転生赤龍帝のマフィアな生活
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十八話:実戦練習
前書き
何だかバジル君sideが多いな最近……まあいいか。
それではどうぞ。
Sideバジル
「飛ばすぜえええええっ!!!!!」
「くっ!!…強い…!!」
何度も死ぬかも知れないと思った前半の基礎練習も終わり、いよいよ後半戦の実戦練習に入った最初の日、拙者と親方様は一誠殿に連れられて他の人の修行を覗きに来ているところです。因みに今日はクローム殿とアーシア殿も来ているらしいので倒れても直ぐに治して下さるらしいです。
……逆に言えば倒れることで修行をやめることが出来るわけではないということですが。
「あのカスザメは基本うざいだけの奴だが剣の腕は本物だ。」
「そうね……祐斗が何もできていないもの。」
親方様の言う通りスクアーロ殿は祐斗殿を圧倒していた、荒々しい剣のように見えてその実、繊細な剣技は確実に祐斗殿の抵抗手段を奪っていた。
「ゔおおおおい!!!魔剣を創れるだが何だか知らねえが所詮剣は腕で振るうものだあああっ!!!!腕が使えねえなら剣は振れねええええ!!!!!鮫衝撃!!!!!」
「っ!!?体が痺れて動けない!!?」
「一誠殿、あの技は?」
スクアーロ殿の剣を受け止めたはずの祐斗殿が突如身動きが出来なくなる、あれは一体?
「渾身の斬撃を相手に受けさせることで衝撃波を相手の神経にぶつけて麻痺させる技だ。カスザメはそこに雨の炎の特性である鎮静作用も加えているから効果は中々のものだ。」
「心臓を切り刻んでやるぜええええっ!!!!!」
動けない祐斗殿に猛然と襲い掛かるスクアーロ殿、あれでは本当に死んでしまいます!!
「……まだだよ。」
「っ!?ちっ!!!」
突如足元から現れた剣を避けるために祐斗殿への攻撃を中断し後ろに下がるスクアーロ殿。
「ゔおおおい!!!ただ創るだけじゃないらしいなあああああっ!!!!!」
「まだ死ねないからね。」
「くくく、これでお前の勝率は0%から―――やはり0%だああ!!!」
『暴雨鮫開匣』
「あれは鮫の匣?」
「アーロ、噛み殺せえええええっ!!!!!」
巨大な鮫を出して再び攻撃態勢に入るスクアーロ殿、祐斗殿本当に大丈夫でしょうか?
「日頃あの暴力馬鹿クソボスにカッ消されてる鬱憤!!!てめえで晴らさせてもらうぜえええええっ!!!!!」
スクアーロ殿……何と運の悪い方でしょうか……。
「あはは……スクアーロさん、後ろ。」
「あん?」
「覚悟は出来たか?ドカスが。」
「ゔ、ゔおぉい、話せば分かる!!!」
「問答無用だ!!!カッ消えろ!!!!!」
「ギャアアアアアアアアアッ!!!!!!」
「木場祐斗、てめえは少し休憩してろ。」
「あはは……。」
さて、祐斗殿の次は小猫殿の修行ですね。
「もっと、打つ瞬間に力を入れないとだめよ?インパクト、インパクト。」
「……はい、えい!!」
「そうよー、呑み込みが早くてえらいわね、小猫ちゃん。」
こっちは普通の修行をしていますね……『ヴァリアーの中』ではルッスーリア殿は比較的常識のある方ですからね。それに日頃から体を鍛えているので鍛え方もれっきとした理論があるので効率も良さそうです。
「もっと細かくフットワークを刻むのよ、そうすれば相手の動きに瞬時に反応出来る様になるわ。」
「……はい。」
「それとガードはあんまり使っちゃだめよ?武器を持っていないと思ってもわたしみたいにメタルニーになってる人とかいるんだからね。」
「……分かりました。」
そんな会話をしながら凄まじい近接戦を行うお二方、凄いです。
「小猫と肉弾戦が出来るなんて……本当に人間の体なの?」
「あのオカマは晴の炎の特性である活性で肉体を強化してある。晴の炎は肉弾戦向きの能力だ、そうそう負けやしねえ。」
肉体強化で悪魔と同等レベルの能力を引き出しているとは……人間は拙者が考えていたよりも強かったのですね。まあ、拙者もつい最近までは人間でしたけど。
「はい、ここで少し休憩よー。」
「……物足りないです。」
「ちゃんと休憩しないと体が持たないわよー。あら小猫ちゃん怪我してるじゃない?」
「……これぐらい平気です。」
「だめよ、女の子なんだから、お肌は綺麗じゃないと、クーちゃん、開匣よーん。」
『晴クジャク開匣』
現れたのはクジャク、一体何をするのでしょうか?
