ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士
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第十八話 二人の時間
前書き
登場人物の武器紹介
ジルベール 黒陰剣・闇夜(こくいんけん・ナハト)
分類 刀
ジルベールが血の覚醒に目覚めた時に表れた漆黒の抜剣、本人以外がこの剣を持つと剣が拒絶するように電撃が迸る。つまり、ジルベール以外はこの剣を扱うことが出来ない。切れ味は鋭く、一般の武器を簡単に斬ることが出来るほどである
属性は光、闇、雷の複合属性
(モデルはPSO2の抜剣、ビューレイオプス)
赤炎両刀・焔、赤炎双刀・暁(せきえんりょうとう・ほむら、せきえんそうとう・あかつき)
分類 両剣、双小剣
ジルベールの改造武器で、主に一対多の状況にダブルセイバーの焔、一対一の状況にツインダガーの暁を使っている。両方ともフォトン刃の部分が赤いのが特徴で、これはフォトン刃が高熱を帯びているので赤くなっており、敵を炎斬する
属性は炎、闇
(モデルはPSO2のエターナルヒートとナイトメアブラッド)
キース
H44ミズーリC-I.C.Pカスタム
分類 双機銃
キースの改造武器で、彼の会社、イクリプス社がオーダーメイドで製造した双機銃、両腰と両足にそれぞれ二丁、計4丁の銃を持っている。ツインマシンガン形態はは昔のリボルバー駆動式を応用とした連射機能、大口径のマグナム弾、ロングバレルによる集弾性能をアップさせた。これ等を二つ連結させるとバスターライフルモードとなり、二丁のバスターライフルをさらに合体させるとハイパー・メガ・フォトン・バスターカノンとなる
(モデルはPSO2H44ミズーリT)
ジルベールがただ笑顔で挨拶をしただけでなんと数百人いる女の子を一瞬で失神させてしまい、リネアはある決断をしたのだった
リネア「ジル…」
ジルベール「あ?」
リネアはジルベールを指差して
リネア「今日は接客禁止!アルティナと一緒にデートでもしてこーい!」
ジルベールとアルティナが手を繋いで校内を歩いていた
二人はまだデートした覚えがなく、かなり緊張ぎみである
アルティナ「…ええと…その…デートなんて…初めてよね…」
ジルベール「あ、ああ…そうだな…何時も家で一緒にゲームとか、稽古していたしな」
しかしこのままではただ校内を練り歩くだけである
アルティナ「あ!そうだ!あたし2-Cに行きたい」
ジルベール「2-Cって…真也のクラスだったな…」
アルティナ「ね、行こうよ!このままじゃあ…つまんないよ?」
ジルベール「ふっ…そうだな…」
二人は2-Cへ向かった
アルティナ「あ…え…うそ…でしょ…」
ジルベール「これはまた…」
2-Cに到着した途端、アルティナが震え出した
何故なら2-Cの出し物は「お化け屋敷」なのである
アルティナは小さい頃からお化けや怖い話が大の苦手で、いつも泣き出してしまう程である
アルティナ「うう…」
明らかに怯えているアルティナを見て
ジルベール「やめる?俺は別に構わないけど…」
ジルベールはお化けには耐性があるので別に怖くはなかった
アルティナ「や、やめないわよ!あ、あたしもう16よ!たかが学園祭…のお化け屋敷…なんて…そ…底が…知れてるわ!」
ジルベール「怯えているから説得力無いんだけど…」
完全に意地を張ってしまったアルティナ、これで後に引けなくなってしまったのだ
ジルベール「じゃあ行くぞ?」
アルティナ「う、うん…良いわよ…お化けなんて…怖く…ないんだから!」
そうして二人は暗いお化け屋敷の中に入っていった
アルティナ「きゃあああああああああ!もうだめえええええええっ!」
と悲鳴を上げてジルベールに強く抱き締めているアルティナ、もはや先程の威勢は何処に行ってしまったのやら、もう泣きべそをかいているのである
ジルベール「おい!そんな強く抱き締めんなよ!歩きづらい!」
アルティナ「いやあああっ!ねえお願いっ!離れないで!あたしを一人にしないで!」
ジルベール「わかったから!とりあえず歩いてって…前…」
アルティナ「きゃあああああああああっ!怖いいいいいいいいいっ!」
と悲鳴を上げて泣きわめくアルティナであった
第一学年棟、フードコート
アルティナ「うう…」
完全に気力が尽きた状態のアルティナ
そこに飲み物を持ってきたジルベールが来た
ジルベール「大丈夫?ほらメロンソーダ…」
アルティナ「ジル!遅いよぉ…怖かったんだからぁ…」
