転生とらぶる
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マクロスF
0676話
「おう、お前が隊長が言ってた新人のアクセルって小僧か。俺はスカル小隊のヘンリー・ギリアム。一応お前さんの同僚って扱いにある。よろしくな」
EX-ギアでの飛行を体験した翌日、今日はシミュレーターを使ってVF-25を動かすとオズマに言われていたから、約束の時間に一昨日VF-171を使ったシミュレーターのある部屋へと来てみたんだが……そこで待っていたのは、ゴツイ体を持ち、今の俺と比べると10cm以上背が高く、目の下にペイントの入った容姿を持つ男だった。自己紹介を聞くに、どうやらこの男が昨日は出張に行っていた人物らしい。
あぁ、ちなみに俺の部屋はS.M.Sの宿舎に与えられている。一応ジェフリーやオズマが俺の希少性というか、特殊性を考えてくれたのか個室となっている。
オズマの話によると普通は2人部屋らしいから、かなり優遇されていると考えるべきだろう。
「ああ、アクセル・アルマーだ。……今日はオズマやルカ、ついでにミハエルはいないのか?」
「はっはっは。無茶を言うな無茶を。隊長はああ見えて色々と忙しいし、ミシェルやルカは今頃学校に行っているからな。俺がオズマ隊長に頼まれてお前さんの面倒を見る事になった訳だ。聞いてるぜ? EX-ギアを数時間も掛けずに自由自在に使いこなすようになったり、あるいはシミュレーターでも初めて乗ったVF-171で機体の反応速度を超えたとか何とか。あのオズマ隊長があそこまで褒めるってのは珍しいな」
「……まぁ、こう見えても色々と経験してきてるからな」
「へぇ、やっぱり見た目通りの子供じゃ無い訳だ。ギャラクシー辺りで何かの手術でもしたのか?」
「ギャラクシー? 確か、フロンティア船団に最も近い場所にいる移民船団……だったか?」
確か昨日訓練終了後にコンピュータやら本やらで調べた感じだとそんな具合に表記されていた筈だ
そうそう。その時に調べた事で何に驚いたかといえば、俺の知ってる中では一番新しい年代であった筈のマクロス7の舞台となったマクロス7船団がプロトデビルンと戦ったという情報はどこにも無かった事か。……新統合軍辺りが機密情報的な扱いで隠しているんだろうな。
「ん? 何だ、その様子じゃギャラクシーで整形手術とかしたって訳じゃ無さそうだな」
「まぁ、その類の手術は一切した事が無いな」
というか、整形手術なんて真似をしなくても普通に姿を変えたり出来るし。
それこそ幼児から大人、あるいは混沌精霊まで自由自在だ。……今は色々な意味でそんな真似はしない方が良さそうだが。
「ま、とにかくだ。オズマ隊長の命令通り、VF-25のレッスンを始めるぞ。俺も一緒にシミュレーションをやりながらVF-25の乗り方を教えてやるから、ありがたく思えよ。こう見えてもそれなりに腕利きで大尉の階級を貰ってるんだからな」
男臭い笑みを浮かべ、ギリアムは早速とばかりにEX-ギアを渡してきて、シミュレーターを起動させる。
「百聞は一見にしかずってな。まずは実際に触ってみるのが1番だろ。さ、やるぞ」
「了解。俺としても習うより慣れろの方がありがたい」
勿論基本的な動作の類は前もって習っておくのが原則だろうが、それに関しては一昨日シミュレーターでVF-171を動かした時に習得済みだ。
本来であれば膨大な時間を掛けて覚えていくのだろうVFの操縦をこうも容易く出来たのは、偏にVFの基本が戦闘機だからこそだろう。同じく戦闘機から発展したリオンシリーズに関してはそれなりに操縦経験があるし、同様の戦闘機でもあるソルプレッサに関しても俺にとっては既に手足のようなものだしな。
いや、寧ろソルプレッサはともかくAM系、特にガーリオンやガーリオン・カスタムに関して言えば、VFよりも操縦系統が複雑だと言えるだろう。
まぁ、これまで乗ってきた機種という事で考えれば、VFに最も適性があるのは間違い無くムウやスレイなんだろうが。ただ、だからと言ってムウとスレイが今乗っているアシュセイヴァーとシャドウの代わりにVFに乗せるのかと言われれば、Noとしか言えない。機体そのものの防御力や生存性が低すぎるんだよな。もし乗せるのなら、最低限シャドウミラーで改良したりする必要があるだろう。
「アクセル?」
そんな考えに熱中していた俺へとギリアムが声を掛けてくる。
「どうした、EX-ギアの着方が分からないか? まぁ、まだ2回目なんだし無理もないが」
