バッ!」
「そうですね!!(バッ!」
「健闘を祈ります!!(バッ!」
バラバラに逃げる1年の副担任s
決して我が身可愛さに麻耶を囮になんかしていない。
していないったらしていないのだ。
―――
――
―
一方、どこぞの廊下では
「これは流石に…」
「近づけないわね」
複数名がやや離れた場所から見つめるのはブリュンヒルデこと織斑千冬。
彼女に悪戯をしようなどと恐れ多く普段なら決して考えられないが、時にノリと勢いは恐怖にも勝るらしい。
もっとも近くまで来たのはいいが辺りに殺気をブチマケテおり、こうして均衡状態が続いている。
「今日はシャツの色まで黒に染めて…、完全に近づくなってオーラを出してるわね」
「一体どうすれば…」
「こうなったら特攻しか…」
「まぁ、待てよ」
「「「「「鏡也先輩!?(近衛君!!??)」」」」」
もう捨て身の行動しかないと考えたところで我らが主人公の登場。
「いいか、今日の織斑先生の服装をよく見てみろ」
「はい?……あ、良く見てみれば今日はズボンのうえにシューズを履いてますね」
いつもはスカートにヒールを履いているのだが、今日に限っては香奈の言う通りの服装をしている。
あからさまに逃げる三段だ。
「今突っ込んだ所でどうせ上手く撒かれるだけさ」
「ならどうすれば…」
「な~に、既に手は打ってあるさ」
「何か策でもあるんです?」
「まぁ、見てろって」
鏡也がメンバーに加わってから数分、事態が動いた。
「き、きょうk―――いえ、織斑先生!!」
「……ラウラか」
千冬が振り向いた先には予想したとおり、教え子の一人であるラウラがいた。
ただ、予想と少し違ったのが彼女が“プリティでキュアな笑顔”に出てくる緑の女性の変身後の衣装を着ていたことだ。
「……部長、あの子に何を吹き込んだんです」
「別にぃ、ただちょっとだけ親しくなる方法を吹きk――教えただけさ」
「「「「「(このタヌキ…)」」」」」
「さぁ、自身を尊敬し可愛がっている弟子兼教え子のオネガイを貴女は無下にできますかねぇ」
「「「「「(うわぁ…、すっごくあくどい顔してるよこの人)」」」」」
そんな変人らを余所にラウラが誰もができずにいた事を口にした。
「ト、トリック・オア・トリート! お菓子をくれなければ悪戯をします!!!」
「「「「「「(逝った!!!!????)」」」」」」
とうとう魔法の言葉を口にしたラウラ。
静寂が場を包み込む。
唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえてしまうほどだ。
千冬はというといつもの通りの表情だが、この状況と無言で居続けられるのが凄く恐いと感じてしまう。
「………」
「う、あ…その…やっぱり何でも――」
「……フッ」
[スッ]
「っ!?(ビクッ」
やがて、沈黙に耐えきれなくなったラウラが前言を撤回しようとしたとき、千冬の右腕がそっと動いた。
思わずヤられると思い、目を瞑って歯を食い縛り身構える。
だが、不思議なことにいくらたっても痛みは来ない。
恐る恐る眼を開くと、眼前に広がるのは千冬の右手。
そして、その手のひらには包みにはいった飴らしきモノ。
「生憎、手持ちがこれしか無くてな。それで我慢してくれ」
「は、はい!! ありがとうございます!!!」
パァッと花が咲き誇らんばかりの笑みを浮かべお礼を言うラウラ。
彼女のその反応に小さく笑みを浮かべる千冬だった。
が――
「今だ、突撃!!!」
「「「「「織斑先生、トリック・オア・トリート!!!!」」」」」
この瞬間を待ってましたと言わんばかりに近くで控えていた生徒一同が千冬へと駆けつける。
「クッ!?(バッ!!」
「あ、逃げた!!」
「追え!!」
それを見た瞬間すかさず逃げ出す千冬と彼女を追いかえる集団だったが――
「って、アレは立体機動装置?」
「何であんな所に隠して――」
[ガラッ]
[パシュンッ…キュィィィィン!!]
