転生赤龍帝のマフィアな生活
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番外編:使い魔ゲットでござる!!
カラス共もカッ消したがアーシアには行く場所がないということなので正式に我が家に客人として向かい入れることにした。それとボンゴレのコネを使いアーシアも駒王学園の俺と同じクラスに通わせている。因みにアーシアには全自動翻訳機を渡しているので言葉の壁はなくなっている。
クロームに自分の時にはなかったと拗ねられたがやはり時間があるなら機械に頼るよりも自力で覚えた方がいいと言うと納得してくれた。勿論大量の麦チョコと引き換えにだが。
さて、今、俺は何となく面白いことが起きそうな気がしたので久しぶりにオカルト研究部に来ている所だ。
「使い魔ですか?親方様。」
「ええ、悪魔と契約し、情報伝達や追跡なんかをしてくれる便利な子達のことよ。大体の悪魔が自分の使い魔を持っているからあなたにもそろそろ持っていてもらおうと思ったのよ、バジル。」
「そういうことですか。ではどこで手に入れるのですか?」
「それは――――」
リアス・グレモリーがそこまで言ったところでオカルト研究部の扉が開かれる。
面倒な奴らが来たな……一人の男と数人の女共―――駒王学園の生徒会役員、全員悪魔だ。
ひょっとしてこの学校は悪魔に支配されてんじゃないのか?学校の主要ポジションが全員悪魔ってどういうことだよ?普通の人間はお払い箱じゃないか。
(教祖様、彼らの中に我らに蔑みを与えてくれそうな者はいますか?)
(いえ、残念ながらいないようね。ご主人様、どうかこの哀れな変態共にお仕置きを与えてください!!!)
(((((お仕置きを!!!!!)))))
(遂に外にまで目を向け始めたか……相棒、気をつけるのだぞ。いつか暴走しかねんぞ、こいつらは。)
(ああ、覚えておこう。)
俺も変態共のせいで俺が変態野郎だと思われるのは絶対に嫌だからな。
何としてでも流失を抑えなければならない……なぜ俺はこんなことに気を使わないといけないのか……。
「あの…イッセーさん、この方々は?」
今日はついでとばかりにアーシアとクロームも連れてきている。
「生徒会役員、学校の行事の運営なんかをしてる奴らだ。」
「そうなんですか!!凄い人たちなんですね!!!」
「さあな。」
アーシアの質問も終わったので目をつぶって眠る体制に入る。ん?寝るな?
しかたないだろ、正直言って、生徒会の悪魔共には特に興味がないからな。特別目立った魔力を持っている奴もいなければ修羅場を潜ってきたような顔つきの奴もいない。覚える価値もない奴らだ。大体、リアス・グレモリー達もバジルのことがなければ関わる気も起きない程度の奴らだ。クロームの友達と言う塔城小猫は少し気にするがそれもクロームの為だ。カスの事なんか一々覚えてられるか。
そのまま夢の世界へ旅立とうとしたが何やら周りがうるさいので中々眠れない……カッ消すぞ…!!目を開けてみると生徒会の男がバジルに何やら喧嘩を売っていた。……俺の眠りを邪魔するとはいい度胸だな―――まとめてカッ消してやる!!!
「るせえっ!!!」
「っ!?匙殿、伏せてください!!!」
「は?」
匙を吹き飛ばし俺の憤怒の炎を間一髪で避けるバジル……少しはやるようになったじゃねえか、いや、ただ単に悪魔になって身体能力が上がったのか?