ジルベール「いやもう終わってるから!てかどんだけ怖がりなんだよ…」
アルティナ「でも…一体誰よ!お化け屋敷なんていう怖い物にしたの」
真也「それは私の案でござるよ」
と声のした方へ向くと
なんと怖いお面を着けたお化けがいた
アルティナ「きゃあああああああああっ!」
とまた大きな悲鳴
ジルベール「真也…お前、お化け屋敷は?」
真也「丁度休憩時間でござるよ…って大丈夫ですか?」
とアルティナを呼んでみたら
アルティナ「お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…お化け怖い…」
と完全にノックダウンである
ジルベール「あーすまない…アルティナがこんな調子だからちょっと離れてくれるか?」
真也「承知でござるよ」
真也はその場から離れた
まだテーブルに踞って震えているアルティナに
ジルベール「アルティナ…もう大丈夫だよ、いなくなったから」
アルティナ「ねえ…ジル…今日の夜…一緒に寝て…」
ジルベール「あのな…何時も一緒に寝ているじゃん」
アルティナ「それじゃ駄目なの!あたしをぎゅうって抱き締めて、頭をなでなでしてくれないと…眠れないの…」
ジルベール「子供っぽいな…お前…」
アルティナ「うう…うるさい!…よし!何か食べよ!お腹空いちゃった」
ジルベール「そうだな…そろそろ昼だし…丁度フードコートだし…食べる?」
アルティナ「うん!」
そう言って二人はまた手を繋いで出店の方へと行った
このエリアは第一学年の生徒達がそれぞれグループを作って出店をやるという事になっているのである
食べ物やアクセサリー、更には玩具等が売られているのである
アルティナ「しかし…こうも多いと迷うわね…」
ジルベール「俺はここの文化祭なんて初めてだからな…ん?」
アルティナ「どうしたの?」
ジルベールはある店を見た
そこには
ティアラ「エレナぁ!リーフパイ三個入ったよー」
エレナ「はいよー!」
瑠奈「エレナ!今度はアップルパイ二つとメープルパイ二つお願い!」
とティアラ達が切り盛りしている店であった
どうやら様々なパイを作っているようである
アルティナ「あそこに行ってみる?あたしあのリーフパイ食べてみたい!」
ジルベール「そうだな…行ってみるか」
と二人はティアラ達の店に向かった
ティアラ「おまたせしましたーリーフパイ3つですよー」
とティアラが客にリーフパイ3つを入れた紙袋手渡した
瑠奈「意外に大盛況だね♪」
エレナ「ああ、まさかこんなに売れ行きが良いなんてな♪」
ティアラ「よーし!これで一位目指して、ジル先輩に誉められてもらうんだから!」
ジルベール「そんなので一位なんぞ取っても俺は労いの言葉一つもかけんぞ」
ティアラ「へ…?」
ティアラが前を向くとそこにはジルベールが立っていたのだ
ティアラ「ジル先輩!来てくれたんですか!」
ジルベール「ああ、このリーフパイって奴二つ良いか?」
ティアラ「はい!エレナー!リーフパイ二つおねがーい」
エレナ「はいよー!」
とエレナが調理を開始した
どうやらリーフパイはかなりの人気らしく、ストックがない状態である
瑠奈「リーフパイは当店の人気第一位です」
ティアラ「そうなんです!売ってからほとんどのお客様がリーフパイを買ってくれたんです!」
ジルベール「ほう…」
と感心していると
アルティナ「ジル?まだなの?」
ジルベール「今作ってるとこ…って随分買ったな…」
アルティナ「だ、だって…お腹が凄く空いちゃったのよ…お化け屋敷のせいで…」
アルティナの持っている袋には、たこ焼き、クレープ、ポップコーンなどが詰め込まれているのである
ティアラ「おまたせしましたー!リーフパイ二つ出来ました!」
とリーフパイが二つ入った紙袋を
アルティナ「わあっ!ありがとねー!」
まるで子供のように手にとってテーブルに向かった
ティアラ「アルティナ先輩って案外子供っぽいですね♪」
ジルベール「ああ、まあ…そこが可愛らしい所なんだよな…」
ティアラ「へ?何ですって?(´∇`)」
ジルベール「いや…何でもない…ほら料金…」
ティアラ「はーいありがとうございましたー!」
ジルベールは料金を払ってアルティナが座っているテーブルに座った
アルティナ「はむっ…モグモグ…はむっ…うーん!美味しい…」
アルティナが勢いよく食べていた
普段はこんなに速くは食べない彼女なのだが…相当お化け屋敷が怖かったのだろう
ジルベール「アルティナ…ガツガツ食ってると喉詰まるぞ?」
アルティナ「はむっ…らいじょうぶ…はむっ…ムグッ…んん!」