「窓から跳んで逃げた!?」
そう、突然上着を脱いだと思ったら、隠してあった立体機動装置を身につけ、瞬時に窓から跳び出して行ったのだ。
恐らく、こうなることを予想してベルトは事前に巻き付けておき、幾つかの装置を拝借して隠しておいたのだろう。
「部長、どうします?」
「んなの追うに決まってるだろ。ダリルとフォルテの班は側面から、俺たちは後方から追うぞ」
「「「「『『了解っ!!!』』」」」」」
いつの間にかどこぞの巨人の世界の兵士へとジョブチェンジ生徒らと無線機から強い返事が返ってくる。
「そんじゃあ、“獲物を屠る”」
「「「「「イェェェェガァァァァアアッ!!!!!(バババッ!!」」」」」
数十の人影が空を跳んで行った。
―――
――
―
『イェェェェガァァァァアアッ!!!!!』
「ホホ、今年もやってますね~」
一人、校舎をのびりと歩く老人。
学内で用務員のおじさんと知られる人物だ。
そんな彼に数名の女生徒が近づいていた。
「おじさ~ん」
「おや、皆さんどうかなさいましたか?」
「「「トリック・オア・トリート。お菓子をくれないと悪戯しちゃうぞ!!」」」
「おやおや、これは困りましたね。今は持ち合わせていないのですよ」
「「「なら、悪戯だ~♪」」」
「ホホ、お手柔らかに」
キャッキャッ、ウフフと楽しそうな光景。
そんな様子を楯無が生徒会室から見下ろしていた。
「……轡木理事長、楽しそうね」
「ええ、そうですね」
「あ、遠くから奥様(表向きの理事長)が嫉妬と羨望が混ざった視線を向けてるわ」
「流石に理事長や上級職員にそのようなことを出来るのはキョウたちくらいかと」
「……今、悪戯してるのが本物だって知ったらどんな反応するのかしら」
「多分、最初のうちは信じて貰えず、後に顔面蒼白で倒れるかと」
「だよね~」
何とものんびりとした会話である。
「ってどうして私は生徒会室で書類と格闘してなくちゃいけないのよ!!」
「仕事が溜まってるからです」
「なんでよ!? こうなる前にちゃんとやってたじゃない」
「ええ、珍しくコツコツとやってくれましたね。影で皆が頭を打ったとか言ってましたよ」
「ひどっ!?」
初めて知った事実に驚きを隠せない様子。
「で、何で仕事が溜まってるのよ。事と次第によっては虚ちゃんの嬉し恥ずかしエピソードを脚色してばら撒くわよ」
「その前に【私と貴方の恋愛物語】、全723ページを公開します」
「ナマ言ってすみませんでした!!」
ズサーッと音が出るばかりの速さで土下座をする楯無。
上司とのしての威厳のかけらも無い。
因みに上記のは“第26話”を参照。
「それと、仕事の件ですが、教頭が今朝方急に今日中に出せと仰いましたので」
「っあのクソアマ!!! 脚止めか、脚止めね。去年の腹いせか!!!」
窓を全開にして叫ぶ楯無。
いつもの腹いせにと悪戯しまくった去年の光景が脳裏を過る。
あれ以降、地味に嫌がらせやら小言を言われ続けており、今年は去年以上にヤってやると意気込んでいたというのに…。
「お言葉が悪いですよ」
「でも…」
「せめてBBAでいいかと」
「虚ちゃんも大概よ!?」
どうやら怒っているのは彼女もらしい。
「ところで、いい加減サボってないで働いて頂けませんか? まるで駄目なお嬢様。略してマダオ」
そう、先ほどから楯無は外の楽しげな様子を眺めたり、大声で叫んだり、土下座したリ、リアクションをとったりと全く書類に手をつけていないのだ。
「ちょっ!? 酷くない虚ちゃん」
「いいから働けマダオ」
「…グスン。最近、虚ちゃんが私に対して雑過ぎると思うわ。時々弄ってくるし…」
「申し訳ありません。主君を弄って遊ぶのが布仏家の仕来たりですので」
「そんな仕来たり聞いたことないわよっ!? それと全然申し訳なさそうじゃないわっ!!」
「すみません、噛みました(ペコッ」
「噛んでないわよねっ!?」
「噛みまみたっ☆」
「噛んだっ!!??」
「それはそうとお嬢様(キリッ」
「もうヤダこの娘…(シクシク」
シクシクと涙を流す楯無、そんな彼女を片目に捉えつつ作業を進める虚は楽しそうだったというのは決して気のせいでは無いだろう。
「で、何よ虚ちゃん」
「先ほど本音から『お仕事大変だけど頑張って~』というメールが届きまして――」
「え? 自慢? 姉妹仲が回復したのに未だに全然メールとかしてくれない私に対する嫌がらせ? 暴れるぞコラ」
「やめてください。それともうすぐ――」
[バンッ!!]
