でんきタイプで縛りプレイ
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5話:ニビかがくはくぶつかん
前書き
主人公・ハルトは小5ぐらいで
アニメのサトシは何歳だっけ?
「新人トレーナーとは思えない良いバトルだった。久しぶりに俺も熱くなったよ、このグレーバッジを授けよう」
「……ども」
俺はジム戦でタケシに勝利しグレーバッジをゲットした。
「バッジはトレーナーの強さの証だ。強いポケモンを従えるにはより多くのバッジが必要だ。この先も手ごわいトレーナーと出会うんだ、もっともっと強くならなきゃな」
言われなくてもそうするつもり。そうしなければダメなんだ。
「まぁ先輩としてアドバイスなんだが、やはり相性は大事だ。【でんきタイプ】以外のポケモンも使った方がいいと思うぞ。まぁハルト君なら分かっていると思うけど」
「………」
俺だって他のタイプのポケモン使いたいし。
リザードンとかハッサムとかサーナイトとかルカリオとかガブリアスとか……
「さて、もう夜だ。野生のビッチも活発になる時間だ、危ないからポケモンセンターに戻るんだな」
「あぁ、そのつもりさ。でも、できれば入り口付近で待ち伏せしているアンタとこのビッチ共をどうにかしてくれ」
「「「ハルトきゅん、今夜は私ん家に泊まってかない?」」」
ジムトレーナーの皆さんがビッチ化してらっしゃる。夜だから活発なんだな。
「モテモテだな、羨ましい」
「………」
本気で代わってやりたいぜ。
タケシによってビッチ共は取り押さえられ、その隙に俺はニビジムを後にした。
「夜の博物館というのもオツだな。閉館30分前か……」
ニビジムの帰り道。
一際明るくライトアップされていた博物館。
ニビかがくはくぶつかん。
「少しだけ中を覗いてみるか、ビッチも少ないだろ……??」
人気が逆に少なくてそれはそれで危険だが、なんとなく寄ってみたくなった。
明日の朝にはニビシティを出たいし、ちょうどいいか。
「いらっしゃいませ、入場料は50円となります」
受付のお姉さんに50円払う。
「閉館30分前ですのでお気をつけください。それ以降はどうなっても知りません、食べちゃうぞ♪」
「……気をつけます」
くそっ、どいつもこいつもビッチかよ。
「では、ごゆっくり~♪」
閉館10分前にはここを出よう。
20分あれば一通り見物できるだろう。
というか、5分で飽きがきた。
ただ、化石とかよく分からない展示品を見てるだけ。へぇーとなんとも無関心。
確かここって、古代の化石化したポケモンを復活する装置とかあるんじゃないのか?
それを見学させてくれたらもうちょっと関心もてたのに。
「ママー、あのお兄ちゃんがほしい」
「こら、指差しちゃいけません。私だって欲しいのよ、我慢しなさい」
………。
「ちっ、あの糞上司マジ死ねよ。あー女欲しい、ヤりて~、彼女ほしぃ、もういいや、穴があったら何でもいいや。可愛い男の子なら俺は我慢できる」
………。
「ねぇ、あの子、ペットにしない?」
「私のストライクゾーンど真ん中だわ、レロレロレロレロ」
さっきから精神攻撃か、何か……
俺はビッチ共から離れ気がつけば奥の方まで追い詰められていた。
「……ホウオウ??」
そこは他の展示スペースと異なる空間。
奥の壁際にはホウオウの肖像画。中央にはホウオウがこの街に残した【せいなるほのお】が展示ケースでポツンと置かれていた。
なんか、特別な感がハンパ無い。
「いや、ここに展示されているモノに関して云えば全く何の意味も持ってないのです♪」
「………」
突然だった。
どこか聞いたことのある声色だった。
「そもそも君には【でんきタイプ】オンリーでプレイしなきゃならない縛りルールがあるのだから、たとえ伝説のポケモンだろうが【でんきタイプ】じゃないとキミには扱えないのだから。だからホウオウに関心なんて持たなくていいのです♪」
そいつはアイドルグループとか着てそうな学園制服もののコスプレをしている金髪美少女jk。
「重要なのは展示されているモノではなく、私とキミを対話させるための空間が偶然にもここ展示スペースだったわけ。それだけのこと♪」
「てめぇ……」
まさか、こっちの世界にいるとは思わなかった。
