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MUVLUVにチート転生者あらわる!?

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第七話

 
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悠斗side



俺は今、PX(POstExchange)に来ている。晩飯を食べに来たのだが、丁度夕食の時間に重なってしまい無茶苦茶混んでいる。なんだか前世で卒業した、高校の昼休みの光景と同じだ。まあ、俺の卒業した学校がマンモス高校だった事が要因なんだけどな。取り敢えず列に並び順番を待つことにした。

「何食おうかな?」

取り敢えず、壁に書かれているメニューを見る。 沢山のメニューが書かれていた。

「メニューが、沢山あるな。和、洋、中華、何でもあるな」

我が基地には、贅沢な事に世界中の料理が食べられるのだ。しかも、素材は全て天然物だ。まあ、あのプラントから生産されているんだけどね。まあ、前線国家だと合成食品が基本だから、それに比べたら遥かに恵まれているからな。光州作戦の時に食べた軍用レーションはクソ不味かったな。なぜあんなクソ不味い物なんか、食わなきゃならんのだ!なら、カロリーメ○トにしろよ!俺達の機体には、カロリーメ○トを非常食にしてあるぞ。あれが、一番上手い。やっぱりチョコレート味が良いよな。ベジタブル味?あれは、苦手だからあんまり好きじゃない。まあ、軍用レーションに比べたらまだましだけどね。そんなこと考えていたら、俺の番がきた。

「注文は?」

「焼肉定食」

オーダーを受けた人が下がる。一、二分待つとトレーに乗せられた、焼肉定食が出された。

「焼肉定食お待ち」

「ありがとう」

そう言って、トレーを受けとる。空いている席を探すと、丁度窓際の席が空いているので、そこに座って食べる事にした。
「いただきます」

箸を持ちのんびりと、食事を始める。ご飯にワカメの味噌汁、焼肉に千切りキャベツにポテトサラダにお新香が、焼肉定食の内訳だ。それらを、のんびりと、食べていると前に誰かが座った。

「相席失礼するよ」

「どうぞ。シーマ中佐」

そう、目の前にシーマ・ガラハウ中佐が、スープスパゲッティのサラダセットを持って来ていた。

「不動大佐は、今日はなにしていたんだい?」

「俺ですか?プラントに籠りきりですよ。シーマ中佐は訓練ですか?」

「ああ、私の所の腑抜けどもに、渇を入れてやったよ。そう言えば、あたしらがシミュレーター訓練してる時に、新しくきた金髪の中尉がガトーを捕まえて訓練してたね」

「おや、テスレフ中尉がですか?なら、相手が悪かったですね。ソロモンの悪夢と言われた男を、相手にシミュレーターで戦えば、自信喪失になりそうですね」

「まあ、ガトーだから手加減はしただろけどね」

「ええ、全く相手になりませんでしたけど」

「「え?」」

何時のまにか俺の横にイルマ中尉が座って食事していた。

「どうしました?二人共?驚いた顔して」

「あんた何時のまに来ていたんだい?」

「お二人の会話の冒頭の辺りから居ましたよ」

全く気づかなかったよ。どんな隠密のスキルが、ついているんですか!

「イルマ中尉は、初めてMSに乗ったのだろ?手応えはいかがですか?」

「はい、ハッキリ言ってMSは非常に凄かったです。特にOSは、今までの考えてを覆す画期的なOSだと思いました。これが、世界中に広まれば死の8分は、完全に死語になると思います」

「そう言って貰えれば、有難いですね。まあ、当分は我々だけしか使えないでしょうけどね」

コップに注がれている、緑茶を飲む。お茶の味が口一杯に広がる。食後のリラックスは、大事だかね。そうこうしてるうちに二人も食べ終わる。俺は三人分のトレーを片付け席に戻ると、なにやら和気あいあいな雰囲気で二人が話していた。

「なんか、打ち解けたみたいだけど、何かあったのかい?」

「いえ、何もありませんよ。ね、シーマ中佐?」

「そうだよ、大した事じゃあ無いよ」

「??まあ、仲が良いのは良いことだよ」


二人が仲良くなること事態は別に問題にならないが、何故だろ背中にイヤな感じがするのは?ニュータイプの勘が気をつけろと、言っているんだろうか?まあ、いいや。

「では、俺は失礼するよ」

「あら、大佐もう戻られるのですか?」

「なんだい、もう戻るのかい?」

「ええ、明日の会議の打ち合わせを、デラーズ中将としてこようと思いますんで」


明日の会議は我々の此れからの動きに関してだから、打ち合わせが大切だ。それに、国連事務総長にも連絡を取りたい。誰か確認する意味あいも込めて、連絡を取る必要があるからな。

