転生者の珍妙な冒険
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ワムウと対峙したジョセフってきっとこんな感じ
前書き
今回は戦闘です。
今になって自分、戦闘の方が書きやすいと思うようになりました。
国王の館の馬鹿でかい庭に作られた特設の戦闘場。何でも、年数回の国の催しの度に作って、ココで戦いをしてるそうだ。だったら常設しとけよ・・・。
さて、そんな場所で国王さんと対峙してる訳ですが・・・・・、
「ニンゲンめ!! さっさと潰れちまえー!!」
「国王様、そんな虫けらサッサと仕留めて下さい!!!」
外野が五月蠅い。
しかも完全アウェーだし・・・、まぁ仕方ないけど・・・。
でも、コレで世界なんて使ったらまた卑怯だとか言われるんだろうな~・・・、楽なのにな~・・・。
仕方ない、波紋だけで片づけよう。波紋だけでどこまで戦えるかも試したかったし。
と、そこに大音声。
「黙れえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!!!!!」
国王だ・・・、ハッスルしてるな~・・・。
「貴様ら、これから闘う戦士に向かって何たる口の効き様じゃ!! 例え種族は違えども、この場に立てば1人の戦士じゃぞ、恥を知れぃ!!!」
その声で国民は黙る。まぁ、明らかに目は俺を敵視してる感じだけど、五月蠅いよりはいいか。
「へぇ、アンタも一緒になって俺を罵倒するのかと思ったら、礼儀正しいんだな。」
「ふんっ、儂らは戦いの場では平等に接する。ニンゲンのようにどこでも差別をするような種族じゃないのが誇りなんでの。」
だったら国民もちゃんと教育して・・・? メッチャ差別してますやん。
「まぁいいや、最初の攻撃は譲るよ、どうぞ。」
その途端、またブーイングが飛んでくる。別にそこまで失礼な事も言ってないじゃん・・・。
「ふははは、この儂にそんな事を言う奴は久しぶりじゃ小僧!! だが、この先は2つに分かれるのぉ・・・。言葉通り強いか、口ほどにも無く潰れるか・・・、お主はどちらじゃ!!?」
そう言うなり突っ込んできた。うわ、速いな!
「まずは初撃じゃ、喰らえぃ!! 『猿殴り』!!!!」
速度を殺すことなく繰り出される拳。何かオーラみたいなのが纏ってるところを見るとスキルか、それもかなり強い。
「やるな王様。だが、俺も負けられんのよ!! 仙道・波紋疾走!!!」
右腕に纏った全力の波紋を込めての一撃、オッサンの背骨とギルドの大木を破壊した技だ、これで拳を砕いて・・・・・・
「なぁっ!!?」
張り合った、馬鹿な!!?
どんな怪力してんだよこの爺さんは!!!
「ほぅ、儂と張り合うか小僧!! 中々やるが、両腕を出したのは失策じゃのう!!」
そう言って左腕を振るう国王、拙い!!!
「『猿殴り』!!」
「がはぁ!!!!」
綺麗に腹に減り込んだ国王の拳は、そのまま俺を宙に吹き飛ばした。
てか、超痛ぇ!!! 軽装とは言え防具も着けててこの威力かよ!!!
「やったぁ、吹き飛ばしたぞ!!」
「あんなに大きな口を叩いてもやっぱり国王様には勝てないんだ、ザマァミロ!!!」
外野うぜぇ!!!!
あ~、畜生、やっぱり波紋だけとかは無理か。ある物ちゃんと使わんとな・・・・。
「タロット、大アルカナは4番『皇帝』の暗示するスタンド、皇帝!!」
拳銃から放たれた3発の弾丸が国王を翻弄してる、今のうちに!!
「見ろ、飛び道具を使ったぞ、卑怯な!!!」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、外野は黙ってろよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
畜生、こんなアウェーで良い策練れるかってんだ!!
「小賢しいわ小僧!! まさかと思うが貴様の実力はその程度ではあるまいな!!」
国王も復活してるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!
「当たり前だ!! あんな前座で俺が全力だと思うなよ!!」
つっても、空中ジャンプとかも出来んから今は落下だけ、国王は待ちかまえてるし、こうなったら・・・!!