「一誠!!!なにしてるの!!?」
「俺の睡眠を妨害したカス共に仕置きを与えようとしただけだ。」
「あんなの食らったらお仕置きじゃすまないわよ!!!」
そう言って風通しのよくなった壁を指さすリアス・グレモリー。
「あの程度で死ぬ奴なんざ、はなからうちのファミリーにはいらねえ。」
「バジルはそうかもしれないけどソーナの眷属は違うでしょ!!!ソーナも何か言いなさい!!!」
「え!?私ですか!?……匙は私の眷属ですので手を出すのはやめていただけないでしょうか?」
「初対面の奴に喧嘩を売るなんざ随分と立派な教育を施してるじゃねえか、ソーナ・シトリー。」
「それは……ごめんなさい。匙にはきちんと言い聞かせておきますので。」
「会長!?なんで会長がこんな奴に頭を―――」
「あ?」
「ひいっ!!!」
匙とか言う奴を軽く睨みつけてやると悲鳴をあげて後退って行った。ふん、この程度の奴、手を下す価値もない。カッ消す気も失せたので再びソファーに座る。うん、丸く収まったな。
「て!?何上手く収まったみたいな顔してるの!!?あなたが壊した壁どうしてくれるのよ!!!??」
「うるせえな……直せばいいんだろ、直せば。」
携帯を取り出してセバスチャンにかける……そう言えば久しぶりにかけるな。
『俺だ。』
『かしこまりました。』
「お坊ちゃま、あちらの修繕でしょうか?」
「え!?誰!!?」
「私、ボンゴレファミリー専属執事のセバスチャンと申します。」
「セバスチャン殿、お久しぶりです。」
「バジル様もお元気なようで何よりです。では、私は作業に取り掛からせてもらいます。」
「ねえ何なの?どこから現れたの?とか言っちゃいけないの?」
「セバスチャン殿ですので。」
その通りだ、セバスチャンに突っ込みなど不要だ。
「ただいま終わりました。」
「え!?うそ!!?もう直ってる!!!??」
流石だ、セバスチャン。
「では私はこれで。」
「ご苦労だったな。」
「い、一体何者なのあなた?」
「私、執事以上でも執事以下でもありません。それでは失礼いたします。」
そう言って一瞬で消えるセバスチャン、流石だ。
「ねえ、私が可笑しいの?この事を可笑しいと感じている私が可笑しいの?」
「セバスチャン殿ですので。」
「セバスチャンだからな。」
何も可笑しいことはないな、うん。
Sideバジル
拙者達と匙殿は今使い魔の専門家に会うために魔物が多くいると言われている森に来ているところですが―――
「ねえ、一誠、先頭を歩くのは構わないんだけど、どうして道が分かるのかしら?」
「勘だ。」
どうして一誠殿も一緒に来ているのでしょうか……普段なら面倒だといって来ないのに今回は『面白そうなことが起こる気がするから俺も行く。』と付いてきてしまったのです。
………一誠殿が面白そうなことが起きるなんて言うなんて、絶対に碌なことが起きません。
今から胃が痛いです……。
「ゲットだぜぃ!!!」
「きゃっ!!」
「うぜえ!!!」
「ぎゃあああっ!!?」
上から順に解説していくとまず、恐らくは使い魔専門悪魔の声、そして突然現れたことで驚いたアーシア殿の悲鳴、次にアーシア殿を驚かせたことに怒った一誠殿の声、最後に怒った一誠殿に殴り飛ばされた使い魔専門悪魔の悲鳴というところです。
「だ、大丈夫ですか?直ぐに治療しますね。」
「あ、ああ、ありがとなお嬢ちゃん。」
「お兄ちゃん…私も驚いた。」
「よし、もう一発だ。」
「タ、タイム!!?何だか分からないが謝るから許してくれ!!!!!」
そう言って見事な土下座を披露する使い魔専門悪魔……見事です。あそこまで綺麗な土下座は見たことがありません。
「ちっ、仕方ねえな。」
「ありがとうございます!!ゴホン…じゃあ気を取り直して俺はザトュージ、使い魔マスターだぜ!!リアス・グレモリ―さんよ、その者たちが電話で言っていた子かい?」
「ええ、バジルともう一人は私の眷属じゃないけど追加してもいいかしら?」
「問題ないぜ!!……なるほどこの二人か、一先ずリストを見てみるかい?後、あちらのお方達は使い魔を求めていないんだよな?」
そう言って一誠殿の方を恐れる様に見るザトュージ殿、余程、先程の攻撃が効いたんですね……なんというかすみません。
「使い魔なんざ必要ねえ、俺達には匣があるからな。」
そう言ってベスター殿を出す、一誠殿。それにつられてクローム殿もムクロウ殿を出します。
