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ルドガーinD×D

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第十八話:若き力の介錯


どうも、ルドガーです

部長のお仕置きも無事に終え一夜明けました

………ああ、記憶から消去したい

……まさかこの年で――いや、もうやめよう気がめいる……

今日は若手悪魔の会合にきたんだけど……

若手悪魔の会合はなんというか―――荒れてるな

部長の従兄に当たると言うバアル家当主のサイラオーグさんと話していると

会場から何やら爆発音が聞こえてきたので見に行ってみると

何やらヤンキーみたいな男と上品そうな女性とその眷属たちが睨み合っていた

「グラシャラボラス、あなたは馬鹿なの?会場内で戦闘を始めようとするなんて……こんなのだから下品な男は嫌いなのよ!!」

「はっ!?何言ってんだ、こっちが気を利かして別室で女にしてやろうとしてんのによ、アガレスの女はガードが堅くて仕方ねえ!!そんなんだから男が誰もすり寄って来やしねえんだよ!!処女臭くて仕方ねえな!!ハハハハハ!!」

うわ……あのヤンキー下品な奴だな……耳からシャットアウトしよう

そう決めて傍観を決め込んでいると今度は何故かイッセーと口論をし始めた

……何をやってるんだ?イッセー

何を言われた分からないけどついにイッセーがキレて攻撃を繰り出そうとするが

その手はサイラオーグさんに止められた

「俺がやろう」

そう言い放つサイラオーグさんにヤンキーが何か言うが聞こえない、え?なんでかって?

だってあいつの声は耳がシャットアウトしてるんだもん

ヤンキーがサイラオーグさんに襲い掛かろうとした瞬間ヤンキーは吹き飛んでいた

サイラオーグさんの拳がヤンキーに突き刺さったからだ

ヤンキーはそのまま壁まで吹き飛んでいき壁に巨大なクレーターを作り上げた

………修理費いくらするんだろうな?

「ひっ!?ルドガー先輩、か、壁が…っ!!」

「そうだな、修理費は誰が出すんだろうな……結構な額になるだろ、あれ」

「注目するところが間違っているんじゃないか?ルドガー」

ゼノヴィア……世の中にはな、多額の借金を負ったせいで

四六時中お金のことを考える癖がついた人間もいるんだぞ?

……例えば俺とか、俺とか、俺とかな(涙)