「小僧どうする!! このままでは儂に砕かれて終いじゃぞ!!」
タイミングは一瞬、やってやる!!
「・・・・・・・・・!!!」
「何も話さんか、覚悟を固めたか、それとも恐怖で舌がもつれたか!?」
無視しろ、何も気にしなくていい!! 取りあえず口を閉じて「アレ」を溜めるんだ・・・・。
「終いじゃな小僧!! くたばれ、『猿殴り』!!!」
国王の拳が来た、今だ!!!
「波紋カッター!!!!」
口に溜めた唾液に波紋を練りこみ、カッターにして放つ。
いくら強化されてようが、人類の拳だ、切裂けるわ!
「ぬあぁぁ!!」
よし、国王の拳が緩んだ!!
「隙だらけだぜ国王!!」
「おぉっ!?」
国王の拳を掴んで腕を捻る、そのまま肘の曲がらない方向に向かって・・・・!!
「仙道・波紋疾走!!!!」
ボキィ・・・・!!
よっしゃ、骨が砕けた!!! これでもう戦えんだろ!!
「ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
「終わりだな国王! さぁ、降参して貰おうか!」
「断る!!!」
そう言って立ち上がる国王。しぶといな・・・・。
「儂は国王じゃ、腕1本くらいで負けてはいられん!!」
そう言って国王は腕を掴み・・・・・
メシィ・・・・・
うわ、無理矢理元の位置に戻した・・・・。
相当痛いだろうに、無茶苦茶するわ。
「さぁ来い!! 貴様の強さは認めた! 故に儂も本気になろう!!!」
そう言った王の周囲の空気が張り詰め、その直後に俺は国王の言葉がハッタリでもないことを知った。
「肉が・・・、膨張してる・・・・?」
筋肉が膨れ上がり、闘気も同様に・・・・・。
「成程、さっきまでのは遊びって訳ね。」
「そう言う事じゃ、行くぞ!!」
その言葉を言い終わる頃には既に俺の眼前、突き出される拳もより重く鋭くなってやがる。
だが、単調だ。
「こんなの目を瞑っても避けられるぞ!!」
そう言って体を捻って拳を躱す、と同時に俺の直感が何かを警戒した。
「ッ、愚者!!」
咄嗟に砂を掴んでスタンドに変える。形成したスタンドは名前だけで出したので弱く、砂の壁を1つ作る程度の力しかなかったが、それでも俺に危機感を持たせた「何か」を防ぐことは出来た。
その何かは・・・・・。
「・・・・・闘気、か?」
国王の後ろで控える、闘気でできたかのようなもう1人の国王。まるでスタンドだ・・・。
「ほぅ、よく分かったな小僧!! 少し前に何やら闘気のような物で分身を作って戦った男がいたと小耳に挟んだので作った、儂の新たなる切り札『双気演武』じゃ!!」
その言葉と共に攻撃してくる闘気と国王。かなり素早いから紙一重でしか躱せん・・・・。
ん? 待てよ、闘気のようなもので分身を作って戦う男・・・・?
それ、俺じゃね?
いや、俺だよね、多分オッサンと戦った時の世界だよね? べム擬きとか男爵と戦った時の銀の戦車だよね?
・・・・・・・・ぷちっ♪
「パクってんじゃねぇぞオブェふォ・・・・!!!」
腹にまともにパンチ食らった・・・・。畜生、動きを一瞬止めちまったぜ・・・。
「何じゃ小僧、何か言うておったな。まぁ何にせよ、儂の攻撃の前では動きを止める等出来んぞ!!」
黙ってろよ糞ジジイ、俺はパクられるのが大嫌いなんだよ!!
こうなったら見てやがれ、本場を出してやる!! 時計のキーホルダーを「飾り」とか言って没収しなかった王室前の兵士を恨みやがれ!!
「タロット、大アルカナは21番『世界』の暗示するスタンド、世界!!!」
流された波紋に反応してスタンドに姿を変える時計。世界の誕生だ!