「前から思っていたけどそれは何なのかしら?」
「俺が作った死ぬ気の炎をエネルギーとして動く生物型兵器だ。」
「死ぬ気の炎?」
「ボンゴレに伝わる超圧縮エネルギーだ。リングに灯した炎を注入することで使える。」
そう言ってボンゴレリングに炎を灯して見せる一誠殿。
「それがあなたの力の正体だったのね……私達にも使えるのかしら?」
「てめえには無理だな、リングの波動は人間にしか流れてねえからな。」
「そう、残念ね、じゃあバジルみたいな転生悪魔はどうなるのかしら?」
「使おうと思えば使えねえことはねえが悪魔になったことで波動が弱まっちまうから異常なレベルの波動の強さがねえと炎を灯すのは無理だ……何よりそこまでの覚悟を持ってる奴がほとんどいねえ。」
そうなると…拙者には難しそうですね。
「あのイッセーさん。」
「何だ?」
「イッセーさんがくれた指輪も炎が灯せるんですか?」
「ああ、そういや、まだ匣を渡してなかったな。」
そう言って黄色の匣を渡す一誠殿。
「えっと……どうやって匣を開けるんですか?」
「まずはリングに炎を灯せ、てめえの覚悟を示せ。」
「覚悟ですか?はうう……難しいです。」
「何でもいい、てめえが一番大切に思っていることをそのまま出せばいい。」
「一番大切に思っていること……私、みなさんを助けたいです。一人でも多くの人を助けたいです!!」
アーシア殿の言葉に反応するかのように灯る黄色の炎……あれがアーシア殿の炎。
「そのままその炎を匣に注ぎ込め。」
「はい!!」
『太陽の不死鳥開匣』
匣から姿を現したのは金色の炎を纏った不死鳥でした。
「はうう……綺麗です。」
「あなたが私の主ですか?」
「え!?あ…はい!!アーシア・アルジェントです。よろしくお願いします!!!」
あの不死鳥は話せるんですね、チラリとベスター殿の方を見ると言うんじゃないぞ、と目で語ってきていた、まあ言いませんので安心してください。
「アーシア様ですか、よろしくお願いします。では私に名前をつけていただけないでしょうか?」
「あう!?な、名前ですか?えーと……クロームちゃん、何かないでしょうか?」
「え…?……それじゃあ…フェニーチェから取ってニーチェ…なんてどうかな…?」
「いい名前ですね!!それじゃあ……ニーチェさん、これからお願いします!!」
「はい、アーシア様。」
それからしばらく拙者と匙殿の使い魔を選んでいたのですが拙者の使い魔が中々決まらないので直接森を回って見つけようということになってしまいました。
因みに匙殿は人食い蛇―――バジリスクに餌として気に入られて契約を結んでいました。
数年後には餌として食べられるのですね、匙殿は……哀れです。
「……おかしい…今日の森は静かすぎる。」
「それはどういうことでしょうか?ザトュージ殿。」
「魔物達が静かにするのは大体自分たちの身に危険が迫っている時だ。」
「身に危険?」
「ああ、自分よりも圧倒的に強い存在が――「まさか、こんなところで赤龍帝に会うとわな。」――嘘だろ?」
『まさかティアマットか!!?』
「ティアマットってまさか龍王の一角の天魔の業龍!!?」
『その通りだ。』
「知り合いか?」
『ああ……何度か戦ったことがあってな、俺は奴を何度も完膚なきまで倒したのだ………それで奴は俺のことを恨んでいてな。そう言えば、歴代赤龍帝の何人かが奴と遭遇したこともあったな……あのころはもう戻らないのだな。』
なんでしょうか?ドライグ殿がやけに感傷に浸っていますが、一誠殿もそれにつられて辛そうな顔をしていますし。
「今のあいつらの惨状を知ったらあいつはどう思うんだかな……。」
『ああ…全くだ。』
「ちょうど暴れたかったのだ、そこの赤龍帝、相手になれ。」
「はっ!!おもしれえ!!!久しぶりに禁手の調整をしたかったんだ、丁度いい、遊んでやる!!!!」
一誠殿の禁手は一体どういった物なのでしょうか?
そう考えているとベスター殿に裾を引っ張られたので顔を近づける。なんでしょうか?
「バジル、他のものを連れて一刻も早くここから離れるのだ。」
「っ!?それでは一誠殿が!!」
「主の心配はするな、主はあの程度の輩に負けたりはしない、だが主の禁手が危険なのだ!!!最悪、この森が消し飛ぶ!!!だから主から逃げるのだ!!!!!」
一誠殿の禁手はそれほどのものだと言うのでしょうか?