まあ、悲観してもしょうがないな、お金の管理が上手くなってよかったって思っておこう

それにしても……サイラオーグさんのパンチはビズリーにも全くひけをとらないな

スピードもあるし、手加減ありでこの威力は正直すごいとしか言えない

本気で放ったらあの忌まわしき腹パンよりも強いかもしれないな……

……あれはトラウマ物だったな

「貴様っ!!我が主をよくもっ!!!」

「……最終警告だと言ったはずだ」

うわ、また険悪な雰囲気に……というか、イッセーも戦闘態勢になるなよ

さっき止められたばっかりだろ……

……まあさっきのは下級悪魔が上級悪魔に手を出すと面倒なことになるから止められたんだろうけど

だからと言ってことをこれ以上荒立てるのも良くないだろ……はあ、しょうがないか

「まずは俺が相手だ!!」

「小癪なっ!!!」

「喧嘩はやめてくれないか?」

「「っ!?」」

まさに殴りかかろうとするイッセーとヤンキーの眷属の間に入りその腕を受け止める

「貴様何者だ!?」

「リアス・グレモリー様の戦車、ルドガー・ウィル・クルスニクだ、うちの兵士を連れ戻しに来た」

「ルドガー!!お前は関係ないだろ!!!」

「イッセー、これ以上部長に恥をかかすな!!」

「っ!?………わかった」

そう言うとイッセーは諦めて拳を納めてくれた……よかった、後は相手だな

「そいつは喧嘩を売ってきたのだぞ!!!」

「だとしても、君たちにはイッセーと戦う意味はない、君たちの王を殴ったのはイッセーじゃないからな」

そう言ってサイラオーグさんの方を見る

サイラオーグさんは特に悪びれる様子も無く堂々としていた

……いっそすがすがしいな……

「た、確かにそうだが……」

「ああ、そういえば君たちの王は今何をしているんだ?」

「っ!!」

「眷属としては主を回復させる方が先なんじゃないか?気絶してるみたいだし」

俺がそう言うとヤンキーの眷属はイッセーとサイラオーグさんを睨みながらも

ヤンキーの元に去って行ってくれた

「すまなかったな、ルドガー・ウィル・クルスニク」

「いえ、元はと言えばこいつのせいですから」

「ぐっ!!」

イッセーの首根っこを掴んで軽くゆする、後で部長にも叱ってもらわないとな

「いや、あいつの言動には俺も少々イラついていたからな、いい機会がもらえてよかった」

「はあ……そうですか」

「それにしても……いい動きだったな、さすがはコカビエルを圧倒したと言うだけはあるな」

コカビエル?………ああ、そう言えばそんなのいたな

正直言って夕飯のメニューの方が俺には重要だから覚えてなかった

「恐縮です」

「そうかしこまらなくていい、普通に話してくれ」

「わかった、それにしてもあんたも手を抜いてあのパワーは異常だろ」

「俺には魔力がないからな、愚直に肉体を磨いた結果だ」

確かにこいつの体は筋骨隆々で凄まじい鍛錬を思い起こさせる

正直言って純粋な力勝負じゃ相手にもならないだろうな

「さて、もう少し話してみたいところだが……リアスがご立腹のようだから君たちは戻った方がいいだろう」

「そうだな、行くぞイッセー」

「うう……部長のお仕置きが……」

自業自得だ

部長の元に戻るとそこにはとても笑顔の素敵な部長がいた

……ただしその後ろには般若が見えるが……

「イッセー……私がどうして怒ってるかわかるわよね?」

「は、はい」

いやー、他人がお仕置きを受けるのは結構見ていて楽しいな、ははは

「そう、それじゃあ他の部屋に行くわよ、朱乃後はよろしくね」

それじゃあ、達者でなイッセー

「はい、分かりました……私もいじめたいのですが…ルドガー君で我慢しましょうか」

「なっ!!?」

俺!?何で俺!!?やめてくださいよ!!!

イッセーならいくらでもいじめていいですからっ!!!

「ふふ、冗談ですよ……三分の一程」

やばい……この人半分以上本気だ……っ!!

今度から朱乃さんには余り近寄らないようにしよう……



色々とあったがその後は特に問題も起こらずにようやく若手悪魔の会合が始まった

俺たちが立っているななめ上の方には大きな席がいくつも並んでいて

そこには初老などの威厳さたっぷりの上級悪魔がいた

それにしても……やたら偉そうな人ばかりいるな

まあ、実力を伴っている人は四人の魔王様と何人かぐらいだろうけど

こう…何と言うか余り迫力を感じる人が少ない

まあ普通は権力だけあれば十分偉いんだけどな

そう考えるとビズリーって凄かったんだな……社長でラスボスなんて普通じゃない

兄さんが小さい時に憧れたのも何となく分かるな……

でもエルを利用したことだけは絶対に許さないけどな!!

そんなことを考えていると上級悪魔のお偉いさんが話し始めた

「よくぞ集まってくれた、次代を担う若き者達よ、この場を設けたのは一度、この顔合わせにおいて互いを見つめあい、将来を競う者達の存在を認知するために他ならない」

「早速やらかしたみたいだがな」

隣の年老いた悪魔がそんな皮肉を言う

ホントそうですよねー、うちの馬鹿がすいません、本当

そんな事を考えながらジト目でまだおしりを擦っているイッセーを見る

つい昨夜同じ目にあったからと言っても同情はしないぞ?

因みに俺もまだ痛い……

「まあ若気の至りというものだろう、私は君たち若手悪魔の実力は申し分ないと見ている、よってこの会合を皮切りに、互いに力を高め合っていってもらいたい」

サーゼクス様――プライベートはあれだけふざけてるのに仕事は真面目なんだな……

ちょっと魔王舐めてました、ごめんなさい

「一つ質問をしても宜しいでしょうか?サーゼクス様」

「何だね?サイラオーグ」

「……我々若手悪魔もいずれは禍の団との戦いに参戦するのでしょうか?」

禍の団…………………なんだっけ?

「出来れば私としては君たちを戦いに巻き込みたくない」

「ですが、実際にこの場にはテロ組織とまともにやりあって生きて帰った者達もいます、若輩者ではありますが我々も悪魔の一端を担う者です、悪魔の未来のためにも尽力を尽くしたいと思っています」

ああ、思い出した!!

そう言えば三勢力会談の時に襲ってきた奴らがそんな名前を言ってたな

……というか、生涯に二つのテロ組織に関わるって中々ないよな?

いや、世界は違うけど

「……サイラオーグ、君のその気持ちは素直に嬉しいものだ、しかし前回……私も彼らが巻き込まれたことは非常に心苦しくてね、君たち若手は私たち悪魔の宝だ、君たちほどの若き力を失うのは悪魔全体としての損失だ、君たちには確実に段階を踏み、強くなってもらいたい」

サーゼクス様……なんていいことを言うんだ!!

やっぱりただのシスコン魔王じゃなかったんだな!!!

「それに、禍の団も一筋縄ではいかない者達が多くいる……最近の調査では死霊使い(ネクロマンサー)の家系の者も入っていることがわかった」

「なっ!?まさか死霊使いまでもが!!!」

「あの力は使う者によってはかなり危険な物になるぞ……」

そうサーゼクス様が言うと途端に会場が騒めきだした

死霊使い?

何だそれ?

「何なんですか?朱乃さん?」

「私も詳しくは知らないのですが……確かその名の通り死者の霊を呼び出し使役する力を持った悪魔の一族だったと思います、日本で言うイタコのような者から直接霊に戦わせる者までいると聞きます」

死者の霊を使う……正直そんな奴とは戦いたくないな

……兄さんとか呼び出されたりしたら―――二度も殺せるわけないじゃないか

「……長話をしたが、最後に――君たちには本当に期待している、だから私に聞かせてくれないか?君たちの目標……野望でもいい。それを聞かせてくれないか」

……と、しっかりしないとな、今は……前を向いていないとな

――俺のせいで死んでいった人達のためにも
 
 

 
後書き
人の話をまじめに聞かないルドガーさん

うちのルドガーさんは大体こんな感じです

後、興味のないことは大体覚えてません

ユリウスさんに叱られそう…… 
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