「むっ、貴様も『双気演武』を操るじゃと!? 中々手練れのようじゃな!」
黙れよ爺、元々俺のだ。
「じゃが無駄じゃ!! 洗練された闘気によって作られたこの分身は儂自身をも超える鋼の筋肉! これを破らねば儂には届くことも出来ん防御壁でもあるのじゃ!!!」
なんだ、簡単じゃん。
「成程、要はそれをブッ飛ばせばアンタに攻撃できるんだな、爺。楽勝だからちょっと待ってろ。」
「は? てか小僧、お主喋り方変わって「さらに!」ぬ?」
「アンタに食らったのは1発だしな、それ以上殴ったら不公平だ。俺は年寄にはフェアにいきたい。俺も1発で勝負を決めてやるよ。」
次の瞬間には戦闘場全体を揺るがす怒号、てかブーイング。やっぱり国王を馬鹿にしたりは拙かったか、そこで爺もキレてるよ。
だけど、俺はとっくにキレてる、くたばれ!!
「いい度胸じゃな小僧!! 後で吠えずら描かせて「世界、時よ止まれ!!!」・・・・・・・っ!?」
熱くなって叫んでる爺を無視して分身の腹に世界の拳を減り込ませる。次の瞬間にはオッサンの時のようなモノクロ世界だ。
「終わりだな、やれ!!!」
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!』
やはりパクられたのが自分でも不満だったのか、今までにない力強さでラッシュして分身爺を彼方に飛ばした世界。あ、気付いたら時間止まるの終わってるわ・・・。
「な、何があった・・・・! 儂の闘気分身が・・・・・!!」
はは、気付かない内に自慢の分身を潰されたらそりゃショックだろうな。茫然としてるよ、お気の毒様。
だけど・・・・・。
「俺にこんな近距離まで近づかれてOKなの?」
「ッ!!?」
真ん前まで来て声をかけるとようやく構えを取ろうとする爺、もう遅いって。
「勇気をは何か!!!」
その俺の言葉と共に爺の腹に突き刺さる拳、体に伝わって内部から打ちのめす波紋。
これで決まった、イケるぜツェペリ先生・・・!!
「ぐ・・・・あぁ・・・・。」
「勇気とは、『怖さ』を知る事!! 『恐怖』を我が物とする事じゃぁぁ!!」
爺を殴り飛ばし、拳を掲げる。
あぁ~、ずっと大声でこれがやりたかった・・・・!!
イクぜ、ズームパンチも込めて、ツェペリ先生verの一撃だけの方で!!!
「太陽の波紋!! 山吹色の波紋疾走!!!!!」
「おごおぉぉぉぉぉぉ!!!!!?」
凄い悲鳴(断末魔?)を上げながら爺は吹き飛び、そのまま戦闘上の端の壁に叩きつけられて動かなくなった。
一瞬の沈黙の後に響き渡る絶叫と騒乱。大半が俺が何か不正をしたと叫んでいやがる、してねぇよ阿呆共。
取りあえず俺は、騒がしい連中を無視して最後の仕上げに入る。
JOJO立ちをバッチリ決め、ドヤ顔で、大声で・・・。
「今のは確実に波紋が入った!!!!」
言いたかったんだよな~・・・・・!!!
後書き
夜集阿 聖斗
身長175cm
体重60kg
ギルドランク:A+
所持金500万ペリ
魔法適性『適性なし』
ジョブ『格闘家』『奇術師』
スキル:波紋の呼吸法(常時発動)
《派生》波紋カッター
波紋ズームパンチ
波紋疾走
銀色の波紋疾走
山吹色の波紋疾走
クラッカーボレイ
スタンド「タロット大アルカナ」
【0番「愚者」の暗示する『 愚者』】
【1番「魔術師」の暗示する『魔術師の赤』】
【4番「皇帝」の暗示する『 皇帝』】
【7番「戦車」の暗示する『 銀の戦車』】
【8番「正義」の暗示する『正義』】
【10番「運命の車輪」の暗示する『運命の車輪』】
【21番「世界」の暗示する『世界』】
サリナ・テッド
身長160cm
体重50kg
ギルドランク:C
所持金5万ペリ
魔法適性『回復』
ジョブ『騎士』
スキル不明
タルタス・フォード
身長200cm
体重100kg
ギルドランク:A
所持金1000万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『重戦士』『★:ソードマスター』
スキル:金剛両断
金剛棒・豪風
武器庫空間
ネーナ・チュミン
身長165cm
体重55kg
ギルドランク:C+
所持金100万ペリ
魔法適性『強化』
ジョブ『アーチャー』
スキル不明
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