剣の丘に花は咲く
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第四章 誓約の水精霊
第四話 燃え上がる夜
前書き
士郎 「ふんふんふん♪」
カチャカチャカチャ
士郎 「前評判は上々だが」
ダウンロード中
士郎 「まずは体験版をやってから」
ゲームスタート
士郎 「おお、これは」
美少女 『もうっ! 早く起きないと遅刻するわよっ!』
士郎 「ふむ、ツンデレ系幼馴染キャラか……」
~~~~~~~~~~~~~~
士郎 「結構長いな……このままいけば、もしや……」
美少女 『今日……わたしの家……誰もいないの……』
士郎 「(゚∀゚)キタ―――――!!?」
士郎の前には攻略すべき壁、右手に握るは掴み取るための武器……
永き戦いの末、士郎は頂きに手を伸ばすっ!
士郎よっ! 君は今大人になるッ!!
それでは本編どうぞ……
ロングビルに引っ張られて着いた先は、ロングビルの部屋であった。
部屋のドアを閉じたロングビルは、やっとそこで士郎の耳を離すと、耳を開放された士郎が解放された耳を抑えながら、恨めしげな視線をロングビルに向ける。
「っ……耳がちぎられるかと思ったぞ。少しは手加減してくれ」
「ふんっ……メイドに変な格好をさせるだけじゃなく、腹の上に乗せて喜ぶ変態に手加減するどうりはないね」
部屋の中央まで歩いたロングビルが、振り向きながら士郎を睨みつける。
「はぁ……。まあ、いいか」
睨みつけてくるロングビルの視線から顔を逸らしながら頭を掻いた士郎は、一度頭を振って気分を入れ替えた。
「しかし、俺があそこにいるってよく分かったな?」
「ああ、マルトーに聞いたんだよ」
「マルトーに?」
未だ睨みつけてくるロングビルに苦笑を浮かべ、話しかける士郎。
「で、俺をこんなところまで連れてきた理由は何だ?」
「ん……ま、まあ、あれだ」
急に顔を赤くしたロングビルは、顔を俯かせるともじもじと身体を揺らし出した。
不審に思った士郎がロングビルに近寄ろうとすると、伏せていた顔を勢い良く起こしたロングビルが、背後の用意されていたテーブルの上の料理を親指で示した。
「ゆっ、夕食はまだなんだろう。い、一緒にどう、だい?」
赤く染まった頬をヒクつかせながらも、必死な様子で食事を誘ってくるロングビルの様子を微笑ましく感じた士郎は、吹き出しそうになる口を片手でさりげなく隠しながら頷いた。
「ああ、ご馳走になろう」
カチャカチャとナイフとフォークが皿に触れる音が響く中、士郎とロングビルの間では話しに花が咲いていた。
向かい合う様に座った士郎とロングビルであったが、ロングビルの格好は、士郎を引っ張っていた時とは違っていた。
士郎が食事を了承すると、ロングビルは一旦士郎を部屋から追い出すと、用意していたドレスに着替えたのだ。そのドレスは、以前士郎が投影で作成したドレスであった。
「しかし、シロウがこんなにテーブルマナーに詳しいとは知らなかったね」
「ん? ああ、昔俺がとある貴族の執事をしていた頃にな、叩き込まれたんだ。まあ、こことは色々違うとこの貴族だったから、テーブルマナーに変なところがあっても目を瞑ってくれ」
「は? シロウが執事? ……あんた色々やってたんだねぇ……」
ロングビルが呆れた様な顔を向けると、苦虫を数匹噛み潰した様な顔を手で覆った士郎がいた。
士郎の様子に、執事時代は士郎の暗黒時代だと察したロングビルは、言葉を濁すと話しを逸らした。
「ま、まあ、人生色々あるもんだ。若い時には盗んだ馬で走り出したり、勢いで盗賊になったり……ま、まあそれは置いといて……良いワインがあるんだけど……飲まないか?」
「ん? ふむ、ワインか。まあ、一、二杯位なら付き合おう」
ワインを薦めるロングビルの様子に、一瞬訝しげな顔を向けた士郎だが、すぐに気のせいだと思い直し、ロングビルの誘いに乗る。
「そっ! そうかい……。じゃ、じゃあちょっと待っていな」
席を立ったロングビルは、部屋の奥にあるタンスからワイングラスを二つ右手に、そして赤いワインが入った瓶を左手に掴むと、テーブルに向かって歩きだした。
「……ほら、中々のものだよ」
「ふむ」
ワインが注がれたワイングラスを、士郎が興味深そうに眺めていると、いつまでもワインを飲まない士郎の様子に焦れたロングビルが、自分のワイングラスに注がれたワインを勢い良く飲み干し、士郎にワインを飲むよう勧めた。
