MUVLUVにチート転生者あらわる!?
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第十九話
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悠斗side
俺は今陸戦艇ビックトレーバターン号に乗って、日本帝国舞鶴海軍基地に向かっている。
このバターン号は、レビル将軍がオデッサ作戦の際に乗っていた艦だ。
今回舞鶴基地に向かっているのは、7月10日に予定している、メビウス独自の間引き作戦の為に、日本帝国から終結場所として許可を貰った基地の一つだからだ。
「不動閣下。もう間もなく、日本帝国舞鶴基地に到着致します」
いつの間にか近くに来ていた、ギニアス大佐がそう告げる。
「そうか、早いな。秘密基地を出発したのが、6月29日明朝だろ? 」
「はい、そうです。今日が7月1日ですから、4日間で日本帝国に到着しましたね」
「そうだよな。まあ、大部隊を動かしてるんだからな。たしか、俺達が最後だな?」
先発隊は6月25日に出発したので、俺の部隊が最後の筈だ。
「そうです。まあ、秘密基地の戦力の半分を、出撃させましたからね」
そうなんです。この間引き作戦は表向きはただの間引き作戦だが、俺からすればBETAの日本進行に介入するための、ダミープランなのだ。
「そうだな。まあ、鉄原ハイブには行くことはないだろうからな」
「そうですね。しかし、此れだけの大部隊を、良く受け入れましたね」
ギニアス大佐の言う通りだ。まあ、此れだけ大部隊を受け入れられる、日本帝国の基地も凄いがな。だって、ビックトレー1000隻だぞ?まあ、四国地方、中国地方、九州地方、関西地方の、各エリアに250隻も駐屯するんだから凄い事だよ。因みに、潜水艦艦隊は日本海から対馬海峡の辺りの水中深くで待機している。
潜水艦はユーコンが100隻、マッドアングラーが50隻だ。因みに、潜水艦艦隊は全艦が出撃している。搭載MSはゴックが6000機、ズゴックが3000機となっている。すべて、水中での戦闘しか参加しない。陸上に上がることは、絶対に無い。BETAに水中でしかメガ粒子砲を、射てないと判断させるためだ。
「まあ、戦車やホバートラックやガンタンクⅡなんかはガルダ級で日本帝国に輸送は完了していますから」
「そうだったな。間引き作戦に行くためには、ビックトレーに再度積み込むと言ってあるしな」
まあ、ホバーカーゴトラックは補給コンテナを各地に配備して、空になったら民間人を脱出させる、緊急輸送車両になるから良いけどね。まあ9,600両程、持って来ている。一両あたり、100人から150人位しか乗せられないが 、それでも無いよりはましだ。まあ、ビックトレーにも民間人を乗せて脱出させるけどね。
戦車は、6000両ほど、ガンタンクⅡも6000機ほどしかないが、遅滞作戦でBETAの足止めをしてもらったり、砲撃支援が目的だから問題ない。
「MSも、かなりの数を用意したんだ。あとは、民間人の犠牲を最小限に押さえるのが、我々メビウスの腕の見せどころだ」
「そうですね。ザクⅡF2型だけでも、9000機。ザクⅡRー1型1000機。ザクキャノン、3000機。グフ、400機。グフ・カスタム、150機ですからね。此れだけあれば民間人が後方に居ても、被害を押さえられるでしょう」
ギニアス大佐も連れてきた兵力を考えて、犠牲を減らす事を第一と判断したようだ。
「不動閣下。ギニアス大佐。舞鶴基地が見えて来ました」
オペレーターの女性がそう伝えてくる。
外を見てみると、いつの間にか陸上が近づいてきていた。