「トリック・オア・トリート。お菓子をくれないと悪戯するよ~」
「…するよー」
「――二人が悪戯をしにくると」
「もっと早くに言ってよ!!??」
扉を開けて現れたのは言わずとも妹たち――本音と簪の二人だ。
簪はD×Dなる世界の無限の龍神と呼ばれている少女のゴスロリ衣装をで、髪は黒ではなく自身と同じ水色の長いウィッグを着けている。
本音はプリズマなイリヤなる世界のルビーの所持者と同じ魔法少女の服を着ている。ただ、ある一部がはち切れんばかりに強調している。
「あら、二人ともよく似合っていて可愛いわ。何のコスプレかしら?」
「同じ声の人だよ~」
「…同じ声の人」
ええ、中の人繋がりなんです。
「そうですか」
「それよりも~。トリック・オア・トリートだよお姉~ちゃん。お菓子をくれないと悪戯するよ~」
「はいはい。食べ過ぎて虫歯にならないよう気をつけなさいよ」
「は~い」
机から綺麗にラッピングされた箱を取り出し、それを本音へと渡す虚。
悪戯出来なかったことに少しだけ残念に思ったが、姉の手作りお菓子を前に一瞬で吹き飛び速く今までの戦利品を食べたいという思いに埋め尽くされた。
残念ながら、生徒会に元からいた二人は仕事中であったために仮装をしていないので、お返しトリック・オア・トリートが出来ない。
ついでに言うと、今日一日は決して仮装無しで学内をうろついてはいけない。
何故なら、カモにしかならないから。
一方、もう一人の姉妹はというと
「…トリック・オア・トリート。お菓子をくれないと悪戯する」
「………(ああ、28時間28分43秒14振りのカンザシニウム。会話は110時間41分96秒41振りね。フフ、簪ちゃんからお願いされるなんていつぶりかしら? これは姉としてしっかりと答えなきゃ…でも待って、ここでお菓子を渡さなかったら、簪ちゃんが私に悪戯をしてくれる?いやいや、落ち着くのよ更識楯無。目の前にいるのはいつも通り、少し眠たげな顔をしてるけどその眼は期待と不安に揺れているわ。思わずこのままハグしてチューするかお持ち帰りしてちょっと大人な悪戯をしたい衝動ggggg――。ふぅ、落ち着け楯無…いや、刀奈。私は今、コスプレをしていない。だから、ひじょ~~~~~~に残念だけどお返しトリック・オア・トリートが出来ない。正直、私の机や鞄には襲撃対策用、身内用、親しい人用、嫌がらせ用、簪ちゃん用と準備してあるわ。だから、今すぐにお菓子を渡して簪ちゃんを喜ばせることも可能。でも、ここで素直に渡していいのか刀奈!! 確かに素直に渡せば簪ちゃんの素敵笑顔が返ってくる。逆にここで渡さなかったら、ちょっと残念そうな顔をする簪ちゃんと楽しそうにかつ悪戯めいた顔をした簪ちゃんがプレゼントされるわ。……………………姉妹のスキンシップっで大事よね? これは言わば一時期姉妹仲が悪くなった私たちを以前以降な仲にするチャンスではないか!! OK、受け入れましょう。簪ちゃんからの悪戯を――)」
どうでもいいが、此処までの思考は0.5秒であった
「ごめんね簪ちゃん。今私、お菓子を持ってないの」
「…そうなんだ (シュンッ」
「……(ああああああああ、落ち込んだ簪ちゃんprp――じゃなくて、ごめんなさい簪ちゃん。でも私は簪ちゃんから悪戯を――ゲフンフゲン、姉妹のスキンシップをしたいの! だから、さぁカモン!! どんな悪戯でもドンと来いよ!!)」
「じゃ~悪戯だね~かんちゃん」
「…うん」
「(フフ、私の準備はいつでもOKよ。万が一鼻から愛が溢れて倒れることになっても、念のため常備してある血液パックから虚ちゃんが輸血してくれる………ハズよね? さ、流石に地面に倒れて弱っていく私を見て愉悦に浸るハズ無いわ!! うん、きっとそう)」
「じゃあ…(スッ」
「(来い!!!)」
[ムニッ]
「ホヘッ?」
どんな悪戯かとwktkしていたら、伸ばされた手が掴んだのは楯無の頬。
そして――
「…たて・たて・よこ・よこ・まる書いて・ちょん・ちょん」
簪の言葉通りに両手で頬を縦や横に引っ張り、最後に出来るだけ伸ばした頬を放す遊び(?)
