インフィニット・ストラトス~黒衣の創造神~
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第4巻後編
エヴォルトシステム
俺達は無事に日本に戻ってきたあとだった、国連軍日本支部にて報告書をまとめたあとに新たなシステムを全ブラック・シャーク隊IS部隊に入れたのはちょうど数日が経ってからであった。このシステムは再生能力がとてつもなくあり、基本名は自分の好きな名前となるが操縦者とリンクしてから武装から外観まで変わるというのだった。それが俺達がヨーロッパにて仕事中に完成したシステム。そんで俺らが帰国したあとに俺はそのシステムに名前を付けた。『エヴォルトシステム』という名。
俺達は今IS学園にいたのだった。この暑い日々でまだやることが、ここIS学園でやる事だった。それは新しいISと軍属となったために、セシリア&シャル対箒と鈴とラウラでの2対3での模擬戦をすることになったのだった。これについては千冬が、提案してきた事だったけど。
『俺達のISによる模擬戦?』
『ああ。私たちはお前らが持っているISを知る義務がある、いくら極秘でもIS学園にはその極秘を見てもいい権利がある』
『まあ確かにセシリアとシャルは軍属になったし、軍属になる前と後では全然違うからな』
『そこでだ、数日後でいいから篠ノ之と凰とボーデヴィッヒで模擬戦を行いたい。そこでデータを取る予定だ』
『模擬戦をするのは、了解したけど。データは取れないぞ?目視なら構わんが』
『ならばそれで構わん。では数日後のアリーナにて模擬戦を行うので、それを伝えたからな。では楽しみにしている』
と電話があったからだ。しかも帰ってまだ仕事をしていたときであったけど、まあいいかと思いながら二人に説明すると納得してくれた。それに新たなシステムを入れたし、今までは部分装甲だったのが、全身装甲となりISスーツからパイロットスーツに変更をした。俺と同じようにな、セシリアは蒼い青でシャルはオレンジでシルバーが入っていたのだったけど。そして模擬戦日の前日にIS学園に戻ってからの朝に学園側に書類を提出したのだった。今は校長室にいる、三人ともIS学園の制服を着ていたけど。
「なるほど、オルコットさんとデュノアさんのISを丸ごと変更となった訳ですか」
「まあそうです。で、書類はこれです」
「このシステムは、新しいヤツですね。それもまだどこにも発表されていませんね」
「それはそうですわ、校長先生。このシステムを入れられるISはここにいらっしゃる一夏さんが開発したのしかインストールできませんわ」
「それも破壊と再生を繰り返すから、その強度を持たないとこのシステムの真価は発揮しませんから」
「前に入れたシルエットシステムもそうだが、今回のは操縦者の頭にイメージした機体通りとなる。インパルスを選んだらシルエットシステムは付いてるし、00系のを選んだらトランザムが付いてきますし」
このシステムの元は知っていると思うけど、ある金属生命体の機体にあるのを作ってみたもんだ。まあそのシステムがあると言っても、全てになれるという訳ではない。最高5種類ぐらいまでなれると言う感じになってそれ以降になると、オーバーヒートして自動的に安全装置が働く仕掛けとなる。あとはなったあとにカウントというか回数を描いておいたからな。
「こちらは理解しましたから、あとは教師たちですね。確か今日の昼に模擬戦を行うと聞きましたが」
「ええ。千冬からの電話でそうなりました、こちらは帰国したあとの出来事を報告書にまとめるというとんでもない作業をしていましたからね」
「全くですね。ですが、織斑先生の気持ちも分からなくはないですよ。未知なるISを所持しているのは、国連軍ブラック・シャーク隊しか持っていませんからねー。ああそうそう、あなたがヨーロッパに出張している間に電話がありましたよ。米軍のナターシャ・ファイルスさんからね」
ほう、あの名刺を渡した甲斐があったということだった。内容的には今月日本に行くから、この前のお礼としたデートしてくれないかというお誘いではあった。まあ助けたのは間違いはないが、また箒たちから嫉妬心が来るかもしれんが、そこは大人同士だし文句は言わないと思う。ナターシャの件については、メルアドまで記載されていたので、そこのメルアドにてメール送信したあとに校長室を出たのだった。
「一夏さんはモテモテですのね?」
「なんだぁ、お前らも嫉妬でもすんのか?」
「まさかー。僕たちは一夏の部下という建前があるからねー。そこまでは邪魔しないよー、とりあえず新しいスーツを着ようと思うんだけど?」
「ああそれなら、このリングを四六時中付けていろよ」
と渡したのは腕輪だけど、ただの腕輪ではないことに気付いた二人だった。
「これってもしかして量子変換機ですの?」
「ああ。ただし俺のように何十着も入ってはいない、制服とパイロットスーツとあとで私服を何着か入れられるようにしといた。だからあとで四季の普段着を俺のパソコンにデータとして入れてくれると助かる」
「なるほどねー。まあISスーツより着るの面倒だしね、パイロットスーツはIS以外にも着るし。僕らで言えばガンダムだけど、あと私服については了解したよ。まあ新作が常にあるから選ぶのに時間かかるかもしれないけど」
