ハイスクールD×ダオス
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第2話 オカルト研究部
前書き
今回はオカルト研究部の面々との出会いです。
後、感想でキャラの話し方に違和感を感じると言われたので、キーワードにキャラ崩壊を加えました。
それと私はハーメルンでも違う小説を投稿しており、この小説を書くのが楽しくてここの更新が続きましたが、ここで一旦、ハーメルンでの小説の更新を再開したいので、この小説の投稿はこれからは遅くなります。気が向いたら、この小説の更新を再度メインにするかもしれません。それでは、これからもよろしくお願いします。最後にアンケートを出しますので、感想の一言で答えてくれればいいです。
「聞いているのだ。お前が強力な魔力を放っていた張本人かをな。」
私は強力な魔力を感じ取り、ガイと魔力を放っていた駒王学園の制服を着た女の前に姿を現し女に尋ねた。
「そうかもしれないわ。普段は魔力を隠してはいるんだけど、先は魔方陣を使っての移動をしたから魔力が溢れたのかもしれないわね。」
「本当にそれだけか?この男は私の友なのだが、今では人間には無いオーラを持っているがどういう事だ?」
「それは彼が、ガイが死ぬ時に私が彼に生きたいか尋ねたら、ガイは生きたいと答えたから、悪魔へ転生させて生き返らせたと言えば、信じてくれるかしら?」
「それは本当か?お前がガイを殺した後に、無理矢理に転生させた訳では無いのだな?ガイ、お前はこの女が言ってる事が嘘か本当かを知ってる筈だ。正直に話せ。」
私がこの女の言ってる事が本当なのかを確かめる為にガイに問い質した。
「イッセー。その人が言ってる事は本当だ。俺は悪魔では無く、天野夕麻。堕天使である彼女に殺されたんだ。ソコで彼女が俺に生きたいかどうかを聞いてきたから、俺は生きたいと答えたんだ。その後に俺は悪魔として甦った事で間違いないと思う。自分でも、まだ信じられない部分も有るけどな・・・」
「そうか。お前が言うなら嘘は有るまい。この女の言ってる事は信じてやろう。」
私はガイが話した事を聞く限りでは、ガイが嘘の証言をしたとは思えない。この女の言ってる事は本当らしいな。だとすれば、私が1ヶ月前に感じた凶悪かつ強力な魔力の正体は一体・・・
この女は悪魔だが、凶悪な魔力を放ってはいないからな。あの凶悪な魔力の持ち主は1ヶ月前に感じた時、以降はその魔力を隠しているのか感じ取れない。この女では無いとすれば一体、何者なのだ・・・
「今度はこちらが質問するけど、あなたは人間よね?」
「そうだ。私は人間で間違いない。」
「そう。でも人間にしては魔力の質が高過ぎるわね。私を簡単に越えているわね。はっきり言って魔王クラスね。あなたは本当に人間なの?」
「正真正銘の人間だ。悪魔や天使だったら、独特のオーラか何かを持っている筈だが?」
「それもそうね。あなたからは悪魔や天使が持つ様な匂いはしないわ。」
女は私の魔力が人間の比では無いので、人間では無く、悪魔か天使ではないのかと一瞬思ったらしいが、私がごもっともな事を言ったので、一応は納得した様だな。
「それともう一つ尋ねたい事が有るのよ。」
「そうか。一体何だ?」
「あなたはガイからはイッセーと呼ばれていたけど、イッセーという名前で間違いないのよね?」
「イッセーは愛称だ。私の名前は兵藤一誠だ。それがどうしたのだ?」
「そうなの。本当に間違いないのね。このハンカチ覚えているかしら?」
女が自分のポケットから一枚のハンカチを取り出した。そのハンカチは・・・
「なるほど。あの時と違って随分と成長したから気付かなかったが、お前はあのラクダに囲まれて大泣きをしていた少女か。随分と大事にそのハンカチを大事にしていたのだな。」
「プッ。ラクダに囲まれたぐらいで大泣きしていたって、どれだけラクダにビビって・・・ギャアア!!?」
「ガイ。あなたは黙ってなさい・・・」
ガイは女の昔の失態を聞いて笑ってしまった事が災いして、女に道端に落ちていた石ころを投げられ気絶させられた。話に急に割り込むからだぞ、ガイ。
私は魔力を抑えると、女と話をする。
「とんだ邪魔が入ったけど、そうよ。あの頃にラクダに囲まれたところを助けられた少女は私よ。あの頃は、私がハンカチを返そうにも、あなたは帰ってしまったから返せなかった。」
