家長カナの奇妙な冒険
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『静止した世界』の片鱗
前書き
第4話、スタート!
「カナちゃん……。」ボソッ
「リクオ様、いかが致しましょうか?」ボソッ
「……暫く、様子見だ。良いな?」ボソッ
「御意。」ボソッ
リクオ達がそう話していると、突然カナの姿が消えた。
『!!!???』
奴良組、旧鼠組双方が辺りを見回していると、カナがゆらが捕らわれている檻の前に現れた。
「い、家長さん!?」
「待ってて、ゆらちゃん。今、助けてあげるからね。」
すると、“スタープラチナ”が檻の鉄格子を簡単にへし曲げてしまった。
『!!!???』
「さぁ、ゆらちゃん!」
「え、えぇ……。」
ゆらを安全な場所に避難させると、カナは再び、旧鼠達の方に振り向いた。
「ゆらちゃんは、返してもらった!次は、あなた方をぶちのめします!」
「やれるもんなら、やってみろ!」
そう言って、子分の鼠妖怪達がカナに襲いかかる。
「よせ!やめろ!」
リーダー各(テラ子安)の制止の声も聞こえない。
【オラオラオラオラオラ、オラッ!】
“スタープラチナ”のラッシュに、敵なし!
ラッシュの餌食となり、消滅した。
『!!!???』
奴良組の一行は、目の前の出来事に目を疑っていた。
「馬鹿野郎共が……。お前らは、奴良組の相手をしていろ!」
「で、ですが!」
「いいから行け!」
子分達は、リクオ達に襲いかかる。
「ずいぶんと、やってくれたじゃねぇか……。今すぐ、殺してやる!」
(耕太さん……夜雀さん……見ていてください。)
カナは、深呼吸する。
そして……
「『星の白金の…………世界』!」
カナは、時を止めた。
カナから見ていた景色が一瞬で、モノクロに変わった。
カナ以外の全員の動きが、完全に止まった。
「時は、止まった。」
カナは瞬時に、リーダー各(テラ子安)の懐に入った。
【オラオラオラオラオラオラオラオラ、オラッ!】
リーダー各(テラ子安)に、ひたすらラッシュの連打を浴びせる。
そして…………
「時は、…………動き出す。」
そう呟くと、景色に色が戻った。
リーダー各(テラ子安)は次の瞬間、壁に叩きつけられた。
『!!!???』
「な、何が起こったんや…………。」
カナの様子を物陰から見ていたゆらは、思わずこうこぼした。
「…………。(……カナ。とうとう、時を止めたのね。……所長に報告しなくちゃ。)」
さらに、ゆらの後ろからカナの様子を窺っていたのは……耕太の事務所にいた女性だった。
そして、女性はその場を静かに去った。
「ば、馬鹿な!?お、お前、な、何をした!」
「…………死に行く貴方に、教える事なんてありません。」
そう言い残し、カナは去っていった。
↓
↓
↓
↓
↓
《小山田霊能事務所》
「そうですか……。カナちゃん、ついに止めたんだ。」
「……はい。」
「わざわざ、見に行ってもらってすみません。夜雀さん。」
「……構いません。私にとっても、カナは可愛い妹ですから。」
「……そうですか。夜雀さん、よろしければ、お供してもらってもいいですか?」
「……どこかに、お出掛けでも?」
「奴良組の本家です。」
↓
↓
↓
↓
↓
《奴良組・本家》
出入りから帰ってきたリクオ達の様子が、明らかにおかしかった。
「おい、お前ら。どうした?」
「親父……。」
『二代目……。』
「なんだ、お前ら。旧鼠はどした?」
「実は……。」
奴良組・突撃隊の黒田坊が、今まで起こった事を話した。
「……そうか。」
鯉伴はそうこぼした。
無理もない。
旧鼠を葬ったのは、リクオではなくカナだったから。
(しかし……“瞬時に移動”、“いつの間にか、殺られている”、一体……どういう事なんだ……。)
「ごめんください!」
『……?』
真夜中の来客……奴良組総員が頭を傾げた。
数分後、若菜がパタパタと駆け足で現れた。
「若菜、どした?」
「鯉伴さんに、お客さんだよ。」
「俺に……?」
↓
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↓
↓
↓
鯉伴が玄関に向かうと、耕太と手土産を持った夜雀の姿があった。
「すみません、夜分遅くに。私は~「『近畿妖怪任侠総元締』小山田組・組長の小山田耕太、だよな。」……やはり、貴方には分かってしまいましたか。」
「あぁ。しかし、驚いたぜ。お前が、カナちゃんと顔見知りだったとはな。あっ、この話、リクオから聞いたから。」
「……カナちゃんには、全てを話した上に、五分五分の盃を交わしましたから。」
「お前が、五分五分の盃を!?」
「……そんなに、驚きます?」
「こっちの世界じゃお前は滅多に、盃を交わそうとしない奴って有名な話だからな。……それより、今日は何の用だ……?」
「なに。恐らく、そちらでは、カナちゃんの事が話題になっているのではないかと思い、貴方に答えを教えに来ました。」
「あぁ……そうだ。で、カナちゃんは一体、何をした……?」
「簡単な事です。カナちゃんはあの時、時を止めたんですよ。」
「なっ……!?」
「そして、僕も時を止める事が出来ます。」
耕太は“ザ・ワールド”を出し、夜雀は“メイド・イン・ヘブン”を出した。
「こいつは……驚いた。お前達も“スタンド使い”だったとは……。」
「僕のは、時を止めれますけど、夜雀さんのは、時を加速させる事で、ほぼ同じような感じになるそうです。では、僕達はこれにて。」
「……これ、つまらない物ですが。」ボソッ
「あ、あぁ……わざわざ、すまねぇな。」
鯉伴が手土産を受け取ると、耕太と夜雀はあとにした。
(時を止めれるスタンド……厄介な能力だな、おい。)
この日を境に、奴良組は、家長カナやその関係者に対し、接触する事を禁止にしたのだった。
To be continued→→
後書き
第4話、いかがでしたか?
時を止めた際の描写などが難しかったです……。
もっと、分かりやすくします!
次回、「梅楽園での攻防 前編」
お楽しみに!
※お知らせ※
またまた、皆様にアンケートを実施します!
内容は「リクオを“スタンド使い”にすべきか。」です。
解答内容
1→すべきではない。(理由もお願いします。)
2→すべきだ。(発現するスタンドや発現する時期もお願いします。)
期限は設けませんが、〆切の際はこちらからお知らせします。
ご協力、お願い致します。
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