| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生とらぶる

作者:青竹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

マクロスF
  0679話

 ミハエルとの模擬戦から10日程。その間、ひたすらにシミュレーターでVF-25Sを使った訓練をしていた。実機で無かったのは、単純にまだ俺のS型が来ていなかったからだ。いや、正確に言えばL.A.Iの工場でVF-25AをVF-25Sに変更するのに時間が掛かったと言うべきか。
 ルカから聞いた話によると、最新鋭VFであるVF-25はS.M.Sに30機以上が配備されているらしい。その中でも10機程を予備機として残しておき、残り20機がスカル小隊を始めとして使われているんだとか。で、イレギュラー的な存在の俺が乗るのは当然その予備機であり、同時に予備機というのはVF-25の基本であるA型であり、それをVF25の中でも最も性能の高いS型に変更するのにここまで時間が掛かった訳だ。正確には、S型の中でも特に反応速度について改良したらしい。オズマやジェフリーから俺の操作ログを見せられ、機体そのものが俺の反応速度に付いて来られないと知ったルカがL.A.Iの技術の粋を凝らして改良したんだとか。
 ……まぁ、かなりの人数がソルプレッサの解析に回されていたから、結局完成するまでに10日程掛かったわけだ。
 電子機器やら何やらを俺の反応速度に合わせる為に色々と改良したらしく、オズマが使っているVF-25Sとは違って編隊指揮用の支援プログラムに関しては除去されている。
 ま、見た目に関して言えばオズマが使っている機体と殆ど違いは無いんだけどな。当然そんな状態であった為に機体色はベース色で特に変化は無い。

「アクセル、準備はいいな? 敵は新統合軍のVF-171が5機だ。模擬戦とは言っても、最精鋭であるVF-25の……しかもS型を使っているんだ。無様な真似を見せたらただじゃおかないぞ!」
「了解、VF-25S、アクセル・アルマー、出るぞ」

 その言葉と共に発進したVF-25Sは、宇宙空間を飛ぶ。
 ……今俺が向かっているのは、フロンティア船団の進行方向から少しずれた場所にある宙域であり、そこでこれから新統合軍との模擬戦を行う事になっているのだ。
 シミュレーターでは散々VF-25Sを動かしたとはいっても、まさか実機でいきなり模擬戦とはな。普通は暫く自由に動かしたり、他の面子との合同訓練を終えてからこういうのをやるもんだと思うんだが。

「ま、それがS.M.Sの流儀って奴かもしれないけどな」

 思わず声に出して呟くが、それを聞いていたオズマは笑い声を上げる。

「はっはっは。ま、そういう事だ。とにかく、お前はS.M.Sの一員として無様な真似だけは決して見せないように戦えばいいんだよ。……ま、お前の実力なら十分だろうがな」
「おい、アクセル。ここでみっともない姿を見せたら、罰ゲームだぞ。忘れるなよ」
「ちょっ、ミシェル先輩、あまりアクセル君にプレッシャーを掛けないで下さいよ。ただでさえ機体のデータを得ないといけないんですから」

 ミハエルがこちらにプレッシャーを掛け、ルカはそれをやめるように言っている。
 根本的な改造がされた訳でも無いが、機体の反応速度を上げるという改造はL.A.Iでも初めてだったらしい。いや、より正確に言えばこれまでにも反応速度を上げる改造をした事はあるけど、ここまで反応速度に特化した改造をした事が無いというのが正しい。それだけに、得られるデータには興味があるんだろう。

『こちらバトルフロンティア。S.M.S機、スカル5、聞こえますか?』

 そんな風にオズマ達からの通信を聞いているとバトルフロンティア、フロンティア船団に派遣されている新統合軍の旗艦――マクロス7のバトル7のような艦――からの通信が入ってくる。

「こちらスカル5、問題無い」

 ちなみに、スカル小隊に編入されるに辺り、俺のコールサインはスカル5となった。スカル1、あるいはスカルリーダーがオズマで、スカル2がギリアム、スカル3がミハエル、スカル4がルカといった具合だな。まぁ、ゼントラーディとの戦いやら何やらで誰かが戦死したりすればコールサインも引き上げられるんだろうが。