「だから毎日、私と会えた時に返せる様にそのハンカチを持っていたのか。バカな女だな。そのハンカチはくれてやると言った筈だが?」
「確かにそう言われたけど、これは只の私のお節介だと思えばいいわ。だから、このハンカチは返すわね。」
「わかった。大人しく受け取ってやる。」
私は女からハンカチを返されたので、私のポケットにしまう。
「それにしても不思議な縁ね。まさか、あなたがこんな魔力を持った人間だったなんてね・・・」
「確かにな。あの時のお前からは魔力を微塵も感じなかったからな。小さいながらも隠していたのだろうが、それでも、あの時のラクダに囲まれて大泣きしていた少女が随分と立派になったモノだな。」
「もう止めてちょうだい。あの頃の話は。恥ずかしいじゃない・・・」
「それでラクダ嫌いは直ったのか?」
「茶化さないでよ。今でも、ラクダは苦手よ。それに、まだ私の名前を言ってなかったわね。
私の名前はリアス・グレモリー。悪魔の中でも上流階級の家で有るグレモリー家の次期当主よ。とりあえず、私の事はリアスと呼んでくれないかしら?」
「そうか。リアス。なら、私の事もイッセーと呼べ。その方が互いに楽だろう。」
「そ、そうね。じゃ、じゃあイッセー。よろしく頼むわね・・・」
どうしたのだ?リアスは。急に顔を真っ赤にするとは・・・
『相棒は本当に鈍感だな。』
『何を言いたいか知らんが黙ってろ。ドライグ。』
『はいはい。解りましたよ。感動の再開を邪魔したみたいで・・・何で隕石が降ってくるんだぁぁ!!?』
何か知らんが、精神世界のドライグが騒がしいのでメテオ・スウォームでしばらくの間は大量の隕石で生き埋めにしておく事にした。これでドライグの邪魔は入らない筈だ。
「それでリアス。お前はガイを悪魔にしたが、どうする気なのだ?」
「イッセー安心して。私はガイを奴隷の様に扱わないし、私の可愛い眷属だから大事に守っていきたいと思っているから。」
「そうか。なら、心配は無用だな。問題はガイがこれからどうするかだ。」
「それなら、私の所属するオカルト研究部に入れるわ。オカルト研究部の部員は全員が私の眷属だから、常に見張りがいる様な感じだから、悪魔を快く思わない連中から狙われる心配はほとんど無いわ。
オカルト研究部に入れば、ひとまずは安全な筈よ。」
「そうか。問題は貴様の眷属は女性が多いかどうかだ。女性が多いとなると、ガイの女性恐怖症が問題になりそうだが・・・」
「私もその問題をどうするか迷ってるの。現在のオカルト研究部は私を含めて女子が3名、男子が1名よ。」
「思ったより少ないな。マイナーな部活だからか?」
「マイナーですって?」
ヤバい。リアスの顔がどう見ても、マイナーという言葉を取り消さないとどうなるか、解ってる?って顔に書いてるな。何故、女性という存在は怒るとこんなに怖いモノなのだ・・・
「すまん。言葉を誤っただけだ。リアスが望む事はどんな頼みだろうと一つ叶える事にしよう。だから、機嫌を直して欲しいんだが・・・」
「ふーん?じゃあ、私があなたに例えばガイを消滅させて、と言えば本当にガイを消滅させるのかしら?」
「当たり前だ。どんな頼みだろうと叶えると言っただろ。例え、友を消せと言われたとしても叶えてやる。」
「断れよ!おかしいだろうが!ってか、何で俺を消滅させる事を例えに出すんだ。他にも例えが有るだろ!」
ガイの奴、いつの間にか復活していたのか。今のリアスの例えが気に入らないのか、他にも例えが有ると言っているが、
「そうね。じゃあ、イッセー。あなたもオカルト研究部に入ってくれないかしら?それで先ほどの失言は聞かなかった事にしてあげるわ。」
「そんな事でいいのか?」
「そんな事扱いが気に入らないけど、まあ、いいわ。そうよ。イッセー、あなたもガイと一緒に私が所属するオカルト研究部に入ってくれれば、それだけで良いわ。」
「そうか。なら、その頼みを受ける事にして、オカルト研究部に入ってやる。」
「俺は無視かよ!ってか、何で俺もオカルト研究部なんて怪しさ満天の部活に入らないと・・・」
「ふんっ!」
「ギャアア!!?」
リアスが私にオカルト研究部に入る様に言われたので入る事にしたが、ガイはいつの間にか自分もオカルト研究部に入る事になっているのが気に食わなかったらしく、反論した結果、リアスにゴミ箱の中に有った空き缶を投げられ、頭に当たり気を失う事になった。だから、話に急に割り込むからこうなるのだぞ、ガイ。