その名もブルドッグ。
楯無の期待外れもいいところだった。
「じゃあ、次いこっか~」
「…うん」
放心状態の楯無を置いて、足早に生徒会室を出て行く二人。
きっと、次のターゲットの所へ向かったのだろう。
「……お嬢様」
「あのね。ホントはお菓子をあげたかったの」
「………」
「けど簪ちゃんに悪戯されたい誘惑に負けたの」
「……で、期待しすぎて落ち込まれていると」
「……うん」
「………」
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!! (ダッ!!」
凄く残念のヒトを見る眼差しをする虚に耐えきれなくなった楯無は泣きながら生徒会室を飛び出し何処かへいった。
「はぁ……仕方がありませんね」
一人、生徒会室に残され、やれやれと溜息を吐く虚。
「さて、そろそろ私も……」
そして、ガサゴソと何かの準備を始めたのだった。
―――
――
―
さて、ようやくご登場の原作主人公たる織斑一夏とそのラヴァ―sはというと
「今日は何だか一段と楽しそうにしてるなみんな」
「そうだね一夏」
「ふ、ふん他国の文化に浮かれおって」
「といいつつ、箒もしっかり仮装してるよね」
「(い、一夏さんの悪戯――まさか、あんなことやこんなことまで…キャッ!!! (///」
「セシリア、一途中から声に出てるよ。一夏には聞こえてないだろうけど……」
「あんたも大変ね」
「……そう言うなら変わってよリン」
「イヤよ」
ご丁寧に一人一人きちんと答えるシャルロット。
そんな彼女に鈴音が気苦労を言うが決して「変わろうか?」とは心の中でも言わない。
因みに全員仮装しており、ラヴァ―sは速攻で一夏の元へ行ったら、
『『『『い、一夏!!! トr』』』』
『お、皆似合ってるな』
『『『『そ、そう(ですか)///』』』』
『あ、ハロウィンだったな。はいコレ(スッ』
『『『『( ゚д゚)ポカーン』』』』
以上、定番の言葉を発する前に終了。
この後一夏は問答無用で叩かれた。
「あ、あそこにいるの千冬さんじゃない?」
「僕の見間違いかな……織斑先生、立体機動装置付けてるんだけど」
間違いなく着けています。
付け加えると、現在隠してあったガスボンベを交換している最中だ。
「織斑先生も大変ですわね」
「うむ、そこらの屍は千冬さんの戦果だろう」
「流石、千冬姉っ!」
「(……この状況に馴れつつある自分が怖いよ)」
「あ、千冬さんに近づく新たな無謀者発見」
「あれって3組の――」
「あ、あの織斑先生」
「っ!? お前は確か…」
「1年3組の暮林です」
「そ、そうか(ジリッ」
「あ、あの!!」
「っ」
何故か右手を手刀にして構える千冬。
言われる前にヤるをスタンスで逃げ続けてきたからゆえだろう。
遠くから立体機動の音が複数聞こえてくる。
速めに落として逃げなければ、と行動に移そうとしたとき、
「ト、トリック・オア・トリート。お菓子を持ってないので悪戯してください!!!!」
何かが凍る音を聞いた気がした。
「…なるほどお菓子を持ってないから悪戯をしてもらうのか。斬新な発想ね」
「ドMか」
「どうしよう。鞭とゴムボールしか手元に無いわ」
「何で持ち歩いてるんだよ」
「ダリィ先輩、ウチ超帰りたいッス」
「うるせぇ、オレも帰りてぇよ」
「クッ、せめてミイラ女にしておけば束縛プレイが出来たのに!!!」
「人の話を聞きけや」
「ワイルドな狼×小動物…(ジュルリ」
「いえ、そこは狼じゃなくて吸血鬼でしょう。そっと伸ばした手で顔をあげられ、口づけるかのように甘くゆっくりと首筋に近づき、麗しい口元から生えた牙で熱く噛みつかれ、決して逃げられないよう強く抱きしめられる (ハァハァ…///」
「化学反応キター(゚∀゚)」
「ちょっと待つッス。織斑先生コスプレしてないッスよ」
「はっ!? そう言えば…」
「よし、ナイスだフォルテ」
「フッ、そんなの愚問ね」
「おうっ!? いたのかR子」
「あれは教師のコスプレよ」
「「ぶっとばされるぞお前(ッスよ!?)」」
「「「「「そ れ だ!!!!」」」」」
「「よし、もう帰る(ッス)」」
追撃をしていたダリルらであったが、追従していたメンバーの大半が変態へとかし、諦めて帰ることにした。