「クーちゃん、局部照射お願いね。」
クジャクの羽から照射された晴の炎が小猫殿を照らしていきそして―――
「……治ってます。」
「クーちゃんの能力は晴の炎の活性で自然治癒力を高めて傷を治すことよーん。」
「そう言えば、アーシア殿も同じ炎でしたね。」
「ああ、アーシアも晴の炎の使い手だ。」
あのアーシア殿の拳に晴の活性が加わる……恐ろしいです……この前ライザーに放ったあの一撃ですら信じられない威力だったと言うのに……アーシア殿…末恐ろしいです。
「次は朱乃の修行なんだけど……。」
親方様が何やら引きつった顔で見上げている方角を拙者も見てみますと激しい雷撃がぶつかり合っていました……行きたくないです。切にそう思います。
「姫島朱乃の相手はレヴィか……行く必要はねえな。戻るぞ。」
「あなたがそう言うならそうするわ。」
「因みに雷の炎の特性は硬化だ。」
そのまま振り返ることすらせずに戻る拙者達、途中『なぜだ!?ボスに良い所を見せようと張り切っていたのに!!?』と言う声が聞こえてきた気がしますが空耳でしょう。
Sideoutバジル
リアス・グレモリーの別荘にたどりいくとクロームとアーシアそしてユニが俺達を出迎えてくれた。アーシアはカスザメの治療をしている最中だったが。
「お疲れ様です、一誠さん。」
「お兄ちゃん…お疲れなさい。」
「特に疲れてねえよ。」
クロームが手渡してくれた水を飲みながらそう答える。ユニは他の二人に配っている最中だ、本当に気配りが出来る女だな……。まあ、とにかく動いたと言えるのはそこに転がっているカスザメをしばいた位なので対して疲れていない。正直変態共の相手をする方が疲れる。
(クロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんクロームたんのお仕置き欲しい。)
ほら来たよ、これを疲れずに対処出来るかってんだよ。まあとにかく―――
(ぶっ殺すぞてめえ!!!!!おい、他の変態共こいつを駆除したらカストカゲもろとも焼き鳥の処刑方法の実験台にしてやる!!!)
(なぜ俺まで!!?)
((((イエッサー!!!マイボス!!!!!))))
(イッセー様、クローム様に近づく害虫駆除は私めにお任せください!!!さあ、覚悟するのだ!!!!!)
(クロームたん、ペロペロ。)
(正気に戻るのだ!!!我らはイッセー様のお仕置きにのみ従って生きていくと誓い合った仲ではないか!!!??)
両方とも正気じゃねえだろ!!?というか何、傍迷惑な誓いを立ててんだよこいつらは!!!
(クロームたん、クンカクンカ。)
(やはり言葉では通じぬようだな……ならば実力行使あるのみ!!!!!)
(クロームたん、ハアハア。)
(我が力で正気に戻るのだあああ!!!!!)
(クロームたんに踏みにじられたい。)
そのまま俺の精神世界で変態VS変態の戦いが始まった…相討ちにならねえかなこいつら。
というかクロームは大丈夫だろうか?今度から変態の管理を厳重にしないとな。
俺の妹が変態の毒牙にかかることだけは何としてでも避けなければ。
「一誠殿、拙者の修行相手はいったい誰になるのですか?」
「てめえの相手は――「王子さ。」――ベルだ。」
「なっ!!?」
登場と同時にバジルにナイフを投げるベル、やっぱ休暇取らせといて良かったな。こいつが最初からいたら何人か死んでるぜ。
「ベルフェゴール殿!!いきなりナイフを投げるのはやめてください!!!」
「やだね、だって俺、王子だし、ししし。」
「一誠、王子って?」
「あいつは正真正銘の王子だ。色々とあるんで国の名前は言えねえがな。」
「王子って……本物の王子が何で暗殺部隊になんているの?」
「あいつは常人離れした戦闘センスを持て余して、自分からヴァリアーに入った変わりもんだ。」
ヴァリアー史上初じゃないか?スカウトもなしに自分から入りに来たなんて。
「ボス、こいつ殺してもいいの?」
「構わねえ。」
「ちょっと!?一誠!!!」
「正し、殺っていいのは修行時間内だけだ。それ以外は手を出すな。」
「うげっ!!めんどっ!!!」
「不服か?」
「うっ!!?分かったってボス、時間内に殺るからさ。」
「バジル、てめえの修行は生き残ることだ。リアス・グレモリーの為に命を懸けるってんならそれ位やってみやがれ。」
「はい!!!」
「バジル!!あなた、分かってるの!?相手は本気よ!!?」
「安心してください。拙者まだ死ぬ気はありませんので。」
バジルの奴……良い目をしてるじゃないか。おもしれえ。
「バジル……分かったわ。絶対に生き残るのよ!!」
「はい、親方様!!!」
「うしし、じゃ、始めっか。」
そう言って近くの森に飛び込んでいくベル、そしてそれを追うバジル。
ベルの奴、いきなりあれを使う気か……森を焼き尽くすつもりか?