『フォールド通信の状態良好。では、これよりアクエリアス小隊との模擬戦を始めます。準備はよろしいですか?』
「問題無い、いつでも始めてくれ」

 周辺の宙域は、所々に岩塊が浮かんでいるのを除けば特に何も無い宙域といっていいだろう。これまで幾度となく宇宙空間で戦闘をしてきた俺にしてみれば、何ら問題無い戦場だ。
 ……まぁ、VFでの戦闘というのは初めてだから油断出来る筈も無いが。
 そんな俺の視界に……より正確にはVF-25Sの映像モニタとしての役割があるコックピットブロックの壁面に、VF-171が5機表示された。
 そんな中、その中の1機から通信が送られて来る。

「おいおい、PMCが俺達新統合軍のような正規軍相手に5対1で勝てると思っているのか? 幾ら新型機を試験運用しているからといっても、ちょっとこっちを舐めすぎだろ」

 どこか挑発するような通信。そんな通信に答えたのは俺……ではなく、俺の機体を経由してその通信を聞いていたオズマだった。

「スカル5、新統合軍のような数だけの相手にヘマをするような真似をするなよ。もしそんな真似をしたら、訓練をより厳しくするからな」
「数だけだと? へぇ、随分と言ってくれるじゃないか。いいだろう、アクエリアス小隊全機、向こうはこちらの全力をお望みらしい。最大級の歓迎をしてやるように」

 ……何かPMCと新統合軍の代理戦争的な感じになっていないか? いや、向こうは本人が出て来てるんだから、代理じゃないんだろうが。
 だが、これもある意味ではしょうがない。新統合軍とPMCというのは、つまり正規軍と傭兵の関係なのだから。
 正規軍はPMCを金の為なら何でもする野良犬の如き傭兵と嘲り、PMCは正規軍を腕は3流だが数とプライドだけは高い無能と嘲る。
 俺からすれば、正直どっちもどっちって感じなんだがな。そもそもシャドウミラーは正規軍ではあるが特殊部隊で傭兵的な一面も持っていた事だし。
 まぁ、だからと言ってそんな争いに俺が巻き込まれるというのはあまり嬉しく無い出来事なんだが……

『演習に参加している各機へ。私語は慎んで下さい。では、これから5分後に演習を開始します』
「了解」

 バトルフロンティアからのお小言を貰い、オズマを始めとするスカル小隊のメンバーは全員黙り込む。アクエリアス小隊の方も同様だ。
 その代わりといった訳では無いだろうが、マクロス・クォーターのブリッジメンバーからの通信が入ってくる。

「アクセル君、頑張って頂戴。新統合軍の奴等に目にもの見せるのよ!」

 頭部にカタツムリ髪飾りを付けているこの女は……確かラム・ホラとか言ったか? 一応以前ミハエルと生身で戦った時に自己紹介された筈だが……新統合軍に何か恨みでもありそうな感じだな。

「了解。倒せるかどうかは分からないが、全力を尽くすよ」
「頑張ったら私がご褒美あげるから、よ・ろ・し・く・ね」
「……了解」

 次に通信に顔を出したのは、アフロのオカマであるボビーだ。印象が強烈なだけに、さすがにこいつの名前を忘れるような事は無い。
 それに、こう見えてオカマはオカマでもいいオカマだったりする。S.M.Sに入ったばかりで色々と慣れない俺の為に幾度かフォローして貰ってるしな。
 それにボビーの異性としての好意はオズマに一直線だから、その点でも安心ではある。何気に話してみると面白い奴だし。
 そんな風に考えていると、やがて時間になったのだろう。バトルフロンティアからの通信が入ってきた。

