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偽りだらけの世界

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第七話  英国代表候補生

 
前書き
センター試験が終わって、二次に向けての勉強で、結構遅れました。

まだ二次終わってないんだけど・・・


 

 
二時間目の休み時間、俺は一夏と話していた。

「え、イバって後受験なんだ」
「そうなんだよね、実技試験だけだったんだけどね」
「へー、試験官は倒した?」
「いや・・・もう少しだったんだけどね。だって、相手が千冬さんだったんだもん」
「えっ!?千冬姉に勝てそうだったの!?」
「まぁ・・・もう少しでね」
「へー、イバってすごいな」

俺と一夏が話してると一人の女子が近づいてきた。
確か・・・イギリス代表候補生の・・・・・・オルコットさんだ。

「ちょっと、よろしくて?」
「へ?」
「なに?」
「まあ!なんですの、その返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないですか?」

うわー、女尊男卑を表したようなやつだな・・・

「悪いな。俺、君が誰か知らないし」

一夏、自己紹介聞いてなかったのかな・・・あの状況じゃ仕方ないか・・・

「わたくしを知らない?このセシリア・オルコットを?イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」
「あ、質問いいか?」
「ふん。下々のものの要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」
「代表候補生って、何?」

周りで聞き耳を立てていた女子が数人ずっこけたよ。

「一夏、本気で言ってるの?」
「おう、知らん」

本当に知らないんだ・・・

「信じられませんわ。常識ですわよ、常識」
「で、代表候補生って?」
「一夏、代表候補生っていうのは、国家代表IS操縦者の候補生として選出された人のことだよ」
「単語から想像したら分かるでしょう」
「そう言われればそうだ」
「つまり、わたくしはエリートなのですわ!本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくすることだけでも奇跡・・・・・・幸運なのよ」
「そうか。それはラッキーだ」

俺は何も言わないよ。何言っても突っ掛ってきそうだもん。

「・・・・・・馬鹿にしてますの?大体、あなたISについて何も知らないくせに、よくこの学園に入れましたわね。唯一男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、期待はずれですわね」
「俺に期待されても困るんだが」
「まあでも?わたくしは優秀ですから、あなたがたのような人間にも優しくしてあげますわよ。ISのことで分からないことがあれば、まあ・・・・・・泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。何せわたくし、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

俺も入っているのか・・・・・・
てか、唯一、を強調しすぎだろ。

「あれ?俺も倒したぞ、教官」
「は・・・・・・?」

一夏、それをいったらめんどくなるって・・・

「わたくしだけと聞きましたが?」
「女子ではってオチじゃないのか?」
「あなた!あなたも教官を倒したって言うの!?」
「お、落ち着けよ。な?」
「こ、これが落ち着いていられ--」

キーンコーンカーンコーン
おお、見事なタイミングだな。

「っ・・・。またあとで来ますわ!逃げないことね!よくって!?」

そう言ってセシリアは自分の席に戻って行った。

「じゃ、じゃあ、私ももう行くね」
「ああ」



「それではこの時間は実戦で使用する各種装備の特性について説明する。ああ、その前にクラス代表を決めなければな」

千冬さん、ふと思い出したように言ったけど、結構大事なことでしょ・・・
クラス代表か面倒そうだな、俺はやんないよ。

「クラス代表は対抗戦だけでなく、生徒会の開く会議や委員会への出席・・・・・・まあ、クラス長だな。一度決まると一年間変更しないからそのつもりで」

うん、絶対やらない。

「はいっ。織斑くんがいいを推薦します」「私もそれがいいと思います」「私も!」
「お、俺!?俺はそんなのやらな--」
「他薦されたものに拒否権はない」
「そ、そんなー・・・」

あ、一夏と目が合っちゃった・・・。

「じゃあ、俺はイバを推薦します」

はあ、そう来ると思ったよ。

「いやいや、一夏、ちょっと--」
「待ってください!そのような選出は認められません!まして、男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!」

俺が話してる最中なんだが・・・
それに、俺は今は女としているんだが・・・
俺のことは見えてないのかな?

「わたくしにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然」

なら、なんで自薦しなかったんだ?

「わたくしはこのような島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!」

サーカスか・・・面白いことを言うな。

「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で--」
「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

一夏、やっちゃったって顔してるけど、もう遅いよ。

「あっ、あっ、あなたねえ!わたくしの祖国を侮辱しますの!?」

いやいや、初めに侮辱したのは誰かな?

「決闘ですわ!」
「おう。いいぜ。四の五の言うより分かりやすい」
「わざと負けたりしたらわたくしの小間使い--いえ、奴隷にしますわよ」
「侮るなよ。真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいない。 それで、ハンデはどのくらいつける?」
「あら、早速お願いかしら?」
「いや、俺がどのくらいハンデをつけたらいいのかなーと」

クラス中が笑いに包まれた。一夏、お前はすごいわ。

「お、織斑くん、それ本気で言ってるの?」「男が女よりも強かったのって、大昔の話だよ?」

数十年前のことであって、大昔ではないよ。

「・・・・・・じゃあ、ハンデはいい」
「織斑くん、それは代表候補生を舐めすぎだよー」

うん、そこの女子の言ってることは正しいが、一夏は『男に二言はない』みたいなこと思ってるんだろうな・・・

「話はまとまったな。それでは勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。織斑とオルコット、渡部はそれぞれ準備しておくように」
「えー、私もですか?」
「お前も他薦されただろう。それでは授業を始める」

マジかー。面倒だけど、負けるのは嫌だからなあ・・・。いっちょやりますか。




 
 

 
後書き
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