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ソードアート ・オンライン 〜鋼鉄の城に輝く星々〜

作者:びーの
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エピソード7

 
前書き
やっと小説の一巻へと辿り着けました〜。 

 
現在74層迷宮区、最近はユウカと一緒に攻略を進めている。

「お、あいつは。」

索敵を行って周りを確認していると、二つの反応があった。

小刻みに動いてるってことは、戦闘中だよな。しかも、ソロか。こんな上の階層まで来てソロとかあいつしかしないよな。

反応があった場所に近づいて行ってみると、やっぱり全身真っ黒の剣士が《リザードマン・ロード》と交戦中だった。

「やっぱし、キリトか。こんなところまでソロで来るとか強過ぎだろ。」

「リョウもキリトのことを言えた義理じゃないけどね。」

「まぁ、そうだな。」

実際、ユウカが着いて来なくても、ソロで行ったし

『グルアァァァァァァ』

他愛もない会話をしていたら、ポップしていた《リザードマン・ロード》に見つかってしまった。

リザードマンは接近し、抜刀。片手剣の上位ソードスキルの『ホリゾンタル・スクエア』を放ってくる。
名前にロード()と付くだけ、強さもなかなかなのだが…

「どっせっい!」

四連撃を難なく躱して、顎を蹴り上げる。

「「スイッチ!」」

掛け声とともに後方にいたユウカが前に出てきて、無防備に晒された王の首を鎌で刈り取る。

ちなみに、この戦闘において二人はソードスキルをまったく使わずに倒していた。

「「弱過ぎ」」

「いや、最前線のモンスターをソードスキル無しで倒すとか、むちゃくちゃだろ。」

戦闘を終えて、こちらにキリトが来ていた。

「よう、キリト。奇遇だな。」

「同感だな。最近、おまえ、ボス戦に参加してないからな。」

「う…まぁ、最近はちょっと長期クエストやってるからな。」
リョウトは流星として、ボス戦に参加しているため、リョウトはこの頃まったくボス戦にでてないのだ。

「ふーん、そうか。」

「キリト〜、私のこと忘れてませんか〜」

((忘れてた!?))

「いや、忘れてないぞ。久しぶりだな、ユウカ。」

「顔に忘れてましたって書いてあるよ。」

「すいません。忘れてました。」
ユウカの威圧的な笑みを向けられ、速攻で謝るキリト


「ところで、俺らはもう帰るけど、キリトはどうするんだ?」

「んー、まぁ、俺も帰るかな。」

こうして、三人は迷宮区を後にする。





三人が迷宮区を出たところで、
「おい、キリト…アレ」

索敵によって木々の間に隠れているモンスターを発見する。
長いうさ耳が特徴的なレアモンスター《ラグー・ラビット》。このうさぎからドロップされる食材はS級食材の一つでとにかく美味い!!しかし、その分、逃げ足が速く、運よく発見できても逃げられてしまう。

「ああ、わかってる…」
キリトもラグー・ラビットの存在に気づいていたようで、ベルトから投擲用ピックを抜いて、準備をしていた。

「やれるか?」

「大丈夫だ…たぶん…」
おいおい、心配だな…

投剣スキルの基本技『シングル・シュート』のモーションを起こし、ピックを投げる。
投げられたピックはラグー・ラビットに向かって飛んでいき、その後ポリゴンが砕ける音が響いた。
よし!と左手をぐっとにぎる。そして、メニューでアイテム欄を開き、ドロップしたアイテムの中に〔ラグー・ラビットの肉〕があることを確認する。

「ドロップできたか?

「あった…」
満面の笑みでブイサインをしてくる。

「けど、これ誰が料理するの?」

「あ……」
普通、食材アイテムはフルーツなどを除いて調理しなければ、食べることができない。しかも、料理をするのにも料理スキルがなければならない。
娯楽スキルの一つである料理スキルをボッチなキリトが取得しているはずなく、結果誰かに調理を頼むしかない。

(まぁ、俺が料理すればいいんだが……)

そうだ!と思いつき、指を鳴らす。そして、思いついたことをインスタントメールでユウカに伝える。
『面白そうなだね。』と返信が返ってきたので、ある人物へとメールを送っておく。


