【遊戯王GX二次小説】最弱最強!?漆黒のデュエリスト
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第1期
序章
TURN5 生徒じゃありません。(前編)
前書き
いよいよ学園編スタートです。
そして秋 アカデミア新学期(高等部入学式)
アカデミアでは先日行われた試験の合格者と中等部からのエリート組の新入生を集めた入学式が行われている。
とはいえ、アカデミア自体生徒数はそれほど多いわけでもない。
その少人数で行われた入学式で十代はやはり寝ていた。
アニメ通りモニターを通して、鮫島校長が挨拶をしている。
十代もいつも通り、眠っているしここまでは俺の知っている通りだったんだが・・・・・・。
(相変わらずだな・・・)
なんて、微笑ましく?思っていたら、
「次に皆さんに紹介したい方がいます。瑓さん前へ」
「へ?」
何故か鮫島校長に呼ばれ壇上に上がる俺。
「今回から新しくデュエルキング武藤遊戯さんのデュエルを記録した貴重な映像を提供してくださる。苑王寺 瑓さんです。瑓さん自己紹介をお願いします。」
(自己紹介なんて聞いてないぞ!?)
結構フレンドリーに話してるように見えたかもしれないけど、俺は結構あがり症で人見知りが激しいんだ。
メインキャラの十代たちはアニメ見てたからそれでも親近感とかあって、そんなに緊張しないんだけどさ。
少数とはいえ、人前はやっぱり苦手だ。
「えっと、知ってる方もいるかもしれませんが、苑王寺 瑓です。遊戯のデュエルの映像を提供することになりました。あと、不審に思われないように一応制服は来てますが、生徒ではないので、授業にも映像提供以外ではあまり関与しません。人見知りが激しいですが、気軽に声をかけてください。」
まぁまぁ、妥当な挨拶だと思う。
挨拶が終わって、去り際に十代の方を見たら、眠ってるはずが、むしろ俺の挨拶を聞いてかなり驚いてるみたいだった。
(ってか、いつから起きてたんだよ!? 真面目な十代とか気持ち悪いんだけど)
と失礼なことを考えながら、その場をあとにした。
アカデミア正門前―――――
アカデミアは成績によって3つの寮に分けられる。
寮によって、制服の色も違う。
三沢っちはラーイエロー。
その名の通り、制服の色は黄色で、高等部からの成績優秀組。
寮長は存在感は薄いけど、樺山先生という俺は割と好きな先生だ。
翔と十代はオシリスレッド。
その名の通り、制服の色は赤色で、成績が悪い崖っぷち組。
寮長は錬金術を教える大徳寺先生だ。
ここにはいないが、GXのヒロインである明日香ちゃんや、十代のライバル的存在になる万丈目も現時点ではオベリスクブルー。
アカデミアでは一番優秀なクラスに分類され、中等部からのエリート組と言われている。
色はその名の通り青で、唯一女子寮がある。
女子は寮に関係なくオベリスクブルーになるんだが、俺も当然そこかと言われたら実は違う。
俺の制服の色は黒。
そもそもここの生徒ではないから、本来は寮にも所属はできないんだけどな。
社長との一件を話したとき、条件を出したって言っただろう?
その条件ってのが、オシリスレッドにして欲しいっていうのだったんだ。
なんでかって?
確かに、ブルー寮の方が綺麗だし、食事とか待遇もいいんだけど、あそこって上品すぎるんだよな
俺的にはイエローがちょうどいい感じなんだが、知っての通り自他共に認める最弱の腕前なので、イエローには行けない。ってな訳でレッドを選んだって訳さ
アカデミアには他にも今は廃墟と化してるけど、旧ブルー寮ってのがあったんだけど、今言ったように、廃墟だからとてもじゃないけど、寝泊りできる感じじゃないしな。
「お、瑓。お前はどこの寮だ?」
通りがかりに十代から声をかけられた。
「オシリスレッドだよ」
「お? オレや翔と一緒だな。2番はラーイエローらしいぜ」・「え、でも制服の色が違うし、ここの生徒じゃないんだよね?」
「確かにそうだな。」
「って、うわっ!? 三沢っち居たの!?」
「最初から居たよ!! それで、キミは黒い制服だが、どうしてレッド寮なんだ?」
「社長・・・・・・ここのオーナーの海馬瀬人にお願いしたんだよ。知り合いだからね」
「し、しかし、キミのような可憐な女性が・・・・・・」
「あーはいはい、もうその下りいいから。こっちにも色々事情があるんだよ」
「ふーん。大変なんだな」・「・・・・・・(しょぼーん)」
しょぼーんとしている三沢っちは放っておいて、
「じゃあ、俺は先に寮に戻ってるから」
「あ、なぁ、せっかくだし、一緒に行こうぜ」
「別にいけど」
三沢っちは一人だけイエローなので、羨ましそうな表情で俺たちのことを見ていた。
それから、レッド寮に着いた訳だが
「なんか、ここだけ酷くないッスか?」
「まぁ、言っちゃえば最下層だからなぁ」
俺は苦笑混じりにそう告げる。
が、元々気弱な翔には死刑宣告みたいなもんだったかもしれない。
「ま、まぁ。とある人物が活躍してくれれば実力主義のアカデミアも変わるって」
そのとある人物とはもちろん十代のことである。
「そ、そうなんだ」
なんとか、翔は気を持ち直してくれたみたいだ。
あとは、十代のポジティブな発想に任せよう。
他力本願?
ネガティブな奴を励ますのは大変なんだぞ?
俺自身現実に居た時、ネガティブだったからわかるんだ。
結局信頼できる人から励まされない限り、他人から何を言われても信用できないってさ。
だから、翔にとっての心のアニキらしい十代から励ました方が効果があると思う。
「俺は、結構好きだけどなここ。眺めもいいしさ」
「俺も、貧乏暮らしが長かったから、これくらいが落ち着く」
もちろんこっちに来てからの話ではなく、現実世界にいた時の話だ
イエローの方がちょうどいいと言ったが、実際、俺的イメージはブルーが金持ち、イエローがちょっと金持ちまたは普通、レッドが貧乏って感じのイメージだ。
でも、寮の食事とか見てると、レッドが一番素朴だし俺は嫌いじゃない。
そう言う意味では十代と同意見だし、部屋もあまり広くなくてもいいしな。
「っと、そうだ俺たちの部屋ってどこだ?」
「俺の隣の部屋だから202号室だな」
「お、隣の部屋か」・「良かった。じゃあ、色々教えあえるね」
「ここでは俺の方が先輩だぞ」
「え?」
「お前たちが来る前から、俺はここに住んでるからな」
「そうなの?」
「詳しくは同室の奴に聞いてくれ、説明するのめんどい」
「めんどくさいって・・・・・・」
正確にはめんどい+ちょっと入り組んでるから説明が難しい。
が正しいけど、めんどくさいのは事実だからこれで済ませていいと思う。
「ほかにも同室の奴がいるのか、どんな奴なんだ?」
「自分で確かめなさい。」
「っちぇ、ケチだな」
「朝の挨拶で疲れてるんだよ。俺、人前苦手だし」
「そうなのか?」
ようやく、俺がぐったりしてることに気付いたのか
「じゃあ、またあとで、お前の部屋に行くぜ」
と言い残して、二人は自分たちの部屋へと向かった。
何故あとでわざわざ俺の部屋に来るのかよくわからなかったが、疲れていたので俺も一度自室へ戻り、軽く仮眠をとっていた。
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