「それじゃ、明日の放課後に私の眷属の一人が向かえに来るから、イッセーとそこに倒れている人のクラスを教えてくれないかしら?」
私が自分とガイのクラスが同じである事を伝えるとリアスは、
「それじゃ、明日にまた会いましょ。それにしても、私より年下なのね。二人供。結構、大人びているし頼れそうね。」
そう言って去っていたが、どうするか。ガイはまだ気絶しているしな。仕方ない。ガイの家に私が送るとするか。私はガイを背負っていき、ガイの家で有るマンションにまで運んで行くと、マンションのオーナーから合鍵を借りてガイの部屋に入り、ガイをベッドに置いた。その後にオーナーに合鍵を返した後に自宅に帰った私は風呂に入った後に食事を済ませた後に、直ぐに寝た。
その日の夜中、イッセーとガイ、リアスがいた場所に一人の青い長髪の男が立っていた。
「おかしい。確かにここに強者の気配がした筈なのだが、見当たらないな。どうやら、来るのが少し遅かった様だな。だが、ここに俺の渇きと飢えを満たす強者がいるのは確かだ。今日は仕方ない。この場から去るか。次は絶対に逃さないぞ。ブルアァァァ!!」
男が雄叫びを挙げるとその場から姿を消したのだった。
次の日、駒王学園で何時も通りの時間を放課後まで過ごした私とガイはリアスが言っていた向かえが来るのを待っていた。ついでに、おととい、私がお仕置きした事で昨日は入院して学園に来れなかった松田と元浜なのだが、本日を持って退院したらしく、明日から学園に来るらしい。おかしい、全身の火傷が2日で治るとは、恐ろしい回復力の持ち主だな。松田と元浜。コイツら、もしかすると前世はゴキブリか?
『相棒。さすがに失礼だろ。ゴキブリは・・・』
『ごもっともなツッコミ感謝するぞ、ドライグ。』
うむ。やっぱり、ドライグとの精神世界での漫才が一番の時間稼ぎだな。
『俺は相棒にとっては、時間稼ぎの道具にしか過ぎないのかぁぁ!?』
『その通りだ。よく気付いたな、ドライグよ。』
『否定しろよ!俺は相棒のオモチャじゃねえ!!』
それにだ。ドライグは最近、耐久性も上がってきたからな。ダオスレーザーを喰らっても、直ぐに立ち上がる様になった。
『そりゃ、何度も攻撃を受けたら自然と耐久性が増しますよ!』
うむ。そろそろリアスの眷属が向かえに来る筈だ。ドライグに構うのはここまでとしよう。
『無視かよ!』
私とガイが向かえを待つが、さすがに遅いな。そろそろ来てもおかしくない筈なのだがな。
「なあ、イッセー。本当にオカルト研究部に行かないとダメなのか?」
「そうだ。ガイ、腹を括れ。今のお前は人間では無く、悪魔の一人だ。悪魔と敵対する存在にいつ狙われたとしてもおかしくない。だから、リアスが所属するオカルト研究部はガイの安全の為にも入らねばならない。」
「もう、あの頃の様に平和な学園生活は送れないんだな・・・」
ガイが遠い目をして物思いにふけるというよりは現実逃避をしているが、そんな事は意味為さないぞ。
「ゴメン。道に迷っていた一年生を案内していたら遅くなちゃって・・・」
どうやら、やっと向かえが来た様だな。ガイも現実逃避を止めて声をした方を向いた。
「木場祐斗か。まさか、お前がリアスの眷属として向かえに来るとは思いもしなかったぞ。」
「僕も驚いたよ。まさか、イッセー君がオカルト研究部に入るなんてね。でも、君は悪魔じゃないけど、悪魔や天使の存在は知ってるんだよね。」
「そうだ。詳しい事情はリアスからの説明を聞いた後にでも話してやる。」
「そうかい。それで、君が新しく部長の眷属として悪魔になったガイ君だね。」
「まだ、信じたく無いけど、そうみたいだな。」
木場がまさか、悪魔だったとはな。薄々と木場からは只の人間では無いと思ってはいたが、彼もリアスによって悪魔へと転生した人間か。ガイは相変わらず、まだ悪魔になった現実を受け入れられない様だな。
「それじゃあ、案内するよ。二人供、僕について来て。」
私とガイは木場の案内で旧校舎に有るオカルト研究部に案内された。
「ここがオカルト研究部だよ。さあ、入って。」
「失礼する。」
「もう、腹を括るか。おじゃまします。」
私とガイがオカルト研究部の部室に入ると、ソコにはリアスが待っていた。