そして、偶然それを目撃してしまった一夏らは…
「「「「…い、一夏(一夏さん)」」」」
「…ハハ、皆ハロウィンを楽しんでるみたいだな」
いつも通りの一夏の反応に、ホッと安心したかと思えば…
「さて、タイムマシンはどこだったかな~(ガサガサッ」
「い、一夏!?」
「おっかしいな~。箒、タイムマシンが見つからないよ」
「一夏の眼が死んだ魚のようになってる!!?」
実は全然そうでも無かったらしい。
「お、おおおお落ち着いてください一夏さん」
「そうよ! IS学園が変人でいっぱいなのは解ってたことじゃない!!」
「ちょっと待て!! その言い方だと私たちも変人扱いになるぞ!!」
「あんたはもう変人じゃない。この間、本音とモールス信号で会話してたの見たんだからね!!!」
「あ、あれは覚えておくと便利だと進められてだな」
「その割、結構楽しそうにやってたわよね」
「こ、IS学園に来て初めての友達なんだ(ジワァ…」
「そんな泣きそうな目でそんなこと言わないでよ!? 私が悪かったから…そうだ今度一緒にごはん食べに行こ! ね?」
「……うん(コクリ」
「(やだ、ちょっと可愛いって思っちゃたじゃない)」
「タイムマシンドコダー」
一夏がコワレタため、彼を部屋へと送り解散となってしまった。
―――
――
―
『榊原先生、討ち取ったりぃっ!!!』
『エドワース先生撃墜!!』
『食堂のおばちゃんからプリンアラモード貰った~♪』
『クッ、早苗ちゃんに逃げられたわ』
「流石は我が担任。俺たちの行動パターンは読まれてるか。さて、この時間になると悪戯回数の残量も限られてるしどうしたものか…」
一人、屋上で戦況を聞く鏡也。
残された時間と手数でどう攻めるかを決めかねているようだ。
『どうします部長?』
「…残量零を混ぜた大部隊で一気に決めよう。正面からは大賀の班、小林と木村は左翼から追撃、ホアとフルールは退路を断て、支援は香奈に任せる。残り時間はごく僅かだ。ここで決めるぞ!!」
『『『『『了解っ!!』』』』』
力強い返事が返ってくると同時に、唯一の出入り口から一人の少女が入ってきた。
「およ? 虚、仕事終わったん?」
「いいえ、流石にあの量は無理だから諦めて仕返ししてきたわ」
「…なるへそ。だから薫子の班とケインの班との連絡が急に途絶えてたのか」
「ええ、ちょっと勝手に借りてたわ」
どうやら楯無脱走してすぐに着替えて、先ほど上げられた二班を引き連れ仕返しをしてきたらしい。
「んじゃ、早速。トリック・オア・トリート、菓子をくれなきゃ悪戯するぜ」
「はいっ」
あっさりと包み紙に入ったお菓子を渡される。
「ちっ、ここに来るまでに消耗してると思ったのに」
「残念、人通りを避けてきたからそんなに減って無いわ」
「ちぇっ~…」
心底残念と言わんばかりの表情を浮かべながら、早速貰った包み紙を開けソレを口の中に放り込む。
口に含むことでジワリと広がるカカオと甘み。
手作りであろうチョコを舌で転がしながらじっくりと堪能する。
「~♪」
「……キョウ」
「んあ?」
「トリック・オア・トリート。お菓子をくれないと悪戯するわよ」
「はえ?」
いきなりの事でちょっとした隙が生じてしまう。
その気を逃がさんばかりに虚はカウントを始めた。
「10」
「短っ!? えっと…(ゴソゴソ」
「9、8、7、6、5、4、3、2、1――」
「って早っ!?」
「はい、時間切れ」
「はぁ、マジか、で何をすr――」
言い終わる前に塞がる唇
彼の唇を塞いでいるのは勿論彼女の唇
マウス トゥ マウス
身長差があるため、虚が鏡也を無理矢理引き寄せる形で――
「ん、ちゅっ…」
――深い方だ。
「ん…フフ、ご馳走様」
少し朱い顔で悪戯成功と小さく舌を出す。
そには先程鏡也に渡したチョコがあった。
「………い」
「キョウ?」
「ずるい、今のもう一回!!」
「ダメよ。一人に対して一回なのが決まりでしょ。だからもうお終い」
「今度はゆっくり堪能したいからもう一回!」
「イ・ヤ♪」
「ム~!!」
駄々をこねる鏡也を楽しげにあしらう虚。
帰宅を告げるチャイムが学内に響き、IS学園のハロウィンが終わるのだった。