「そこは問題ない。最初は俺が入れておくけど、今度からは二人でも入れられるような端末を開発中だ。それがあれば新作のとか気に入ったのとか」
まあ男性なら同じようなのを着るかもしれんが、女性は今年度の新作とかが流行になるとそれを着たがるからな。俺の量子変換機はその場で着替えられるし、時と場所によっては違う服装にならなければいけない場合もあるからだ。
「さてと、昼からは模擬戦だ。俺もアリーナ内にいるが、あくまで二人のお披露目となるからそこだけは忘れるな」
「うん分かっているよ。僕のはサバーニャだけど相手によってはそれぞれに特化されたので、相手するし。セシリアは中距離から遠距離でしょうけど、僕は近距離タイプにもなれるからね。でも今回が初お披露目なら、既に機体を決めているから選択する時間はいらないけど」
「まあそうですわね。私は中遠距離が得意ですから、ケルディムで行くつもりですけど。場合によっては機体ごと変更しますわよ」
「俺は近中遠どれでも出来るオールマイティーだからな、まあ基本的に俺のはストフリモードとしてだけど外観は黒鐵改にストフリの装備が付いているだけだし」
でもまあビットを数十操るにも、俺だけでは限度があるからなー。そこはハロに頼るしかないだろうし、俺の黒ハロは。セシリアもシャルもそれぞれ青ハロとオレンジハロを装備させているし。そんで俺達は昼食を食べたあとに、第3アリーナーに向かった。そしてこちらのピットには、トレミー1番艦か月中基地本部にいるはずのイアンがここにいたことに驚いたのだった。
「イアン!久しぶりだが、どうしたんだ?こんなところに来て?」
「いやなに、お前らの新しいISを見に来ただけだ。今回のは今までよりも強力になったと聞いてな、このシステム名を聞いたときは驚いたわ!何ったってこのシステムは本来ムラサメライガーにしかない機能をISに入れたと聞いたからな」
「それは分かったけど、どうやってここに来たんだ?トレミーでしか来れないはずだけど」
「ワシらは今、月中基地支部にいてな、奏さんたちトレミー全艦とも来ているぞ。で、ワシが代表として来たのさ。これをワシらのとこにいるIS部隊の者たちにとっては大喜びなシステムだからな」
「なるほど。今は夏休みだからな、ところでセシリアたちは知っているだろ?」
「お久しぶりですわ、イアンさん」
「久しぶりだな。前回来たときは何個目の外史だったかな?」
「たぶん前々回だと思うよ、イアンさん」
セシリアとシャルはまるで昔の旧友と会ったように喜んでいたのだった。そして管制室では千冬と山田先生がスタンバイしていた、何せどこにも公表されていないシステムを入れたISを見れるから。いかなる場合に備えていたのだったけど、そして管制室に入ってきたのは模擬戦を行う箒・鈴・ラウラだった。3人ともISスーツを着ていてスタンバイOKという感じだったけど。
「織斑先生、こちらは準備完了しました。いつでもいけます」
「おうそうか。では、確認のためだがオルコットとデュノアのISを最大限発揮するように努めてほしい。あちらは強力だと聞いているが、こちらは何もしてはいないからな。この私がIS訓練をしたのだ」
「どんなISか楽しみだわ、まああたしの甲龍で倒してやるわよ!」
「こちらは近距離特化の箒に、近中距離が得意な鈴に、近中遠の得意な私もいるからな。でも瞬殺されないように気を付けないとな」
「一応アリーナ内に織斑もいるそうだが、相手を間違えるな。織斑はあくまで見守るそうだから」
と言ってから、ピットに向かう箒たちだった。一方こちらはまだ制服を着ていたけど、イアンは先に俺らが開発したエヴォルトシステムを見ていた。そしてトレミーに持って帰るとき用にデータを入れた記録媒体を持たせたのだった。そんで時間となったので俺らはピットからアリーナに降りた、俺に捕まっていたセシリアとシャルはまだ制服姿となっていた。そんで別のピットからは紅椿の箒と甲龍の鈴にシュヴァルツェア・レーゲンのラウラだった。俺は通信機を付けていたので俺らを見た箒たちからのオープンチャネルで通信してきたけど。
「どういうことだ!なぜISスーツを着ていない!」
「俺らにはそんなもんは必要ないからだ、代わりに別のを用意させた。二人とも!」
そう言ってから、二人は光輝いたと思ったらその光が収まったら、二人はそれぞれのパイロットスーツを着ていたのだった。二人共髪は長いから、既にヘルメットを着用した姿となった。
「さてと、管制室に千冬。模擬戦を開始する」
『待て織斑!二人ともまだISを展開していないぞ。それにそのスーツはあのMSを乗るときのスーツではないか!』
「いいからいいから。それに我らのISはそんじょそこらのスーツではありませんから。まあ冗談はさておき二人とも、展開しろ!」
『了解!』