「ようこそ、オカルト研究部へ!歓迎するわよ。イッセー。ついでにガイ。」
「そうか。よろしく頼む。」
「ねえ。俺の身の安全の為にオカルト研究部に招き入れたんだよね。何でイッセーのオマケ扱いなの・・・」
泣くなガイ。私も何故かは知らんが、リアスがガイより私が入った事が嬉しく感じているらしいからな。おそらくは、私の力が強すぎる為に私を自分の目が届く範囲に入れる事が出来たのが嬉しいのだろうな。
『相棒。絶対に違うって・・・』
ドライグが違うと言っているが、何が違うと言うのだ。
『相棒は言葉に出さないと気付かない方だな・・・って、岩が俺を挟んできやがった!!?」
ドライグはグランドダッシャーの威力で岩に挟まれて身動きが出来なくなったな。ドライグはどうも、昨日、リアスに再開した後からうるさいのでな、黙っていて貰おうか。
「ねえ、ガイ?どうしたのイッセーは?何か急にボーッとしてるけど?」
「ええと、アイツはたまにだけど、ああやってボーッとするんだよ。」
「そう。イッセーって少し変わり者なのね・・・」
リアスが私を一瞬、暖かい目で私を見ていた気がする・・・
これからは人前で精神世界でドライグの仕付けをするのは止すとするか・・・
『やったぜ。これで俺は平和に・・・おい、全魔法を一辺に発動するって有りかよ!!?』
『人前で行う最後の仕付けだ。ドライグ、人前で私が許可するまでは私に一言も話し掛けるな。アクビやくしゃみはノーカウントにしてやろう。だから黙ってろ!これは忠告では無い。命令だ!』
『はい!脚下!』
これでドライグは本当に大人しくなるだろう。ドライグの身体が色々とヤバい事になったが私は知らん。
取り敢えず、リアスとガイ、それに木場に言わねばならないな・・・
「お前達、三人供。私を可哀想な子だと思った様な暖かい目で私を見るのは止めろ!」
「安心して、イッセー。私は知ってるから。あなたが誰よりも優しい事は。」
「そうだぜ。イッセー。俺達はずっとお前の味方だからな!安心してくれよ!」
「イッセー君。僕も君の事は大切な友人だと思っているよ。だから、」
「「「元気出そう、イッセー!」」」
「違う!お前達、三人はとんでもない勘違いをしている!」
今まで、ドライグとの精神世界でのやり取りは人前でやると可哀想な子に見えていたのか・・・
これからは私だけの時にしか、やらない様にしよう・・・
とにかく、この空気は変えねばならないな。
「リアス。オカルト研究部の部室は思ったより充実した内容だな。」
「そうかしら?まあ、他の部室と比べれば寛げるんじゃないかしら。」
よし。何とか空気は変わった様だな。ガイも私が言った事と同じ様に感じたらしく、
「本当だよな。イッセーの言う様に思ったより充実した部室だよな。」
「あら?ガイ。あなたもこの部室が気に入ったのかしら?」
「ああ。もちろんだぜ。俺が思ったのと違って、殺風景じゃないからな。」
部室を誉めたまでは良かった。だが、最後の言葉は余計だったな。
「殺風景?どんな部室を想像していたのか聞きたいわね?」
「あ、あの。その・・・何というか、ええと。ごめんなさい!」
「後でお仕置きするから、それまでは寛いでなさい。部員が全員集まった後に自己紹介し終わった後に執行するから。それまでは十分に寛ぐといいわよ。」
ガイ。余計な事を言うからだ。ガイの顔が青ざめているが、自業自得だ。私は助けたくても助けられないからな。ガイ、無事に生きろ。私はそれだけを祈ってるぞ。
しばらくすると、部室に女性二人が入って来た。どうやら、オカルト研究部の部員が全員揃った様だな。
ん?一人は何処かで見た覚えが有るな?一体、何処だったか・・・
「ダ、ダオスさん!?何で、ここに・・・」
「「「「ダオス?」」」」
そうか。その名前で私の名前を呼べる存在は一人しかいないな。もう一人の名前を知らない部員も含めたこの場の全員がその名前で私を呼んだ事を驚いているな。
「久々だな。朱乃。どうやら、自分の事を認めてくれる存在に無事に出会えた様だな。」
「はい。あなたのお陰です。ダオスさん。」
「済まない。それは偽名だ。あの時は、私も狙われる可能性も十分に有った為に名乗った偽名なのだ。」
「そうだったんですね。あなたのお陰で私は、こうして生きていられるんです・・・」
朱乃は随分と立派に成長したな。身長や外見の話だぞ。間違っても嫌らしい目で見てないからな・・・