「いや、気にしないでいい。ちょっと考え事をしていただけだ」
「そうか? それならいいんだが。にしても、お前は本当に15歳か? さっきも言ったが、整形とかして年齢を誤魔化しているんじゃないだろうな? とてもルカと同い年の奴の態度とは思えないぞ」
「さて、どうだろうな。それよりも早速始めようか。VF-25に慣れるにはどれだけ時間があっても足りないし」
「そうか? まぁ、ならいいか。よし、じゃあシミュレーターを起動するから中に入って準備してくれ」
ギリアムの言葉に頷き、EX-ギアを着たままシミュレーターの中へと入る。
この前のVF-171の時は生身で乗ったが、やっぱり基本的にはこのシミュレーターはVF-25に対応している物なのだろう。EX-ギアが座席にピタリとフィットしていた。
「よし、機種選択だ。VF-25には色々とバリエーションがあるが、今回は最初だし基本となるA型でいいだろう」
その言葉に、昨日ルカから説明して貰った内容を思い出す。VF-25のバリエーションは一般機のA型、ドッグファイト向きに最適化されたF型、長距離狙撃型のG型、指揮官用にカスタムチェーンされたS型があり、他にも電子戦用のRVF-25という風に幾つもバリエーションがあるらしい。
その中で、俺がまず乗るのはVF-25の基本でもあるA型な訳だ。
「了解」
ギリアムの言葉に従い、シミュレーターの中からVF-25Aを選択する。同時に、EX-ギアがVF操縦用の形態に展開する。
腕の部分が展開され、コックピットへと接続されてレバーが露出する。そのまま他のEX-ギアの部分も展開され、1秒と経たずに準備が整う。
「さて、VF-171を操縦出来るのなら基本的な事は既に知っていると思っていいな。なら、まずはVF-25とEX-ギアが1つになった恩恵とでも言うべき特徴的なシステムから試してみるとしようか」
「特徴的?」
「ああ。EX-ギアは装着者の視線を追ってロックオンするという機能が存在してる。これに慣れれば、手で操作してロックオンといった手間は必要無くなる訳だ」
「……なるほど」
具体的にはフリーダムのマルチロックオンシステムみたいなものか。
他にもニーズヘッグのようにT-LINKシステムが搭載されていれば、その辺も念動力で似たような真似を出来るんだが。
「まずは2機からだ。やってみろ」
ギリアムに指示され、EX-ギアを使ったマルチロックオンシステムを試してみる。だが……やはり反応が遅い。少なくてもVF-171の時に比べればそれなりに改善はしているんだが、どうしても俺がロックオンした後にトリガーを引いたときにワンテンポ遅れているように感じられる。そして何よりストレスを感じるのが、そのマルチロックオンだ。EX-ギアが俺の視線の速度に付いてくる事が出来ず、ここでもまたワンテンポ遅れているのだ。下手をすれば、そこでツーテンポほど遅れている分VF-171を使っている時よりも狙いが荒くなっている気がするんだが……
そのせいで、5本の銃身が回転して放たれたガンポッドの弾丸は標的として指示されたVFの横を通り過ぎていく。その様子を見ていたのだろう。ギリアムが一端シミュレーターを止めて通信を送ってくる。
「うーん、ちょっとタイミングが合わないな。慌てずにワンテンポ置く感じでやってみろ」
ギリアムにそう指示されるのだが、今ですらもワンテンポ遅れている以上は無理に遅らせても……いや、そもそも全力を出す必要はないのか。
「ワンテンポだな、了解した」
頷き、同時に再びシミュレーターが再起動。視線を動かし敵をロックオンするのを辛抱強く待ち――それでも一瞬程度だが――トリガーを引く。
バトロイド状態で放たれたガトリング砲が、今度は外れる事無く標的へと命中する。
なるほど、このタイミングか。
機体の反応が若干遅れるなら、ホーミング機能の付いているミサイル辺りがあればいいんだろうが、俺の使っているVF-25Aは標準でミサイルが装備されていない。いや、装備すれば出来るのかもしれないが、少なくても俺が今シミュレーターで使っている機体には装備されていない。
その辺、恐らくアーマードバルキリーとかのオプションパックで対応しているんだろうが。
「よし、ナイスだ。じゃあ次に行くぞ。今度はもっと数を出すから、気を付けろよ」
「ああ、分かった。こっちはいつでもいいからやってくれ」
ギリアムの声にそう答えるや否や、次から次に敵VFやゼントラーディの戦闘ポッドが画面に現れ、こちらへと攻撃を仕掛けてくる。
確かにもっと数を出すとは言ったが、これはちょっと豪華すぎないか?
