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でんきタイプで縛りプレイ

作者:パズル男
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2話:ピクニックガールと勝負

 
前書き
話が進まなかった 

 
 日が暮れるころトキワシティに到着。

 レベルというか野生ポケモンと戦って相棒・サンダースの経験値を積ませていった。

 あれだ、レベルという概念は存在しないのだ。三次元だからかしらないが、だからゲーム感覚で経験値がなんぼもらえたとかわからないので、ひたすら野生ポケモンと戦って勝利して自信をつけることだな。

 まぁ半日ほどだが、だいぶと俺とサンダースの息は合ってきたと思う。

「も、もう疲れた。ポケセンへ行くぞー……」

「ギャウ……(このひよっ子引きこもりハルト、しっかりしなさいよ)」

 ……たぶん、そんなことを言っているような気がするが気にしない。

 サンダースをモンスターボールに回収して。

 トキワシティだがビルディングが建ち並ぶ都会というイメージはなく、俺から見たここは都心から離れたベットタウンと云うべき町な印象。

 観光で来るような場所ではないな、きっと。

 夕暮れ時、家路に向かう人達が行き来している。トレーナー達もポケセンへと足を運んでいるのだな。

「こんばんわ、ポケモンセンターへようこそ」

 ポケセンに入ると若くて綺麗な女性・ジョーイさんが対応してくれる。

「こんばんわ。俺のポケモンをお願いします」

「キ、キミ、まだ子供なのに大胆な発言をするのね。お姉さん濡れたわ///」

「なんでやねん!??」

 ……俺はなんか変こと言いましたか。

 メス顔すな!

「はい、ではお客様のサンダースを預からせてもらいます。へいカモン!」

「………」

 いや、そういうノリはいいから。

 なんかショックだ。

 なんかテンション上がったジョーイさんにドン引きな俺はサンダースの入ったモンスターボールを渡した。

 ちょっぴり心配だ。

「えっと、では、回復が終わり次第お声をかけますので私をオカズにお待ちください」

「………」

 あぁ、すぐに回復ってわけじゃないのか。

 ゲームは省略化されすぎたのだ。そこはリアルでサンダースをケアしてくれるんだな。

 しかし、暇になった。

「「「「「………」」」」」

 トレーナーは他にもいるがそこまでポケセンは忙しくないって感じで、今もポケモン回復待ちは俺を含めて10人といない。

 そして、なんか待ち合い席のベンチに座った俺を物色するような視線がいくつか……まぁ無視だな。あと、俺の生前からの特技、話しかけてくるなオーラーをだしておこうか。

「「「「「………」」」」」

 そんで時間が少し経ってジョーイさんに呼ばれた。

「お待たせしました、キミのサンダースは完全復活です」

「ありがとう、ジョーイさん。あと、今俺は人探しをしているんだけど、この子を見たことあるかな? つっても、ここに来たのは大体一ヶ月ぐらい前になると思うんだけどね」

 ジョーイさんは俺に差し出されたレッド君の写真を手に取り、少し眉を顰めて、

「う~ん、そうね。なんとなく覚えてるかな」

「……おろ?」

 それはマジですかい。

「だってショタならチェックするっしょ?」

「あっそう……」

 もう俺の中のジョーイさんのイメージは欠片も残っていない。

「この子と、もう2人連れていたのを知っているわ。次の街まで誰が一番早く到着できるか競争してここから立ち去っていったのは、なんとなく覚えてるわよ」

 元気な子供故にそんなことをしてるんだな。

 しかし、もう2人って……1人はグリーンでいいよな。あとの1人は誰か??あれか??ブルーって子かな。

「友達?」

「まぁそんなとこです。やっぱ一ヶ月前だからもっと先を行ってるのかなー」

 あまり、めんどうごとにされてもめんどうだ。この辺で話を切ろう。

「お姉さんにできることがあったら何でも言ってね?」

「……気持ちだけもらっておきます」

 そう、両手を握って真剣な眼差しだが、生前のこともあってどうも疑ってしまう。

「あぁ、あと、ポケセンで宿泊したいのですが。トレーナーは宿泊費タダっていうのは本当ですか??」

 この世界の母ちゃんから聞いた情報。故に旅費はあまりくれなかった。3000円だけ……

 もし金欠になったら家に戻って手渡ししてあげる鬼畜ママなのだが。

「はい、トレーナーカードがあれば宿泊費はタダなのよ。持ってるかしら??」

 そう言われたから俺はトレーナーカードをポケットから出そうとした。

 しかし、無い。

 ズボンのポケット…前も後ろも。上着のポケットも……

 ……落としたか??