それならば一誠殿が全力で戦うためにも拙者達は避難するべきですね。
「みなさん!!!一刻も早くここから離れましょう!!!!」
「っ!!?…でも…お兄ちゃんが……。」
「そうよ!!このまま見捨てていくなんて――「勘違いすんじゃねえ。」――っ!!?」
「俺が全力を出すにはてめえらがいると邪魔なんだよ。とっとと失せろ。」
「随分な自信だな、今代の赤龍帝。」
「はっ!!カストカゲ以下の奴に俺が負けるかってんだよ。」
「さあ、今のうちに他のものを連れて行くのだ、バジルよ。」
「ベスター殿は?」
「吾輩の主が戦うのだぞ?答えるまでもない。」
ライガーなので表情は分からないですが心配をかけぬ様に笑っているような気がします。
ベスター殿は拙者達のために…!!
「さあ、吾輩達のことは気にせずに先に行くのだ!!!」
「ベスター殿……必ず、帰ってきてください!!!」
「ふっ、お主が使い魔との契約に成功した祝いには間に合わせるさ―――行け!!!」
「親方様!!一刻も早くここから離れますよ!!!」
「バジル……ええ、みんな行くわよ!!!」
「イッセーさん……。」
「大丈夫…お兄ちゃんは…強いから!!」
「兵藤……お前…ちくしょっー!!!」
一誠殿…ベスター殿…ご無事で!!!
Sideoutバジル
「き…貴様は化け物か!!?」
『流石は相棒だな、ティアマットを赤子のように屠るとは。』
「はっ、当然だ。カス共とは格が違えんだ。」
「ドライグが『最恐の赤龍帝』と言った理由が分かったぞ…!!」
「久しぶりにある程度本気を出せて楽しかったぜ、ティアマット。」
「………殺せ。」
なんだ、こいつ?まさか負けたのが恥だから死のうとしてるのか?馬鹿馬鹿しい。
まだ自分に死ぬ権利があるとでも思っているのか?甘い、甘すぎる!!!
「カスには死ぬ権利すらねえ!!!せいぜい屈辱に塗れながら生きるんだな!!!!!」
「っ!!?……よく分からぬ人間だな。貴様は。」
「けっ……じゃあな。」
「まて!!……名前を教えてくれないか?」
「……兵藤一誠。」
「兵藤一誠…しかと覚えたぞ。」
「ベスター、行くぞ。」
「(今回は『もう一つの方』でなくて助かったな……主の『もう一つの方』は洒落にならないからな。)」
「ベスター?」
「GAU」
さっさとあいつらの元に戻るとするかバジルもいい加減使い魔と契約出来てるだろうしな。
ん?なんでわかるか?超直感に決まってんだろうが。
「お兄ちゃん!!」
「イッセーさん!!!」
バジル達の元に戻るとクロームとアーシアから抱き着かれた。別に大したことはしてないんだがな……。
「一誠殿!!ベスター殿!!!ご無事でしたか!!!」
「あの程度に手こずってたらボンゴレ十代目の名が泣くからな。」
「ベスター殿!!これが拙者の使い魔となったアルフィンです!!!」
「GAO」
バジルはなぜ俺よりもベスターを優先しているのだろうか?少し、寂しくなりながら空中を泳いでいるイルカを眺める。中々よさそうな奴を手に入れたなバジル。
「一誠、ティアマットはどうなったの?」
「そこらへんに捨てておいた。」
「………あなたって色々と規格外ね……。」
「そうだぜ、天魔の業龍とやりあって無傷で帰ってくる何て前代未聞だぜ。」
「はっ、カス共と一緒にするな。俺は最強でなくてはならないのだからな。」
そう、最強のボンゴレを作るためにはまずは俺が最強である必要があるんだ。
だから俺は誰が相手であろうと負けるわけにはいかない。
さて……さっきから気になっていたことがあるんだが―――
「おい……いつまで抱き着いてるつもりだ?離れろ。」
「……………………」(うるうる)
「……………………」(じー)
「ちっ……後少しだけだぞ。」
「ありがとうね!!」
「ありがとうございます!!!」
はあ……俺は意外と女に弱いのか?と言うか守らなければならないものに弱いのか?
なあ、どう思う?
((((((そんなことどうでもいいので私達を叩いてください、鞭はこちらで用意してありますので。))))))
誰か助けてくれよ………。
後書き
ニーチェは形態変化します。今回は書いてませんけど。
ニーチェの能力はアーシアの癒しの力を晴れの活性で強化し、超広範囲回復を行うことです。
攻撃は活性させた炎を吐き出すと言う感じにします。と言ってもまだ決定ではないですけどね。
後、ベスターさんカッコいい。
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