そんな風に思いつつも、EX-ギアの操縦システムを使いながら敵のビームやレーザー、弾丸をバレルロール回転しながら回避し、マルチロックオンシステムを使って敵を補足。ビーム機関砲とガンポッドを同時に放ち、擦れ違う。数秒後、俺と擦れ違った敵機はそのまま爆散し、慌てたようにVF-19が2機、ミサイルを放ってくる。その攻撃をフレアを使い回避し、強引に機体を振り向かせつつバトロイドへと変形。ガンポッドで大量の弾丸を撃ちっ放しの状態にしつつ距離を詰め、ピンポイントバリアを纏わせたアサルトナイフをコックピットへと突き刺す。
ピンポイントバリアと言えば、初代マクロスの時はボールのような物を使って操作していたんだが、今はEX-ギアのおかげもあってかなり簡単にコントロール出来るようになっている。
「うおっ、マジかよ。いきなりこの数を相手にして互角にやり合うとか。どれだけ腕利きなんだ、お前は。いや、これだけの腕を持つ奴をスカウトしてきたんだから、さすが隊長と言うべきなんだろうな」
ギリアムの驚愕の声が通信で流れてくるが、俺としてはやはり機体の反応速度の遅さが気になる。出来れば俺が乗る機体は、もう少しその辺をどうにかして欲しいんだが……
後でオズマに相談だな。
「どうやら射撃武器もアサルトナイフも立派に使いこなしているな。こうして見る限り大体の基本は出来ている。なら、次は俺とコンビを組んでシミュレーションをやってみるか」
「コンビ?」
その言葉に思わず尋ね返すが、すぐに納得する。ニーズヘッグを使っている時は俺の操縦技術と機体性能もあって俺個人で突出しても問題は無かった。だが、今の俺はシャドウミラーのアクセル・アルマーでは無く、S.M.Sスカル小隊のアクセル・アルマーなのだ。機体に関しても、ニーズヘッグとは比べものにならない程に低い性能である以上、無茶が出来ないのは当然か。
「当然だろう。お前はスカル小隊に入ったんだから連携は大事だ。……行くぞ!」
そう言うや否や、シミュレーションを開始する。
ギリアムの機体は俺の使っているVF-25の基本であるA型では無く、ドッグファイト向けのF型だ。恐らくこのF型がギリアムがスカル小隊で乗っている機体なのだろう。
「ほら、まず最初はこっちを攻撃してこない標的を相手にして連携していくぞ。お前の動きに合わせるから、好きに動け」
「いいのか?」
付いてこれるのか? そんな風に思って出た言葉だったが、戻って来たのは笑みだった。
「これでもオズマ隊長の部下としてそれなりに長い間過ごして来たんだ。VF-25に初めて乗った奴相手にそうそう後れを取るような事は無いから安心しろ」
「そうか、なら遠慮なく」
ギリアムの言葉を聞き、機体を斜めに傾けながらビーム機関砲を発射。標的を撃ち抜いていく。それを確認すらせずに、急速に減速、バルカンポッドを使って姿を現したばかりの標的を破壊する。
どの攻撃も、命中はしているが機体の追従性が低い為にツーテンポ程反応を遅らせての攻撃だ。だが、それでもギリアムにとっては予想外だったのだろう。
「おわっ、いきなり飛ばすな。なら俺も少し本気を出して……っ!? 何!?」
ガウォークに変形しながらその場で反転した俺の様子に、思わず驚愕の声を上げるギリアム。俺としては普通の行動だったのか、当然通常のパイロットには無理な挙動であり……
「ISCを気軽に使わないように注意しろ。ISCは確かにGを溜め込んでくれるが、万能の装置じゃない。限界というものがきちんとあるんだ」
そう注意されるのだった。
……そうなんだよな、ISCって自動的にGを溜め込むからこっちで使用のオン・オフを出来ないんだよな。この辺、ちょっと使いにくいかもしれないな。
そんな風に思いつつ、その後ギリアムと共にVF-25のシミュレーター訓練を延々とこなしていく。
尚、途中でギリアムが体力や気力の限界が来てギブアップしたが、俺は全く関係無く、その日は1日中訓練を続け、学校が終わってS.M.Sにやってきたミハエルとルカに呆れられたりする一幕もあった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:560
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