「あそこが舞鶴基地ですか。大きい基地ですね」
「そうだな。一応帝国海軍の、主力戦艦達の帰航基地だからな。それは、大きいさ」
そう。佐渡島ハイブ攻略作戦(甲21号作戦)の時に、活躍した帝国連合艦隊、第2戦隊と第3戦隊が所属しているんだからな。大規模基地じゃなければ困るよな。戦艦かなりデカイしな。
「機関停止。不動閣下。本艦は、舞鶴基地に入港しました。基地司令部からの、管制に従い陸上に上陸し、待機場所に到着しました」
「分かった。ご苦労だった」
「は!ありがとうございます」
操舵手に礼を言うと、元気に敬礼してくれた。
そのまま自分の席に座る。ギニアス大佐が秘書官に珈琲を出すように、指示をしている。
「さて、日本帝国に着いたが暫くは待機かな?」
「そうですね。先ずは、メビウスの将官クラス会議を開かなければなりませんよ」
「はあ。休みは無しですか」
ハア~と、ため息を着く。また会議ですか。まあ、大切な事なんだけど、少し位は休んだって良いじゃないか。
ギニアス大佐は、苦笑いをしている。
そこに、先程のギニアス大佐の秘書官が、珈琲を持って此方に近づいてくる。
「不動閣下。珈琲をどうぞ。ギニアス大佐も珈琲です」
「ああ、ありがとう」
「ああ、すまないね」
「いえ、どういたしまして。では失礼します」
秘書官さんは敬礼して下がっていった。
珈琲を飲む。口一杯に苦味が広がる。
「そう言えば、不動閣下。この基地の司令にも挨拶に行かなければなりませんね」
「そうだな。しかし、まだ司令部から上陸許可がこないから、挨拶にも行けんよ」
「そうですね。まあ、もう少ししたら許可が下りるでしょう」
ギニアス大佐も珈琲を飲む。まあ、なんと様になってるんでしょうか。流石は、サハリン家の跡取りだけはあるね。貴族だからこその、優雅さだね。
「不動閣下。今回の人員の件なんですが、三十万人の兵力で足りますかね?」
「うん?ソロモンから帰って来てすぐに呼び出したが、多分足りると思うぞ」
そう。ソロモンから、帰還後人員不足と判断したから、デラーズフリート兵(パイロット、整備兵、艦長など)を、三十万人程呼び出したんだ。
流石に、宇宙の突撃機動軍と地上軍の、兵力差が余りにも酷いので増員しました。
「まあ、流石に宇宙突撃機動軍と、比較したら少ないけどな」
「そうですね。宇宙突撃機動軍は、ソロモンの防衛と、資源確保が今現在の任務ですからね」
まあ、宇宙突撃機動軍は、過剰戦力な気がするけどな。
ウィーーン、ガチャ。
誰かが、ブリッジに入って来たようだ。
タタタタ。
何やら、小走りで誰かが近づいてくる。
「悠斗!オッハヨー!」
俺の椅子の右側から、オレンジ色の髪の毛の少女が顔を出す。
「ああ、おはようプル。確り眠れたかい?」
「うん!朝までぐっすり眠れたよ!」
はい。エルピー・プルちゃんです。いや、元気があって良いですね。
彼女は、ソロモンから帰還後、マシュマー大尉やキャラ・スーン大尉等を、呼び出した時に、強化人間にならなかった事を踏まえて、彼女と妹はどうなるのか、気になったので呼びました。
カツカツカツ。
「全く。プルはなんでそんなに元気なんだ」
左側から妹が出てくる。やれやれと、言った表情だ。
「おはようプルツー。まあ、元気な事は、良いことだよ。なあ、ギニアス大佐」
「ふふふ。そうですね。プルツー、私はもともと、体が弱く病気持ちだったのだよ。今は、病気を完治させて日常生活を普通に過ごせる様になったが、其れまでは薬無しでは生きられなかったのだよ」
まあ、そうですね。最後の方は、完全に狂ってましたからね。
「そうなのかい?そんな風には、見えないがな」
