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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0671話

 オズマに連れてこられた射撃訓練場。さすがに民間軍事会社と言うべきか、その施設はその辺の軍隊の物よりも上だろう。
 そこに、俺とオズマとジェフリーの3人だけが存在していた。
 本来なら訓練している者も何人かいるんだろうが、例の如くジェフリーの艦長特権を使って俺達の貸し切りとなっている。
 少し前まで誰かがここで訓練をしていたのだろう、火薬の匂いがかなり強く残っているのが感じられた。

「ほら、世界が違うとは言っても、銃の構造なんかは同じだろう? それとこれも使え」

 そう言い、渡されたのはヘッドホンとゴーグル。まぁ、射撃練習をやるのに必須の品ではあるが、本来なら俺には必要が無い代物だ。……とは言え、混沌精霊であるというのは今のところ秘密にしているし、大人しく受け取っておいた方がいいか。
 そう判断し、ゴーグルとイヤホンを身につけ、最初はこのマクロス世界の銃に慣れる為にも両手でしっかりとグリップを握り……
 ドン、ドン、ドン。
 最初の1発は標的の右側、左側、そしてど真ん中。
 なるほど、大体分かった。
 ドン、ドン、ドン、ドン、ドン、ドン。
 トリガーを6回引き、6発の弾全てが発射されたにも関わらず、標的に新しい穴は開いていない。だが、それでもオズマとジェフリーは驚愕の視線を俺へと向けてくる
 俺が何をしたのか理解したのだろう。いや、コンピュータの方で判定されたのか。

「……マジか。全弾同一箇所に命中だと? それも、寸分の狂いも無く」

 オズマの呟く声が聞こえて来る。ヘッドホンをしていてもさすがにこのくらいは問題無い。
 それでも念の為とばかりにヘッドホンを外し、オズマの方へと視線を向ける。

「だから言っただろう? 射撃は得意だって」
「ふっ、確かにこんなのを見せられたら信じるしか無いな。艦長、最後にVFのシミュレーターを使わせてみたいと思うんですが、どうでしょう?」
「うん? アクセル君はVFに乗った事が無いんだろう? ならやるべきでも無いと思うが?」
「それでも、これだけの能力を持っているのなら何とかしそうですから。それに、実際VFに適性があるかどうかというのは、早いうちに見定めておいた方がいいでしょう。もしVFが駄目ならVB――ヴァリアブル・ボマー――がありますので、心配はいらないでしょうが」

 そんなオズマの言葉に、ジェフリーは数秒程考えて頷く。

「どうかな、アクセル君。君が生身の軍人としての実力が桁外れなのは理解した。だが、この世界の主力兵器でもあるVFに関して試してみる気はあるかね?」
「そうだな、戦闘機自体は操縦出来るから、かなり興味はあるな」

 俺の言葉を聞いたオズマがニヤリと男臭い笑みを浮かべ、早速とばかりに俺を先導するようにして射撃場を出て行く。
 その後を追いかけるようにして俺とジェフリーは移動し、やがて次に辿り着いたのはシミュレーターがズラリと並んでいる訓練室だった。
 いや、さすがに民間軍事会社だけあって恵まれているな。

「ほら、取りあえず乗ってみろ。最初は初歩の初歩の初歩辺りからスタートするから。……けど、恐らくこのシミュレーターがS.M.Sに来てから初めてだぞ、チュートリアル的な初心者用の稼働は」
「初めて?」

 何やらシミュレーターのシステムを弄って操作しているオズマへと問い掛ける。
 そんな俺の言葉に、当然とばかりに頷くオズマ。

「ああ。基本的にこのS.M.Sのバルキリー乗りは腕利きが揃っているからな。そのくらいの技量を持って入隊してくる以上、全くの素人なんて皆無だ」
「なるほど」

 このS.M.Sというのが求めているのは即戦力なのだろう。まぁ、民間軍事会社――PMC――である以上は当然と言えるが。

「……さ、いいぞ。準備は整った。後は指示通りに動かせば特に問題無く操縦出来る筈だ」

 設定を終えたのだろう。オズマが座っていた席を俺へと譲る。
 シミュレーターのコックピットに座り、扉が閉められて密室状態に。そしてオズマが言っていた言葉通り、このS.M.Sでは初めて起動するのだろうチュートリアルが開始された。
 まず画面に映し出されたのは機体選択だ。基本的にはこれまでの歴代のVFが揃っており、俺の知っている機体もあれば、知らない機体もある。
 どの機体にするか迷っていると、唐突に通信機からオズマの声が聞こえてきた。