そして――、
「はい、今日の授業はここまで。それと次の授業までに―――についてのレポートを最低20P以上書いて提出するように」
「「「「「え~~~~~っ!!!???」」」」」
「ヤレ」
「「「「「…はい」」」」」
暫くの間、心なしか課題が倍以上に増えていたそうな……。
【ボツネタ】
◆誤爆った
「き、きょうk―――いえ、織斑先生!!」
「……ラウラか(クルリ」
「ゆ、勇気リンリン直球勝負、お菓子をくれないと悪戯をするぞ♪///」
「………」
世代が違えばネタもわからず、予想外すぎる展開に硬直するしかない千冬だった。
「…う、うわぁぁぁん///」←耐えきれずに脱走
「よし、今だ。全員突撃www」
「「「「「この外道!!!!」」」」」
◆○○のことなんて―――
「き、教官のことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!///」
呼ばれて振りむいたら髪をツインテールとやらにし、どっかの高校のオレンジの制服を着た教え子が居た。
「……そうか、私は好かれていなかったのか」
「き、教官!?」
「少し、ショックだな……ああ、だから未だに先生でも名前でも名字なく教官という他人名義で呼ばれてるのか」
「う、嘘です。きょ――、織斑先生のことは大好きです。尊敬してます!!」
「え~でもな~(ニヤニヤ」
暫くの間、落ち込んだふりをして教え子で遊ぶ千冬でした。
そして、その様子を録画・撮影したモノ(主にツンデレ・慌てる・泣きそうな顔をしたラウラ)は高値で買い取られたそうです。
◆Q,10月31日とは?
「「知人・友人で遊ぶ日だろ(ですよね)?」」
「…恐喝してモノを貰う日?」
「どれも違うわよ!!」
「そうだよ~。その日はお菓子をいっぱい食べてもいい日だよ~」
「……もうそれでいいわ」
◆麻耶捕獲時の悪戯
[ガシッ]
「つっかまえた~」
「ひっ!?」
「さ~て、どんな悪戯を…む、何だこの山は」
「全くけしからん山パイですな」
「けしからんですな~」
「ああけしからん、全くもってけしからん」
「あ、あの~みなさん?」
「「「「「「さぁ、ワシャワシャの時間デスよ」」」」」」
「い、イヤァァァァァァアアアア!!!!???」
暫くの間、麻耶は部屋に引きこもり、悪戯した女生徒らはホクホク顔でした。
◆とある教員の証言
あれは、私が嫌味なBBA――教頭に言われて仕方なく職員室で仕事をしていたことでした。
あ、決して引き受けたのがハロウィンに巻き込まれるのが嫌だったからとかじゃないですよ。
ある程度進んだ頃、何やら外が騒がしくなってきました。
どうやら今年は去年以上にやらかしてるんだなっと少し愉悦にひt―――ゴホン、悪戯されている教員の方々に心の中で黙祷をしました。
ずっと机に齧りついて作業をしてたので、少し身体が固まってしまっていたので軽いストレッチで筋肉をほぐし、冷めてしまったお茶を口に含んだときでした。
眼の前の窓に織斑先生が跳んで行き、続いて数十名の生徒(何故か訓練服)が同じように跳んで行くのが眼に映りました。
あまりにも突然な光景にお茶を吹いてしまった私は決して悪くないと思うんです。
ですからこの終わりかけの書類に大量の水滴が付いてしまったのは言わば事故なんです!!
と、言いはしましたが納得してもらえず、一からやり直しになりました。
P.S
腹いせに受け持った生徒らの課題を倍の倍にふやし、織斑先生の珈琲に塩を大量に入れました。
後書き
【あとがき】
つ、疲れた。
最近、書く機会がなければペースも全然進まない。
本当だったら、
「それで、感想は?」
「ん~、谷間が強調されてて眼福です」
「…怒るわよ」
「冗談、可愛いよ」
という会話を入れたかったのですが、私の拙い想像力では彼女の衣装まで考え付くことができませんでした。
シェリルの衣装やら玉藻(FATE)の服装と考えたのですが…
はぁ…本編も更新したいのですが…
では、失礼します。
【割とどうでもいい補足】
◆カンザシニウム
簪から分泌される何か
◆楯無と簪の時間
28時間28分43秒14
110時間41分96秒41
ページ上へ戻る