「ねえ?イッセー。どういう事かしら?詳しい事情を説明してくれないかしら?」
「・・・そうですね。聞かせて貰いたいです。」
リアスの顔が笑っているが、目が笑って無い。それに何で名前も知らない女子にまで足を踏まれなければならないのだ・・・
「部長。それよりも先にダオス、いえ、一誠さんとその新しい眷属に自己紹介が先だと思います。」
「それもそうね。ついでに朱乃。イッセー、いえ、一誠は私とあなたより年下よ。」
「えっ?それは本当なの。私、てっきり同じ年だと・・・」
とにかく、朱乃のお陰で私はリアスからの威圧からは解放されたが、
「お前は何で、私の足をまだ踏み続けているのだ。」
「・・・先輩が悪いからです。」
私が何をしたと言うのだ。この猫耳の少女は見た目と違い、結構な力で私の足を踏んでいる。正直言うと、私で無く松田と元浜だったら、足の骨が砕けている程だ。嘘では無いぞ。
「取り敢えず、自己紹介を始めるわね。私がオカルト研究部の部長でガイ。あなたを眷属として悪魔に転生させたリアス・グレモリーよ。イッセー君は私を呼び捨てで呼んでいいわ。ガイは基本的に部長と呼ぶ様にしてね。」
「姫島朱乃と言います。オカルト研究部の副部長をしています。ええと、一誠さ、いえ一誠君には昔、助けて貰った事が有って、その時の話は後で詳しく教えますから、自己紹介を先に終わらせましょ。」
「僕は木場祐斗だ。もう知ってると思うけどね。まさか、二人がこの様な形でオカルト研究部に来るとは思いもしなかったけど、よろしく頼むよ。」
「・・・一年生の塔城小猫。よろしく先輩。」
リアス達の自己紹介が終わったので、次は私とガイの自己紹介か。それにしても、小猫という女。初対面の私を知ってるかの様な表情をしていたので、私は思い当たる節を考えたが会った事が有る覚えが無いな。
それよりも今は自己紹介を終わらせるのが先か。ガイが先に自己紹介を行う。
「俺はガイ・セシルだ。二年生でイッセーと同じクラスだ。おととい、堕天使に殺されたところを部長に助けられて、部長の眷属悪魔として甦ったらしい。よろしく頼む。後、俺は女性が苦手なんだ。女性が近付いただけで、衝動的に逃げたくなるんだ。でも決して、女性が嫌いな訳じゃないんだ。その点を含めて仲良くしてほしい。」
ガイの自己紹介を聞いてオカルト研究部の女子三人は、
「ガイの女性恐怖症は治した方が良いと思うし、これから毎日はガイが部室に来る度に私達で触りまくりましょ?」
「部長。それは面白そう、いや、いいアイデアですね。これからはガイ君の体を触って反応を楽しめそうですね。フフフ・・・」
「・・・女性恐怖症の先輩。私が聞いた限りではホモだと噂されていたけど、本当?」
「嘘に決まってるだろ!俺はホモじゃない!女性は好きなんだ。その証拠にホラ、松田と元浜から読み終わったからくれた、この本を持っているのが何よりの証拠だ!」
朱乃の顔が一瞬、怖くなったぞ。一体、何を考えているのだ・・・
それよりもガイ。そんな本をいつ、松田と元浜から受け取ったのだ。ガイが取り出した如何わしい本は小猫に取り上げられると、ビリビリに破かれてゴミ箱に捨てられた。
「松田と元浜から貰った、俺の男のロマンがぁぁーーーー!?」
「・・・ガイ先輩。少し幻滅したかも。」
小猫。お前は如何わしい本が嫌いな様だな。ガイは如何わしい本を破かれてゴミ箱に捨てられた事でショックを受けたのか、地面に伏せた。全く情けないな。あの様な本をよく見ようと思うな。私には理解出来ん世界だ。ガイはショックがデカイのか、まだ立ち上がらない。その様子にリアスは、
「なんか可哀想だから、彼へのお仕置きは取り消すわ。ガイ、あなたが健全な男子で安心したけど、私も少しだけ幻滅したわ。」
「部長。ガイ君だって、男の子です。高校生なら、あの様な本が気になって仕方ない筈です。」
朱乃。お前は優しいな。きっと、ガイの女性恐怖症が改善できるかもしれん。
「それに、ガイ君が健全な男子であるからこそ、女性恐怖症での発作が面白いと思いますし、私はこれから楽しめそうです。フフフ・・・」
朱乃。もしかして・・・だとすれば、ガイの女性恐怖症が酷くならないかが心配だな。
「それじゃ、最後はあなたよ。イッセー。」
リアスに自己紹介する様に言われたので自己紹介に移るとしよう。
