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『曹徳の奮闘記』改訂版

作者:零戦
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第二十六話

 
前書き
長門はまた食います(笑)
時間的に早くなってしまった……。 

 





「漸く洛陽に着いたな……」

 まぁ三日程度で洛陽に到着した。

「これはこれはご苦労様です。袁術様の指定お屋敷を案内致します」

 案内係である宦官が馬に乗って現れて場所を案内する。

 場所は宮中から少し近かった。





―――屋敷―――

「式典には妾と七乃、零が出席する。長門達は洛陽見物しても構わないのじゃ」

「分かった。ならお言葉に甘えて洛陽見物でもしてくる」

「でも兵達の指揮もしないと駄目なんで交代で見物して下さい」

 七乃が注意してくる。

「分かった。クロエとカノンノは先に見物してきていいよ」

「うむ。では行ってくる」

「直ぐに戻ってきます」

 美羽達は宮中に向かい、カノンノとクロエは洛陽見物に向かった。

「……さて、焔耶。少し飲まないか?」

「それはいいな。肴でも持って来させるか」

 焔耶がウキウキと準備をする。

「そういえば星はどうしたんだ?」

「あぁ、星なら洛陽にいるはずだ」

「は?」

 何でだ?

「この間、クロエと鍛練中に星の槍にヒビが入ったんだ。星の槍を製造したのが洛陽の鍛冶屋だから美羽様から暇を貰っているぞ」

「……それで最近、星を見なかったのか……」

 納得した。

 それから、カノンノとクロエが帰ってきて俺達と交代した。

「……のはいいんだが、何でお前らがおるん だ?」

 俺は飲み屋で飲んでいる星と霞に言う。

 俺と焔耶が洛陽見物をしていたらたまたま星と霞に会って、そのまま飲み屋に直行となっていた。

「うぅ~、長門とのフラグが~」

 何か焔耶が酒をがぶ飲みしながら喚いているが知らん知らん。

「うむ、メンマは美味い」

 肴にメンマを食べている星が嬉しそうに頷く。

「てか星。槍は修理したのか?」

「えぇ。以前と同じようになっていますぞ」

 星が俺に槍を見せる。

 まぁ修理してなかったら戦場でパキッと割れる可能性があったしな。

「長門ぉ~。飲んでるかぁ~?」

「……霞、酒臭いで」

 酔っ払いの霞が俺の背中にもたれる。

「だぁって長門やで~? 長門分を吸収したいんやぁ~」

「……何やそれ……」

 俺は溜め息を吐いた。

「ですが、そろそろお開きするべきでしょうな。霞殿は洛陽を収めている董卓の将軍ですからな」

 幾分か酔っている星が言う。

「……それもそうやな。ほら霞、帰るで。送ったるから場所を言えや」

「うぅ~ん………」

 ……大分酔ってるな……。

「星、悪いけど焔耶を頼むぞ」

「主からの命ならば仕方ありませんな」

 星が酔って寝ている焔耶をおんぶする。

 俺も酔っ払った霞をおんぶする。

「じゃあ後でな」

「分かりました。(ただし、主がまた会えるかどうか……)」

 星は色んな意味での嫌な予感をしていた。




「エヘヘェ~。長門の背中や~♪」

 霞が嬉しそうに言う。

「……俺としては立派な双乳が当たってるからええけどな」

「何か言った?」

「何にも……」

「……なぁ長門。袁術のところはおもろいか?」

 急に霞が尋ねてきた。

「そうやなぁ、まぁ楽しいで。おもろい奴らがようおるしな」

「そっか………」

「……霞?」

 霞がギュッと俺を抱きしめる。

「……ウチはな、長門とおる時が一番楽しかったわ。桜花も混じって飲んだりしてな……」

「……………」

 ………霞の言葉に俺は何も言えなかった。





―――頓所前―――

「ほら、着いたで霞」

「うぅ~ん……部屋までぇ~」

 半分寝かけてるな……。

「あ、副官じゃないですか?」

 門番をしていた兵が俺を見て言う。

「よ。今は袁術に仕えているんだ。たまたま霞と出会ってな」

「そうでしたか。将軍も起きそうにないので部屋まで案内します」

「スマンな」

「いえいえ」

 門番の兵に感謝しつつ、部屋まで案内してもらった。





―――部屋前―――

「将軍の部屋は此処です」

「あぁ、案内ありがとうな」

「いえいえ」

 兵は俺に頭を下げて門番に戻った。

「お邪魔~」

扉を開ける。

「寝台はと………」

 あ、あったあった。

ドサッ。

 霞をゆっくりと寝台に寝かせる。

「……むにゃ……」

「……………」

 サラシが解けかけやぞ霞。

「全く………」

 俺は溜め息を吐いて、毛布をかけようとする。

ガシッ。

「は?」

 ……何か霞に掴まれた。

 てかデジャヴュだぞ。

「……霞?」

「……何でや……」

「ん?」

「何で……ウチを襲わへんのやッ!!」

「はい?(右京さん風)」

「サラシが開けてんねんでッ!? 直す振りをして胸揉むとかあるやろッ!!」

「………酔ってるんか?」

「元から酔っとるわッ!!」

 鋭いツッコミだな。

「もう単刀直入に言うわ。長門、大好きやッ!!」

「え? 霞?」

 そして霞が俺にキスをしてきた。

「むふぅ……ちゅるっ……ちゅぱっ……ちゅるっ……」

 しかも、唇を合わせると霞は舌を出して俺の口を開いて俺の舌と激しく動き回る。

「んっ……ぷはぁ……。長門、ウチは本気やで」

 霞は顔を真っ赤にしながら言う。