どうやら喉を詰まらせたらしい
ジルベール「ほら言わんこっちゃない…ほら飲み物」
アルティナ「ムグ!ムグッ…!ムムムッ!」
ジルベール「は?何?」
何か言っているが、言葉じゃないためわからない
アルティナ「ムグ!ムムグム!ムグムムグム!(ジル!飲ませて!お願いジル!)」
ジルベール「…飲ませろ?」
アルティナ「ムム!(うん!)」
ジルベールはため息を付き
ジルベール「ったく…子供じゃあるまいし…」
ジルベールはメロンソーダをアルティナに飲ませた
アルティナ「ムグッ…ごくん…ごくっ……ぷはあ…」
喉を鳴らして飲み、やっと解放されたアルティナ
ジルベール「慌てて食べるから…」
アルティナ「だって…美味しかったんだもん…特にこのリーフパイ…」
と頬を赤めたアルティナ
ジルベール「何ならもう一回頼んで来ようか?」
アルティナ「良いの!?」
ジルベール「お前が欲しいならばな…」
アルティナ「うん!もう五つ欲しい!」
ジルベール「い、五つ!?…はあ…仕方ない…」
ジルベールはもう一回ティアラに頼んでリーフパイを五つ頼んだ
アルティナはリーフパイにハマったらしく、一気に五つ平らげたのだ
その後は第三学年棟に行き、それぞれのアトラクションを楽しんだ
トリックアートで視覚の錯覚を二人で楽しみ、プラネタリウムで二人で見て、とにかく色々と楽しんだ
そして3-Dのアクセサリーショップに入った時
アルティナ「…」
アルティナがとあるブレスレットを見ていた
それはフレームが細くて、表面には翡翠の色で描かれた綺麗な模様があり、縁は蒼い
ジルベール「欲しいのか?」
アルティナ「え?い、いいわよ…それに高いし…」
アルティナはそう言ってブレスレットが置いてあるケースから離れた
ジルベールはふと思い出し、今日が何日かデバイスのカレンダーを見た
ジルベールは笑みを浮かべ
ジルベール「ああ、すみません…」
と店員を呼んだ
アルティナ「はぁ…ジルに甘えて買って!って言った方が良かったかな…」
アルティナは早速後悔しているのである
アルティナ「あのブレスレット、ほしかったなぁ…ってあれ?ジル?」
アルティナはジルベールがいないことに気付いたのである
アルティナ「ジルー!何処ー!」
と叫ぶが周りの人だかりで声が掻き消される
とそこに
ジルベール「アルティナ!ここにいたのか…」
ジルベールが来たのである
アルティナ「ちょっと!何処行ってたのよ!」
と言ったが
ジルベール「アルティナ…その…ハッピーバースデー…」
アルティナ「えっ!」
突然の言葉に驚いたアルティナ
ジルベール「今日…5月25日…君の誕生日でしょ?」
アルティナ「あ…」
そう5月25日はアルティナの誕生日だった
アルティナ「そ、そうだったわね…あはは…あたしって自分の誕生日忘れてるなんて…」
と自嘲気味に笑う
ジルベール「それで…その……これ…」
アルティナ「!!」
アルティナは目を見開いた
ジルベールが持っているものは、アルティナが欲しいと思っていた翡翠のブレスレットであった
ジルベール「まあ…その…誕生日プレゼントだ…」
アルティナ「ジル…これ……高いんでしょ?」
ジルベール「ああ、二個セットであの値段だったからな…」
アルティナ「へ?二個セット?」
ジルベール「これさ、実はもう一個あってさ…今俺の右腕に着けているんだけど…」
アルティナはジルベールの右腕を見た
ジルベールの右腕に蒼いブレスレットが着けており、模様も一緒である
ジルベール「これ…店員に聞いたんだけどさ…これを男女で着けていると、永遠に仲睦まじくなるって…」
アルティナ「仲睦まじくって…」
ジルベール「まあ…そう言う事だ…」
ジルベールは恥ずかしいのか…そっぽ向いてしまった…
アルティナ「ジル…(むぎゅう…)」
ジルベール「ちょ…アルティナ!?」
アルティナはジルベールに思いっきり抱き着いた
アルティナ「ジル…ありがと……最高の誕生日だよ……これ…ずっと…何時までも着けるよ…」
ジルベール「そうか……良かった…」
そうして二人はキスをした…
初めてのデートは二人にとって最高のデートであり、アルティナにとっては最高の誕生日となったであろう…
後書き
イメージ声優キャスト
ジルベール・ナハト 宮野真守
アルティナ・シュトラーフェ 井上麻里奈
緋村真也 涼風真世
リネア・ルーシェ 豊崎愛生
ティアラ・ルメール 麻倉もも
佐々木瑠奈 夏川椎奈
エレナ・クラウディア 雨宮天
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