「私の名前は兵藤一誠だ。ガイと同じクラスだ。私は悪魔では無いが、悪魔や天使に堕天使の存在は知っている。私の事はイッセーと呼べ。ほとんどの奴らからそう呼ばれているからな。よろしく頼む。」
「これで自己紹介は全員終わったわね。」
私が自己紹介を終えるとリアスが、
「それじゃあ、朱乃とどういう関係か話してくれるかしら?」
朱乃との関係についての話を聞かれたので、朱乃の顔を見て朱乃の許可を得たので、
「いいだろう。話してやる。」
私が幼い頃に、幼い朱乃が堕天使の父と人間の母の娘である事を理由に、命を狙われた時に私が助けに入った事を話した。朱乃にとっては辛い過去の話でも有り、母を失った瞬間を思い出したのか涙が流れていたが、それでも私に最後まで話させた。朱乃との過去の話を聞いたリアス達は、
「そうだったの。イッセーが朱乃を助けてくれたから、今こうして朱乃がここにいる訳ね。」
「まさか、副部長とイッセー君にそんな過去が有ったなんて・・・」
「・・・私は知ってる。先輩は優しいから、誰よりも。」
「まさか、イッセーがそんなお姫様を助ける勇者の様な事をやっていたとはな。」
それぞれの思った感想を口にする。その後に朱乃が、
「もう皆さん。茶化さないでください。あっ!イッセー君。そう言えば、ダオスと言う偽名を使って私を助けた時にダオスレーザーという強力なレーザーを出す技を使っていましたけど、もしかして今はイッセーレーザーでしょうか?」
「今でもダオスレーザーだ。それ以上でも以下でも無い!」
「あら?私はてっきり、イッセー君はナルシストかと思っていましたけど。違うんですか?」
「断じて違う!私はナルシストでは無い・・・」
何故、私は前世で自分の名前を技の名前に入れたのだ。イケてると思ったからか?だと、すれば前世の私はナルシスト気取りだったのか・・・
「ええと、何か空気が良いのか悪いのか解らなくなりそうだから、話を変えましょ。」
「そうですか部長。私はもう少しだけ、イッセー君と昔話で楽しもうかと思ったのですが、仕方ないですね。」
朱乃は危険だ。おそらくドSだ。確実にドSだ。朱乃は一番怒らせない様にした方がいいな・・・
とにかく感謝するぞ、リアス。話を変えてくれて助かった。
「それじゃあ、イッセーにガイを悪魔に転生させた方法を教えるわ。この悪魔の駒(イーヴィル・ピース)を使って、ガイを悪魔へと転生させたの。」
「悪魔の駒?どの様な物だ。見た感じはチェスの駒に見えるが。」
「これは悪魔の中でも解りやすく言うとリーダー的存在と言えばいいのかしら。そのリーダーが王の駒を所有して、他の駒は自分の眷属にしたい相手に取り引きをして相手が承諾した後に渡す事で、その相手を自分の眷属にできるわ。それに相手が人間の場合は相手を悪魔に転生させる事ができるわ。当然、ガイは悪魔の駒で悪魔に転生させたから、ここにいる訳ね。」
「そんなチェスの駒の様な物で俺を悪魔に出来たのか。悪魔の駒はチェスの駒の様に種類も有るんだよな?」
「ガイの言う通りよ。悪魔の駒はチェスの駒で言う、王の駒、女王の駒、戦車の駒、僧侶の駒、騎士の駒、そして兵士の駒の合計六つの種類が有るわ。」
悪魔の駒。これがガイを悪魔へと転生させた方法か。それに種類別けされているという事は、
「リアス。その駒の種類は眷属にした者に駒によって決まった影響を与えるのか?」
「イッセー。鋭いわね。その通りよ。悪魔の駒は眷属の証というだけでは無く、駒毎に決まった影響を与えるわ。例えば、戦車はパワーと体のタフ差が上がるわ。僧侶は魔力、騎士は身体能力、女王は戦車と僧侶に騎士の三つの力を持っていると思えばいいわ。」
「なるほどな。つまり、チェスの駒と同じ能力を得ると言う事か。なら、駒の数も決まっているのか?」
「ええ。王の駒を持つ悪魔が基本的に女王の駒一つ、戦車の駒と僧侶の駒に騎士の駒が二つずつ、そして兵士が八つずつ持つ事を許されてるわ。それが一人の悪魔が眷属に出来る上限でも有る訳よ。」
「それでは聞くが、ガイは何の駒だ?他の三人が何の駒かも教えてくれないか?」
「そうね。朱乃は女王、木場は騎士、小猫は戦車よ。ガイは兵士ね。」
「俺の兵士の駒の性質は何でしょうか?まさか、ただ下っぱって事じゃ無いよな・・・」
「さあ?」
「さあ?は無いでしょう。教えてくれたって、良くないか!」
ガイは兵士か。リアスに一応、確認したい事を聞くか。
