MUVLUVにチート転生者あらわる!?
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第三十話
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悠斗side
1998年11月11日
香月博士の提案した横浜ハイブ攻略作戦に、メビウスも参加して欲しいと帝国軍から要請がきた。また、秘密りに煌武院悠陽殿下の使者として、鎧衣左近課長が接触してきた。鎧衣課長から、殿下が参加して欲しいとの意向を伝えられた。返答は直ぐに出来ないと伝え、帰って頂いた。
因みに、鎧衣課長は宮城に駐屯している俺が乗っているビッグトレーに侵入を試みたが、我がメビウスの警備は未来の横浜基地のザル警備では無く、完全武装した兵士達が24時間体制で警備しているため捕まった。完全武装した兵士達の服装は、男性はM○S2に登場する、アウターヘイブンの兵士達の服装だ。 女性は、同じくM○S4に登場する、ヘイ○ン・ト○ーパーの格好だ(死んでも黒く燃え尽きない)。因みに、兵士達の服装の性能は、切れない、破れない、ダメージを受けない、溶けない、千切れない、等他多数の強化改造をしてある。また、武装も魔改造してある物ばかりだ。例えば、アサルトライフル(突撃銃)は、1つの弾倉に入ってる銃弾で戦車級を10体は殺害できる威力を持っているし、ロケットランチャーなら、1発で防御している重光線級を撃破できる威力がある。他にも、パワードスーツ等の強化ウェポン等も沢山有る。また、兵士達の訓練の指導はマスターアジア師匠が行っているから、気配探知なんて朝飯前だ。兵士曰く、「師匠の訓練はとても厳しい」との事だ。まあ、そんな厳しい訓練を受けた兵士達に捕まった鎧衣課長から殿下の御意向を聞いたのは、鎧衣課長が捕まっている営倉であった。まあ、鎧衣課長曰く「メビウスの施設には、二度と隠密潜入はしたくない」との事だ。
なら、普通に会いに来れば良いのに。
まあ、日本に居たときに有ったことはこんな位だ。俺は今、秘密基地に帰還しているからだ。
俺が、秘密基地に帰還する際に引き継ぎはしてきた。新たに日本帝国に駐留するのは、キリング・J・ダニガン中将を筆頭に、ロイ・ジェーコフ大佐、エリック・マンスヒィールド中佐等だ。ビッグトレー、MS等は、先に帰投していた俺の第4師団から、ビッグトレー40隻、MS1,440機、61式戦車300両、マゼラ・アタック300両だ。ダニガン中将達に後を任せて、俺は秘密基地に帰還した。
そして俺は今、中央司令部に居る。ハマーン国連事務総長と連絡を取るためだ。
「悠斗。時間だよ」
「分かった。オペレーター、ハマーン国連事務総長に通信を入れてくれ!」
「はい」
シーマ中佐に約束の時間になった事を伝えられ、オペレーターに指示をだす。中央モニターに椅子に座っている、ハマーン事務総長が映し出された。
「久しぶり振りだな不動准将。日本帝国での活躍は、聞いているぞ。随分派手にやったそうじゃないか」
ニヤリと笑うハマーン事務総長。その綺麗な顔立ちもあって、見惚れてしまいそうになる。
「ツゥ!」
いきなり俺の体に痛みがはしる。隣を見るとシーマ中佐が笑顔で俺を見ていた。よく見ると、足を踏まれていた。
「?どうした?」
「いえ!何でもありません。しかし、ハマーン事務総長が言うほど、派手に動いてはいませんよ?」
精々、死者を減らすようにしたくらいだ。
ハアと、ハマーン事務総長がため息をついた。
「全く気づいていないのか?先の帝国本土防衛戦では、京都陥落までの間に民間人の死者が0名なんだぞ。普通、民間人がいる場合の撤退戦及び防衛戦は、非常に難しいものだ。民間人を守りながら戦う場合、実行できる作戦等が大幅に制限されるんだぞ?!そんな状況下で戦闘をしつつ民間人の脱出を同時に行い、尚且つ死者を出さない様に戦うのは、不可能なんだぞ!なのに貴様は、それをいとも簡単に成し遂げたのだぞ。それに、横浜ハイブ建設の際に生身でBETAを倒していたではないか。それだけやっておいて、派手に暴れていないと言うのか?」
ハマーン事務総長の言う通り、普通に考えてみたら出来ないだろうな。まあ、MSの性能と戦術機の性能は天と地の差があるからな。それに、民間人を死なせない様にしたのは、日本帝国の国力を低下させない為なんだけどな。まあ、軍事物質工場の集中していた東海から関西地方が壊滅したのは、帝国政府からしたら痛いだろうが、メビウスの傘下企業の4社が東関東から東北にかけて、大工業地帯を作ったからその分のカバーはしてあるし、青函トンネルを帝国政府に許可を貰って現在掘っているから、直に北海道に往き来が出来るようになる。そうすれば、青函連絡船は不要になる。より、人と物の流通が良くなるからな。