「それは、病気を完治させたからですよ。だから、体が健康なのは良い事なんですよ。特に、元気な事は素晴らしい事です」
「ふーん。まあ、プルの場合はうるさいだけだけどね」
「むうぅぅぅー。うるさくなんかないもん!元気なだけだもん!」
大きな声を出して、否定するプル。周りの兵達が、驚いて此方を見る。
「それが、うるさいって言うんだよ。周りの迷惑も考えな」
確かに、プルツーが言っている事が正論だな。周りの兵達も、やれやれて顔をしてるしな。
ギニアス大佐は、ふふふと、笑っているしな。
「はい、二人言い争いは、終わりにしなさい」
「え~!でも?」
「デモも、ストライキも関係ありません。プルが元気な事は良くわかってるから、良い子にしてくれ」
「うーー。分かったよ」
渋々ながら、我慢してくれた様です。まあ、まだ子供ですからね。
「我慢できた、プルを撫でてあげよう」
「えへへ」
プルの頭に手を置いて、ゆっくりと撫でてあげる。気持ち良さそうです。さらさらとした髪の毛が、柔らかいです。
「ふん。プルは子供ぽいな」
「なんなら、プルツーも撫でてあげようか?」
隣でふんと、鼻を鳴らすプルツーにも、撫でてあげようか聞いてみた。
「いや、あたしは遠慮しておくよ」
「そうか。なら、なんか飲むか?」
「じゃあ、紅茶をくれないか?」
「分かった。頼めるか、ギニアス?」
「分かりました。君、紅茶を二人分頼む」
「かしこまりました」
近くに居た秘書官に、指示を出すギニアス大佐。 俺の秘書官?まだ、休んでるよ。イルマ中尉だって、船旅で疲れてるだろうしな。
「お待たせしました。ミルクと砂糖は、お好みでお入れください」
「ああ、ありがと。いただくよ」
「わーい。ミルクティーだ!」
二人とも、仲良く紅茶を飲みはじめた。プルは、ミルクティー、プルツーは、ストレートティーに、砂糖一つだ。
「うん。甘くて美味しい」
「丁度いい、甘さだ」
やはり、まだ二人は子供だなと、思いながら俺も珈琲を飲む。なんか、俺の珈琲が甘い。甘い、ひたすらに甘い。
「なんで、珈琲が甘いんだ?」
「えへへ。悠斗の珈琲にも、砂糖いれたよ。3個ほど」
どうやらプルがミルクティーを作る際、俺の珈琲にも砂糖を入れたらしい。気がつかなかったよ。
「なんでさ」
思わず、某運命の赤い髪の毛の少年の口癖みたいなことを言ってしまった。
「まあ、不動閣下。甘いでしょうが、飲んでくださいね」
「はあ、しょうがない」
ギニアス大佐に、残さない様に言われたので、残っていた珈琲を一気に飲んだ。ただ、異常に甘い珈琲だった。
「あ、甘い。果てしなく甘い。珈琲はブラックが丁度いいな」
「ふふふ。まあ、その意見には賛成ですね」
「そうかい?あたしからしたら、なんでそんな苦いもんが、飲めるのか不思議だけどね」
まあ、プルツーももう少し、大人になれば分かると思うな。
「そう言えば、不動閣下にお聞きした事が、あったのですが」
「うん?なんだ?」
ギニアス大佐が、いきなり違う話題を振ってきた。
「基地の格納庫で、在庫の確認作業をしていた時に発見したのですが、あの大型の戦艦は、何ですか?少なくとも、ジオン系の戦艦ではありませんでした。二つのカタパルトに、真ん中についた、2連装砲2門。全長500メートルは、ありましたが」
「ああ、あれか。まだ、暫く使う事のない戦艦だ。時期が来れば教えるから、気にするな」
まあ、あの戦艦を使うのは、桜花作戦のとき位だろう。あの戦艦の艦長は、もう決めてあるからな。