「それで結果的にリアスが持つ余った駒は、戦車と僧侶に騎士が一つで、兵士が七つか?」
「いいえ、違うわ。戦車と僧侶に騎士の駒の残った数は一つずつだけど、兵士の駒は四つよ。僧侶の眷属は、今いないけど、まあ、いずれ、その時が来たら話すとするわ。」
「どういう事だ?オカルト研究部の部員は全員、私を除いてリアスの眷属なのだろ?僧侶の眷属の事は聞けない様だが、兵士はガイだけだろ?なのに兵士の駒が四つしか無いだと・・・」
「実は悪魔の駒で眷属にする時には、王の駒の所有者の実力も関係するんだけど、眷属にする相手の強さや神器の強さで通常より多くの悪魔の駒を消費する事が有るわ。ガイの場合、それに該当するの。ガイの神器は強力な為か、兵士の駒を半分失った訳よ。」
「そう言う事か。ガイ、お前の潜在能力はお前が思ってるより高いという事だ。それゆえにリアスが持つ兵士の駒は半分を失った。お前は結構、強くなれる筈だ。頑張るんだな。」
「ええと、部長。つまりは俺に兵士四人分の価値って言うか、強さを持っているという事でOKでしょうか?」
「そうね。そう捉えてくれた方がいいわね。」
ガイが悪魔になった理由も解った。私としても聞きたい話は全て聞いたな。
「ところでイッセー。昨日も尋ねたけど、あなたは本当に人間よね?」
「人間だ。それがどうした?」
「やっぱり、腑に落ちない部分が有るのよ。イッセー、人間であるあなたがどうやったら、魔王クラスの魔力を得られるのかしら?どう考えても、只の人間では魔王クラスの魔力に辿り着く事は出来ないとしか思えないわ。あなたは一体、何者?」
今のリアスの話を聞いた木場と小猫にガイは私が魔王クラスの魔力を持っているという事を聞いて驚いたのか、
「イッセー君が魔王クラス、つまりはサーゼクス様レベルの魔力を持っているだって・・・」
「・・・先輩。それは本当なの。私が知る先輩とは全く違いますね。」
「魔王クラスか。イッセーはいわゆる、俺TUEEE!という事か・・・って、何で水が!?」
木場と小猫は驚いて出てきた言葉はいいが、ガイの俺TUEEE!は個人的に気に入らなかったので、スプラッシュを使って頭に水を掛けて冷やしてやった。
「今、ガイに使ったのが私が扱う魔法の一部だ。威力は加減した。加減して無い場合は、水圧でガイの頭が吹っ飛んでいた程の威力を持つ。だから、ちゃんと加減はして威力は普通の水掛けレベルにした。」
「当たり前だ!何で、俺で試すんだ。」
「お前の言った俺TUEEE!が個人的に気に入らないからだ。」
「そ、そうか。じゃあ、俺が悪かったな。」
「解れば良いのだ。」
今の私とガイのやり取りを見ていたオカルト研究部の部員は、
「全く、イッセーとガイは喧嘩する程、仲が良いみたいね。イッセーが人間離れした魔力を持っていたから、もし、イッセーが私達では無くて天使や堕天使の仲間じゃないか疑ったけど、これを見る限りでは違うみたいね。」
「部長。イッセー君は決して私達の敵では無い筈です。私はイッセー君の本来の強さは目にしていますから。私は解る気がするんです。イッセー君は間違っても私達に、その力を向けない事を。」
「僕はイッセー君の事をまだ詳しく知った訳じゃないけど、イッセー君の事を余計、知りたくなったよ。彼がそれほどの強さを持ちながら、何で人間として生きるのかをね。」
「・・・私は知っています。一誠先輩は絶対に私達の味方です。だから、信じても大丈夫です。」
それぞれの思った事を口に出したが、それは聞こえはしなかった。
私とガイがリアス達の方を向くと、リアス達は微笑んでいた。
「どうした?お前達は全員、私とガイを向いて笑うとは。」
「ん?俺とイッセーが何か可笑しな事でもやったのか?」
「いや、そうじゃなくて、考えすぎた私がバカみたいで、それであなた達を見るとつい、笑ちゃって・・・」
「つまり、部長はイッセー君とガイ君の仲があまりにも良くて、肩の力が抜けたんですよ。」
「僕はどう見ても、二人は仲が良い友人にしか見えないし、とても悪魔になったばかりの生徒と魔王クラスの魔力を持つ人間とは思えないよ。だから、自然と笑顔になれるんだろうけどね。」
「・・・先輩二人供、仲が良くてよろしいですね。私は少し二人が羨ましいかも。」
解らないな。何でリアス達は私とガイが仲良く喧嘩したりしていただけで笑うのだ?