メールをうち終え、あとはキリトを目的の場所へと移動させるだけ…

「まぁ、悩んでも仕方ないから、とりあえずドロップしたアイテムを換金しに行こうぜ。」

「まぁ、それもそうだな。じゃあ、エギルのところに行くか!」
そう言うとラグー・ラビットのことは後にして、ポーチから転移結晶を取り出す。

「「「転移!アルゲート」」」
お決まりのワードを発すると三人は青い光に包まれて転移して行った。





「この街あんまり好きじゃないだよな…」

「リョウに賛成。なんか暗くてジメジメしてて嫌いかな。」

「ふーん、そうか?俺はこの感じ結構気に入ってるぞ。」
昔よく遊びに行っていた電気街によく似ているかららしい。

「まぁ、さっさとエギルのところに行こうぜ。冷やかしに。」

「おーい、心の声がて出るぞー。
苦笑混じりにツッコミを入れてくるキリト





「毎度!また頼むよ兄ちゃん!」
目的地に着くとスキンヘッドの厳つい男が槍使いの男からぼったくっていた。

「うっす。相変わらず阿漕な商売してるな。」

「よぅ、キリトと後ろにいるのはユウカか。あと、和服を来た女性は誰だ?キリトのコレか?」
そう言って、小指を立てて、ニヤついた笑みをこちらに向けてくる。
地雷を踏んだとは知らずに…

「よう、エギル……残念だったな、キリトの彼女じゃなくてよ。」

「な、りょ、リョウト…だったのか!」
ここにきてようやく事の重大さに気づいたエギル

「さて、エギルどうして欲しい?おまえごとこの店を潰してやろうか?」
にっこりとしかし殺気を放ちながらエギルに話しかける。

「マジすまんかった!潰すのは、潰すのはやめてくれ!」
土下座までして謝ってくる。

「次言ったら、覚えとけよ。」

「わ、わかった。肝に命じておく。」
これに懲りて、もう間違えることはないだろう。


「で、今回はなんだ買取か?」
このへんの気持ちの切り替えが早いのはさすがだよな…と思わず感心してしまったリョウト

「あぁ、買取を頼むよ。」
そう言って、トレードウィンドウをひらいて、エギルに見せる。
そして、それを見た店主は目を丸くした。

「お、おい!キリト!これって〔ラグー・ラビットの肉〕じゃね〜か!?こんなレアアイテムどこで手に入れたんだよ!?しかもこれってS級食材だろ、おまえ自分で食おうとは思わんのか!?」

「あぁ、さっき迷宮区から帰ってる途中に遭遇したんだよ。けど、料理スキル上げているやつなんてそうそう……」

と、言いかけると誰かに肩をつつかれ、声をかけられた。

「キリト君」

肩に触れたままの手を素早く掴み、振り向き声を発する。

「シェフ捕獲」

「な…なによ…」

手を握られたままのプレイヤー、血盟騎士団の副団長こと《閃光》のアスナはさすがにキリトの行動は予想できなかったのか引きつった表情を浮かべ、後ずさり、アスナの護衛の長髪の男は睨みつけている。

(アスナ、ナイスタイミング!!)

リョウトがアスナにメールを送って、ここに呼び出しておいたのだ。

密かにキリトに対して恋心を抱いている彼女にこの際、ドロップした〔ラグー・ラビットの肉〕を使って料理を作り、キリトの胃袋をつかんでもらいたいと思っているのだ。そして、あわよくば、キリトとゴールインなんてのも面白いと今回の計画を立案した者と知らされた者は思っていた。

「さて、キリトはアスナの手をいつまで握ってるのかな〜」

ユウカの指摘にすぐに手を離し、今だにキリトを睨んでいる護衛に向かって手をひらひらと振る。

「しかし、珍しいなアスナ。こんなごみ溜めに来るなんて。」

ごみ溜めと言われ、厳つい顔をさらに険しくさせるがアスナにお久しぶりですと言われ、表情をだらしなく緩ませる。

「もうすぐボス戦だから、君たちがちゃんと生きてるか確認しに来てあげたんじゃない。」

「というのは嘘で、実際は…」

とユウカが言い切る前に焦った様子のアスナに口を塞がれる。
その様子を見て首を傾げるキリト

「どうした?」

「な、な、なんでもないよ!」

「ちょっ!アスナ!苦しい!」

今だに口を塞がれてるユウカはバシバシとアスナの腕を叩く

「あ…ごめん、ユウカさん。」

「はぁ、死ぬかと思った……」
仮想空間だから苦しいとかないはずなんだが、圧迫感はあるのか?