「っぷは~……。ほ、ほら、シロウも飲みな」
「ああ、ではいただ――」
士郎がワイングラスを掴もうとした瞬間、部屋のドアが蹴破られると同時に、ルイズと制服エプロンの格好のままのシエスタが飛び込んできた。
「シロウッ! 無事ッ!」
「シロウさん大丈夫ですかッ!」
ドアを蹴破り飛び込んできたルイズたちは、そのままの勢いでテーブルに座り、今にもワイングラスに手をかけようとした士郎に詰め寄っていった。
「ルイズ! シエスタ! ど、どうしてここに?」
突然現れたルイズたちに驚愕の声を上げた士郎に、ルイズたちは息を荒げながらも文句を言い始めた。
「っけふっ、し、しろうっ……こふ、はいはい、っは、おん、なの後を、っ、ついていかない……っ! こ、子ど、もじゃないんだから」
「し、シロウ、さ、ん。っはっは、だい、じょうぶ、ですかっはっはっ……みみ、ちぎれて……ないっは、ですか?」
息も絶え絶えの様子のルイズたちに、士郎は頬にたらりと一雫汗を流すと、ワイングラスをルイズに差し出した。
「分かった分かった。まずはこれでも飲んで落ち着けルイズ」
「あ、ありが、とう」
士郎から受け取ったワインを一気に飲み干したルイズは、お礼を言いながらそのワイングラスを士郎に返すと、士郎は返されたワイングラスにワインを再度入れると、それを今度はテーブルに手をついて喘いでいるシエスタに渡した。
「ほら、シエスタも落ち着け」
「あり、ありがと、ございます」
渡されたワインを、これもまた一気で飲み干したシエスタに苦笑を向けた士郎は、空になったワイングラスを受け取ると、士郎を噛み付くように睨みつけてくるルイズに視線をやった。
「で? そんなに慌ててどうしたんだルイズは?」
「っ! シロウがミス・ロングビルに連れて行かれたってそこのメイドに聞いて飛んできたのよッ!!」
外套を掴んでガクガクと士郎の身体を揺さぶろうとするルイズだったが、士郎の鍛え抜かれた身体は揺れることはなく、反対にルイズの身体が揺れるだけであった。
ガクガクと揺れるルイズの体を両手をルイズの肩に置いて止め、士郎はルイズを諭しだす。
「まあ、落ち着けルイズ。確かに強制的にここまで連れてこられたが、特に何もされてはいないぞ。ただ、食事を一緒に取っていただけだ」
「しょっ、食事って! 食事なら食堂で食べても別にいいでしょっ! 何でミス・ロングビルの部屋で! しかもなんでミス・ロングビルがドレスを着て、るの、よ……」
「ルイズ?」
顔を怒りで赤く染め、怒髪天を突く勢いで詰め寄ってくるルイズの声が尻すぼみに消えていく様子に、士郎が訝しげな顔でルイズの顔を覗き込むと。
「……ぁ……ぇ……?」
「ルイズ?」
怒りで釣り上がったルイズの目尻がダラリと垂れたかと思うと、瞳の中にとろりとした熱が泳ぐのが見えた。
「ふぅ……っぁああぅ、はぁうっ?!」
「るっ、ルイズッ!?」
悲鳴の様な驚愕の声が上がったかと思うと、突然抱きしめるように自身の身体に手を回したルイズが床に跪く。
その様子に慌てた士郎の手が、ルイズの肩に触れた途端。
「ヒッ?! ふあっ! ッんぅあッ?!!」
「なっ!」
電流を流されたかのように、一瞬びくりと身体を仰け反らせたルイズはぐたりと地面に倒れ伏した。
ルイズの肩に触れた瞬間の状態で固まる士郎の目の前で、ルイズは地面の上でびくりびくりと身体を震わせている。
「ルイズ……」
「ぁ、あ、ぁ、ぁ、はぁ、あぁ……ひ、ぁ……ぅぅぁ、ひぁッ!!」
動かなくなったかと思うと、急にビクリと動き出すなど、まるで壊れた玩具のような様子のルイズに、士郎は声も出ない。
「こ、これは……」
「あ、え? な、え……っこへ?」
戸惑ったような声を上げるルイズだが、その声は誰にでも分かる程の快楽の色が見える。
いつにないルイズの様子と、これまでの経験から原因を推測した士郎が、テーブルの上にあるワインをグラスに注ぐと、その中に指を入れる。
「解析開始」
――水、エタノール、糖、グリセリン、アミノ酸、核酸、タンニン、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酢酸、コハク酸――
ここまでは普通のワインの成分だが…………っ! これはまさかっ!!
