ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
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月光校庭のエクスカリバー
第43話
前書き
思いのほか早く書きあがりました。短いですけど。
是非見ていってください。
貴方はあの悪魔を倒すために来ただけだと思う
それでも私は嬉しかった
初めて誰かに助けてもらった
それから私は貴方の姿を追っている
始めは感謝と興味だった
それはいつしか愛情に変わった
―――私は貴方に恋をしている
◇◆◇
あれから大変だったぜ・・・。
木場はどっか行っちまうし、朔夜はそれを追いかけて行ったし、その後すぐに連絡するまでも無く部長たちが現れるし。
そして俺と小猫ちゃんと匙は説教タイム突入して、最終的に俺は部長に、匙は会長に尻叩き千回を喰らう羽目になった。一発一発に魔力が籠っており肉体的に痛いわ、高校生にもなって尻叩きと言うものを受けることになって精神的にもきついわでマジ辛かった。
そして家に帰ると桐生の入知恵により着実に天然エロ娘と化しているアーシアの裸エプロン姿を見ることが出来て、それに対抗した部長も裸エプロンとなり俺の理性もダメージを受けた。
・・・なんでフリードとの戦いよりも色んなダメージを負ってるんだ俺は。まぁそれはともかく。
未だ朔夜と木場からの連絡は無く、探索に出た部長たちの使い魔も二人を見つけられていないようだ。
復讐に躍起になってる木場はともかく、冷静な朔夜が何も連絡を寄越さないなんて心配で仕方がない。だが俺がやれることは現状何もない。何かあった時にすぐに動けるように体を・・・具体的には尻を休めなければ。うん、情けないがそれだけ部長の愛の鞭が響いたということだ。
そう言うことで部長とアーシアと寝ていたんだが、俺と部長はかつてないプレッシャーを感じて飛び起き、すぐさま窓の外を見る。アーシアも何かを感じたのか起きたようだ。
俺の家の前に見たことある神父服の男が居た。
「フリード!!」
あいつも俺に気付いて手を振ってやがる。
くそ!朔夜や木場はどうなったんだ?!
「行くわよイッセー」
「はい!」
俺と部長はすぐに着替えて窓から飛び降りる。
「やっほー。イッセー君。元気してたぁ?ってさっきあったばっかりだけどねー。あれ?もしかして夜の営みの真っ最中でした?ごめんね僕ちん空気読めなくてさぁ」
「何の用だ!?」
フリードに問いかけるがケラケラ笑うだけだ。
さっきのプレッシャーはこいつが?いや、気味の悪さはあるがこいつじゃない。じゃあいったい誰が?ライザーを相手にしたときよりも遥かに超える重圧は?
部長が何かに気付いて上を見上げる。
俺もつられて上を見れば、そこには月をバックに佇む堕天使の男が居た。
翼が一、二、三・・・十枚!!
凝った装飾のローブに身を包む堕天使の男が部長をとらえて苦笑する。
「はじめまして、グレモリーの娘。その紅髪が麗しいな。貴様の兄を思い出して忌々しい限りだよ」
「初めまして、私はリアス・グレモリーよ。堕ちた天使コカビエル」
コカビエル!
それって確か今回の騒動の首謀者で堕天使の幹部じゃん!
ヤバい。いきなりラスボス登場みたいなもんじゃねーか!
「こいつは土産だ」
コカビエルは抱えていた何かをこっちに投げる。
「おわっ!」
俺はそれを受け止める。
腕の中を覗いてみるとそこに居たのはイリナだった。
息はあるが荒く全身も傷だらけだ!
「アーシア!」
玄関の所に居たアーシアにイリナを預け治療してもらう。
緑の光に包まれたイリナは次第に呼吸が落ち着いてきた。これなら大丈夫そうだ
「それで私との接触は何が目的なのかしら?」
「貴様の根城である駒王学園を中心にこの町で暴れさせてもらうぞ。そうすればサーゼクスが出てくるだろう?」
町で暴れるだって!?
「そんなことをすれば三つ巴の戦争が再開するわよ!?」
「それが目的だからな。聖剣を盗めばミカエルが仕掛けてくると踏んでたんだが、寄越したのは雑魚の悪魔祓いどもと聖剣使いが二人。実につまらなかった。だから悪魔の、魔王の妹の根城で暴れるのさ。面白そうだろう?」
こいつの目的は戦争の再開って事かよ!なんだって戦争をしたがるんだ!?
「・・・戦争狂め」
「ああそうだとも。あの大戦が終わって俺は実に退屈だった。アザゼルもシェムハザも戦争に消極的な上、神器なんて訳の分からん物の研究に没頭しだした。あんなものが俺たちの武器になるとも限らんのにな」
アザゼルとシェムハザってのも聞いたことがある。堕天使の総督と副総督の名前だったはずだ。
自分のトップだってのに随分なことを言うんだな。
「まぁ、そこのガキが持つ『赤龍帝の籠手』クラスなら話は別だがそんなものがそこらじゅうに有るわけでもない」
そこで俺に視線を向けた。なんてプレッシャーだよ。
「っ!!俺の神器もご所望なのかよ?」
「俺は興味がない。だがアザゼルなら食いつくだろうな。アイツのコレクター趣味は異常だ」
マジかよ。俺もしかしてコレクションされるのか?
「どちらにせよ、お前の根城でエクスカリバーをめぐる戦いをさせてもらうぞ。戦争をするためにな。ルシファーの妹とレヴィアタンの妹が通う場所だ。エクスカリバーを解放するには最適だろう。戦場にもちょうどいい」
こいつ滅茶苦茶だ!マジで狂ってやがる!
「ひゃははは。最高のイカレ具合でしょ。うちのボスはさ。だから俺も最高に頑張っちゃうんだよね~。なんせこんな褒美までくれてさぁ」
そう言ってフリードが取り出したのはエクスカリバーだ!
それも一本だけじゃない。
「右のが『天閃の聖剣』で左のが『擬態の聖剣』、腰にあるのが『透明の聖剣』と『夢幻の聖剣』、ついでに背中にあるのが『破壊の聖剣』ですな。全部使えるハイパーな状態なんだぜ?バルパーの爺さんから聖剣を扱える因子をもらってるからな。過去におれっちほど一度にエクスカリバーを所有した人物もいないでしょう?やっぱ俺ってば最強!ひゃはははは」
「ちょっとまて!『破壊の聖剣』まであるってことはゼノヴィアはどうした?」
それに答えたのはコカビエルだった。
「根城に来た三人の内、聖剣使い一人を逃がしたよ。悪魔の方は、フリード」
「追って来た祐斗君ならこの『天閃の聖剣』で一刺しにしてやりましたよ!」
何だって!?木場がエクスカリバーに刺された?じゃあ、まさか・・・。
「まぁ、結果的に逃げられたけど、とっくに消滅してるだろうねぇ。うひゃははは」
ウソだろ!木場がこいつにやられるなんて・・・。
「私の大切な下僕を殺したこと!絶対に許さないわ!!」
部長が紅いオーラを全開にしている。
「ハハハ!戦争をしようか。リアス・グレモリー!!」
カッ!
くそ!またフリードお得意の閃光玉か!
視力が回復する頃にはコカビエルもフリードも消えていた。
何処に行ったかなんて考えるまでもない!
「イッセー!学園に向かうわよ!」
「はい!」
この町で暴れさせたりするもんか!絶対に止めてやる!
そして必ず木場の仇をとってやる!
後書き
ここは原作との相違が少ない上、イッセー視点なんであまり変わらないんですよね。
評価・感想お待ちしております。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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