「そうですか。なら、仕方ありませんよね。すいません。引き留めてしまい」

「いや、良いさ。気にする必要はないよ。これは、俺の仕事なんだから」

「そいつは、失礼したね。じゃあ頑張って来なよ」

「ええ、それでは失礼するよ」

俺は立ち上がり席を元に戻してから、PXを後にした。



悠斗sideout



イルマside



不動大佐が席を去ってから私は、シーマ中佐とお話をしていた。

「不動大佐は忙しい方ですね」

「そりゃ、そうだよ。私と同じ左官だけど、私は部隊の訓練がメインの仕事さ。それに引き換え、悠斗はパイロットに技術者、それに加えて生産ラインの管理者もやっているんだから忙しいさ」


確かに必要な場合には居るんですが、そうでない時は技術者としての研究をされているのでしょう。この基地で一番忙しいのかもしれません。

「うーん。どうしたら、お近好きに馴れるのでしょうか?」

「イルマも諦めないのかね。私が悠斗の恋人になる予定なのに」

「あら、シーマ中佐?私の方が悠斗さんに、相応しと思うのですけど。やはり、悠斗さんとて男の子ですから、行き過ぎた年増より年の近い私の方が良いに決まってます」

「へえ~?小娘が、意気がるんじゃないよ。悠斗には、私位女の脂が乗った方が丁度良いのさ」


二人の間に火花が散る。周りの人達は、触らぬ神に祟りなしの状態で、見守っていた。ぶっちゃけ、巻き込まれて自分に矛先が来るのを恐れています。女の修羅場に飛び込むのは、バカのやることだ。

「良いでしょう。シーマ中佐、貴女を私のライバルとして認めます。どちらが先に彼を物にするか勝負です」

「望む所だ。私は引くつもりは無いからね」

お互いに右手を出し、握手をした。此れから悠斗を巡る恋の駆け引きが始まろうとしていた。



イルマsideout



悠斗side



なにやら不穏な感じがした。具体的には、PXで誰かが争うような感じだ。まあ、あの二人は大丈夫だろう。仲が良さそうだったし。俺は中央指令部に来ている。デラーズ中将と明日行う予定になっている会議の打ち合わせに来た。丁度デラーズ閣下がいたので、後ろから話かけた。

「ご苦労様ですデラーズ閣下」

「うん?おお!不動大佐か。どうしたんだ?こんな時間に指令部に来るなんて?」

此方に振り向いて、俺の存在を確認すると、近くにいた女性オペレーターに珈琲を出すように指示する。

「いえ、明日の会議の打ち合わせに来たのと、国連事務総長に連絡を取ろうと思いまして」

「そうだったか。まあ、此れからの動きは大変だからな。まずは、事務総長にコンタクトを取っておいた方が良いだろ」

珈琲を手渡される。女性オペレーターに感謝の言葉を言って笑顔で受けとる。何故か女性オペレーターは顔を赤くして離れていった。なんかしたか?

「フフ。不動大佐は罪作りな男だな」

「はあ?何か俺は変なことをしましたか?」

「気づいていないのか」

はあ~と、ため息を吐くデラーズ中将。意味が分かりません。取り敢えず、受けとった珈琲を飲む。口の中に苦味が広がり頭が冴えてくる。

「まあ、なんにせよまずは、事務総長に連絡を取りましょう」

「そうだな。オペレーター、国連事務総長に回線を繋げてくれ」

「はい。少々お待ちください」

先程、珈琲を渡してくれたオペレーターが回線を繋いでいるようだ。

「回線繋がりました。中央モニターに映像が出ます」

ブゥン~と音がなり、モニターに映像が映しだされる。画面中央に、桃色のボブカットに黒いスーツを着た女性が椅子に座っている。
神様、あんたが気に入った人ってこの人ですか。確かに政治の手腕は一流ですけど、まさかアクシズの全権を握っていた、ハマーン・カーンさんですか。俺は酷い頭痛を感じた。

「久しぶりだなデラーズ中将。息災だったか?」

「お久しぶりです、ハマーン様。私の方は何もありませんでしたよ」


「そうか。便りが無いのは元気な証拠と言うわけか。それより、悠斗。貴様は光州作戦で派手に暴れたそうじゃないか。
おかげで、此方は貴様の造った機体は何なのかと、連日電話や質問の嵐だぞ。何時までもノロリクラリとはやっていられんぞ。どうするつもりだ?」


「ハマーン事務総長、連絡が遅れて申し訳ございません。機体の方は、グフとグフ・カスタムに関しては、スペックデータを公開して構いません。技術が無ければ造れませんから」

「確かに技術が無ければ造れまいな。まあ、煩いのはアメリカばかりで他の国々は、技術的に気になっている様だがな」

「ええ。戦術機の技術で儲けている自分達の利益が脅かされるのを、嫌がっているのでしょう」

「全く、あの俗物どもは。自国の事に関しては機敏に動くくせに、他国の事になると直ぐに卑怯な事をする。あの国がしゃしゃり出て来なければ、もう少し楽になるのだがな」

「そうですな。あの国は、一度本気で痛い目をしてみると良いでしょうな」

「そう思うだろデラーズ。まあ、その気になればコロニーの1つも落としてやれば、大人しくなるだろう」

いや、コロニー落としなんてしたらこの世界確実に滅ぶよ!まあ、やれるかと聞かれれば出来ると、答えられるけどね。生産ラインには、コロニーて項目あるから生産出来るし。やらないよ絶対!まだ、滅ぼす必要無いし。