「け、けどな霞。他国の武将と関係を持ったらあかんやろ?」

「心配せんでええよ。誰かッ!!」

「は。何でしょう?」

 扉から兵が現れた。

「ウチは今から長門と交わうけど、誰も知らん顔をしとけよ。これは厳命やからな」

「分かりました。皆に言っておきます。将軍、おめでとうございます」

 兵が頭を下げて部屋を出た。

「フッフッフ。これで問題は無いわッ!!」

「………道は閉ざされた……orz」

 思わずorz状態になる。

「……長門はウチとしたくないんか?」

「全く問題は無いわ(即答)」

 えぇい、もう知らん。

 やったるわ。

「覚悟せぇよ霞?」

「フッフーン、受けてたつわ長門」

 霞が笑う。

「やるで霞?」

「来いや長門♪」

 そして部屋からはしばらくの間、霞のエロい声が響いた。








「……太陽が黄色いなぁ……」

 朝日を見ながら俺はそう呟いた。

 傍らには裸で寝ている霞がいる。

 勿論、俺も裸だけどな。

「……霞め……搾り取る気やったな……」

 思わず関西弁が出る。

 昨日は激しかったからなぁ。

「まぁいいや。俺も帰るか……」

 美羽にどう言い訳しよか……。

「……ん……」

 服に着替えていると霞が起きた。

「悪い。起こしたな」

「いやええよ。ウチもそろそろ仕事あるしな」

 霞はそう言って、胸にサラシを巻いて服を着る。

「……んっ……」

「どうした?」

 急に霞が震えた。

「アハハハ……何か股に違和感があるわ……」

 霞が照れる。

「阿呆。俺も照れるやろ……」

「エヘヘ……」

 霞と笑いあう。

「よし。ほんなら帰るわ」

「うん。あ、長門」

「何や?」

 俺が振り返った時、霞の顔が目の前にあった。

「むふぅ……ちゅるっ……ちゅぱっ……ちゅるっ……」

 いきなりのディープキスでした。

「……ぷはぁ。またな長門」

「……最後の最後でそう来るか……」

 狙ってたな霞め……。

 手を振る霞に俺も手を振り、霞の部屋を出た。

「あ、副官。お早うございます」

「だから俺は副官違うって」

 門のところで、昨日の門番兵に言う。

「いえいえ。自分らの副官は王双殿ですから」

「そっか……そういやお前の名前は?」

「あ、まだ言ってませんでしたね。自分は高順です」

 ……確か高順は呂布の部下だったような……。

 まぁいいか。

「分かった。それじゃあな高順」

「はい」

 高順と分かれて、俺は屋敷に戻った。





―――屋敷―――

「……それでは張遼に飲まされていたというわけですね」

「まぁそうだな」

 俺は昨日帰って来なかった理由を七乃に話していた。

「確かに……星さんもそうなる可能性はあると言っていたので今回は大目にみておきますね」

「スマンな七乃」

「いえいえ」

 俺は七乃の部屋を出ようとする。

「ところで長門さん」

「ん?」

「首元に付いている唇の型は何ですか?」

 ……………ッ!?

 俺は咄嗟に首元を押さえ……あ……。

「……やっぱり……張遼さんと……」

 ……は、般若やッ!? 此処に般若がいるでッ!!(何でか関西弁)

「……長門さぁん?」

「……すんませんでしたァーーーッ!!!」

 俺は七乃に土下座した。

「………はぁ」

 七乃は溜め息を吐いた。

「長門さん。別にやっても構いませんよ。閨でも言ってましたからね。でも………」

 七乃は笑顔だった。

「あれから……少し早過ぎませんか?」

「いやぁ……俺も全く予想外だったから さ……」

 俺はポリポリと頭をかく。

「……仕方ありませんね。今度、私の買い物に付き合って下さいね?」

「了解した」

 俺は頷いた。

「ところで、恩賞は貰えたのか?」

「はい。陛下は病気で式には出席出来ませんでしたけど、十常侍の張譲から荊州も治めるように言われました」

「荊州も? なら劉表は?」

「劉表様は病で亡くなり、後継ぎは劉キ様と劉ソウ様がいますが怪しい雰囲気を出しているので、代わりが見つかるまで南陽と荊州を治めるようにと……」

「成る程な。袁紹とか怒ってただろ?」

「まぁそうですね。ですが、冀州を貰えたみたいですので」

 ……どうやら二人の喧嘩は無いみたいだな。

「劉備はどうなった?」

「長門さんに何か質問していた変な集団で異国の人を大将にしている人ですね? 確か徐州の大守になりましたよ。一応は黄巾軍の鎮圧も参加していますからね」

 ………そこは主人公補正というやつか?

「そうか、ありがとうな七乃」

「いえいえ」

 七乃に礼を言って部屋を出た。

「……さて、次は劉宏の死去だな。そして反董卓連合か………」

 出来れば董卓軍は助けたい。

 霞もいるし嫁(笑)の桜花もいるしな。

「美羽に相談は……無理だろうな」

 死地に行くようなもんだからな。

 絶対に拒否するだろう。

「いっそ、死んだりふりをするかだな」

 俺は自分の部屋に戻った。

「あらぁん。やっと帰ってきたわぁん」

「うむ。だぁりんには負けるが中々のオノコだのぅ」

「すいません、お邪魔しています」

 ……………。

「………何であんたらがおんの? 貂蝉に卑弥呼………と誰?」

 俺の部屋には、恋姫キャラである貂蝉に卑弥呼、と巫女服を着たショートヘアの女性が何でか知らんがいた。





 
 

 
後書き
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