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東方喪戦苦

作者:鬼心
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~十四幕~人を操る少女

 
前書き
う「うわぁぁぁ~~ん六ちゃ~ん!!」

「うるせぇよ!」

う「最近星花ちゃんの出番少ないね、アゲハにポジション取られちゃったかな?」



 

 
菜「でも、何で行きなり記憶戻したり、ドクロっちの記憶をちょっと消したりしたのかな?」

「何でって···お前の能力だろ!」

菜「??能力の使い方何て全然知らないよ?」

菜々の言い方からすると意図せずに能力がでたって事か?
だとしても何で自分の記憶なんか消しちゃったんだ?
暴発?
何でもいいや!

菜「変な女の人に···殺せって···言われた気がする····」

その言葉を発した時には、もうさっきのニコニコした菜々の顔は無くなっていた。
まるで誰かに操られているかの様な、表情が消え、感情も無くなっているかのような····
言い知れぬ恐怖が、体全身を巡った。

妖「お待たせしました~!夢想斬と狂乱月です~」

「来るな!!」
一喝した。
妖夢は少し驚いたが、菜々の現状を見て、粗方(あらかた)理解したようだった。

「ちょっち、痛いかもだぜ···菜々!」

『光を創りだす!!』
これで目眩まし成功!!
後は、背後に回って···

手の震えが止まらない。それどころか、涙まで出てきている。
理由は分からない。何故か恐怖の感情が増している気がする

「あ···ぁぁぁ···!う··ぁぁ」
喋る事すら(まま)ならなくなっていた。

菜「人間は、恐怖の感情が極めて強い···何故なら人は、生まれついてある武器が無いからだ」

妖「生まれついてある··武器?」
妖夢が問いかける

菜「鋭利な爪もなければ強靭な牙も無い、だからと言って力が強い訳でも無い
そうなればどうすればいいか?簡単な事、恐怖の感情を強めれば、無闇に戦い、死ぬ事も無くなる」

「くっ···!うぅぁぁ···!」
脳が生きる為に恐怖の感情を出しているって訳か···
でも、出すだけじゃあ無意味、怖けりゃ逃げないとな!

『壁を創り出す』

高さ10m位はある、鋼鉄の壁を創り出した。

「これからどうすりゃいいんだ?」
正直、今の状況を打破する事は不可能、視界を閉ざしても、彼女は能力が使えてしまう。
厄介過ぎる。

菜「打開策を考えてる?」

······!?
読まれてるのか?考えが?

菜「動揺してるね?心が乱れると、そこから何もかもが乱れてくよ?」
このまま膠着状態に持ち込んでもいいが····いつ俺の記憶を消されるかが心配だ··

「はぁ···」
俺は壁をしまった
菜々は少し不思議そうな顔をした。
俺は走った。菜々に少しでも近づかなくては···菜々との距離が1mも無くなった。

『能力が使えない空間を創り出す』

菜「しまっ····」

「無駄だぜ!半径20mお前も俺も、能力が使えない!」

菜「くっ····!」
怒りの表情を浮かべた

「お前の能力は相手が見えずとも使えて、人の感情も操ることができる完璧な能力だ、けどその能力が使えなけりゃ意味がねぇのさ!」

菜々の体を回し、菜々に背を向けさせた。
そして、頸椎(けいつい)目掛けて少し強めの拳を当てた。

菜「がっ····」

菜々は膝を地面についてその場に倒れこんだ

菜「何····した?」

頸椎震盪(けいついしんとう)、首から下を脱力させる、安心しろ、数時間すりゃ治る」

次第に菜々顔には、あの操られている様な顔は無く、いつもの顔に戻りつつあった。

「よいしょっと」

俺は、動けない菜々をお姫様だっこした

「妖夢ちゃん、布団用意出来るかな?」

妖「はい!ではこちらに···」

菜々を運びながら、妖夢についていった
その部屋には何故かもう、布団が用意されていた。

「いや~助かるよ~」

そう言いながら菜々を布団に寝かせる

「妖夢ちゃん···今日も、ここに止まって良いかな?」
妖夢に訪ねる

妖「勿論ですとも♪」

もう一つ、とても重要な事がある

「上に来てた甚平無くなって、半裸なんだ···変えの甚平とか、俺の服はある?」

そう、葉川 祐海との戦闘以来、俺は上半身裸なのである。

「そういや、飯も食って無かったなぁ···」

色々有りすぎて疲れた。

妖「お待たせしました~」

妖夢は、俺が元々着ていた服と、これまた鳩尾まで露出した甚平を持ってきた。

「失礼何だけどさ···この甚平しかないの?」

妖「はい♪」

俺は渋々その甚平を着る事にした。

妖「食事は?」

「そっちの都合で構わないよ、用意が出来たら起こしてね~」
横になり、目を閉じた

妖「お休みなさい、骸さん」



To be continud






 
 

 
後書き
う「頸椎って分かる?」

「七つの骨で構成されてる、脊髄の中でも、最も可動性が高く、上下左右など様々な方向へ動かすことのできる奴だろ?」

う「予想通りの答えで安心した。」 
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