いや、この世界を、この箱庭なゲームを作ったコイツなら自分自身をここに転送するのも可能だろうけども。
「やぁやぁ、元気にハッスルしてるようで何よりだハルト君。まだ貞操を守り通しているようで画面越しから見ていて片腹痛かったのですよ♪」
「……お前のせいでもうそろそろ俺はノイローゼだ。マジふざけんなよ」
本気でさっきのモブたちによる精神攻撃は怖かったんだからな。
「やだな、感謝されどキミに恨まれる筋合いは…あるかな?」
……自覚はあるのかよ。
「でも、キミはビッチに脅える以前にポケモンバトルを楽しんでいたじゃないか。それでイーブンなのです♪」
ニコニコと、悪意のある笑みで俺の頭を撫でるな。
「で、何しに俺の前に現れた? ビッチに犯されない俺は用済みか??」
「……なんでそうなるのよ。私はキミを解雇するつもりはないし、ずっと、永遠に、キミがこのゲームに飽きが来ようが世界がエロゲーになりカオスなろうが、一生の快楽を味わって欲しいと考えているのです♪」
「………」
「私がここに来た理由は挨拶と祝杯。いやはや、先ほどのニビジム戦は中々熱い戦いだったね。私もモニター越しで観戦して濡れてしまった。失禁してしまうぐらいに熱く燃え上がりました♪」
こいつもムシ子と同じく漏らしたのか……なんかショックだ。
「それでキミに一言『おめでとう』と言いたかったのと、そして、私もポケモンバトルをリアルでしたくなってやってきたと云っても過言じゃありません。キャッ♪」
「あっそう、だったら今ここでお前をボコボコにしてやろうか?」
俺のサンダースはまだ余力はあるぜ?
「いやん、焦らないでこの早漏野郎。私と戦うなんて100年早いのですよ♪」
「このガキ……」
ポケモンバトルしにきたんじゃねーのかよ。
「そう焦らずとも私とキミとが戦う舞台はもう用意してあるから安心したまえ。まぁ、そのステージまでキミ程度がやってこれるかどうかの心配はあるけども♪」
「上等だよ、絶対にお前ん所まで辿りついてみせる」
……まぁ大体予想できるけどゲームマスター的存在だからラスボスだろ、コイツ。
「じゃあ、期待してるよハルト君。頑張ってくださいなのですよ♪」
そう言ってこいつは博物館から立ち去った。ヘリで……
くそっ、ゲームマスターだからってなんかズルイな。
あと、去り際に、
「あー、そうだね。確かにキミの言うとおりビッチが多いね、この箱庭。システムの過剰反応かな? 夜だからっていうのもあるだろうけど、このままじゃバイオハザードよろしくカオス過ぎる展開になってしまうね。仕方が無い、途中で挫折されても困るからこっちで少しだけビッチの数を減らしてやるか……」
などと、言っていたな。なんか怖いこと言っていた。
本当にビッチの数は減らしてくれるのだろうか、というか減らすだけなんだな、絶滅はしてくれないらしい。
俺も閉館ギリギリで博物館を後にして宿なポケセンへ向かった。
そう、jkのビッチを減らすとか言っていたせいで油断したいた。
「こら、そこの君、夜道で1人危ないじゃない。家まで送ってあげるわ」
ジュンサーさんがガーディと共にパトロールしているみたいだ。
パトロール、ご苦労様です。
「大丈夫だよ、ジュンサーさん。すぐそこなんで……」
ポケセンはすぐそこだ。
だが、
「むっ、それはそれで困ったわ」
「え、なんで……?」
あまりいい予感はしない。
「せっかくのショタ君よ? 夜道で危ないから家まで送ってあげて『家まで送ってくれてありがとう、美人で優しいお姉さん。大好き、ちゅっちゅ』ってしてもらわないとやってらんないわよ!!」
……俺はビッチと化してナニか熱く語りだしたジュンサーさんから逃げだした。
曲がり角を曲がってポケセンへ逃げ込んで、
「夜遅くまで戻ってこないから心配したわよハルトきゅ~ん」
「ふぇぇ、ここにもビッチが……」
ジョーイさんもビッチだったの忘れていた。
「あっ、ジョーイ、そのショタ君から離れなさい! その子は私のものよ!!」
「……アンタのでもねぇ」
もうやだ、この町。
ビッチ率は急には下がらないのか、明日には出ていこう。
後書き
あっ、タケシにレッドのことについて訊ねるの忘れた……
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