「で、シェフがどうこうって?」

「あ、そうだった。お前いま、料理の熟練度どのへん?」

その質問に不敵な笑みをみせるアスナ

「聞いて驚きなさい!先週《完全習得》したわ!」

「なぬっ!?」

その言葉を聴いて、キリトは驚いた。
と同時にこいつアホかという表情をした。

「アスナ……その腕を見込んで頼みがある」

手招きをして、可視モードにしたウィンドを見せる。
それを見たアスナは目を丸くして声をあげる。

「な…こ、これ!S級食材!?」

「取引だ。こいつを料理をしてくれたら、一口食わせてやる。」

キリトが言い終わる前にアスナが胸倉をガシッと掴み、口を開いた。

「は・ん・ぶ・ん!」

不意打ち気味なアスナの行動にドギマギしているキリトは
アスナの気迫におされて「わ、わかった…」と渋々承諾した頃を見計らって、
ユウナが茶々を入れる。

「仲良いね〜二人とも。」

それを聴いた途端アスナがキリトから弾けるように離れる。

「おーい、二人さん。俺らのことも忘れるなよ?」
S級食材が食べられるだ!こんなチャンス逃すわけにはいかない!

「じゃあ、四分の一ね」

とアスナが言うとキリトは頷き、「俺の分は?」的な表情をしているエギルを見上げる。

「という訳だ。取引は中止な。」

「お、おい。俺たち、ダチだよな?せめて、味見くらい…」

「感想文を八百字以内で書いてきてやるよ。」

「お、おい、リョウト…おまえは俺を「さすがに性別を間違えるダチなんていねぇよな?」…うぐぅ…」

「そりゃあないぜ!」

この世の終わりみたいな表情を見せるエギル

(さて、このままエギル放置でもいいが…いっそのこともっと追い打ちをかけてやるか。)
ニヤリと笑うリョウト

「まぁ、エギル、流石にS級食材じゃあないが、コレをやる(殺る)よ」

そう言って、掌サイズの肉まんを取り出し、渡す。

コレを食べたことのあるキリトとユウカはその時の惨劇がフラッシュバックしたのかすごく嫌な表情をしている。

「マジか!?恩に切るぜ、リョウト。」
笑いを堪えるのに必死なリョウトに気づかずにソレを一口で食べる

「お、案外うめェなコレ……………うっ……か、か、……かれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
なんだこの辛さ!からぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」

「「「え、えげつない…」」」

えげつない?褒め言葉ですけどなにか?


リョウトがエギルに食べさせた肉まんらしき物体は、リョウトがこれでもかと激辛食材を使い、作りあげたデスソースをふんだんに使って作った渾身の肉まんである。

ちなみにこれを以前キリトとユウカに食べさせたわけだが、辛すぎて火傷の状態異常になったらしい


「さて、料理をするのはいいんだがどこでする?」

今だに辛さにヒーヒー言ってるエギルはほっとく

「まず、キリトは調理道具なんて持っていないし、部屋が汚いからパス。」

「ひでーな!?」とツッコミを入れてくるが「本当のことだろう」と切り返し、黙らせる。

「私は料理しないからね〜。」

「じゃあ、食材に免じて私の部屋を提供してもいいけど?」

((よし!計算通り!))と心の中でガッツポーズをとる二人

「今日はここから《セルムブルグ》まで転移するので、護衛はもういいです。お疲れ様。」

「あ……アスナ様!こんなスラム街に足をお運びになるだけに留まらず、
こんな素性の知れぬ輩を家に伴うなど、と、とんでもないです!」


(うわぁ…様付けかよ…これはアスナも苦労してそうだな…)と思い、ユウカとキリトの方を向くと案の定同じ様なことを思ったらしくなんともいえない表情をしていた。

この場はアスナがなんとか収めたのだが、今夜の夕食がきっかけにあんなことに巻き込まれるなど思いもよらなかった。
 
 

 
後書き
作「ソード☆あとがき☆オフライン!はっじまっるよ〜」
作「そういえば、リョウトって、料理スキルあげてたよね?今どの辺?」
リ「ん?とっくの昔に《完全習得》してますが?ナニカ?」
作「うわぁ……『先週完全習得しました』とドヤ顔で自慢していたアスナが聴いたら泣きそうだな…」
リ「そんなことを言われてもしらんわ」
ユ「まぁ、実際リョウの女子力の高さはその辺の女性より高いからね。あと、容姿も男っていうか男の娘から"男の"の部分を抜いた感じだしね〜」
リ「もろ"娘"かよ!?俺は男だ!!」
ユ・作「「女に間違えられた奴が何を言う!!!」」
リ「うぐっ……」
ユ「リョウなんて髪の毛が短めだからかろうじて男認定されるけど、長髪にしとけば絶対に男とバレないからね。」
作「ふーん…いっそのことリョウトを女にしてやるか…」
リ「え!?」
ユ「いいねそれ!ぜひやろう!今やろう!」
作「というわけでリョウト君TS決定!きっといつか女の子になります!」
リ「嫌だぁぁぁぁぁあ!!!」 
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