「マチる――なっ?」
ワインの中に入っていたあるものに気付いた士郎が、ロングビルに問いただそうと顔を向けようとした瞬間。
「しろ……う」
「る、ルイズ? どうした?」
唐突に強い力で外套が引っ張られ、士郎の身体は無理矢理ルイズに向けられ。さらに、ルイズは心配気に声を掛けてきた士郎に抱きついた。
「どうした?」
「しろ、う……しおうっ……あた、ワタシっ!!」
汗が滲んだ顔、どろりとした熱が篭った瞳……明らかにルイズは……欲情していた。
震える身体を抑えるように士郎に抱きついたルイズは、情慾に濁った瞳で士郎を見上げる。
士郎はルイズの両肩に手を置くと、ルイズを説得し始める。
「落ち着けルイズ。お前の身体には今、ある薬が身体を犯している。だから――」
「うるさい」
「え?」
今の状態のルイズが何を求めてくるか理解していた士郎は、ルイズが行動を起こす前に説得しようとしたが、ルイズの今までの息も絶え絶えの様子から一変して落ち着いた声に狼狽の声を上げる。
「うるさい……っ!」
「なっ?!」
一瞬肉欲に染まった瞳で睨みつけられた士郎の身体が強ばった瞬間、ルイズが士郎の身体をベッドに向かって押し出す。
ルイズの士郎の身体を押すタイミングが、士郎の身体が強ばった瞬間と合致したことから、士郎がベッドに向かって数歩後ずさると。
「よっ」
「んしょ」
「な、シエスタ?! ロングビッ――」
いつの間にか後ろに立っていたシエスタ(赤らんだ顔と淫欲に染まった瞳)とロングビル(赤く染まった顔と欲望に浸った目)が士郎の外套を掴むと、ドアの正反対に設置されている、三人は優に寝れるキングサイズのベッドに向かって士郎を引き倒した。
「つ、な、何を、え?」
三度続けてギシリと、ベッドが軋む。
仰向けにベッドに倒れた士郎の上に、ルイズ、シエスタ、ロングビルの三人が跨ってきたからだ。
ベッドに手を突き、迫ってくる三人に士郎は必死に説得を行う。
「ま、まて三人ともッ! お前たちは今っ、薬のせいで正常な判断がつかない状態だッ!! このままでは、後悔す――」
「「「ば~か」」」
「え?」
腹にルイズ、左腕の上にシエスタ、右の腕にロングビルが跨がり、士郎の動きを押さえ込んでいた三人は、馬鹿にしたような声で士郎を罵倒した。
声は馬鹿にしたように軽く聞こえたが、士郎は、自分を見つめる三人の瞳に欲望の色が消え、優しく、とても優しい目で自分を見つめていることに気付いた。
「正気にもど――」
「後悔何かするわけないでしょ……だって」
「しません、後悔なんか……だって」
「馬鹿ね士郎。後悔? するわけないでしょ……だって」
自分を見下ろす三人の様子に、士郎は見覚えがある気がした。
三人の様子にデジャヴを感じ、戸惑う様子を見せる士郎に、三人の女は声を揃え――
――だって――
「「「好きなんだから」だからね」ですから」
ふわりと柔らかに、優しげに、そして何より愛おしげに見つめながら告白してくる三人に、士郎の鼓動が強く……強く鳴った。
三人の身体がゆっくりと近づいてくる。
突然の告白に驚き、固まっていた士郎だが、近づいてくる三人に気付き、思い止まらせようと、両手を前に突き出そうとするが。
「ちょっ――ぁ?」
――声が……聞こえた。
それは……心に届く……不思議な声。
それは厳しさの中に柔らかな優しさが溢れた声……
――あんたは……本当に馬鹿な人……縁もゆかりも無い他人を救うため、自分を省みることがない馬鹿
損得を考えずに、只々人を救う……それは……どうして? それが……あなたの「夢」だから? それとも……贖罪のため? あの炎が燃え盛る日……あの日、あなたが見捨てた人への贖罪のため……?
