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ドラゴンクエストⅤ〜イレギュラーな冒険譚〜

作者:むぎちゃ
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第八話 不死身の敵に挑む

ルーラでラインハットに戻った私達は、王の部屋に行き太后にラーの鏡を使った。 そしてついに太后の化けの皮が剥がれた。
そこにいたのは太后ではなく、女装をしたエンプーサだった。
「おのれっ……!!!ラーの鏡を持っていたとは。皆殺しだ!」
「もう、ラインハットをお前なんかに滅茶苦茶にさせやしない。みんな行くぞ!」
ヘンリーが立ち向かってゆき鞭を振るった。それに続きスラリんちゃんはスクルトを唱えアベル、ピエール、ホイミンちゃんが斬りつけ私はメラミを唱えようとしたがニセ太后がブレスを使うのを思い出しみんなにバーハをかけ始めた。
「虫けらがこの俺を殺せると思ったか!」
「グアッ!!」
ヘンリーが数メートル吹き飛び壁に叩きつけられた。
「ヘンリー!」
アベルがべホイミを唱え、ヘンリーの傷を癒す。だがニセ太后の攻撃は止まらない。
「虫けらは焼いてやらないとな!!!」
ニセ太后は燃え盛る火炎を吐いた。火炎が私達に当たるがバーハのおかげで、軽い火傷ですんだ。そしてホイミンちゃんが私達にホイミをかける。
「クソッ!!ならば!」
ニセ太后は魔物の群れを召喚した。そしてその魔物の群れと共に私達に襲いかかってきた。だが、私はイオラで邪魔な魔物の群れを一掃した。次に私はアベル、ピエール、ヘンリーにバイキルトをかけ、ニセ太后にルカニをかけた。
「ありがとなミレイ!」
ヘンリーが言い、ニセ太后に猛攻をしかける。アベル達により、ニセ太后はボロボロになってゆく。このまま倒せる。そう思ってた。
「べホイミ!」
それを唱えたのは私でもアベルでもピエールでもホイミンちゃんでもなかった。ニセ太后だった。傷が治っていくのを見ながらニセ太后は嘲りを含んだ声で言った。
「バカめ。この俺がただ殺されるとでも?バカにするなよ。べホイミくらい貴様らじゃなくても使える」
何で?原作ではべホイミなんて使わなかった。どうしてニセ太后がべホイミを……。その時、鮮明に思い出した事があった。死神の小池さんが言っていたではないか。私の運命が狂わされた事により影響が出たと。これがその影響だった。いや、影響の一部というべきか。
ともかく、べホイミを封じないとまずい。
「マホトーン!」
これが成功すればべホイミは封じられる。
しかしマホトーンは通じなかった。
「マホトーンごときが通用するとでも?だが女、貴様が一番やっかいな奴だ。まずは貴様から片付けるとしよう!」
ニセ太后の燃え盛る火炎が私達に襲いかかる。まずい!バーハが!私は慌ててバーハを唱えるも間に合わず直撃した。
「きゃあああ!!」
熱い。痛い。ホイミンちゃんがホイミを私にかけてくれた。
「これで治ったよ。ミレイちゃん」
「ありがと、ホイミンちゃん」
私は火炎をくらったアベル達に回復呪文をかけてゆく。
再び猛攻が始まった。しかしいくらくらってもニセ太后はべホイミで傷を回復してしまう。何か打つ手は無いか。そう考えた私はあることを思いついた。
「くそっ!」
アベルが毒づく。
ニセ太后は再びべホイミを唱えようとしたところを狙い、ニセ太后にマホカンタをかける。
「なっ!?おのれ女!」
「今よみんな!」
アベル達の猛攻をくらい、べホイミは弾かれ、ニセ太后はあっという間にボロボロになった。
「トドメは俺が!」
ヘンリーが鞭を振るい、ニセ太后は倒れた。
「くそっ。お前達がいなかったらこの国の王は世界の王になれたのに……。ぐふっ!」
そう言い遺し、ニセ太后は死に溶けて消えた。
「世界を支配しても悲しいだけなのに」
私はそう呟いた。 
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