オズのモジャボロ
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第十一幕その十二
「これで驚いたら話にならないじゃない」
「それはそうですね」
「確かに」
五人もこのことはその通りだと頷きました。
「これまでもそうでしたし」
「ボタン=ブライトについてもですね」
「そうだよ、しかしこれは好都合かな」
モジャボロは恵梨香とナターシャにお話してからです、こうも言うのでした。
「僕達にとっては」
「そうよね、ボタン=ブライトもね」
是非です、彼もだというのです。ドロシーが応えます。
「パーティーにお招きしてね」
「そうして一緒に楽しもう」
「そうよね、じゃあね」
ドロシーはモジャボロとお話してからでした、そのうえで。
ボタン=ブライトにです、こう言いました。
「あの、よかったらね」
「どうしたの?」
「これからエメラルドの都でオズマがパーティーを開くの」
このことをボタン=ブライトに言うのでした。
「ボタン=ブライトもどうかしら」
「僕もパーティーに参加していいんだ」
「貴方さえよかったらね」
「そうなんだ」
「それでどうかしら」
ドロシーはあらためてボタン=ブライトに尋ねました。
「貴方さえよかったら」
「うん、参加していいんなら」
それならとです、ボタン=ブライトはドロシーに答えました。。
「是非共ね」
「そうなのね、じゃあ貴方も一緒にね」
「オズマのパーティーにね」
「楽しませてもらうね」
「そうしてね」
こうしてでした、ボタン=ブライトもパーティーに参加することになりました。そうしてそのうえでなのでした。
ボタン=ブライトも入れた一行はジャックのお家に入ろうとします。ですが一行がお家の玄関の前に来たところで。
不意にでした、その玄関が開いて。
そこからジャックが出てきました、ジャックは皆を見て言ってきました。
「あれっ、皆どうしたの?」
「いやね、今からね」
「君をパーティーに誘おうと思ってね」
かかしと木樵がそのジャックにお話します。
「それでここまで来たんだよ」
「オズマのパーティーに一緒に行こうと誘おうとね」
「今お家の中にお邪魔しようと思っていたけれど」
「君の方から出て来るとはね」
「丁度今出発しようとしていたんだ」
ジャックは二人にこう答えました。
「エメラルドの都までね」
「あっ、そうだったんだ」
「今からだったんだ」
「うん、そうだったんだけれど」
それでもだと言うジャックでした。
「まさか君達とここで会うなんてね」
「ちょっと意外だね」
「そうだね」
ジャックはモジャボロにも応えました。
「この展開は」
「けれどここで会ったならね」
「うん、そうだね」
「一緒にね」
「エメラルドの都に行こう」
こうしてでしった、ジャックは予想よりもあっさりと皆と合流しました。そうしてそのうえでなのでした。
皆はウィンキーの国からエメラルドの都に向かい続けます、ウィンキーは相変わらず黄色のままです。ですが。
ジャックのオレンジのカボチャ頭を見てです、カルロスが言いました。
「ジャックさんのカボチャですけれど」
「僕の?」
「はい、ウィンキーのカボチャですよね」
「そうだよ、ウィンキーのね」
「それでも黄色じゃないんですね」
言うのはこのことでした。
「オレンジで」
「ああ、これね」
「はい、どうしてウィンキーのカボチャなのに黄色じゃないんでしょうか」
「僕はまた違うんだ」
ジャックはそのカボチャ頭をにこりとさせてカルロスにお話します。
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