『嵐ミンク開匣』
「ミンク、紅蓮の炎だ。」
その次の瞬間真っ赤な嵐の炎に包まれて燃え上がる森。ベルの奴、暑苦しい技使ってんじゃねえよ。汗かくだろうが!!!
「バジル!!?一誠!!!これはどういうことなの!!!??」
「嵐の炎の特性は分解。あれはベルの奴が匣を使って引き起こした山火事だ。」
「そんな!?あんなの食らったらバジルが死んじゃうわ!!!」
「てめえは馬鹿か、よく見ろ。」
「あれは……雨?」
一か所だけ燃えずに残っている場所を指さす。
バジルの奴、いい使い魔手に入れてたんだな。
「アルフィン、助かりました。」
「あん?イルカ?」
「アルフィンは雨イルカと言う種族で自在に水を操ることが出来ます。アルフィンエッジ!!!」
しっぽから水の斬撃のようなものを飛ばすイルカ……あいつ匣見てえだな。
「うしし、当たらねえって、だって俺、天才だし。」
「なら、近接戦に持ち込みます!!!」
「ししし、じゃあ、俺はイルカの解体ショーでもすっかな。」
そう言ってナイフを取り出すベル……まあ後はバジルに任せるか。
「バジル……。」
「おい、何ボサッとしてんだ。始めるぞ。」
「えっと………な、何をかしら?」
「てめえの修行だ。相手は俺だ、感謝するんだな。」
ご自慢の紅色の髪とは正反対に顔が真っ青になっていくリアス・グレモリー。
意外と表情豊かな奴だな、見直した。
(誰が絶望の表情をさせていると思っているのだ?)
(全て焼き鳥のせいだな。)
(あながち間違いでもないが……状況的に考えて相棒だろ。)
(イッセー様!!駆除完了しました!!!)
(そうだ…クロームたんは―――守るべきもの!!!)
まだクロームに執着しているみたいだがさっきよりはましになったか?
(よし、それじゃあ焼き鳥の処刑方一つ目『口に死ぬ気の炎をぶち込む』をやってやる。もちろんカストカゲもだ。)
(だからどうして俺までなのだ!!!??)
((((エエエエエクスタシイイイイイイッッ!!!!))))
最近変態の扱いに慣れてきたするが……これは良いことなのだろうか?
~おまけ~(アーシアちゃんの一日)
「くっ…!!もう限界だ……。」
「木場さん!!治してあげますので頑張ってください!!!」
「あ、ありがとう。」
「ゔおおおおい!!!!!それじゃあ再開するぜええええっ!!!!!」
「……………………」
「カッ消えろ!!!カスザメ!!!!!」
「ゴハアアアアッ!!!??」
「スクアーロさん!?大丈夫ですか直ぐに治しますね。」
「あ、ありがとうな。」
「ちっ、生きてやがったか、もう一回だ。」
「……………………」
「なぜ、修行が終わった後に親方様は拙者を呼び出して腕立て一万回など……げ、限界です。」
「バジルさん!!直ぐに回復させてあげますね。」
「あ、ありがとうございます。」
「あら?まだまだいけそうね。プラス五千してもいいかしら?」
「……………………」
「「「勘弁してくれよ………。」」」
後書き
アーシア「今日も沢山のお人の役に立つことが出来ました。」
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