馬鹿ね……本当に馬鹿ね……泣いてしまうほど……馬鹿……
ねぇ、士郎……あんた……気付いてる?
あんた……まるで子どもだよ……
それもとっっても我が侭な子ども
助けたい、救いたいと声を張り上げている子ども
『人を救いたい』という言葉で勘違いしてしまいそうになるけど、『人を救いたい』というのも我が侭なんだよ
止めようとする周囲の人の声に耳を塞ぎ、自分の身体や心が傷付くのを無視してまで思いを押し通す……
馬鹿ね
本当に馬鹿。
他人を救うために自分を捨てるあんたは……ほんと馬鹿
……だけど……
だけど、ね……
私はね、ほっとけないんだよ……子どもを
特に……自分で自分を捨てちまったあんたみたいな子どもを……ね
だから……離してやんない
嫌だ嫌だと言っても離してやんない
あんたの傷付いた心が癒えるまで……
あんたが心がから幸せだと言うまで……
あんたが笑って死ぬまで……
離してなんかやるもんか……――
それは、そっと寄り添うように……ささやかだが強い声……
――あなたを……遠い人だと思っていました……強く、優しく、気高い……別世界の人だと……
でも……それは、違いました
あなたは確かに強く、優しく、気高い人です……だけど、弱い人でもありました……
人に罵倒されれば傷付く心……
石を投げつけられれば血を流す身体……
あなたはただ……零れ落ちそうになる涙の代わりに血を流し……助けを求める声を雄叫びに変えただけ……
崩れ落ちそうになる膝に力を込め、震える身体であなたは歩んでいく……
報われない道を……あなたは歩んでいく……
あなたが涙の代わりに血を流す時……
あなたが助けを求める代わりに雄叫びを上げた時……
わたしはあなたに駆け寄りたい……
血を流し、雄叫びを上げるあなたに駆け寄りたい……
崩れ落ちそうになるあなたを抱きしめたい……
あなたが泣かないというのなら、代わりにわたしが涙を流します……
あなたが助けを求めないというのなら、代わりにわたしが助けを求めます……
あなたが血を流さなくなるまで……
あなたが助けを求めなくなるまで……
あなたが……強くなるまで……
ほんの少しでいいんです……どうか、傍にいさせてください……――
それは、怯えと不安を抱きながらも、誇り高く響く声……
――あなたは、わたしなんかには勿体ないくらいに凄い使い魔……
強くて、色々な経験をしてて……何でも知ってて……気位とプライドだけが高くて、癇癪持ちのわたしの使い魔だなんて……今でも信じられない……
こんな厄介なわたしを……あなたはいつも助けてくれたね……
土くれのフーケに襲われた時……アルビオンでワルドに殺されそうになった時……
あの時……本当に嬉しかった……でも、ね……
でも……本当に嬉しかったのは……
覚えてる? あなたは……シロウは覚えてる?
