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『自分:第1章』

作者:零那
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『中学2校目』

中3の9月に転校。
馴染むつもりも馴れ合うつもりも無い。
価値観や思想が合う子が居るワケ無いし。

此の学校は中2の頃のクラスが持ち上がりらしい。
グループも完璧に出来上がってる。


施設から通ってる事は誰もが知ってた。
気を遣われるのも遣うのも嫌やったから、別室登校にした。
スクールカウンセラーが来る部屋。


たまに脱走して裏山に行ってた。にしても、山ばっかやなぁ。
鎌を見つけた。
適当に其処ら辺の草刈ってた。
職員に連れ戻された。
鎌を持ってる零那を見て怖いと思ったのは感じ取った。

それでも、何をするか解らん零那に対して、離れたとこから呼ぶわけでもなく、ちゃんと目の前に来て、目を見て、手を取って『一緒に帰ろう』って言ってくれた。

怖かった筈やのに、向き合ってくれた。
それが素直に嬉しかった。

何もせんよ。
そんな真っ直ぐ向き合ってくれる人には。


普段は『一緒に帰ろう』なんか言われても『ひとりで行けば?うっとい。ほっとけや』って感じやけど...


一生懸命向き合おうとしてくれてる人を、ないがしろにする事は出来なんだ。


一緒に勉強しに戻った。
ついでに、その職員に教えて貰った。


中学卒業したら住み込みで働く。


こっち来てもスグ就職活動してた。
美容室は中卒で住み込みありが殆どだった時代。
片っ端から行って話聞いてた。


診断テストも多くなってテスト一色になる時期。
でも勉強やかどぉでも良かった。
数学は0点とか普通にあった。
数学の先生って怖いの多くない?
無駄に凄むような。

その先生が施設の女ホームに週1で来てるって知ったのは、もっと後のこと。
この施設は中学教師が定期的に家庭教師しに来るシステムらしい。

そこに行くように言われた。
次のテストは40点台迄上がった。


英語の先生はカン高い声で早口で良く喋る人。
洋楽を歌わされたりした。
英語は、英文によって単語の意味が変わってくるから面倒でやっとれんかった。

筆記体書くのは習う前から超好きやった。

勉強はやれば出来るってモンでも無いなと思った。
元が賢くないから努力では限界があると解った。

 
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