『演習開始』

 その言葉から数秒後、こちらへと向かって来る大量のミサイルに気が付く。
 恐らくはアクエリアス小隊からの先制攻撃のつもりなのだろう。
 ……何故先制攻撃で弾数が限定されるミサイルを使うのかは分からないが。それならエネルギー消費型のビームで十分だろうに。
 この辺が恐らくオズマから数だけだと揶揄される由縁なのだろう。とにかく、こちらに向かって放たれたミサイルに対処するべく、戦闘機のファイター形態でミサイルを引き連れながらこの宙域に浮かんでいる隕石に向かって飛んで行き、正面からぶつかるギリギリの位置でバレルロール回転をしてクリアする。
 そうすると、幾らホーミング性能のあるミサイルといえども隕石を上手く回避する事は出来ずに……3発、4発と半分以上のミサイルが隕石に命中。爆発を巻き起こして砕き……ん? ラッキーと言うべきか、予想外と言うべきか。砕かれた隕石の破片が後方のミサイルへと命中し、5発、6発、7発と。その殆ど全てを爆破する。
 にしても、幾ら模擬戦用の弾頭だとはいっても普通に隕石が破壊出来るだけの威力があるというのはどうなんだろうな? まぁ、エネルギー転換装甲やピンポイントバリアがあるから大丈夫だという判断なのだろうが。
 残り1発のミサイルを引き連れたまま、大きく弧を描くようにしてミサイルの飛んできた方へと、即ちアクエリアス小隊の存在している方へと向かっていく。
 やがて見えてくるのは、5機の深緑色の機体。俺の模擬戦相手であるアクエリアス小隊だ。
 模擬戦が始まった時点でお互いの通信は封鎖されているので、俺の行動をどう判断しているのかは分からないが、それでも俺の機体が向かって来るのを見た瞬間に一瞬でバトロイドに変形、ガンポッドの銃口をこちらへと向けてくる。だが……

「甘いっ!」

 ISCを使い、機首を急激に上へと向けてその場で直角に上昇していく。勿論俺の場合はGを全く感じないのでISCは使わなくても構わないのだが、それだと当然模擬戦終了後に整備員に疑われる事になる。それに、今回は俺の反応速度に追従する改造を施したこのVF-25SのデータをL.A.Iの方でも取りたいらしいから尚更だ。
 実際その辺の改造を施したとルカが言うだけあって、ノーマルのVF-25よりは機体の追従度が大分マシになっている。勿論ニーズヘッグのようなオーバースペック機と比べるのは無理があるが、それでもある程度は付いてこられるようになっているんだから、上出来だろう。
 いっそ、ルカに俺の身体の事を話してGを全く無視した機動を可能にして……いや、無いな。
 そんな風に思っている間にも、直角に近い角度で上昇した俺の機体を追い切れなかった残り最後の1発のミサイルがそのまま直進、VF-171へと命中して撃破判定になる。
 ……どうやら、やっぱりエネルギー転換装甲のおかげか、撃破判定になっても機体自体は特に問題がないらしい。いや、一部へこんだりはしているが。
 というか、何で1ヶ所に固まっているんだ? 分散して俺を包囲するなりなんなりすればいいものを。
 そんな風に考えつつ、上を向いている機首を強引に下へと下げる。すると視界の先にあるのは4機のVF-171。

「食らえ」

 その言葉と共に放たれたビーム機関砲が、回避する暇も与えずに1機を撃墜判定。そのままガウォークへと変形し、ガンポッドを放ちながらアクエリアス小隊との間合いを縮める。その過程でガンポッドから放たれた弾丸が次々と命中して1機撃破。その時になってようやく向こうも我に返ったのか、2機のVF-171がガンポッドを俺へと向かって放ってくる。
 雨の如く降り注ぐ弾丸を、ガウォーク状態のまま回避しながら間合いを詰め……ちっ、やっぱりこういうシビアな動作をすると機体の反応が鈍く感じるな。それでも殆どの弾丸を回避し、命中しそうな弾丸のみをピンポイントバリアで防ぎつつゼロ距離まで近付き、ガウォークからバトロイドへと変形。アサルトナイフを取り出し、ピンポイントバリアを纏わせて横を通り抜け様にVF-171のコックピットへと突き立てる。
 こちらも模擬戦用のアサルトナイフであった為、特に機体VF-171には損傷が無いままに撃破判定。そのままアクエリアス小隊の中を突っ切り、ISCを起動しながら反転、視線の先に残っているのは、小隊長機のVF-171が1機のみだった。

「さて、そろそろ仕上げを……ん?」

 自分の不利を理解したのだろう。小隊長機は破れかぶれとも思えるようにファイターへと変形して俺の方へと向かってくる。
 ……確かにオズマの言う通り、新統合軍のパイロットは色々と問題ありだな。どうせ勝てないからといって特攻は無いだろう。せめて何らかの策を考えるとかの工夫をすればいいものを。

「沈め」

 こちらへと向かって来るVF-171。あるいは被弾面積の小さなファイターで突っ込んでくるのが向こうの工夫なのかもしれないが……俺に言わせれば、そんなのは工夫でも何でも無い。
 バトロイドの手で構えられたガンポッドから無数の弾丸が発射され、次の瞬間にはVF-171へとその殆どが連続して命中。撃破判定を受けるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:560 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