夕日が差し込む教室で、魔法が使えないゼロのルイズだと嘆くわたしを、シロウはわたしの頬に手を添えながら……優しく……優しく言ってくれた言葉を……
わたしはゼロじゃないと……ルイズに呼び出され、契約した自分がいると言ってくれたことを……
そして……誓ってくれた……
赤く染まった教室の中……あなたの剣がわたしと共にあり、あなたの運命も私と共にあると誓ってくれた……
そんなあなたに……
一体……一体どれだけわたしが救われたか……
いつからか……わたしは夢を見るようになった……
それは、ただの夢ではないと、何故かハッキリと分かった……
その夢で……あなたは人を救っていた……そして……傷付いていた……
救えなかった人の家族に……殺した相手の家族に……何も知らない人に……傷付けられて……
それでも、あなたは人を救っていた……
……あなたは救うことに何の見返りを求めなかった……それはとても尊いこと……それは素晴らしいこと……だけど……人はそれを理解出来なかった……
理解出来ないものは恐ろしい……だから、あなたは遠ざけられ……傷付けられた……
……わたしも全部理解出来てるわけじゃない……シロウが何であんなに傷付けられながらも人を救うのかなんて……
だけど……傷付けられながらも自分の夢に向かって進むあなたを……
何度も騙され利用されながらも人を信じるあなたを……
悲しみと怒りに何度も染まりながらも……笑うことを忘れなかったあなたを……
そんなあなたを見るたびに……あなたの力になりたくなった……
いつかあなたが膝をついた時……いつかあなたが涙を零した時……
あなたを引き上げることが出来るように……流れる涙を拭うことが出来るように……
強くなりたい……あなたを守れるくらいに……
いつか……あなたの『夢』が叶うまで……――
……気付いてはいた……ルイズたちが俺を慕ってくれていたのは……
……だが、俺にそんな資格はないと思っていた……数え切れない血と怨嗟に塗れた俺に……
……こんな俺を好きだと言ってくれる人が……時折……現れたことはあった……
その度……いつも、断ろうとした……
しかし……
流れ込む……想いが……
溺れるほどの……溢れるほどの……強さで……
痛みなら……耐えられる……
恐怖なら……抗える……
悪意なら……振り払える……
だが……
温もりには……耐えられない……
優しさには……抗えない……
愛は……振り切れない
三人が迫ってくる原因は、薬だと分かっている。
三人は正常な判断が出来ない状態だということも分かってはいる……
しかし……
――好き……好き……心も体も傷付きながらも、諦めないあなたが……好き……――
――好きだよ……好きさ……子どもみたいに騙されやすくて、馬鹿で、間抜けで……だけど、正直で……真っ直ぐで……優しいあんたが……好きさ……――
――好きです……好きなんです……脆くて……弱い……けど、強くて大きなあなたが……好き、です……――
この想いは……薬で造られたものではない……
それも……分かる……
……ここで、俺が何人もの女性に手を出している外道だと言ったとしても、止まらないんだろうな……
伝えれば、言っても聞かなかったという言い訳にしてしまう……
なら、黙っておこう……
憎まれることになるかもしれない……
離れていくかもしれない……
しかし……
俺は……
もう……
この想いに……耐えられない……
手を伸ばす……
汗ばむ手の平に熱を感じるほどの熱い身体に……
指が触れる……
汗に濡れる柔らかな白肌に……
声が響く……
悦楽に染まった嬌声が……
感じる……
沈み込みそうになるほど柔らかな身体に……
包まれる……
痛いほど……苦しいほど……あつく……アツく……熱い……身体に……
蕩けるほどに熱い夜は……
ゆっくりと……深まっていった……
後書き
士郎 「ふふふ……あ、あともう少し……」
美少女 『部屋にき、来なさい』
士郎 「まっ、まだかッ!!」
美少女 『お、お待たせ……』
士郎 「ご、ゴクリ……ッ」
美少女 『は、初めてだから……優しく……し、しなさいよ』
士郎 「いっ、いただッ――」
続きは製品版でね(・∀・)
士郎 「デスヨネェ―――!!」
無情にも士郎の手は頂きに届かずっ!
伸ばした手は虚空を掴むッ!!
士郎は魔の手から宝を手に入れられるのかッ!!?
今ここに、永きに渡る戦いが始まるッ!!
士郎よッ!! 頂きに手を伸ばせッ!!!!
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