「まあ、派手かどうかは良いとして、帝国に力が残るのは良いことです。それより、例の作戦プランは読んで頂けましたか?」
ハマーン事務総長が、真剣な表情に変わる。
「ああ、読んだぞ。しかし、本当に行うのか?」
「はい。各国が横浜ハイブに注目が集中していますから、今なら出来ると判断しました」
ハマーン事務総長が、右側に置かれていた書類を手に取った。書類を目に通すと、ふぅとため息をして俺を見た。
「まさか、チェンバロ作戦を月に対して行うのか。そして、作戦決行日が1999年1月3日か」
「ええ。かつての連邦軍の作戦名を借りて、一年戦争の開戦日に作戦を敢行します」
まさに、皮肉だな。ジオン独立戦争の開戦日に合わせて、連邦の作戦名で作戦を開始するのだからな。まあ、この世界に連邦もジオンもないからな。ただ、分かりやすくするためにした作戦名だからな。
「戦力は大丈夫なのか?」
「はい。全部調べた結果、ザクⅡ改が24000機。リック・ドムが8000機。リック・ドムⅡが4000機。エンドラ級が3200隻。ムサカ級が1600隻。レウルーラ級4隻。ドロス級が4隻。ザンジバル級が1隻。サダラーンが1隻。有りました。その他に、後から大量の戦力を増産しましたから、今言った戦力以上の戦力が宇宙にあります」
流石にハマーン事務総長も驚いたらしく、眉をピクリと動かした。
「そうか。なら、切り札も有るようだな?」
「ええ。ソーラーシステムを投入します。更に、ドズル閣下の最後の機体も投入します」
「フフフ。そうか、分かった。なら、存分にやってこい。なに、五月蝿い諸外国は黙らせておいてやるさ」
「申し訳ありませんハマーン事務総長。そちらの方は、お任せします」
「なに。結果を出せばそれで良いさ」
「ありがとうございます。では、失礼します」
俺は笑顔でハマーン事務総長に、感謝の言葉を言う。
「そうか。ならば、頑張ってくれたまえ」
何故か最後に顔をほんのり紅くなったハマーン事務総長。通信が切れて中央モニターが真っ暗になった。俺はシーマ中佐に向かい会う。
「リリー・マルレーンの出港準備の状況は?」
「明日の明朝には完了するよ」
イルマ中尉が休暇で、家族の元に帰っているが戻って来るのが、明日の朝だから昼にソロモンに向かえば良いか。既にデラーズ中将なんかは、ソロモンに到着して準備を進めているから焦る必要は無い。
「なら、明日の昼にソロモンに向けて出発する」
「分かった。その様に伝えとくよ」
シーマ中佐は、そのままオペレーター達に命令して、出発時間の通達を行った。その後ろ姿を見つつ、腕時計を見ると時間は、夜の八時を回った所だった。指示を出し終わったシーマ中佐に、お酒を飲まないか誘ったら、二つ返事でOKが出たので、そのままお酒を飲みに行くのだった。
因みに、何故か誘ったらシーマ中佐が凄く嬉しそうだった。きっとお酒が飲みたかったのだろうな。そんなことを考えながら、中央司令部を出るのだった。
悠斗sideout
シーマside
ハマーン事務総長との会談が終わり、明日の出発準備の打ち合わせを悠斗として、オペレーター達に指示を出し終わって悠斗の側に行ったら、飲みに行くのに誘われた。
私は、二つ返事でOKを出して悠斗と共にバーに向かっている。
「フフフ。久しぶりに悠斗と酒が飲めるなんてね」
「そう言えばそうだな」
「今夜は楽しい酒が飲めるね!」
「余りハメを外すなよ?二日酔いなんて、部下に示しがつかないからな」
悠斗が苦笑いする。私だってそれくらい気をつけるさ。ちょっと悠斗を困らせてやろうと、空いている悠斗の左腕に右腕を絡ませて抱きつく。ついでに胸も当たるようにする。大抵の男は此で狼狽する。
「うん?どうしたシーマ?いきなり抱き付いてきて?」
悠斗は、全く気にする素振りも無く普通に歩く。やっぱり、悠斗は鋼入りだけあって簡単にはいかないか。
「なに、別に良いだろう?」
「まあ、シーマが良ければ良いけどな」
悠斗は嫌がることも無かった。私は、女として少し傷ついたが悠斗に抱き付いていることで我慢する事にした。
(フフフ。悠斗、必ず私に振り向かせてやるからね!)
胸のなかで決意を固めながら、バーに向かうのだった。
シーマsideout
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