神の左手を持つ雀士
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16話-男子個人戦編 その7-
前書き
小ネタは何か思いつたら書いていこうと思います。
次回の話で試合は完結予定です。では16話目どうぞ
さぁ、再開して東1局 親は上利選手です。
<東1局>
喜多方さんに勝つには火力ではなく速さが重要だ。
「ポン。」1鳴き入れて、ここからの最短の手を考えろ。
「それ、チーです。」
『三嶋君テンパイです。』『ドラゴン君より速くあがろうという狙いだねぇ』
「ツモ。南、ドラ。700-1300です。」
『左手ツモで三嶋選手先制。』
『左手を最大限考慮した、ディジタル麻雀の早あがりだねぇ。』
<東2局>
あがりは出来たがこの程度じゃリードのうちに入らねぇ。
確かに喜多方さんの動きを見切ろうとしなければ自分の牌効率と左手のツモで安あがりはある程度は出来るが.....
「ツモ。ツモ、平和 700オール」
『東2局 親の三嶋選手ツモあがり連荘です。』
『ドラゴン君の小手返しを見破るのを諦めて、相手より早くあがる麻雀をしてるねぇ
でも、今までは手牌がある程度良かったから出来たけど手牌が悪く相手が良い時だってある。』
<東2局 1本場>
手牌悪い。でも、この方法をとるならこれでもあがれないと勝ちはない
立直。しかも、喜多方さんダブりーかよ。
くっそー、つれー。
『ようやく、周り選手の手がまとまってきましたね』
『そうだねぃ。でも、そろそろドラゴン君がひきそうな気もするねぇー。知らんけど』
「ツモ。ダブリー、ツモ、ドラ3 3100-6100」
『喜多方選手ツモあがりで逆転トップに返り咲き』
くっそ、一発で帳消しかよ。他家の点数は削られた、点差もつけられた。
最悪の事態だな。へへっ。
確かにこれを続ければ2位になり全国に行けるだろう
だけど、今年はひけねー。喜多方さんにリベンジできねぇのに全国制覇なんてできねぇーよ。
<東3局>
『これで上利君がドラゴン君に不用意に打ち込んだらとんじゃうかもねぇ』
『そうですね。おっと、しかし上利君は満貫テンパイだ』
「立直。」『果敢に攻める上利君』『点差的にももう攻めるしかないからねぇ』
「ロン。立直、一発、一気通貫、混一色 12000です。」
『三嶋選手が一発に振り込んだ!!どうしたんだ』
『この大会では上位2位までがインターハイに行けるだから三嶋自身が点を失うことで下位3人が接近し、上利君と志村君がより慎重に打つようになる。
あくまで三嶋は1位を目指すために点を捨て、よりドラゴン君を狙いやすくしたんだろうねぇ。知らんけど。』
『(しかし、これでお前は全国に行けない位置まで下がった。これで全国行けなかったらただの笑いものだよ)』
<東4局>
『さぁ、下位3人がせってきたなか現在トップの喜多方選手の親番です。
おっと、三嶋選手。手牌を伏せたまま、動かさない。』
『なるほどねぇ。三嶋は完全記憶能力の持ち主
目に入ったものはすべて記憶してしまう。だから、相手の動きや表情、切り出した場所から相手の手牌を見破っていた。
しかし、それでもドラゴン君の動きを見破ることができなかった。
だから、三嶋は、最初の盲牌のみで手牌を記憶し、自分の手牌の視覚から得る情報を捨て。ドラゴン君の動きを見破ろうとしている。』
『しかし、三尋木プロ。それはとても難しいことでしょうし、例え手牌を記憶できても喜多方選手の動きを見破れる保証はないんじゃないですか』
『それはそうだろうね。むしろ、普通は見てない分自分の手牌が気になるんじゃね。
でも、奴はそれができてなお且つ見破れると自分を信じたからこその3局での振り込みだろうねぇ』
<喜多方視点>
なるほど、自分の打ち方を信じるってのは早あがりで稼ぎ勝つことじゃなく、これで僕の動きを見破るってことか。
面白い。出来るものならやってみろ。
「立直。」
三嶋君のリーチです。ここで三嶋君手牌をようやく起こした。
確かにテンパイをしています。
左手ツモで一発か。点差は戻されるが僕の1位は揺るがないここは手牌にある安牌を切る。
安牌は撥だけか。ならば撥切りだ。
「ロン。」なにっ!!
「白、中、小三元 8000です。」
『上利選手。好配牌からのトップから直取りです。』
『三嶋のリーチしか見えてなかったようだねぇ。』
<三嶋視点>
ふぅ、しんどいけど、やはり持ってた安牌はそれだけだったらしいな。
こっからが、長野取りの本番だぜ。
<<順位>>
1位 喜多方 38900
2位 上利 35000
3位 三嶋 21700
4位 志村 18400
後書き
実況がいるのに牌見せないとは実況泣かせもいいところですね。
ちなみに私は盲牌できません。
いや、でも白とイーピンなら分かる(どやぁ)
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