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旧エクリプス(ゼロの使い魔編)

作者:cipher
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第01話 転移

 
前書き
初めての2次小説です。 

 

時は、攻殻機動隊の世界
〜〜〜〜〜攻殻機動隊 Wikipedia より 〜〜〜〜〜
時は21世紀、第3次核大戦とアジアが勝利した第4次非核大戦を経て、世界は「地球統一ブロック」となり、科学技術が飛躍的に高度化した日本が舞台。その中でマイクロマシン技術(作中ではマイクロマシニングと表記されている)を使用して脳の神経ネットに素子(デバイス)を直接接続する電脳化技術や、義手・義足にロボット技術を付加した発展系であるサイボーグ(義体化)技術が発展、普及した。結果、多くの人間が電脳によってインターネットに直接アクセスできる時代が到来した。生身の人間、電脳化した人間、サイボーグ、アンドロイド、バイオロイドが混在する社会の中で、テロや暗殺、汚職などの犯罪を事前に察知してその被害を最小限に防ぐ内務省直属の攻性公安警察組織「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活動を描いた物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
より、少し先の未来から、この物語が始まる。


2039年10月 5日 播磨学園都市 播磨技研

Side 香月夕呼(こうづきゆうこ)

「ところで、光輝。オノゴロ島開発計画の進捗は?」

いつもの様に、研究助手の一条光輝(いちじょうこうき)は、思考戦車(タチコマ)を連れて夕呼の研究室を訪れていた。

「工業用プラントは、92%が完成しており完成した施設から順次稼働中。農業用プラントは、土台のギガフロート部分のみ完成し現在、植生プラントの工作中。目標の32%でスケジュールの遅れなし、と言ったところだ。」

「問題は無いわけね?」

「問題はない。ただし、今後開発予定の研究用プラントは、関東平野の核攻撃跡地に接地させる為、瓦礫の撤去含めて現場において、調整必要がある。」

「了解したわ。それで、例の計画の方は?」

「 白陵大付属柊学園の跡地に実験施設は、完成した。近辺の土地については、95%程買収完了した。」

「思ったより買収が進んでいるわね。」

「何しろ、1999年10月ごろより、植生も回復しない不毛地帯だからな。」

「G弾(5次元効果爆弾)の影響ね。」

「あぁ、間違いない。重力異常も白陵大付属柊学園の跡地を中心に幾何級数的な値を示している。」

「重力異常の御蔭で、平行世界の立証と転移装置も完成したのも皮肉な物ね。」

「AL5計画により、G弾集中投入されたら、こちらの世界にも影響がでる筈だ。」

「迷惑ね。」

「いい迷惑だ。その為に、平行世界救済計画(エクリプス計画)を策定しなければならなくなった。」

「それで、ゴーストダビング装置ね。」

「俺の場合、脳の大半を量子電導脳化したことによって、知識と経験を並列化しておけば、個体差はないからな。」

「コピーの光輝は、今どこに?」

「コピーは、やめてくれ。せめて分身体と言ってくれ。俺の分身体は、核融合炉搭載の万能工作(マザーマシン)ユニットと資材と共に転移装置の所に待機中だ。」

「核融合炉ね。発表はしないの?」

「今はまだ出来ない。エネルギー革命と言っていい。世界のパラダイムシフトが起こる。夕呼センセの老化防止の遺伝的治療法と一緒だ。世界へのインパクトが大き過ぎる。せめて国内の難民問題が解決しないと・・・。」

「まぁ、そうね。ところで、最初の転移先が ”ゼロの使い魔” の世界というのは、どうして?」

「観測衛星だと、平行世界を見つけるのに物量と時間が掛かるし、何より転移先が白陵大付属柊学園跡地(横浜)に限られるからな。それに、物質転移は、此方からの一方的な転移しか出来ない。
今は物質転移や転移先との通信に使うG元素採掘も、バレないように、南極の氷層下の地層と月面の裏側の表層からしか、行っていない。
虚無の魔法である世界扉(ワールドドア)を科学的に実現出来れば、目的の世界との行き来が容易に出来る可能性がある。」

「バックアッププランもあるのでしょう?」

「まぁ、バックアッププランと呼べるか分からないが、地道に観測衛星を平行世界に送って、その世界の科学技術をハッキングして行くしかないのだが・・・。」

「仕方ないわ。」

今まで、静かにしていたタチコマが報告する。

「光輝くん、白陵大付属柊学園跡地にいる光輝くんの分身体から通信が入っています。転移の準備が完了したとのことです。」

「タチコマ、転移装置の光学映像を出してくれ。」

モニターに光学映像が映し出される。そこには、4つの塔が(そび)え立っている。

『分身体、頑張ってくれ。』

通信を使って本体の光輝から、分身体に声をかける。

『了解。本体と夕呼センセもお元気で・・・。』

分身体は、会釈しながら通信に応じる。

『頑張ってね。それと、私と光輝のクローン体も作るらしいけど、しっかり育ててね。』

夕呼は、モニターを通してウインクしながら分身体に声を掛ける。

『はい。頑張ります。』

『光輝くん、カウントダウン始めます。』

タチコマがカウントダウンを開始する。

『30…20…10…5,4,3,2,1,0』

カウントダウンに合わせてモニターの画像がズームアウトし、カウント終了共に4つの塔が輝き出した。

「量子力場、安定。異次元転移します。」

タチコマは、転移装置のモニターを見ながら答えた。

その瞬間、4つの塔を起点に正四角柱に光の渦が溢れ出していた。

「座標2204ポイントへ転移しました。」

タチコマが答えると、正四角柱の光が薄れて行き4つの塔だけが残されていた。

「光輝、無事成功した見たいね。」

「あぁ、100tもの質量を転移するのに、G元素を10kgも使った訳だが、もっと効率的にしないといけないな。」

「そうね、100tの土壌から0.1gしかG元素は、採取出来ないからね。それも、採取に核融合炉を使わないといけない程、電力を消費するからね。」

10分程、光輝と夕呼は、今後の課題を検討していた。

「光輝くん、分身体から連絡ありました。転移成功とのことです。万能工作(マザーマシン)ユニットも正常とのことです。以降の定時連絡は、当初の予定通り、100日毎に1回とのことです。」

「了解だ、タチコマ。こちらの定期通信は、1日毎に行ってくれ。」

「了解しました。」

「光輝、予定通りね。こちらの1年が向こうでは、100年に相当するのね。」

「夕呼センセ。彼らは、やってくれるよ。」

「そうね。光輝の分身体と私達のクローンだしね・・・。」

Sideout
 
 

 
後書き
素人なので文章力は、ありません。温かい目で見てください。 
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