「まあ、冗談はさておき。悠斗、貴様に伝える事が有る。光州作戦での活躍大義であった。大東亜連合、帝国、極東国連軍から、感謝の言葉が寄せられている。更に貴様が光州作戦で上げた戦果を鑑みても、今の大佐と言う地位では最早納まらん。なので、不動悠斗大佐の一階級昇進を命じる。国連軍准将と言う立場になる。その地位で満足することなく更に自身を高め、人類の剣となりて世界を救うのだ。良いな?」

「はっ!ありがたき所存であります。更なる高みを目指して、粉骨砕身の覚悟で進んで行きたいと思います」


即座に敬礼をする。初めての昇進命令だったので少し嬉しかった。あれだ、初めてバイトして給料をもらった時のような嬉しさだ。まあ、まだ働いた事のない人は、自分が社会に出た時に楽しみにしとくといいよ。


「おめでとう不動准将。貴殿も、此からが大変だぞ。若者を導くのは、老骨の勤めだ。何かあったら聞きなさい。貴殿の力になろうぞ」

「ありがとうごさいますデラーズ閣下。何分まだ若僧ですが、指導よろしくお願いいたします」

パチパチと周りから拍手が贈られる。なんだか少し恥ずかしかったが、悪くない気分だった。

「そうだ、ハマーン事務総長1つも提案があるのですがよろしいですか?」

「うん?なんだ?」

「実は戦術機に搭載されている、OSの事何ですが、MSに比べたら余りに遅く、また自由度が無いので新たなOSを世界に発進したいのですが、よろしいですか?」

顎に手を当てて考えるハマーン総長。彼女の頭の中で新OSのメリット、デメリットを考えているのだろう。

「新OSを造ったとして、一体どうするつもりだ?」


「ハマーン総長も知っての通り、人類は今ユーラシア大陸からBETAによって、ほぼ叩き出されました。これ以上戦線の後退が進むと、アメリカが考えている新型爆弾(G弾)による地球の焦土作戦が現実味を帯びてきてしまいます。其を食い止める為にも、新OSで戦術機の性能を向上させ戦線のを押し上げる必要があります」


「確かに。アメリカは何処の国でも良いから新型爆弾(G弾)を、使おうとしているな。新OSでアメリカを牽制しつつ、戦術機の性能アップで戦力強化を狙うのか。だが、感じんのOSをどうするつもりだ?」

俺は自分のポケットから、アイ○ォーンを取り出しOSの欄を選択する。すると、ア○フォーンにいろいろなOSが表示される。


「この、神様から貰った生産プラントのデータの中に、OSの生産が可能になっているので、その中から使えるやつでCPUユニットの交換とOSの書き換えで済むシリーズで、この世界に丁度良いのがあったのでそれで行きたいと思います」

ア○フォーンからのデータを、近くのプリンターに繋ぎプリントアウトする。1枚をデラーズ閣下に渡して、もう1枚を女性オペレーターに渡してハマーン事務総長のパソコンにデータを、送る用に指示する。暫くOSの説明書を読んでいた、二人が顔を上げる。


「やるじゃないか。現在のOSに比べ即応性が60パーセントもあがり、先行入力、キャンセル、コンボを搭載しているなんて。現在のOSがゴミに見える仕様じゃないか」

「確かに。これ程のOSならば、MS程ではないが戦術機でも十分活躍できるように、なるでわないか」

お二人とも、納得がいった感じだ。

「良いじゃないか。ならば、このOSは私から世界中に発進しておこう。なに、CPUユニットはお前たちが生産するのだから、かなり儲かるぞ。これなら暫くの間、あの俗物が悔しがるのを楽しめるぞ。ハッハッハ」

何やら、素敵な笑顔で笑っておられるハマーン事務総長。正直黒いオーラが怖いです。

「して、このOSの名前はどうする?考えてあるのだろう?」

「はい。MSXOSなんてどうですか?世界中が知りたがっているMSのOSが、このくらいのレベルだと思わせれば、儲けものですから」

「フ。かつての、MS開発計画の名前にするとはな。まあ、構わないさ。所詮分かるなは我々位だからな」

「ええ。まあ、MSに乗っている我々のパイロット達にすれば、一発で分かるでしょうが、戦術機のパイロットたちは、元の由来など分からないでしょう」

「まあ、仮に我々と戦闘になったとしても、我々の相手にはならんだろうな」

デラーズ閣下もかなり余裕の表情だ。このあと、幾つかの細かい案件についてやり取りをして、通信は終了した。その後、ハマーン国連事務総長から、世界に向けて新OSの発表があった。
世界中に激震が走り、我先にとコンタクトを取る電話や訪問が相次いで来たと、後日ハマーン事務総長から伝えられるのであった。


悠斗sideout 
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