「アクセル、機体に関してはVF-171のナイトメアプラスを選べ」
「……VF-171?」

 確かマクロス7でガムリンが乗っていたのがVF-17だったと思うが、その派生機か?
 とにかくオズマの言葉に従い、操縦桿を動かしてカーソルをVF-171へと合わせる。

「何でこの機体なんだ?」
「このVF-171が今のこのフロンティア船団の主力機だからな。そこそこの能力を持っていて、初心者にも扱い易い」
「……初心者って、フロンティア船団の主力機なんだろう? それなのにその評価はどうなんだ?」
「残念ながら、フロンティア船団の軍は初心者……と言うよりも卵の欠片が尻に付いている雛って表現がピッタリなんだよ。この扱い易いVF-171におんぶに抱っこしてどうにか形を整えてる程度だからな」

 ……また、随分と俺の知ってるマクロス7よりもパイロットの質が落ちてるんだな。
 いや、勿論マクロス7にあった特殊部隊のダイヤモンドフォースやエメラルドフォースのように腕利きの特殊部隊とかはいるんだろうが。
 本当にその程度の腕なら、量産型Wが入れば呆気なく落とせそうだな。
 まぁ、それを補う為にPMCのS.M.Sが存在しているだろうけど。

「さて、理由が分かったところで早速機体を動かして貰うぞ。細かい指示はシミュレーターの指示通りにやっていけばいい」
「分かった」
「じゃあ、お前がどれだけの実力を持っているのか……楽しみにさせて貰うぞ」

 そう言い、通信が途切れる。
 恐らく外から俺の操縦しているシミュレーションの内容が分かるようになっているのだろう。

『これよりチュートリアルを始めます。まずは機体選択をどうぞ』

 流れてきた音声の指示に従い、オズマの言う通りにVF-171を選択する。
 さすがにナイトメアの後継機だけあって、その外観に類似性がある。ナイトメアがどこかステルス戦闘機を思わせるようなずんぐりむっくりとした外見をしているのに対し、VF-171はスマートな印象を受けるが後継機と言われれば納得だろう。

『では、次に機体を起動しましょう。モニタに映し出された手順通りに機体の起動を行っていって下さい』

 これもまた、声の指示に従って機体のチェックを確認しつつ起動する。

『機体の起動を確認しました。では、発進します。まずはこちらの指示に従って飛んで下さい』

 同様に、声の指示に従いながらシミュレーションの空を飛ぶ。
 こうして操縦してみると、純粋に戦闘機としての能力の面で見ればソルプレッサより若干劣るくらいだな。ただ、PTやAM、ADの補助として割り切られて開発されたせいか武装がバルカンとビーム砲しかついていないソルプレッサに比べると、ビーム砲4門にガンポッド、ミサイルが基本装備のVF-171は攻撃力という点ではソルプレッサよりも上だろう。
 初心者用と言われているVF-171でこれなら、今の主力VFはどんな具合なんだろうな。年代的にVF-19エクスカリバーよりも上なのは間違い無いだろうが。
 そんな風に思いながらシミュレーターの指示により機体を飛ばし、大きく迂回するようにして回り、あるいは高度を上げ、下げといった事を繰り返す。
 不満点としてはただ1つ。……機体の反応が鈍いという一点。これに尽きるな。
 ソルプレッサも同様の問題を抱えてはいるが、俺に取ってソルプレッサというのは基本的には移動用の足でしかない。だからこそ反応速度が鈍くても問題は無かったんだが、このマクロス世界ではVFが主力だ。となると、俺もVFで戦闘に参加する事になる訳で……

「こんな程度の性能で大丈夫か?」

 シミュレーターの指示に従い、ビーム砲を発射して目標へと命中する。

「何だ、満足出来ないのか?」

 シミュレーターの画面だけではなく、コックピットの方まで外から見ていたのか、オズマのそんな声が聞こえて来る。
 機体を操作しながら敵のVFから放たれるミサイルをガンポッドで迎撃しながら頷く。

「満足出来ないというか、反応速度が鈍すぎるな」

 正確に言えば、俺が満足出来る反応速度の機体なんて恐らくは無いだろう。シャドウミラーの技術班が総力を結集して作りあげたニーズヘッグでようやく……といった感じなのだから。それを考えれば無茶を言っているというのは分かるんだが。