「……あの、トレーナーカードが無ければ?」

「お姉さんの家ならタダよ?」

 ……おい。

「…………ここの宿泊費は??」

「いやん、お姉さんの家ならタダよ///」

 いや、

「いやんじゃなくて、宿泊費払うからポケセンに泊まらせて」

「でもシャワー+夜朝ご飯付きで3000円よ? 毎日キミにその金額を払えるかな? だったら毎日お姉さん家に泊まった方が絶対にいいって。サービスもいっぱいしてあげるから///」

 お、お巡りのお姉さーん、ジュンサーさんこっちです。

 俺は身の危険を感じてバッグの中を漁ってトレーナーカードを探し当てた。

 あってよかったトレーナーカード。

「ちっ、よかったですね」

「あれ、ジョーイさんが舌打ちした!??」

 と、なんやかんやあってタダでポケセンに泊まれた。

 つーか、この世界の登場人物全員ビッチじゃないだろうな。

 それだけが心配だ。

 翌朝。

「おはようございますいってらっしゃいませ野生のビッチに気をつけてねー!!」

「………もう二度と来るもんか」

 もうトキワのポケセンに立ち寄れない。

 こうしてニビシティまで過酷な旅が始まった。

 トキワシティを北上する俺。

「あなた、目が合ったら勝負よ!」

 街外れを縄張りとしていたピクニックガールのモブ子が勝負をしかけてきた。

「いいぜ、肩ならしだ。サンダース、お前の強さを見せてやれ」

「ギャウ!!」

「ニドラン♀、行きなさい!」

「ニドッ!」

 体力はできるだけ温存したきたいのだ。

 長期戦はダメだ、短期決戦で決めてやる。

「ニドラン♀、【たいあたり】よ!!」

「じゃあこっちは【めざめるパワー】だ! やれ、サンダース!」

「ギャウ!!」

「なーーー!??」

【こおりタイプ】の【めざパ】を放ったサンダース。ニドラン♀はあっけなく戦闘不能になった。

「そ、そんな、私のニドラン♀が……」

「………もう駄目ニド」

 ………。

「よくやったわ、ニドラン♀。次はコラッタ。あなたの出番よ!」

「コラッ!!」

 ピクニックガールはコラッタを繰り出してきた。

「コラッタ、【たいあたり】よ!!」

「コラーーーッ!!」

 さっきも【たいあたり】だった気がするが、学習してないのな。

 これじゃワザを出すのももったいない。なんか気が引ける。ので、

「サンダース、跳躍してコラッタを踏んじまえ!!」

「ギャウ!!」

 サンダースはワザを出さずに跳んだ。跳んではこちらに向かってくるコラッタに狙いを定め、

「は??え、ちょっと待って!!」

 ワザと呼べない攻撃に困惑するピクニックガールだが制止も虚しく、

「コr……ぷぎゃぁああああああッ!??」

 コラッタは落下するだけのサンダースに、まあ思いっきり踏まれて撃沈した。

 これが昨日の特訓の成果だな。ゲームと違ってワザと行動を使い分けることができることが判明した。

 リアルだからできる、アニメみたいな所業だ。

「そ、そんな……どっちも一撃で沈むだなんて」

「勝負ありだな」

「ギャウギャウ!」

 さすが改造厨のサンダースだ。らくしょー。

「ふえーん、弱い者イジメよコレはー!!」

「「………」」

 そう言ってはピクニックガールのモブ子はトキワシティへと帰っていった。

 初の対人戦だったが、弱いイジメとか言われた。

 ……そりゃないぜ。

 さて、トキワの森へ行こう。 
 

 
後書き
次回、トキワの森です 
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