| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

インフィニット・ストラトス~黒衣の創造神~

作者:黒鐡
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第2巻
  噂

夕方に蘭を送ったあと、IS学園に戻った俺。駐車場に停めたあと、バイクから車に変身した。で自室に戻って空間からノーパソ出してメールチェックしたら、ブラック・シャーク隊からメールが来てた。内容は、イギリス政府からでどうして機密であるブルー・ティアーズが量産されているかだった。あれは元々量産されてた奴だし今頃言われてもな、それに俺はコア創れるし。ブラック・シャークのIS部隊は200人いるが、一人ずつ専用機として渡してるし、まだ見せていないが白式も量産されている。本来コアは467しかないが、ウチは独立部隊、なので俺がここに来る前にコアを次々と創ったからな。とりあえずイギリス政府には、上層部は知ってるはずだとメールしといた、あとブラック・シャーク隊のIS研究所には各国のISを量産しとけと打っておいた。ノーパソを空間にしまって、カレンダーを見た。今月は学年別個人トーナメント。そういえば箒は優勝したら付き合ってもらうって言ってたけどあれか?彼氏になれということか。俺には既にいるんだけどな、彼女。

学年別個人トーナメントは文字通り学年別のIS対決トーナメント戦、これを一週間かけてやるとか。一週間かけてやるのは、理由は簡単で生徒は強制出場だからだ。一学年が百二十名、一年は浅い訓練段階での先天的才能評価、二年はそこから訓練した状態での成長能力評価、三年はより具体的な実戦能力評価となっている。特に三年生の試合は大がかりで、IS関連の企業のスカウトマンや各国の偉い人が見に来るとか。そのときノックがしたので、ドアを開けるとセシリアだった。

「どうした、セシリア」

「夕食がまだでしたので食堂に行きますが、一夏さんもまだかなと思いまして」

「ああ、もうこんな時間か。一緒に行こうか」

「はいですわ」

と言って俺の腕を組んで歩く。まあいいかと思いながら食堂に行く。今の女子の服装はラフな格好が多いがもう慣れた。

「お。織斑さんだ。やっほー」

「ええっ!?お、織斑さん!?」

一人のほほんとした子が俺を見つけてぶんぶんと手を振っている。名前は布仏本音でニックネームとしてのほほんさんと呼んでいる。寮にいる時はどんな時間帯でもダボダボのパジャマを着ている。

「やー、おりむー」

「やあ、のほほんさん」

「それよりさあ、私とかなりんと一緒に夕飯しようよ~」

のほほんさんはいつも身長差三十センチある俺の体にひっついてくる。

「そのかなりんって子、行っちゃったぞ」

「おわー、ほんとだーいないー」

ラフな格好だったのか見られたのが恥ずかしいのか先に行ってしまったようだ。そしてのほほんさんも走って行く。さてと食堂に着いたはいいが、多いな。それもあそこの席で何話しているんだろうか。

「ねえ、聞いた?」

「聞いた聞いた」

「え、何の話?」

「だから、あの織斑さんの話よ」

「いい話?悪い話?」

「最上級にいい話」

「聞く!」

「まあまあ落ち着きなさい。いい?絶対これは女子にしか教えちゃダメよ?女の子だけの話なんだから。実はね、今月の学年別トーナメントで・・・・」

はあ、もう少し落ち着いて話せないのかねえ。まあ思春期の女子だからしょうがないと思うけどな。

「セシリア、あれ何だろうな」

「トランプかもしくは女子だけでのお話でもやってるんじゃありませんの?」

俺は小声にして言った。

「何か情報入ったら、メールでもいいから知らせてくれ」

「わかりましたわ」

と言ったあとに夕食を持って、席に座った。そしたらあそこの集団はさらに盛り上がっていた、いつもより盛り上がり方が熱気を増してるような気がした。

「えええ!?そ、それ、マジで!?」

「マジで!」

「うそー!きゃー!どうしよう!」

何か面白い話でもあるのかと思いながら食べてると、黄色い歓声が飛び交っていた。

「そういえばイギリス政府から連絡が来ましたわ」

「それ知ってる、俺のノーパソにメールが入っていた。ブルー・ティアーズの量産のことだろう?」

「はい、それでデータを渡してないだろうなと連絡が入りまして」

「まあセシリアは表ではイギリス代表候補生だが、裏ではブラック・シャーク隊の隊員だからな。おっとここでは話しちゃいけないんだった」

と俺は話すのをやめて食べていたら女子が俺のことを発見した。このことは人がいないところで話すべきだからな。

「あーーーーーっ!織斑さんだ!」

「えっ、うそ!?どこ!?」

「ねえねえ、あの噂ってほんと・・・・もがっ!」

例の奥の一団の中で俺の存在に気付いた女子がなだれ込んでくる。噂、ねえ。噂って話そうとした女子は取り押さえられていた。

「い、いや、なんでもないの。なんでもないのよ。あはははは・・・」

「バカ!秘密って言ったでしょうが!」

「いや、でも本人だし・・・」

俺は何だろうなと思いながらも、手を停めずに食っていた。セシリアも気になるのか、手を停めていたが。

「噂ってなんだ?隠し事はよくないぞ」

「そんなことっ」

「あるわけっ」

「ないよ!?」

連携技決めたと思ったら、即撤退した。何なんだ、あれ。怪しいが泳がせておこう、あとでセシリアに聞くし。

「そういえば今日はどこに行ってましたの?」

「友達の家、それで友達の妹が来年入学するかもって話になってもし入学したら俺が指導するって約束した」

「な、なんですってえー!」

そこには立ち尽くした鈴がいた。そのあと復活して同じ机で食べ始めた鈴は。

「まさか五反田蘭じゃないでしょうね?」

「当たりだ、それに指導するっていうのは入学できたらなの話だし」

バンッとテーブルを叩いて立ち上がる鈴。セシリアもびっくりした表情になっている。

「あんたねえ、いい加減女の子と軽く約束するのやめなさいよ!責任も取れないのに安請け合いして、バカじゃないの!?つうかバカよ!バカ!」

今なんて言ったんだ、鈴は。軽くなんて思ってねえし、責任とれるしな。

「鈴さん!言いすぎですわよ」

「何が言いすぎなのよ!」

「鈴さん、一夏さんの年齢を考えてくださいまし」

「一夏の年齢?歳は私と一緒のはずよ、あたしはね『言いたいことはそれだけか小娘』何が小娘ですって!」

「俺の歳はお前より8つ上だぞ、年上に対してその言い方はないのでは?」

鈴はハッとした。そして俺がハリセン持っていて立ち上がった。そして。

『パシイィィィィィィィインン!!!!』

ハリセンを振り下ろして鈴の頭にヒットした。その音に気付いた女子どもは一度こっち見たが、すぐに顔をそむけた。

「何か言いたい事は?」

「ご、ごめんなさい。うぅ」

「自業自得ですわよ、鈴さん」

ハリセンをしまい食事をしたあと、部屋に戻った。ちなみにこの光景を見た女子たちは、決して織斑さんを怒らせないようにと暗黒のルールができたことは俺は知らない。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