「それでも反応速度が遅すぎる!」

 敵のVF-171がバトロイドに変形して撃ってきたガンポッドを回避しようと咄嗟に操縦桿を斜めに倒したのだが、それをシミュレーター側が認識するのにワンテンポ……いや、スリーテンポくらい遅れているのだ。この辺、早い内に慣れておかないと実戦で拙い事になるだろう。
 ……いや、物理攻撃である以上は俺に効果は無いんだけどな。そもそも宇宙でも普通に生存できるし。だが、それをこの世界の者に見せる必要は無い。ニーズヘッグがあって、いつでもホワイトスターに戻れるなら話は別だが、今はそれも出来ないのだからこちらの世界に合わせる必要がある。

「……随分と慣れるのが早いな」

 オズマの感嘆するような声を聞きつつも、スルーしながらチュートリアルを続ける。
 とは言っても、俺が殆どミスをせずに進んでいる為だろう。既にチュートリアルというよりは普通のシミュレーションとしてCPUを相手にした戦いといった様相を呈していた。
 ミサイルを回避しつつ、VF-171をガウォークに変形してガンポッドで迎撃。スラスターを使いつつ、大きく弧を描きながら反転する。
 ニーズヘッグならGを無視してその場で即座に反転できるのだが、さすがに初心者用と呼ばれているVF-171でそんな真似は出来ないらしい。いや、VF全てでも無理なのかもしれないが。
 そのまま画面の中に浮かんでいる隕石へとミサイルを撃ち込み、破片を敵へと向かって吹き飛ばす。目眩まし兼散弾的な攻撃だ。その吹き飛ばされた隕石の破片を追うようにしてファイター形態に戻ったVF-171で突き進み、こちらの狙いを悟った敵機が距離を取りつつビーム砲を連射してくる。
 その攻撃を隕石の破片を盾にしつつ進み……

「ここだっ!」

 ファイターで距離を詰め、即座にバトロイドへと変形。ピンポイントバリアを拳に集めて殴りつける。その一撃を後方へと下がりながら回避する敵機だが、もう片方の手で持っていたガンポッドについては対応出来なかったらしく……ミスった!?

「ちぃっ!」

 ガンポッドの照準を外れた……正確には、俺がトリガーを引いた時の反応速度についてこれなかったらしく、宇宙空間へと弾丸がバラ撒かれる。
 それを見ながら、ガウォークへと変形してビーム砲4門を発射しつつ一端間合いを離す。
 こちらの隙と見たのだろう。敵も即座にミサイルを発射するが、こちらもフレアを発射。放たれたミサイルはVF-171では無くフレアへと向かって行く。
 VFを操縦するにしても、反応速度をもう少し早く出来るように調整しないといけないだろうな。機体制御に若干の遅れが出るだけならまだ何とでもなるが、武装に関してまで影響してくるとなるとさすがに厄介だ。
 ガーリオンでもここまで酷くなかった……いや、違うな。ガーリオンの使っていた時のギアス世界では俺はまだ歴とした……と言えるかどうかは分からないが、人間だった。だが、その後のネギま世界の出来事で俺は混沌精霊へと進化している。それを考えればしょうがないのか。
 そんな風に考えつつもファイターに変形し、敵機の背後へと回り込みミサイルとビームを連続して発射。それを相手は先程のこちらと同様にフレアを使いミサイルから抜け出す。だが、フレアはミサイルを防げはしてもビームは無理だ。後部へとビームを食らい、体勢を崩したところでバトロイドへと変形。右手にピンポイントバリアを展開しつつ……

「くたばれ!」

 その叫びと共に、右拳が敵機の胴体へとめり込む。
 ちっ、ここでも反応速度の差が出たか。俺はコックピットを狙ったのに、機体の反応が俺に付いてこれずに拳の振り下ろし先がずれて胴体へとめり込んだのだ。
 この辺、やっぱりどうにかしないとな。
 そう考えていると、やがてシミュレーターが終了する。
 外へと出ると、唖然とした表情を浮かべているオズマとジェフリー。

「お前……本気でVFに乗ったのは初めてだったんだよな?」

 ようやくといった様子で尋ねてくるオズマに頷き、口を開く。

「ああ。だが、言っただろう? 俺は元々機動兵器を操縦していたと。だが……この程度の機体性能だとさすがにちょっと問題があるな。尽く俺の反応に付いてこれないんだから。出来れば俺が乗るのはもっと性能の高い機体を希望する」

 オズマとジェフリーの2人へとそう告げ、俺の一連の能力証明は終わるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:255
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:560 
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