「分かりました。戦艦については聞きませんが、同じ場所にあった、5体のMSはなんですか?青色をベースに、肩を赤くしたモノアイが1機に、それの同型の青と紫が、使われている機体が1機。青色をベースの、ジオン系ではない、機体が1機に、同型機で、肩が赤色の機体が1機、青く塗装がされていない機体が1機。何に、使う積もりなんですか?」
ああ、そう言えば、あの機体たちは作ってから、倉庫の中だったな。まだ、使わないけど2001年になったら、使う機体だな。
「そいつらは、プロミネンス計画のときに使う機体だな」
「我々メビウスが独立指揮権と引き換えに、行かなければならなくなった計画ですか?」
「そうだ。各国の最新技術が集まる場所さ」
「そうですか。なら、何もお聞きしません。余計な詮索をして、申し訳ありません」
「よい。気にするな。ギニアス大佐が、職務に対して真剣に取り組んでいる証拠だ」
うん。真面目に仕事するのは、大事なことだよ。
「不動准将。舞鶴基地から、出迎えの準備が整ったので、艦から降りて来て構わないそうです」
女性オペレーターがそう伝える。
「じゃあ、行きますか。ギニアス大佐、後はまかせたぞ。プル、プルツー、行ってくる」
「かしこまりました。気をつけて行ってください」
「悠斗行ってらっしゃい~~」
「ああ、頑張ってきなよ」
3人に見送られてブリッジを出て、ビックトレーの出口に向むかった。
悠斗sideout
ギニアスside
不動閣下が、舞鶴基地の司令に挨拶に行かれた。先程、不動閣下に格納庫にあった機体について、尋ねてみた。そしたらなんと、プロミネンス計画に参加する際に使用される機体であることが、判明した。
本音を言えば、他にも死蔵されている機体や戦艦も尋ねてみたかったが、いつか教えてくださる筈だから、今回はそれ以上尋ねなかった。
「まあ、今は考えて事より、職務を全うしますか」
これ以上考える事を止めて、ブリッジ要員達に指示をだすのだった。
ギニアスsideout
プルside
悠斗がブリッジを出て行っちゃった。
私は悠斗に呼ばれて、この世界に来たんだ。元居た世界だと、ジュドーを庇って死んじゃったんだ。肉体を失って、精神だけが宇宙にいたら、神様?が来て、違う世界に行かないか?て、尋ねてきたの。ジュドーは、もう私がいなくても大丈夫そうだったから、神様?に連れてってもらったら、悠斗が居たんだ。
悠斗も、私と同じNT(ニュータイプ)だったんだ。とても、優しくてジュドーと違う感じの人。
あの、サイコガンダムマークⅡと戦ってたときの、やさしい人とも違う暖かいひとだ。
「ジュドーがいないけど、悠斗がいるから良いんだもん!」
また、帰って来たら頭を撫でて欲しいな。
プルsideout
プルツーside
悠斗が、仕事をしにブリッジを、出ていった。
あいつは不思議な男だ。ジュドーを導いて死んだあたしを、神と名乗るジジイが、違う世界に行かないか?て、尋ねてきたのさ。前の世界では、もう出来ることはなかったから、もう一度戦えると思って了承したら、悠斗が居たんだ。
悠斗は、あたしたちを大事にしてくれる。
グレミーのお馬鹿なんかとは大違いさ。
よく、プルが頭を撫でてもらっているのを見ると、ちょっと羨ましかったりする。べ、別に悠斗に、撫でて欲しいわけじゃないんだ。
勘違いするなよ?別に、撫でたければ、撫でてもらっても、構わないだけさ。
話がそれたね。様は、家族の様な感じだよ。
ジュドー達とは、あんまり長く一緒に居られなかったから、悠斗と一緒に居ると、落ち着くんだよね。まあ、暖かい人てことだよ。
さて、悠斗は暫く帰って来ないだろうから、プルと二人でお風呂にでも、入ろうかな。
プルツーsideout
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