「まあ、取り敢えずはイッセーとガイはオカルト研究部に入った事だし、これからはよろしく頼むわね、二人供。」
リアスがそう言ったので私とガイは、
「そうだな。これからはよろしく頼む。」
「俺は強くなって、部長を守ってみせるか。って事でよろしくな!」
これから世話になるオカルト研究部の部員にそう言ったら、
「ガイ。結構、頼もしい事を言うのね。」
「ひぃぃ!?」
「あら?先の頼もしい言葉とは裏腹に頼り無いわね。私が軽くハグしただけで慌てて逃げるなんて。」
「衝動で動くんだから、しょうがないだろ!」
「本当にガイ君は女性恐怖症なのですね。じゃあ、部長だけでは無くて私からも・・・」
「ぎゃあぁぁ!?ちょ、ちょっと止めてくれぇぇーー!?」
「フフ、これは予想以上ですわね。本当にこれからが楽しみですわね。」
「あの副部長。もしかして、あなたは・・・」
「・・・先輩。後ろががら空きです。」
「こ、小猫ちゃん。き、君もかい・・・」
「・・・可愛いです先輩。もう一回、触らせてください。」
「もう嫌だ。勘弁してくれぇぇーーー!!?」
ガイよ。女性恐怖症が改善されるかは知らんが耐性は浸けろ。では無いと、このオカルト研究部では生き残れんぞ。
「そうそう。イッセーとガイにはこれからは学校がある日は、このオカルト研究部に絶対に来るようにして。それが私としても安心だから。」
「私はガイと違って守って貰う必要は無いが?」
「そ、それでも来てちょうだい。イッセーがいるだけで私達は良いから。お願い来てちょうだい。」
「いいだろう。私がいるだけでも良いなら来てやる。」
こうして、私とガイはリアス達が所属するオカルト研究部に入部した。これから、どうなるかが解らないが、今後はリアス達と行動を供にする機会が多くなるだろう。
その頃、シスター服を着た少女が自分を守る為に戦って傷付いた男を自分の神器の力で治療していた。
「大丈夫ですか?ユーリさん。私の為に・・・」
「別に構わねえよ。俺はただ、傷付いた悪魔を治療しただけで、お前を魔女呼ばわりして異端者扱いした教会が許せずに俺が教会に文句を言っただけだ。別に後悔は微塵もねえよ。俺が正しいと思う判断で行った事だからな。」
「で、でも、それでユーリさんは危険な目に合う事になっているじゃないですか。」
「やれやれ、困ったシスターさんだな。俺はお前が傷付いた悪魔を治療する程に優しすぎるから、守ってやりたいだけさ。安心しろ。もう少しで着くんだろ?」
「はい。あの街で間違いない筈です。多分・・・」
「多分かよ!?」
「だって、私は日本語は慣れてないんです。だから、神の導きを信じるのみで・・・」
「わ、わかったから。とにかく、お前が道に迷うのは時間の問題だな。俺も日本語は常識会話程度しか言えないしな、本当に後先不安だな・・・」
後書き
今回はイッセーは最初はリアスを凶悪な魔力を放つ存在と勘違いしていましたが、無事に誤解は解けました。イッセーが探していた凶悪な魔力を放つ存在は、もうお分かりでしょうが、「アイテムなぞ使ってんじゃねえ」でお馴染みのテイルズキャラです。
そして、最後にアーシアをちょっと出しましたが、この作品ではアーシアを魔女呼ばわりした事が許せない事でユーリが彼女を護衛する存在にしました。
次回はアーシアとの出会いです。ただし、ユーリがいる事で何かが違う事になるでしょう。
それではアンケートを行います。まずは、ガイの使い魔を下記の何にするか悩んでいます。
1.ミュウ 2.コーダ 3.クンツァイト(えっ?) 4.原作でのイッセーの使い魔の機械版の様な船
次は白龍皇を原作と違ってテイルズキャラにするか悩んでいます。下記の答えから選んでください。
1.原作通り 2.デューク 3.リチャード 4.ヴァン 5.ガイアス 6.転生したクレス
最後はイリナとゼノヴィアと供に教会側として登場さえるキャラは誰がいいか。下記から選んでください。
1.ルカ 2.ヴェイグ 3.シング 4.ルーク 5.アスベル
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