オズのモジャボロ
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第八幕その一
第八幕 狐の国
一行はまずです、狐の国に来ました。狐の顔に後ろ足で立って服を着ている狐達が一行を迎えてこう言ってくれました。
「ようこそ、狐の国に」
「ドロシーさんお元気そうで何よりです」
「モジャボロさんお久しぶりですね」
「トトも相変わらず可愛いね」
「それにこの子達は」
ここで、です。狐達はモジャボロ達の後ろにいるドロシー達を見ました。そうしてそのうえでこう言ったのでした。
「ドロシーさんのお友達ですか?」
「何か我々とは違う感じの服ですね」
「五人共それぞれの服を着てますし」
「オズの国の子供達とは少し違う様な」
「どういった子達でしょうか」
「私やベッツイと同じなの」
ドロシーはにこりと笑って狐達に説明しました。見れば狐達の服は赤いです、そしてお椀を伏せたみたいな形のお家もです。
どれも赤いです、狐達も完全にカドリングの即ちオズの国の住人になっていることがわかります。その国の中でお話するのでした。
「他の世界から来たの」
「カンサスからですか?」
「この子達も」
「いえ、それぞれ国が違うわ」
ここでドロシーは狐達に五人がそれぞれどの国の生まれかをお話しました。狐達はそのことを聞いてからこう言いました。
「へえ、日本から」
「カンサスってアメリカの中にあることは知ってたけれど」
「中国、あの国からなんだ」
「ブラジルからようこそ」
「ロシアから来てくれるなんてね」
こうそれぞれ言って五人も歓迎したのでした、そしてです。
赤い綺麗な軍服と銃を持った狐の兵隊さんのうちの一人が一行のところに来てなのでいsた。そのうえでこう言ってきました。
「それでは今から」
「はい、王様のところにですね」
「狐の王様のところに」
「ご案内します」
今からというのです。
「私の後について来て下さい」
「わかりました。それでなのですが」
「それとは」
カルロスが興味深いお顔で狐の兵隊さんを見ています。そのうえで言うことはといいますと。
「兵隊さんは黒ですよね」
「私の毛の色がですね」
「はい、ですが」
カルロスは自分の周りの狐達を見てこう言うのでした。
「狐さんっていってもそれぞれの狐さんで毛の色が違うんですね」
「そうです、狐といっても種類が多くて」
「だからですね」
「普通の狐色の毛の狐もいれば」
その狐もいます、ですが。
兵隊さんみたいに黒い毛の狐もいればです、赤い毛の狐もいます。銀狐に白い狐もです。本当にそれぞれです。
その狐達を見てです。カルロスは言うのでした。
「いや、色々なんですね」
「そうです、一口に言いましても」
「それは僕達と同じですね」
「ははは、ヒトとですね」
「はい、同じですね」
「そうですね」
「はい、そこは」
全くだというのです。
「一緒ですから」
「そうですね、色々な毛の色の狐がいて普通ですね」
「そういうことです、では」
「案内をですね」
「させて頂きます」
こうしたお話もしてでした、そのうえで。
一行は兵隊さんに狐の王様がいる宮殿に案内されました。王宮の中には見事な服と王冠を被った立派な狐が玉座にいました。
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