そう言ってから、二人は浮かんだ。そして一瞬にして基本フレームとなる0ガンダムの姿となった。そしてまた一瞬にして機体が変わるように、外観と武装が変更になった姿となったのだったけど。セシリアはケルディムというよりサバーニャだった。遠距離ライフルを持っているが、ホルスターがある。あとはミサイルが各部にあるということだ。シャルはインフィニットジャスティスの姿となった、対箒だけど。まあコアはISコアとGNドライブの混合コアとなっている、それにインフィニットジャスティスみたいに、他の動力で動いている機体でも混合コアであるIGコアにより、永久機関を手に入れた事となる。それと全身装甲なので、ガンダムを小型化したみたいな感じであるので頭から足まで再現したような感じとなる。
「さっきの姿が初期設定のなのか?」
「それはいいえと答えますわ。姿形が変わるので、これ以外にもたくさんありますわ」
「すると対戦相手に合せて変わるってこと!冗談じゃないわ!」
「それが冗談じゃないんだよねぇ。僕は箒とラウラを相手するから、セシリアは鈴と相手して」
「了解ですわ!一夏さんはどうされるおつもりですか?」
「俺に構わずに、戦っていろ。データを取るのでな」
「それが新装備という訳ならば、力を見せてほしいな!」
『試合開始してください』
そうしてから、まず箒がシャルに吶喊をしたがあっさりと躱されてしまった。まずは性能チェックと言ったところだ、箒のは第4世代でどこにも開発されていないがこちらは世代というのが存在しない。あえて世代を求めるのなら、ISの完全体とでも言おうか。現在のISというのは世代がある、第3は操縦者のイメージ・インターフェイスを用いた特殊兵器の搭載を目標としたので、第4は装備の換装無しでの全領域・全局面展開運用能力の獲得を目指したので展開装甲や自動支援装備が標準装備されている。
が、それが今のISでの世代である。俺らが持つISに世代はなく、相手によって外観及び武装を変えるようになっている。なので箒の紅椿が第4でも関係なく躱せられる、そして次はビームライフルを撃ってくるシャルに向かって遠距離でのレールカノンを撃つラウラであったが、それも予測されたのか躱されるのだった。それもそうだ、ハロが装備されているので、後方に目を向けなくともセンサーよりも精密な物でもある。
「なぜこうまで躱されるんだ!?ラウラ!」
「分かっているが、当たらない!なぜだ!」
シャルはビームライフルを撃ちながら躱しているので、そういう疑問はあるが今はシャルの動きを止めなければ箒側のエネルギーが尽く。まあ箒のISにはワンオフが付いているからそれで回復できる。一方セシリアは精密射撃で鈴を迫っていたのだった。衝撃砲を撃ちまくっても、ビットによって防がれてしまうからだ。セシリアの機体には、シールドビットにライフルビットが標準装備されているもんで、ホルスターがあるからだ。最大ビット数は10~20装備されている、今はシールドビットを5つ展開していてライフルビットを4つ展開しながらGNスナイパーライフルⅢで、撃っているからだ。普通ならあり得ない数のビットを操作しながら躱しながらの精密射撃は今のISにはない。
「ああもう!何で当たらないのよ、こっちはまずいわ!」
「まだ5分も経ってませんわよ、鈴さん」
「くっ!全く隙がないわねー。衝撃砲を撃ってもそのビットで防がれて離れようとしても、そのビットで撃って来る。さらにセシリアの精密射撃で、じりじりとSEが削られていく!」
一方管制室では、まだ5分も経っていないのにもう3人のSEが無くなる事に対して、セシリアとシャルのISデータを開示出来ないままにいた。これがさっき一夏が言ったデータは取れないという事がホントになってしまったからだ。
「織斑先生!3人のエネルギーが尽きます!」
「分かっている!二人のデータはあの姿になる前は見れたはずなのに」
「あの姿前のだとセシリアさんのはケルディムで、シャルロットさんのはサバーニャとされていますが。今のだと名前も???になっています。あんな高性能な機体はまるでMSのようなものだと私は思います」
「対策はないのか!?3人とも、二手に分かれるのではなく一方になって戦え!」
『は、はい!』
とのことだったけど。俺から見たらまだまだ序の口なんだけどな、ピットにいるイアンはガンダムが戦っているようだと喜んでいたけど。そんで結局のところ、シャルはアンビデクストラス・ハルバードにしたビームサーベルで箒をまず撃破させてから、シャイニングエッジ ビームブーメランでラウラのビームカノンを破壊してからのファトゥム-01で特攻させてからの、近距離で蹴り技でグリフォン ビームブレイドで終わらせたのだった。セシリアも10%しか出していないのにこの余裕があってかミサイルを全発射したのだった。そして10分で終わらせてしまったので、正直こちら側としては本気のホの字も出ていないので落胆はしていないがあちら側にとっては落胆をしていた。何しろ2対3なのにあっという間に倒されてしまっての箒のワンオフを発動させる隙もなく戦闘不能となった。帰りはセシリアたちはピットに戻ったあとに、部屋に戻ったがアリーナには地面に倒れていた箒たちを回収しに行った俺とIS学園の教師たちだった。ちなみに千冬たちは、もし敵になったら勝てる要素はないと言ったそうな。箒たちのISは修復を受けたが、しばらくは使用は控えるように言われたのだった。
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